インタビュー動画は、視聴者の購買意欲を掻き立てたり、求職者の応募意欲を高めたりなど、さまざまな効果を発揮します。施策に説得力を持たせられるため、多くの企業がマーケティングや採用のツールとして導入しています。
しかし、インタビュー動画制作の料金がわからないという方も多いのではないでしょうか。
この記事では、インタビュー動画制作の相場や安くするポイント、料金を左右する要因などを解説していきます。依頼時の注意点も解説しているため、インタビュー動画制作が初めての方は、ぜひ参考にしてください。
【料金表あり】インタビュー動画制作の費用相場
厳密には、「インタビュー動画」というジャンルは存在せず、制作会社の料金表にも記載されていないことが多いです。採用動画やPR動画の要素の1つであるため、オプションとして扱われます。
したがって、インタビュー動画の予算を確保する際は、「作りたい動画の費用+インタビュー動画の相場」で考えるようにしましょう。インタビュー動画の費用は、インタビュー対象の人数や撮影のクオリティによって変わります。相場ごとの人数の目安を表にまとめました。
費用相場 | インタビューの人数 | 撮影のクオリティ |
50,000円〜100,000円 | 1人 | スマートフォン撮影社内で撮影定点 |
100,000円〜400,000円 | 1〜3人程度 | カメラ撮影ロケorスタジオ利用(1箇所) 複数アングル(1〜2箇所) |
400,000円以上 | 3人以上 | カメラロケorスタジオ利用(複数箇所) 複数アングル編集時に特殊効果あり |
インタビューの人数に比例して、料金も高くなります。それぞれ詳しく解説していきます。
50,000円〜100,000円
50,000円〜100,000円の撮影では、基本的に下記のような撮影内容になります。
インタビューの人数 | 1人 |
撮影機材 | スマートフォン |
撮影場所 | 社内 |
アングル | 定点 |
基本的に三脚を用いて、固定アングルから撮影を行います。ロケなどを行わないため、施設やスタジオの利用料が発生せず、撮影も半日かからずに終わります。
2分以内の短尺の動画になることも多く、編集の手間もかからないことから、最短2週間程度のスピード納品が可能です。
100,000円〜400,000円
100,000円〜400,000円の価格帯では、下記のような撮影内容になります。
インタビューの人数 | 1人〜3人 |
撮影機材 | カメラ |
撮影場所 | ロケorスタジオ利用(1箇所) |
アングル | 複数アングル(1〜2箇所) |
プロ仕様の撮影用カメラを使うため、映像の品質が上がります。野外でのロケやスタジオの利用など、撮影の幅が広がるため、インタビュー環境にこだわることも可能です。
また複数アングルから撮影できるため、編集時に演出の幅も広げられます。しかし、100,000円に近い金額では、インタビュー人数が1人になる、ロケができないなどのケースもあるため注意しましょう。
撮影には1日かかることも多く、納期は1ヶ月〜1.5ヶ月ほどになります。
400,000円以上
400,000円以上の予算がある場合は、金額に応じてさまざまな内容で撮影できます。
インタビューの人数 | 3人以上 |
撮影機材 | カメラ |
撮影場所 | ロケorスタジオ利用(複数箇所) |
アングル | 複数アングル |
編集 | 特殊効果あり |
プロ仕様の機材を使うため、高画質な映像が撮れることに加え、大人数のインタビューも行えます。複数箇所でロケもできるため、演出や目的に合わせて、環境を変えられます。
また複数アングルでの撮影に加え、高度な編集も依頼可能です。特殊効果を追加したり、オリジナル素材を使った演出をしたりと、クオリティの高い動画を制作できます。
400,000円以上は、2分程度の長尺になることも多いため、納期も1.5ヶ月〜2ヶ月程度と少し長めになります。予算次第でさまざまな動画が作れるため、制作会社と相談しながら構成を決めましょう。
インタビュー動画制作の依頼先
インタビュー動画の制作には、下記2つの依頼先があります。
- 動画制作会社
- フリーランス
