法人携帯の契約ガイド!メリット・デメリットや必要書類などを解説

社内外をつなぐコミュニケーションツールとして、法人携帯のニーズはますます高まっています。しかし、法人携帯の契約に不安がある方も少なくないようです。

本記事では、法人携帯を契約するメリット・デメリットや必要書類などを解説します。料金プランも比較しているので、ぜひお役立てください。

法人携帯を契約するメリット

法人契約の契約には、以下のメリットがあります。

  • 通信コストを削減できる可能性がある
  • セキュリティを強化できる
  • 一括して管理できる

メリットを把握することで、法人携帯をより有効に活用できるでしょう。

通信コストを削減できる可能性がある

携帯・スマホの料金プランは、個人契約と法人契約とで変わる場合があります。たとえば、楽天モバイルでは20GB超え30GB以内は法人契約のほうが安い料金設定です。

データ通信量個人向けプラン
(税込)
法人向けプラン
(税込)
3GBまで1,078円2,178円
3GB超え5GBまで2,178円2,618円
5GB超え20GBまで2,178円3,058円
20GB超え30GBまで3,278円3,058円
30GB超え3,278円3,278円

また、法人契約は複数回線割引を適用しやすい点も、通信コストを抑えられる理由といえます。

セキュリティを強化できる

個人携帯を業務に利用しないことで、誤操作や個人端末のウイルス感染による情報漏えいの防止が可能です。

また、通信事業者が提供しているMDM(モバイルデバイス管理)の利用も推奨されています。

  • 端末のロックやパスワードの設定などを簡単に一元管理できる
  • 設定やアプリのインストールを一元管理できる

MDMにより、携帯端末が紛失・盗難したときも、携帯端末をロックしたり、データを削除したりして情報漏えいを防げます。

一括して管理できる

MDMでは、必要な設定を一括で反映させたり、必要なアプリケーションを一括インストールしたりできます。料金明細や通話明細なども管理画面で一元管理できるため、業務負担の軽減が可能です。

法人携帯を契約するデメリット

メリットの多い法人携帯ですが、以下のデメリットもあります。

  • 費用負担が発生する
  • 私的利用のおそれがある
  • 手続きが複雑になりやすい

デメリットも把握したうえで、法人携帯を活用しましょう。

費用負担が発生する

以下のような費用は、法人が負担しなければなりません。

  • 導入コスト(契約事務手数料、端末購入代金など)
  • 運用コスト(基本料、オプション料、通話料など)

見積もりや料金シミュレーションを通じて、具体的な費用を把握しておくことが重要です。

私的利用のおそれがある

法人携帯を従業員に私的利用されると、以下のような事態に陥る可能性があります。

  • データ使用量が増えて料金プランを変更せざるを得なくなった
  • 通話料が高くなってしまった

また、私的利用はセキュリティ面でも懸念があります。以下のような対策も検討しましょう。

  • 私的利用の禁止を規則等で明文化する
  • 違反者に対する処置を定めておく
  • 端末の自宅持ち帰りを禁止する
  • 端末の機能を制限する
  • MDMで管理する

ルール・ポリシーを定め、確実に運用することが重要です。

手続きが複雑になりやすい

法人携帯は、個人と比べてオンライン完結できない手続きが増えます。たとえば、支払方法の変更です。

個人はオンラインで完結するのに対し、法人は「支払方法変更申込書」を郵送しなければならない場合があります。

法人携帯を契約するメリット・デメリットについてさらに詳しく知りたい方は、ぜひ以下の記事もご覧ください。

関連記事:法人スマホを導入するメリット・デメリットは?手順も詳しく解説

法人携帯の契約に必要な書類

法人携帯の新規契約時は、通常、以下の書類が必要です。

  • 法人の確認書類
  • 担当者の本人確認書類
  • 担当者の在籍証明書類

以降で、必要書類の詳細を解説します。

法人の確認書類

法人の確認書類として、以下いずれかの書類が必要です。

  • 登記簿謄本(現在事項証明書)
  • 印鑑証明書の原本

法人の登記簿謄本や印鑑証明書は、いずれもオンラインで交付請求できます。オンラインで申請し郵送で受け取る場合、手数料は登記簿謄本が500円、印鑑証明書が410円です。

