物流倉庫にかかる費用相場!内訳や料金を抑えるポイントも解説

アパレル業者や小売業、ECショップを営む企業にとって、物流倉庫の費用を抑えることは大切です。物流費用が利益を圧迫することのないよう、適切な費用に抑える必要があるためです。

しかし、物流倉庫の費用相場がいくらなのか、よく分からない人も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、物流倉庫の費用相場、費用を抑えるコツを詳しく紹介します。季節ごとの変動費や必要なサービスの選定など、具体的なポイントも解説していますので、ぜひ参考にしてください。

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物流倉庫とは

物流倉庫とは、商品や資材の保管や管理、出荷作業等を行う施設のことで、供給連鎖の一端を担っています。元来倉庫とは、物を保管しておく場所という位置づけでしたが、物流倉庫はただ物を保管するだけの場所だけではなく、在庫の管理・保管に加えて、ピッキング、商品価値を高める流通加工、検品、発送業務に必要となる商品の梱包や出荷に至るまで広範囲にわたり物流機能を担っています。

物流倉庫の役割

物流倉庫の役割は、純粋に商品を保管する場所としてだけではなく、出荷までの一連の流れに必要な保管や情報管理をはじめ、流通加工、梱包、出荷に至るまで多岐にわたり役割を担っています。

物流倉庫では、商品、資材を倉庫に搬送し、保管、場合によっては加工や組み立て作業を行い、顧客に商品を届ける役割も果たしています。輸送方法や配送完了までの効率化により、無駄のない、速やかな商品の輸送が実現されています。顧客の商品発送のニーズを滞りなく行うために、輸送。配送の過程全体を管理・オプティマイズしています。

昨今では、IT技術の進化に伴い物流倉庫は大きな進化を遂げています。ここでは、物流倉庫の役割や業務の一連の流れ、活用メリット、IT技術の活用例など、今後の物流倉庫の展望についても説明します。

物流倉庫の役割

物流倉庫は、ビジネスを支える様々な場面での重要なポジションを担ってます。主には以下のような役割を果たし、円滑な物流システムを実現できています。

保管について

商品や資材等を一定期間保管する場所としての役割を果たし、商品の保管環境を適正に保ち在庫管理を行います。

荷役作業について

商品や資材の搬入、搬出、集荷作業を行って、物流倉庫内に商品を移動させます。

流通加工について

商品や資材の加工や組み立て作業や検品作業を行い、価値を高める作業工程です。

梱包・包装について

商品や資材に輸送時の品質低下や、破損を防ぐために適した梱包や包装を行います。

情報管理について

在庫数の管理や出荷に伴う情報管理や顧客データ等の管理を行い円滑な物流を行います。

物流倉庫の業務の流れ

物流倉庫は、商品の、資材の流通における重要なだファクターであり、円滑な作業実現が求められます。物流倉庫の業務の流れはこのような順番で実行されます。

入荷について

商品、資材が倉庫に到着すると、担当者が荷受けを行い、運送業者と商品受領に対する手続きを行います。

検品について

入荷した商品、資材の破損等がないかの確認と、発注書や納品書とを照合し、数量等、正確な商品が到着しているかのチェックを行います。入荷時に検品を行うことにより、保管中に商品が破損したのではないという裏付けにもなります。

入庫について

検品完了後の商品を、商品の特徴やそれぞれの保管に適する条件を考慮し、棚や保管場所を割り振っていきます。

保管について

商品は商品ごとの適正な保管条件下で保管させます。在庫管理システムを駆使して、在庫数の確認や、保管されている期間管理します。

ピッキングについて

出荷時には、倉庫内に保管されている該当の商品を迅速かつ正確にピッキングを行います。

流通加工について

該当商品の必要に応じて、商品の加工作業や組み立て作業、ラベルを貼ったり等の作業をおこないます。例としては、セット商品での提供準備、ギフトラッピング等がこれに該当します。これには商品の価値を高めたり、顧客の希望にそった商品の調整が実現可能になります。