メリットとデメリットがあるため、目的や状況に応じて発注先を探すことが大切です。それぞれ詳しく解説していきます。
動画制作会社
動画制作会社は、インタビュー・撮影・編集など、セクションごとに専門家が作業にあたってくれます。割高になりますが、その分クオリティの高いインタビュー動画を制作できます。
業務が細分化されているため、制作がスムーズに進む点も、制作会社に依頼するメリットです。
また動画制作会社は、業者の規模によっても料金に差が生まれます。一般的に大手になるほど制作に関わる人員が増えるため、料金も高くなります。
同じ条件で依頼しても、見積もり内容に差が出ることがあるため、依頼先の規模も考慮しながら検討しましょう。
フリーランス
費用を抑えたい場合、フリーランスへの依頼がおすすめです。フリーランスは、基本的にすべての作業を1人で行うことから、余分な人件費がかかりません。
そのため、制作会社に比べて制作費が割安です。また企業のルールなどに縛られないことから、レスポインスが早く、要望にも柔軟に対応してもらえます。
ただしフリーランスへの依頼には、下記のデメリットもあります。
- 制作に時間がかかる
- 依頼先ごとにスキルの差が激しい
フリーランスは作業を分担しないため、制作に時間がかかります。したがって、納品を急ぐ場合には制作会社に依頼したほうが良いでしょう。
またフリーランスごとに、スキルの差が激しい点にも注意が必要です。制作会社から独立した人もいれば、独学で勉強した人など、経歴はさまざまです。
中には、スキルが不十分なまま仕事を請け負っている人もいるため、事前に実績や経歴を確認し、信頼できる人に依頼しましょう。
インタビュー動画の制作費に影響を与える要素
インタビュー動画の制作費は、下記3つの要素で変動します。
- 撮影スタッフの数
- 撮影機材
- 制作会社の拘束時間
費用が高くなるポイントを理解しておけば、相場より安く発注することも可能です。それぞれ詳しく解説していきます。
撮影スタッフの数
動画制作費の内、人件費が占める割合は大きいです。そのため、少人数で撮影を行えば、制作費用も抑えられます。
インタビュー動画の場合、下記のような人材が必要です。
- カメラマン
- インタビュアー
- 動画編集者
三脚を使ってカメラを固定しておけば、カメラマンは必要ありません。また、インタビューを社員に任せれば、インタビュアーを呼ばずに撮影も可能です。
自社でインタビュー映像を用意すれば、制作会社には編集を依頼するだけで済みます。機材や知識がある場合、撮影は自社で行ってみましょう。
撮影機材
カメラや照明機材、マイクなど、プロ仕様の本格的な機材を使って撮影を行う場合、機材費が高くなります。
制作会社に依頼する場合、クオリティを担保するために高価な機材を使用します。そのため、機材費として料金が少し高めに設定されているケースも多いです。
最近では、スマートフォンに搭載されているカメラでも、高画質な動画を撮影できます。社内に高性能なスマートフォンがあれば、内製してみましょう。
制作会社の拘束時間
制作会社を拘束する時間が増えるとその分、人件費が嵩みます。たとえば、撮影時間が半日と1日では、料金に倍以上の差が出ることも。
撮影時間は、インタビューの数や撮影の準備に左右されるため、人数を減らしたり、撮影場所を1箇所に絞ったりすることで短縮できます。
また長尺の動画は、編集にも時間がかかります。短尺の動画にすれば、編集時間を短縮できるため、料金を抑えられるでしょう。
インタビュー動画制作の料金を安くするポイント
インタビュー動画制作を安く依頼したい場合は、下記5つのポイントを意識してみましょう。
- 撮影と編集のいずれかを内製する
- インタビューの数を減らす
- 1人あたりのインタビューを短くする
- 撮影場所を限定する
- フリーランスに依頼する
これらの内容を理解したうえで工夫すれば、質を保ったまま制作費を抑えることも可能です。それぞれ詳しく解説していきます。
撮影と編集のいずれかを内製する
インタビュー対象が身内の場合、撮影を内製してみましょう。事前に質問と回答を用意し、打ち合わせをすることで、スムーズに撮影できます。