担当者の本人確認書類

法人だけでなく、担当者の本人確認書類も必要です。

  • 運転免許証
  • マイナンバーカード(個人番号カード)

コピー(写し)では受け付けてもらえないので、必ず原本を用意してください。

担当者の在籍証明書類

以下のような担当者の在籍証明書類も1点必要です。

  • 代表者(取締役など)からの委任状
  • 社員証
  • 名刺

在籍証明書類もコピー(写し)では受け付けてもらえないので、原本を用意しましょう。

関連記事:法人携帯の契約における必要書類とは?新規契約・機種変更別に解説

法人携帯の契約に必要な費用

法人携帯を契約するとかかる費用は、以下のとおりです。

  • 初期費用
  • 月額基本料金
  • 通話料金
  • オプション料金

いくら必要かを含め、それぞれ詳しく解説します。

初期費用

新規契約時に発生する、以下のような費用です。機種代金を除き、プラン変更時にも発生する場合があります。

  • 機種代金
  • 契約事務手数料
  • SIMカード発行料
  • eSIMプロファイル発行料

機種代金を除くと、通常は1回線につき3,000~4,000円ほどです。プランや代理店、キャンペーン、申込方法などによって、無料になることもあります。

月額基本料金

通信事業者によって異なりますが、月間高速データ通信容量に応じて、月額固定料金が設定されています。

たとえば、ドコモ(irumo)は月間高速データ通信容量が3GBの場合、月額基本料金は2,167円(税込)です。6GBだと2,827円(税込)となります。

データ通信容量を使い切ると、月末まで通信速度が300kbpsなどに制限されてしまいます。

通話料金

国内通話では、30秒ごとに22円(税込)など通話時間に応じた従量制です。

通話時間通話料金
(税込)
30秒まで22円
30秒超え60秒まで44円
60秒超え90秒まで66円

ただし、通話1回につき5分まで無料に設定されているプランもあります。また、通話料金はかけ放題プランなどのオプションも提供されているのが一般的です。

専用アプリを利用した発信は30秒ごとに11円(税込)となるなど、通話料金が安くなる仕組みもあります。

オプション料金

通話料金が無料になるかけ放題プランなど、オプションサービスにかかる費用です。

たとえば、ドコモ(irumo)は通話1回につき5分まで通話料金が無料になる、5分通話無料オプションがあります。オプション料金は、月額880円(税込)です。

大手キャリアの法人携帯向け料金プラン比較

大手キャリア(MNO)の法人携帯向け料金プランを比較しました。なお、3回線以上の契約を想定し、割引適用後の金額を記載しています。

【無制限プラン】

ドコモ eximo
(税込)
au
(税込)
ソフトバンク
(税込)
1GBまで3,278円4,488円5,775円
1GB超え2GBまで3,278円4,488円5,775円
2GB超え3GBまで4,378円4,488円7,425円
3GB超え6,028円6,138円7,425円

【小容量プラン】

データ使用量ドコモ irumo
(税込)
au
(税込)
ソフトバンク
(税込)
0.5GBまで550円2,915円3,278円
1GBまで1,980円2,915円3,278円
1GB超え2GBまで1,980円4,015円4,378円
2GB超え3GBまで1,980円5,115円5,478円
3GB超え4GBまで2,640円5,665円なし
4GB超え6GBまで2,640円なしなし
6GB超え9GBまで3,190円なしなし

各社の料金プランを詳しく解説します。

関連記事:法人携帯は代理店での契約がお得?正規店との違いやメリット・デメリットを紹介

ドコモ

ドコモは法人向けにさまざまな料金プランを提供していますが、ここではirumoとeximoを紹介します。

irumoは、高速データ通信容量に応じた定額制の料金プランです。ドコモビジネスメンバーズに加入している場合、ビジネスメンバーズ割によって187円(税込)割引されます。