出荷前検品について

商品のカスタマイズが完了した商品を、破損等がないか検品を行い、顧客が求める要求に合致しているかを検品し確認します。

包装について

商品に合わせた梱包を行い、輸送時に破損や劣化等がおきてしまうのを予防します。

出荷について

商品の梱包が終了後、納品書や発送伝票が添えられ、運送業者に商品を引継ぎ、顧客への配送がスタートされます。

物流倉庫は、円滑な商品流通までの工程を実現し正確な業務を遂行することで、顧客のカスタマーサティスファクションの向上に尽力します。

物流倉庫を活用するメリット

物流倉庫は、最新システムを使って運用されることで、所要時間・コストの削減・人的ミス等を防ぎ円滑に進めることが可能になり、企業の物流業務の生産性を向上させ、企業同士の競争優位性を高める上で欠くことのできないポイントとなっています。それとともに、アウトソーシングをうまく活用することで、企業が抱える問題点を解消することにもつながります。

プロセス最適化について

物流倉庫は、最新技術を駆使し管理システムの導入によって、作業員の負担を削減し、コストを抑えることもでき、業務効率と業務の正確さを実現できます。

コストカットについて

物流施設を統合することで、輸送にかかる人件費をコストカットできます。倉庫内のスペースを機能的に活用することにより、倉庫内の無益を減らし、コストカットにもつながります。

所要時間短縮について

物流倉庫では、早急な出荷までの対応が求められます。ピッキングから始まり、加工、調整、梱包、運送業者に引き渡すまでの流れを最適かつ正確なものにすることにより、顧客に商品が届くまでの一連の時間を短縮でき顧客満足度の向上も実現します。

柔軟な対応について

物流倉庫では、顧客の需要量の増加や減少によって、業務量に変動が生じます。システムの効率的な管理体制のもと、柔軟な対応がが可能となっています。

エキスパートについて

より高水準な物流業務を実現することで、依頼している企業側は物流にかかわる厄介な作業から解き放たれます。物流倉庫では、高品質な倉庫管理が配備されているため、配送に関する最善化、倉庫管理、荷役作業、海外への荷物展開にかかわる関税の処理にの分野に至るまで、専門的に行われ、業務をスムーズに進めることが可能になります。

物流倉庫の種類と特徴

物流倉庫は、多種多様な商品のニーズに対応可能にするため、様々な特色や機能を備えています。ニーズによって対応可能にするため、温度別の管理、機能別、保管用途に応じた用途別の倉庫利用等に分類され、それぞれがより細かなニーズに対処できるように考えられています。それぞれの項目に分けて顔説していきたいと思います。

物流倉庫内の温度別の管理について

物流倉庫では、商品の特徴に合わせて適正な温度管理が重要になります。常温、冷蔵、冷凍、低温など、各商品に応じて適正な倉庫を使用していきます。

常温倉庫について

常温倉庫とは、温度が一定で維持されている倉庫のことで、常温保存可能な食料品や、電化製品、衣料品等は、一般的に常温倉庫で保管されます。安定した管理ができるため、幅広いジャンルの商品に対応が可能になります。

冷蔵倉庫について

冷蔵倉庫とは、2度~10度くらいの管理温度で商品を保管できる倉庫です。傷みやすい食品や、品質の劣化を避けなければまらない、医薬品等も冷蔵倉庫で管理が行われます。

冷凍倉庫について

冷凍倉庫とは、ー18度以下の低温状態を一定に維持できる倉庫です。例としては、アイスクリームや、冷凍商品等の解凍されてしまうと品質の劣化を招いてしまう商品が保管されます。商品自体の保存機関も長めに設定されていることも多いため、倉庫自体も長期間の品質を保持できる一定温度での管理、維持ができます。

定温倉庫について

定温倉庫とは、内部の温度・湿度を一定に維持できる倉庫です。多くは、10度~20度ぐらいの温度設定で保たれることが多いです。対象の商品としては、ワインや野菜、果物、チョコレート、医薬品、化学品など、温度変化の影響を受けやすい商品の保管がされることがが一般的です。

