昨今、動画コンテンツの需要が加速しており、企業や団体が活用するケースも増えています。しかし、具体的な費用が分かりにくいことから、予算設定が難しいとお悩みの方もいるでしょう。
この記事では、動画制作にかかる費用の内訳やコストが変動する具体的な要因を解説します。費用を抑えるポイントも紹介しているため、効果的な動画を予算内で制作ししたい方はぜひ参考にしてください。
目次 非表示
- 動画制作の費用相場
- 依頼先別の費用の相場(個人・動画制作会社)
- 発注先ごとの動画制作費相場の一覧表
- 動画制作の相場・費用の一覧表【目的別】
- YouTube動画作成・編集の費用と料金相場
- SNS(TikTok・ Instagram)投稿用の動画費用と料金相場
- 商品・サービス紹介動画の費用と料金相場
- 会社・店舗・学校紹介動画の費用と料金相場
- 採用動画の費用と料金相場
- セミナー・イベント撮影動画の費用と料金相場
- マニュアル(How to)動画の費用と料金相場
- アニメーション動画の費用と料金相場
- テレビCM制作の費用と料金相場
- 研修動画の費用と料金相場
- VR動画の費用と料金相場
- 1分動画の制作メリットは?
- 1分動画の制作をフリーランスに依頼したときの相場
- 効果的な1分動画を制作するポイント
- 1分動画の制作をフリーランスに依頼するメリット
- 1分動画の制作をフリーランスに依頼するデメリット
- 1分動画の制作を依頼するフリーランス選びのポイント
- 1分動画の制作費用を相場より安く依頼するには?
- 価格帯別の動画制作事例【費用相場50万円以下】
- 価格帯別の動画制作事例・実績【費用相場50万~100万円】
- 価格帯別の動画制作事例・実績【費用相場200万円以上】
- 動画制作にかかる費用の内訳
- 動画制作にかかる費用がかさむ要因
- 動画制作の費用が変動する要因
- 動画制作の費用を抑えるポイント
- 動画制作の相場費用に関するよくある質問
- まとめ:動画制作の費用相場を理解して目標達成を図ろう
動画制作の費用相場
動画制作1本あたりの費用相場は、10万円〜200万円程度です。費用相場の幅が広い理由は、制作する動画の内容や依頼先、プロジェクトの複雑さなどのさまざまな要因が挙げられます。
動画の種類ごとの費用目安は、下記のとおりです。
動画の種類 | 動画制作1本あたりの費用の目安 |
商品紹介・サービス紹介動画 | 20万〜100万円 |
マニュアル動画 | 20万〜80万円 |
セミナー・イベント動画 | 20万~100万円 |
インタビュー動画 | 20万~30万円 |
WebCM | 50万〜200万円 |
採用動画 | 30万〜100万円 |
会社紹介動画 | 50万〜200万円 |
インタビュー動画 | 20万〜80万円 |
IR動画 | 50万~200万円 |
ブランディング動画 | 80万〜300万円 |
アニメーション動画 | 10万~150万円 |
ミュージックビデオ | 30万~100万円 |
VR動画 | 50万~150万円 |
実写動画 | 50~150万円 |
YouTube用の動画 | 10万~150万円 |
動画制作のコストは、制作する動画の尺やクオリティ、必要とされる特殊効果の量などによって、大きく左右されます。また、急いで動画を制作する場合や特定の高価な機材を使用する場合は、追加の費用が発生することも。
動画制作はこれらの基本的な費用相場を踏まえつつ、自社のプロジェクトに最適なサービスを選択することが大切です。適切な予算配分により、効果的で質の高い動画の制作につながります。
依頼先別の費用の相場(個人・動画制作会社)
まずは、個人や動画制作会社など依頼先の違いによる相場や特徴の違いをご紹介していきます。
個人(フリーランス)に依頼したい場合の費用相場はいくら?
個人(フリーランス)に動画制作を依頼する場合、費用相場は1万円から15万円程度です。費用は依頼範囲によって異なり、撮影、編集、ナレーションなど、作業の一部を請け負うことが多いです。
フリーランスは、クラウドワークスなどのサービスで探すことができます。個人はYouTubeの撮影や簡単な編集が得意ですが、企画やディレクション、マーケティング設計は自社で対応すれば安く依頼できます。
ただし、ビジネス用途での動画制作には、リスクを避けるために動画制作会社へ依頼するのが安心です。個人への依頼では、企画やクオリティ、納品のリスクを自己責任で管理する必要があるためです。
動画制作会社に依頼する場合の費用相場はいくら?