料金プラン月額料金
(税込)
割引後料金
(税込)
0.5GB550円対象外
3GB2,167円1,980円
6GB2,827円2,640円
9GB3,377円3,190円

eximoは、データ使用量に応じた3段階制の料金プランです。高速データ通信容量に制限はありません。

データ使用量月額料金
(税込)
割引後料金
(税込)
1GBまで4,565円3,278円
1GB超え3GBまで5,665円4,378円
3GB超え無制限7,315円6,028円

eximoの料金は、契約必須のspモード月額使用料(330円)を含んでいます。割引後料金は、前述のビジネスメンバーズ割(187円)のほか、3回線以上の契約を想定した割引額(1,100円)を適用したものです。

irumoとeximoどちらとも、ドコモ光やhome 5Gプランを利用している場合は1,100円(税込)の割引を適用できます。

ドコモの法人契約についてさらに詳しく知りたい方は、ぜひ以下の記事もご覧ください。

関連記事:ドコモ法人契約のメリットとデメリット!必要書類や手順も解説

au

auにもさまざまなプランがありますが、ここでは「使い放題MAX 5G/4G」と「スマホミニプラン 5G/4G」を紹介します。

使い放題MAX 5G/4Gは、月額7,238円(税込)で高速データ通信容量が無制限のプランです。データ使用量が3GB以下の月は、1,650円(税込)割引されます。

3回線以上契約すると1,100円(税込)割引されるため、月額6,138円(税込)です。

また、auひかりなどのサービスを利用している場合はさらに1,100円(税込)の割引があるため、月額5,038円(税込)で利用できます。

スマホミニプラン 5G/4Gは、データ使用量に応じた4段階制の料金プランです。割引後料金は、3回線以上の契約を想定した割引額(550円)を適用しています。

データ使用量月額料金
(税込)
割引後料金
(税込)
1GBまで3,465円2,915円
1GB超え2GBまで4,565円4,015円
2GB超え3GBまで5,665円5,115円
3GB超え4GBまで6,215円5,665円

auの法人契約についてさらに詳しく知りたい方は、ぜひ以下の記事もご覧ください。

関連記事:au法人契約のメリットとデメリット!必要書類や手順も解説

ソフトバンク

ソフトバンクもさまざまなプランを提供していますが、ここでは「メリハリ無制限+」と「ミニフィットプラン+」を紹介します。

メリハリ無制限+は、月額7,425円(税込)で高速データ通信容量が無制限のプランです。データ使用量が2GB以下の月は、1,650円(税込)割引されるため、月額5,775円(税込)で利用できます。

ミニフィットプラン+は、データ使用量に応じた3段階制の料金プランです。

データ使用量月額料金
(税込)
1GBまで3,278円
1GB超え2GBまで4,378円
2GB超え3GBまで5,478円

ソフトバンクの法人契約についてさらに詳しく知りたい方は、ぜひ以下の記事もご覧ください。

関連記事:ソフトバンクで法人契約するメリット・デメリット!手順や必要書類も紹介

法人携帯を契約できるおすすめ代理店5選

法人携帯の契約におすすめの代理店を紹介します。

業者対応エリア強み
株式会社ラネット東京都・千葉県・神奈川県・埼玉県・茨城県・栃木県・群馬県・大阪府・京都府・兵庫県・滋賀県・奈良県・和歌山県・愛知県・三重県・岐阜県・長野県・静岡県マルチキャリア代理店ならではのラインナップで、最適な提案が可能
株式会社ソルブマネージメント全国官公庁や自治体の導入実績あり
株式会社ベルパーク東京都・千葉県・神奈川県・埼玉県導入社数6,894社を超える豊富な実績
テレニシ株式会社全国ソフトバンクの100%子会社で、全国に約90店舗を展開
田中電気株式会社全国74年以上の歴史を持つ大手キャリア代理店