物流倉庫の機能別分類について

物流倉庫は、それぞれが持つ機能性によっても分類することができます。それぞれが、円滑な物流や、商品をより値打ちのある商品にすることを目的として考えられており、それぞれの企業側の需要に応える形でサービスの提供がされています。ここでは、物流倉庫の主となる機能の分類をご紹介します。

DC(ディストリビューションセンター)について

DC(ディストリビューションセンター)とは、在庫型物流センターと訳され、物流業務を行うセンターのことです。商品の入荷、検品、保管、ピッキング、出荷にに至るまで業務を行います。必要に応じて梱包や商品の加工を行います。広大な保管、作業スペースを備えており、円滑の入出荷管理に特化しているのが特徴です。

TC(トランスファーセンター)について

TC(トランスファーセンター)は、一般的には通過型物流センターと訳されます。特徴としては、保管する機能は必要最低限にとどめ、複数の出荷元より納品された商品を、各行先ごとに仕分けて効率的にまとめて配送するためのセンターです。

PDC(プロセスディストリビューションセンター)について

PDC(プロセスディストリビューションセンター)は、流通加工・在庫型センターと訳させます。流通商品の加工機能を高めたセンターのことです。DC型の倉庫でも、梱包や簡単な加工作業を行いますが、食料品の加工から、商品の部品の組み立て、設置と専門的な作業を行えるセンターになります。

FC(フルフィルメントセンター)について

FC(フルフィルメントセンター)は、ECや通販などの主としてオンラインショッピングにおける最先端のシステムや設備を用いて、高い水準で自動化されたセンターのことです。受注から発送、返品処理に至るまで対応し、スピーディーな対応により、顧客の満足度を高めています。

物流倉庫のそれぞれの効用について

物流倉庫は、保管管理される商品の特徴や提供されるサービスの内容に対応できるよう、様々な使用用途に対応可能な仕様が考えられています。円滑な物流を実現するためにそれぞれの保管環境の主なものを使用用途、特性について主なものをご紹介します。

一般倉庫について

一般倉庫は、温度、湿度管理が通常の温度内で管理、保管されます。日用品、繊維、紙、家具や雑貨等が保管管理されることが多い倉庫です。

冷凍、冷蔵倉庫について

冷凍、冷蔵倉庫は、冷蔵倉庫は-18度以下で、冷蔵倉庫は10度以下の温度で保管管理される倉庫です。取り扱われる商品としては、温度によって品質に変化が生じてしまう商品が保管管理されます。具体例としては、乳製品、肉、海産物、農産物等の鮮度を保たなくてはいけない商品や、医薬品の保管管理を行う倉庫です。

危険物倉庫について

危険物倉庫は、法令で決められた基準や消防法、建築基準法などで厳格な規制に従い、設計管理が行われ商品が保管されている倉庫です。化学物質や、発火、引火、有毒ガスの発生等、人体に影響を与える可能性のあるもの等の保管を行う倉庫です。

保税倉庫について

保税倉庫は、外国からの到着した外国貨物を一時的に関税等の支払いを保留している状態で税関の管理のもと保管管理できる倉庫です。輸入された貨物の一時保管場所を目的として置かれている倉庫で、保税地域とも称されている倉庫です。

自動化倉庫について

自動化倉庫は、ロボットや、コンピューターによる自動化システムを導入、活用して自動化システムにより一元管理されている倉庫です。物流の商品の入荷から在庫管理、出荷に至るまで管理され、自動化されたことにより、深刻な人手不足の解消や人の手による作業の削減により、スペースの効率的な利用や、作業効率の向上も実現できます。