撮影が難しい場合、編集を内製して費用を抑えることも可能です。インタビュー動画は、映像の切り貼りや字幕の表示ができれば、それなりのクオリティで制作できます。
画像編集ツールには無料のものもあるため、自社で対応すれば大幅なコスト削減につながります。ただし、特殊な演出などが必要な場合は、内製するとチープな動画になる可能性が高いため、外注してください。
インタビューの数を減らす
インタビューの数を減らせば、撮影や編集の時間を短縮できます。作業工数が減るため、制作会社も低価格で請け負うことが可能です。
撮影から編集まで制作会社に依頼したまま、費用を抑えられるため、社内のリソースも必要ありません。品質を保ったまま、低価格で発注したい場合におすすめです。
1人あたりのインタビューを短くする
1人あたりのインタビュー時間を短くすれば、撮影時間を短縮できます。低価格で依頼したいものの、インタビュー対象が多いときに有効な方法です。
ただし、編集の手間は人数分発生するため、より安く発注したいときはインタビューの数を減らしてみましょう。
撮影場所を限定する
撮影場所を一箇所に限定すれば、準備と撤収が簡単になるため、作業工数を削減できます。また定点で撮影すれば、必要最低限の機材だけで撮影に臨めます。
人件費と機材費を抑えられるため、安価に依頼することが可能です。インタビューの人数や尺を減らしたくないものの、費用を抑えたい場合に有効な方法です。
フリーランスに依頼する
フリーランスは、制作会社に比べて依頼の相場が安いです。低価格で請け負ってくれるフリーランスを見つければ、相場以下の金額で制作可能です。
ただし、フリーランスは制作会社に比べて、低品質な業者にあたる可能性が高くなります。依頼の際は実績や経歴を確認し、信頼できる相手か見極めて依頼しましょう。
インタビュー動画を制作する際の注意点
インタビュー動画を制作する際は、下記3つの点に注意しましょう。
- 社員と話し合っておく
- 質問事項を事前に共有しておく
- 余裕を持って発注する
これらを怠ると制作がスムーズに進まず、余計な費用がかかったり、動画の質が下がったりするおそれがあります。それぞれ詳しく解説していきます。
社員と話し合っておく
社員を対象にインタビューを行う場合、事前に内容を共有し、了承を得てから撮影することが大切です。顔や名前が世間に公開されるのを嫌がる人もいるため、無理に出演させると訴訟問題に発展するおそれもあります。
したがって、インタビューに出演してもらう社員には、動画の用途や目的などを伝え、必ず了承を得ましょう。
また、社員が退職すると動画が使えなくなることもあります。インタビュー対象は退職リスクを考慮して選び、辞めた際の取り決めも定めておくと安心です。
質問事項を事前に共有しておく
質問事項は早めに決定し、遅くともインタビューの前日までには出演者に共有しておきましょう。アドリブでの応答になると、出演者が回答に困ったり、予期しない答えに現場が混乱したりするリスクがあります。
事前に内容を共有しておけば、出演者も余裕を持ってインタビューに臨めます。動画の品質向上につながるため、必ず実行しましょう。
余裕を持って発注する
納期直前で発注すると、トラブルが起きた際に対処できないおそれがあります。また制作会社によっては、スピード納品には割増料金を設定している場合もあります。
そのため、インタビュー動画が必要な日付が決まっている場合、納期に余裕を持って発注することが大切です。納期に余裕があれば、急な仕様変更や撮影時のトラブルにも焦らず対処できます。
インタビュー動画の制作期間は、2週間〜2ヶ月程度です。納期から逆算して余裕を持って発注しましょう。
まとめ:インタビュー動画制作の相場を理解して適切な発注を
インタビュー動画では、予算に応じてインタビューできる人数や撮影のクオリティが変わります。目的に応じて、構成や撮影人数を決定し、適切な費用で発注することが大切です。
費用を抑えたい場合は、一部の作業を内製する、インタビューの人数や時間を減らす、撮影場所を限定するなどの方法が有効です。動画のクオリティと照らし合わせながら、費用対効果の高い動画が作れるように工夫してみましょう。