動画制作会社に依頼する際の費用相場は、30万円から200万円程度です。動画制作会社では、企画から撮影・編集・納品までの全工程を依頼できます。制作経験が少ない場合は、動画制作をリードしてくれる会社に依頼するのが良いでしょう。
動画制作会社に依頼するメリットは、企画提案や高いクオリティが保証されている点です。進行のスムーズさや納期、契約面でも安心して任せられます。料金や制作目的に応じた動画・映像を制作してもらえます。
個人(フリーランス)と動画制作会社の費用感の違い
個人(フリーランス)と動画制作会社の違いを踏まえ、それぞれの特徴を比較します。
個人(フリーランス)の場合
価格:20万円以下
対応人数:1名
品質:低~中
依頼内容:単体(撮影・編集などの一部分が多い)
動画・映像制作会社の場合
価格:30万円以上
対応人数:2名以上
品質:中~高
依頼内容:全体(企画から納品まで)
動画制作費用を抑えたい場合や部分的な内製が可能な場合は、個人(フリーランス)への依頼がおすすめです。
しかし、企業がビジネス用の動画を依頼する場合、動画制作の経験が不足しているなら、動画制作会社に依頼する方が安心です。特にビジネス用の動画は、納品物の高品質が非常に重要なポイントです。
納期に余裕がある場合は、個人と動画制作会社それぞれから見積もりをもらって比較するのが賢明です。
また、個人や動画制作会社以外に、広告代理店に依頼する方法もあります。広告代理店への依頼時の費用相場も確認しておくと良いでしょう。
広告代理店に依頼する場合の費用相場は?
動画制作やTVCMの配信、PR、ブランディングなどを依頼する場合、広告代理店を利用することができます。ただし、動画制作自体は外部の動画制作会社にアウトソーシングすることが多いため、広告代理店に依頼すると、個人や動画制作会社に比べて費用が割高になる点に注意が必要です。
広告代理店は主に広告枠の販売が本業であり、動画制作や映像制作は専門知識や実績を持つ動画制作会社に依頼するのが一般的におすすめです。
発注先ごとの動画制作費相場の一覧表
発注先ごとの動画1本あたり制作費の目安を見て行きましょう。発注先により制作費の目安に大きな差があります。
一般的に、広告代理店に依頼した場合の制作費は高く、個人のフリーランス編集者に依頼すると安い傾向にあります。
それぞれの発注先にメリット・デメリットがあります。
また、動画制作の目的や内容により適する発注先は異なります。自社の動画制作の目的や制作したい内容を整理し、目的や内容に合致した発注先を選びましょう。
発注先 | 制作費の目安 |
動画制作会社 | 50万円~ |
広告代理店 | 100万円~ |
個人(フリーランス) | 10万円~ |
動画制作の相場・費用の一覧表【目的別】
動画の目的 | 費用の目安(動画1本の制作費用) |
YouTube(編集のみ) | 5,000〜50万円 |
商品・サービス紹介 | 10〜200万円以上 |
会社・店舗・学校紹介 | 10〜200万円以上 |
採用 | 10〜200万円以上 |
セミナー・イベント | 5〜50万円以上 |
アニメーション | 10〜300万円以上 |
テレビCM | 100〜500万円以上 |
研修動画 | 5〜200万円 |
VR動画 | 20〜550万円 |
YouTube動画作成・編集の費用と料金相場
You Tubeの動画制作は、50万円~100万円が相場です。
You Tube動画のクオリティに差がでやすいのは、編集です。編集を業者に依頼せず自分で行うと、作業に時間がかかり完成度 も見劣りする場合がでてきます。
通常、動画の長さは5~10分で、それ以上の長さになると、追加料金が必要となる場合もあります。
編集(撮影なし)の費用の相場は5,000円~50万円です。
撮影を自社で行うことで価格を抑えることが可能で、編集のみだと5,000円~3万円が相場です。
費用相場:5,000円~3万円の場合
特徴ー編集のみ
目的ー編集に時間がかかるため制作会社に依頼したい
発注先ーフリーランス・中小企業
編集期間ー1~2週間
編集の内容は、動画内の字幕(テロップ)、SE(効果音)の挿入、画像・イラストの挿入、アノテーションの挿入などが含まれます。アノテーションとは、You Tube上で表示が可能なテキストやリンクを指します。
アノテーションを挿入することで、他の動画サイトへスムーズに移動できます。