野積倉庫について

野積倉庫は、屋外に柵や塀で囲まれた区画の中に商品や貨物を保管する倉庫です。野外での保管となるため、雨風や日焼けなどの影響を及ぼさない耐久性、退行性がある商品が保管されます。保管される商品の例としては、木材や車両、鉱物、パレット、鉄材などが保管されます。法令や消火設備のが設けてあることなど、条件にそって保管されます。資材によっては、雨風をさける目的で野積シートで覆われて保管される場合もあります。

貯蔵槽倉庫について

貯蔵槽倉庫は、容器や袋詰めされていない液体や気体、物質等を保管管理するための倉庫です。他にも農産物や飼料の保管もされます。可燃性の物質を取り扱うことも多いので、消火設備の設置が必須で、倉庫の壁や底部の強度は定める基準を満たすことが必須となります。天然ガスや石油、化学製品等が保管される場合には、適した温度、圧力での管理が行われています。

水面倉庫について

水面倉庫は、河川や海等の水面に浮かべて水上で保管する倉庫です。主に保管されるのは木材で、木材全体を水に浸して保管することにより、木材の乾燥や乾燥によるひび割れや変色を防ぐことができます。別名、水面貯木庫とも呼ばれています。

トランクルームについて

トランクルームは、個人や企業が、普段使用しないものの保管や企業の場合は、在庫や資材の保管場所として使用される倉庫です。利点としては、普段使用しないものを保管できるため、趣味が多趣味方や、普段使用しない物を保管できるので、必要な時まで自宅等のスペースを気にすることなく保管ができる点が利点です。料金としては、月額で発生するものが多いです。

物流倉庫の自家倉庫と営業倉庫の違いについて

自家倉庫について

自家倉庫とは、企業などが自社の物品を保管管理する目的で設けられている倉庫です。企業の敷地内に併設されることも多く、時間やコストを抑えられるという利点もあります。

営業倉庫について

営業倉庫は、物流サービスを供給する事業者が第三者の商品、荷物を預かり運用する倉庫です。倉庫業法により国土交通大臣の登録を受けた倉庫運営会社が、いくつもの企業や個人等の第三者の商品を保管管理し、運送まで行います。預けられている商品は、荷主の利益を厳守する義務があるため、一般建築物よりも厳しい耐震性、耐熱性、水漏れなどへの対策が求められます。

物流倉庫の固定費の相場

物流倉庫の費用は、月額制の固定費としてかかります。おもな固定費と相場費用は下表のとおりです。

項目費用相場
倉庫保管料1坪あたり3,000~7,000円/月
システム手数料20,000円~50,000円/月
業務管理料10,000円~50,000円/月

それぞれ詳しく解説します。

倉庫保管料

物流倉庫の倉庫保管料は、商材を保管するスペースを維持するための費用です。

料金は、スペースの広さだけでなく、ラック単位やパレット単位で計算される場合もあります。物流倉庫の保管料は、預ける商品の数量やサイズによって変動します。

大きな商品や大量の商品を保管する場合は、スペースを広く占有するため倉庫保管料が高くなることがあります。

また、物流倉庫の立地によっても費用は異なります。一般的に、都市部よりも郊外のほうが安い傾向にあります。

システム手数料

物流倉庫のシステム手数料は、商品の入庫から出荷までの工程を一元管理するシステムにかかる費用です。

システム利用料にはハンディーターミナルや送付状のプリンターといった機器の保守費用も含まれます。倉庫によっては、初期費用が発生する場合もあります。

業務管理料

物流倉庫の業務管理料は、荷物の管理にかかる費用です。

倉庫の温度や湿度の管理、防カビ・防虫・セキュリティなどの対応を含みます。システム利用料とは別に請求されることが多く、取り扱い量に応じて割引が適用される場合もあります。

物流倉庫の変動費の相場

物流倉庫は、倉庫を利用する頻度に応じて変わる費用です。おもな項目と費用相場は、下表のとおりです。

項目費用相場
入庫料1個あたり10円~100円
デバンニング料20,000円~35,000円
ピッキング・入荷料1個あたり10円~30円
検品料1個あたり10円〜30円
梱包料1個あたり150円〜300円
配送料1個あたり400円〜1,000円以上

