近年、リモートワークやオンラインツールの普及により、働き方は「対面かオンラインか」を場面に応じて使い分ける段階へと移行しています。そうしたなかで、企業の中核を担い、豊富な経験を持つ50代ビジネスパーソンが、対面コミュニケーションにどのような価値を感じているのかを把握することは、組織のコミュニケーション設計や人材マネジメントを考える上で欠かせない視点といえます。
そこで今回、厳選された法人携帯・会社携帯業者を紹介するビジネスマッチングサイト「一括.jp(https://emeao.jp/ikkatsu-column/recommend_mobilephonecompany/ )」は、50代の会社員100人を対象にアンケート調査を実施。「重要度」「重視する理由」「効果的と感じる場面」といった3つの切り口から、働き盛り世代が捉える“対面コミュニケーションの実態”を明らかにしました。
対面とオンラインの境界が曖昧になる現代において、リアルな対話が必要とされる場面を見極めることは、コミュニケーションの質を高め、組織運営を持続的に成長させるために重要です。さらに、世代ごとの意識差を把握したうえで活用シーンを最適化していくことが、組織力を強化し人材定着を支えるための実践的なヒントとなるはずです。
調査結果1:オフィスでの「対面コミュニケーション」はどの程度重要だと感じますか。

- 最も多かったのは、「ある程度重要」と回答した人で、全体の49.0%(49人)を占めました。続いて「非常に重要」と答えた人が29.0%(29人)となり、「ある程度重要」と合わせると約8割近くが対面コミュニケーションを重要視していることがわかります。業務において対面のやり取りが依然として重視されている傾向が強く示されています。
- 一方で、「あまり重要ではない」が18.0%(18人)、「全く重要ではない」が4.0%(4人)と、2割程度は対面に依存しない働き方を支持していることも明らかになりました。対面を必要としない層も一定数存在しており、業務内容や職場環境によって意識の差があることがうかがえます。
調査結果2:なぜ対面コミュニケーションが重要だと考えていますか。※Q1で「非常に重要/ある程度重要」と回答した人が対象(複数回答可:注1)

- 最も多かったのは、「信頼関係を築きやすく、人間関係が深まりやすい」とした人で、52.6%(41人)を占めました。対面コミュニケーションの価値は、人間関係の基盤を強める点にあると捉えられていることがわかります。
- 次に多かったのは、「表情や声のトーンなど非言語情報が伝わりやすい」が47.4%(37人)、「誤解や行き違いが起こりにくく、意思疎通がスムーズ」が43.6%(34人)となっており、対面ならではの情報量の豊かさや誤解を防ぐ効果が支持されていることがうかがえます。
- さらに、「その場で疑問や課題を解決でき、意思決定が早い」は38.5%(30人)を占めており、効率性の観点からも対面の有効性が認められているようです。
- 加えて、「偶発的な会話(雑談)から新しい発想や情報が生まれやすい」は20.5%(16人)、「チームの一体感や協力体制を強化できる」は12.8%(10人)と、副次的な効果に触れる人も一定数見られました。
- 一方で、「会社の文化や価値観を共有・体感しやすい」(5.1%・4人)や「対面だとモチベーションが上がる」(3.9%・3人)は少数にとどまりました。
調査結果3:仮に対面で行う場合、特に効果的だと感じる場面を教えてください。(複数回答可:注2)

- 最も多かったのは、「トラブル発生時や緊急対応」で48.0%(48人)を占めました。突発的な課題や想定外の事態が起きた際には、即時性と正確性を求められるため、対面のやり取りがより効果的だと考えられていることがうかがえます。
- 次いで多かったのは、「顧客・取引先との初対面や重要商談」で46.0%(46人)、「部署間・職種間での調整や連携が必要な場面」で37.0%(37人)となりました。信頼関係を築く場面や複数部門が関わる場面では、対面による丁寧なやり取りが重要と認識されているようです。
- そのほか、「新規プロジェクトや施策の立ち上げ」は18.0%(18人)、「評価面談や1on1などフィードバック重視の場面」は10.0%(10人)、「全社会議・社内行事など文化・価値観の共有」は9.0%(9人)、「ブレインストーミングや創造的な議論」は8.0%(8人)と、特定のシーンにおいて対面が効果を発揮すると考える人も一定数見られました。
- 一方で、「該当なし(思い当たらない)」は15.0%(15人)に上っており、業務内容によっては対面の必要性をあまり感じていない層も存在していることがわかります。
まとめ:働き方改革における“対面”の新しい位置づけ
- 今回の調査結果を通じて、対面コミュニケーションは50代のビジネスパーソンにとって依然として高い価値を持ち続けていることが明らかになりました。
- 特に、全体の約8割が「ある程度重要」もしくは「非常に重要」と位置づけており、信頼関係の構築や誤解の防止、スムーズな意思疎通といった側面で強く評価されています。
- また、対面が有効とされる具体的な場面としては、緊急時の対応や顧客との重要なやり取り、部署をまたいだ調整や協働など、確実性とスピードが求められる局面が中心に挙げられました。
- さらに少数ではあるものの、雑談を通じた新しい発想の創出や、文化・価値観の共有といった効果にも一定の支持が見られ、対面が持つ多面的な役割が示されています。
- 一方で、対面を必ずしも必要としないとする人も一定数存在しており、業務の性質やシーンに応じてオンラインと組み合わせる柔軟性が求められていることもうかがえます。
- 総じて、対面コミュニケーションは全ての業務において必須ではないものの、信頼性の担保や迅速な意思決定といった重要な局面においては欠かせない要素といえます。今後の組織運営においては、対面とオンラインの特性を見極めながら最適なバランスを設計することが、生産性とチーム力を高めるための重要なポイントとなるでしょう。