それぞれの特徴を詳しく紹介するので、ぜひ代理店選びにお役立てください。

株式会社ラネット

引用:株式会社ラネット
会社名株式会社ラネット
所在地東京都豊島区東池袋一丁目18番1号
Hareza Tower 15F・16F
設立2002年8月26日
対応エリア東京都・千葉県・神奈川県・埼玉県・茨城県・栃木県・群馬県・大阪府・京都府・兵庫県・滋賀県・奈良県・和歌山県・愛知県・三重県・岐阜県・長野県・静岡県

大手キャリアの代理店を営むほか、MVNOとして独自の通信サービスを提供している業者です。株式会社ビックカメラの100%子会社でもあります。

豊富な導入実績から得た独自のノウハウにもとづき、通信のプロが課題解決を支援してくれます。法人携帯のほか、OA機器やオフィス家具、Wi-Fi、防犯カメラ、グループウェアなどの提案も可能です。

こんな方におすすめ

大手キャリアの法人携帯を導入したい
信頼できる法人携帯業者に相談したい

>>株式会社ラネットの詳細はこちら

株式会社ソルブマネージメント

引用:株式会社ソルブマネージメント
会社名株式会社ソルブマネージメント
所在地東京都中央区銀座7-13-5
NREG銀座ビル1F
設立2012年12月
対応エリア全国

通信関係のソリューションを全般的に取り扱っている代理店です。サービスの変化に対応し、プランの見直しや通信コストの削減、業務効率化を支援してくれます。

テレワーク対応やセキュリティに関する相談も可能です。

こんな方におすすめ

変化に対応できる代理店を選びたい
テレワークを導入したい

>>株式会社ソルブマネージメントの詳細はこちら

株式会社ベルパーク

引用:株式会社ベルパーク
会社名株式会社ベルパーク
所在地東京都千代⽥区平河町1-4-12
平河町センタービル
設立1993年2⽉2⽇
対応エリア東京都・千葉県・神奈川県・埼玉県

大手キャリアの代理店事業を営む東証スタンダード上場企業です。おもにソフトバンクショップを展開しています。

導入社数6,894社を超える豊富な実績が強みです。テレワーク導入やセキュリティの相談もできます。

こんな方におすすめ

大手企業に相談したい
実績のある企業に相談したい

>>株式会社ベルパークの詳細はこちら

テレニシ株式会社

引用:テレニシ株式会社
会社名テレニシ株式会社
所在地大阪府大阪市中央区城見1丁目2番27号
クリスタルタワー14F
設立2014年8月8日
※創業は1990年11月27日
対応エリア全国

大阪府大阪市に本社を構える、ソフトバンク専売代理店です。ソフトバンクの100%子会社で、全国に約90店舗を展開しています。

見積もりは最短即日対応と、スピーディーな対応も魅力。業務アプリやテレワークツールも取り扱っています。

こんな方におすすめ

ソフトバンク・ワイモバイルを導入したい
スピーディーに対応してもらいたい

>>テレニシ株式会社の詳細はこちら

田中電気株式会社

引用:田中電気株式会社
会社名田中電気株式会社
所在地東京都千代田区外神田1-16-9
設立1953年7月3日
※創業は1950年5月10日
対応エリア全国

東京都千代田区に本社を構える、ドコモ、au、ソフトバンク、楽天モバイルの正規代理店です。1950年に創業し、74年以上の歴史がある老舗企業でもあります。

新規手数料を負担してくれるなど、法人限定の特別プランがあるため、コストを抑えた導入が可能です。MDMの導入も相談できます。

こんな方におすすめ

大手キャリアの法人携帯を選びたい
コストを抑えて導入したい

>>田中電気株式会社の詳細はこちら

まとめ:自社に最適な法人携帯を契約しよう

法人携帯の契約は、通信コストの削減やセキュリティの強化など多くのメリットがあります。一方で、費用負担や私的利用のおそれが生じることには注意しなければなりません。

ぜひ本記事を参考に、信頼できる代理店を通じて法人携帯の導入を進めましょう。