それぞれ詳しく解説します。

入庫料

入庫料は、仕入れ先から届いた荷物を、指定の棚に収納するときにかかる料金です。フォークリフトなど倉庫内の機器の使用や維持管理、操作者の人件費が含まれます。

料金は、商品の大きさや取り扱いの難易度に応じて変動し、大きな商品や取り扱いが難しい商品になると、100円程度の入庫料がかかることもあります。高価格帯の商品は、慎重に取り扱う必要があるため、費用が高く設定されるのが一般的です。

デバンニング料

デバンニング料は、コンテナから荷物を降ろす際に発生する手数料です。デバンニングとは、コンテナに積載された貨物を取り出す作業のことです。コンテナ内の荷物を安全かつ効率的に降ろし、検品や倉庫へ収納するまでの作業を指します。

デバンニングには、フォークリフトなど専用の機器や技術を要する場合が多く、その分の費用がかかります。商材の大きさや取り扱いの難易度によっても費用は変動するため、商材の量が多い場合は、よく確認しておきましょう。

ピッキング・入荷料

ピッキング・入荷料は、商品を保管場所から出荷エリアまで運ぶ際の手数料です。

ピッキング作業には、商品の仕分けや流通加工の工程も含まれます。最近では、AIやロボティクスを活用した自動ピッキングシステムを導入している物流倉庫もあります。

場合によっては梱包料に含まれることもあるため、契約時に確認しておきましょう。

検品料

検品料は、入庫時に商品の数量や破損の有無を確認する作業にかかる費用です。

電化製品やPC関連製品など、動作確認が必要な商品の場合は高くなる傾向にあり、1個あたり80円〜100円になることもあります。欠陥や不良品の流通を防止するためにも必要な作業です。

関連記事:物流の検品とは?行うタイミングや効率的な方法も紹介

梱包料

梱包料は、商品の出荷準備にかかる費用です。段ボールや緩衝材などの梱包資材費、作業手数料、納品書や送り状の発行手数料などが含まれます。

商品のサイズや形状によって梱包資材が異なるため、費用も変動します。特別なギフトラッピングなどの追加サービスが必要な場合は、別料金が発生するのが一般的です。

配送料

配送料は、物流倉庫から商品を届けるために運送会社に支払う費用です。一般的な段ボールサイズの配送料は送り先によって費用が変動します。送付先ごとの相場は以下のとおりです。

送付先費用相場
首都圏400円〜500円
北海道や沖縄700円〜1,000円
離島1,200円以上
海外数千円以上

ネット通販の拡大や運送業界のコスト増加により、配送料は上昇傾向にあります。物流会社の多くは大手運送会社と割引契約を結んでいるため、大抵の場合、自社から直接発送するよりも安価な配送が可能です。

物流会社によっては、自社のトラックとドライバーを使って、配送まで一括で対応する会社もあります。

物流倉庫の費用を抑えるコツ

物流倉庫の費用を抑えるポイントは、以下の5つです。

  • 在庫管理を徹底する
  • 配送先リストは入念に確認する
  • 業種ごとの繁忙期を避ける
  • 立地を比較する
  • 依頼内容を絞る

それぞれ詳しく解説します。

在庫管理を徹底する

在庫数を正確に把握し、適切なスペースを確保することで、コストを削減できます。反対に、在庫管理を正確に行わないと、帳票上の在庫数と実際の在庫数に差が生じ、不要なスペースに費用がかかってしまいます。

また、ヒューマンエラーを回避するために、自動倉庫を利用している物流倉庫もあります。自動倉庫は、商品の保管や管理、出荷準備を自動化するシステムを導入した倉庫のことです。

自動倉庫は人的ミスを軽減しますが、導入コストは高い傾向にあるため、費用対効果を検討する必要があるでしょう。

配送先リストは入念に確認する

配送先リストに誤りがあると、再配達や追加の確認作業が発生し、余計なコストが発生してしまいます。再配達の主な原因は、顧客の部屋番号や階数の記載ミスです。

1件あたりにかかる再配達の時間のロスは少なくても、ミスが頻発すると効率の低下や損失につながることも少なくありません。

配送先リストのミスを防ぐためにも、ダブルチェックを行いましょう。事前確認を徹底することで、出荷効率の向上とコスト削減につながります。

業種ごとの繁忙期を避ける

物流・出荷代行の料金は、繁忙期に需要が集中すると高騰することも少なくありません。コストを抑えるためには、業種ごとの繁忙期を避けることが大切です。

たとえば、大手ネットショップのセール時期や、年末・新年度末は流通量が増加するため、割高になることがあります。スタッフやドライバー不足が原因で料金が上がるためです。

事前に物流会社とスケジュールを調整し、料金を確認しておきましょう。

立地を比較する

倉庫の立地選びは、配送料や保管料に大きく影響します。販売エリアに近い倉庫は配送料が抑えられる一方、都市部の倉庫は保管料が高くなる傾向があります。

郊外の倉庫は保管料が安くても、交通の便が良い場所を選んだほうが、物流全体の効率が上がることもあります。都市部と郊外で物流コストをシミュレーションし、自社に合った拠点を選びましょう。

依頼内容を絞る

物流倉庫の変動費には、梱包費用や流通加工料があります。これらの依頼内容を絞り、自社での作業と振り分けることでコスト削減が可能です。

流通加工料とは、タグ付けやラベリング、シュリンク包装のことで、自社で行えば費用を削減できます。

しかし、梱包作業を倉庫業者に任せるか自社で行うかは、コスト効率と顧客満足度の観点から検討する必要があります。

加工することで商品の価値が向上し、顧客満足度が高まる場合もあるため、費用面だけでなく顧客への影響も考慮しましょう。

物流倉庫の選び方

物流倉庫を選ぶときは、以下の5つのポイントを押さえましょう。

  • 立地・配送料
  • サービス内容
  • 対応時間
  • 作業員の様子
  • 実績

それぞれ詳しく解説します。

立地・配送料

物流倉庫は、立地と配送料のバランスを考慮して選びましょう。保管料が低いエリアを選ぶとコストを抑えられますが、配送料が高くならないよう注意が必要です。

配送先が首都圏に集中している場合は、首都圏に倉庫を置くのがおすすめです。一方、全国配送を行う場合は、中部圏に物流拠点を設ける方法もあります。

拠点を置く場所によってかかるコストを総合的に評価し、最適な立地を選びましょう。

サービス内容

単純に料金が安い物流倉庫を選ぶのではなく、自社のニーズに合ったサービスがあるか、柔軟な対応力があるかを確認しましょう。

返品交換はスムーズに行えるか、商材にあった保管環境を整えているかなど、細かいニーズに対応しているかを確認することも大切です。

また、急な需要に対応できないと、機会損失につながりかねません。年末やクリスマスシーズン、ゴールデンウィークといった繁忙期の対応力も事前に確認しておきましょう。

対応時間

ECサイトを経営している場合は、24時間365日対応できる体制を整えている物流倉庫がおすすめです。利用者は、外出する時間がないなどの理由で「いつでも利用できる」という利便性を重視しているためです。

注文から発送までの工程を可能な限り自動化し、スムーズに進める仕組みを整えることや、深夜でもキャンセルや送付先の変更に対応できる体制があると、顧客の信頼獲得につながります。

また、納品の遅れなど予期せぬ事態が発生した場合に、迅速な連絡やサポートが受けられるかも事前に確認しておきましょう。

作業員の様子

物流倉庫を選ぶ際、作業員の業務態度や効率性を見極めることも大切です。入庫から出庫までの作業には多くの工程があり、正確性と迅速性が求められます。

ミスが発生するとコストが増加するため、倉庫の選定時には作業員の動きを観察し、作業の精度や速度を確認しておきましょう。

併せて、自社の商材にあった保管環境であるかも確認しておくと安心です。。

実績

取り扱う商材に対する経験のある業者を選ぶと効率化が見込めます。自社の商品と類似する商品の取り扱い実績があるかどうかを確認しましょう。

たとえば、食品や飲料のように保管に注意が必要な商品や、特殊な流通加工が求められる商品の保管や配送は、経験のある業者を選ぶと安心です。

また、急な需要の変化に対応できる柔軟性も重要な要素です。過去の実績を確認し、信頼できる業者を選びましょう。

おすすめの物流倉庫会社

物流倉庫会社は対応範囲や費用など企業ごとによって特徴が異なります。
本項目では、おすすめの物流倉庫会社を紹介します。

株式会社フェスム

株式会社フェムスは、関東を中心として物流倉庫事業を展開しています。もっとも大きな特徴として初期費用が0円という点が挙げられます。
また柔軟な対応力も強みですので、コストを抑えたい方や初めて依頼をするという方にはおすすめの企業様です。

COLD X NETWORK

COLD X NETWORKでは、ケース単位からパレット複数まで、預けたい期間、必要なスペースだけ利用できる冷凍保管サービスを展開しています。
<特長>
・冷凍倉庫を1日単位~中長期のスポットでレンタル可能
・1日1パレット単位で冷凍倉庫をレンタルできる従量課金制
・預けたい期間、必要なスペースだけフレキシブルに利用可能
・24時間365日管理システムで常時お客様のお荷物を保管・管理

LOGI FLAG

LOGI FLAGでは、賃貸型冷凍冷蔵倉庫をはじめとする、環境に配慮した冷却設備や自動化設備を導入した先進的な物流施設を提供しています。
<特長>
・次世代型物流施設の開発・活用
・物流コンサルティングサービス
・BTS型施設開発・CRE戦略コンサルティング

醍醐倉庫株式会社

醍醐倉庫株式会社は、以下のような特徴を持っています。
<特長>
・ECサイトを自社で運営しているからこそ提供できるノウハウを惜しみなく提供いたします。
・楽天市場、Yahoo!ショッピングなどの主要モールをはじめ、多数のショッピングカートシステムとの連携が可能です。ネクストエンジンなどの受注管理システムとの連携にも対応いたします。
・VTR分析、保管・作業場のレイアウト分析などによる業務効率化を行い、お客様に合わせた最適な物流品質を提供いたします。
・冠婚葬祭の引き出物やビジネスギフト、パーソナルギフトで培ったこだわりのノウハウをもとに、ギフトラッピング、メッセージカード封入、検品、加工作業などの個別要望にも高い品質で対応いたします。
・細かい要望にお応え出来るよう、お客様と一緒に模索しながら「できない」を「できる」にし、お客様の成長に応じたサービスをご提供いたします。

株式会社パスクリエ

LogiPathは、配送料・作業料・資材費込で、60サイズ580円から始められる従量課金制の3PLサービスです。
お客様が事業成長に専念できるよう、分かりやすく・はじめやすい価格で、EC物流を任せられます。

<特長>
・初期費用・固定費0円
・配送にかかるコストをひとまとめ。60サイズ580円から出荷可能。
・自社ECやECモールなど、様々な販売チャンネルで活用可能

まとめ:物流倉庫は費用相場を知ったうえで依頼先を決めましょう

物流倉庫の費用には固定費と変動費があり、業者によって料金設定が異なります。

在庫管理を徹底し、配送先リストの確認をしておくことで費用を抑えられます。また、物流倉庫の立地を比較し、依頼内容を絞ることもコスト削減に効果的です。

物流倉庫を選ぶときには、立地・配送料・サービス内容・対応時間などを総合的に評価し、自社に合った業者を選びましょう。一括見積もりサイトで複数の業者からの見積もりを比較すれば、より自社のニーズに沿った業者を見つけられます。

一括見積もりサイトを活用し、効率的に最適な業者を選んでみてはいかがでしょうか。

物流倉庫なら一括.jp