とにかく安く制作したい人や企業向けです。
編集も凝ったものではなく、納期は1~2週間程度です。サムネイル画像を作成してくれるかは制作会社により異なります。
費用相場:5万円~10万円
特徴ー編集+企画・構成
目的ー撮影以外すべて依頼
発注先ーフリーランス、中小企業
編集期間ー2~4週間
費用相場5万円~10万円の場合、企画や構成、タイトル決めの段階からプロの制作会社に参加してもらえることが多いです。金額に撮影料金は含まれません。
制作会社に企画や構成の段階から相談することで、ブランドのイメージアップをはかったり消費者の関心を引く商品やサービスの紹介が可能になります。
また、この費用相場の場合、サムネイル制作や公開設定までパッケージにして販売している制作会社もあります。
費用相場:30万円~50万円以上
特徴ー編集+企画・構成+分析+運用支援
目的You Tube動画のコンサルタントを依頼する。
発注先ー中小企業
期間ー月次運用
費用相場30万円~50万円の場合は、YouTubeの運用方法や動画の内容のコンサルティングまで含めることが多いです。コンサルティングには、主に動画公開後の分析やSNSとの連携の助言が含まれます。視聴者を年齢・性別・操作履歴などで分類して分析した後、動画内容の修正やターゲットの変更などのアドバイスをもらえることが多いです。動画1本単位の金額ではなく、月額です。
費用相場:50万円~100万円
特徴ー撮影+編集
目的ー撮影と簡単な編集を依頼
発注先ーフリーランス、中小企業
編集期間ー4~6週間
50万円~100万円の場合、編集内容は動画内の字幕(テロップ)、SE(効果音)の挿入、画像・イラストの挿入、アノテーションの挿入などが含まれます。
SNS(TikTok・ Instagram)投稿用の動画費用と料金相場
SNS(TikTok・ Instagram)投稿用の動画の制作費の目安は以下のとおりです。TikTokやInstagramなどのSNSは、短期間での情報拡散が期待でき、プロモーションやマーケティング戦略として有効です。
そのため、近年多くの企業がSNSアカウントを開設しています。
SNSで利用される場合、15秒~60秒のショート動画がトレンドです。SNSも、YouTubeと同様に、コンサルティングや運用代行を外注した場合、月額30万円~50万円となります。
1万円~5万円の動画
SNS用の動画は、動画の長さ(尺)が短い場合が多いために、比較的、低価格での制作が可能です。フリーランスの編集者に依頼すれば、1本当たり1万円前後で制作してもらえる場合もあります。
先に必要な映像を自分で撮影をして、制作会社に素材を提供するケースが一般的ですが、簡単な撮影を依頼できる場合もあります。
SNS動画は、定期的・継続的に投稿する必要があります。あらかじめ、一定期間の動画投稿数を概算した後、見積りを立ててもらうとよいでしょう。
30万円~50万円の動画
視聴者の動向分析や効果測定などのコンサルティングや動画の運用代行を含める場合、価格も上がります。YouTubeと同様に、この価格は、動画1本の制作費ではなく、コンサルティングや運用代行を含めた毎月のランニングコストです。
企業ブランディングを目的として、拡散される(バズる)SNS動画制作を目指す場合、動画のクオリティも大切になります。
アニメーション・CGを利用する、音楽やナレーションを加えるなど、短時間で視聴者の心を掴む演出を検討するとよいでしょう。
商品・サービス紹介動画の費用と料金相場
商品・サービス紹介動画は大きく2Dアニメと実写に分類されます。商品・サービス紹介動画の多くは2Dアニメです。
すでにあるイラストを使用する場合は10万円~30万円、オリジナルのイラスト制作を依頼する場合は、30万円~100万円、動きを良くしたイラストを用いる場合は100万円~200万円が費用の相場です。
2Dアニメの商品・サービス紹介動画の場合
一番番多い依頼は、30万円~100万年のオリジナルイラストを用いた動画制作です。
アニメーション動画が多い理由は、以下になります。①サービスをわかりやすく説明しやすい。②悩みやセンシティブなサービスも印象を和らげる。③撮影場所や撮影機材、キャストを手配する必要がない。④サービスを変更しても追加料金で修正可能。
費用相場10万円~30万円
特徴ーすでにあるイラストの組み合わせ
目的ーサービス紹介の動画がとにかく作りたい
アニメの質ー低い
発注先ーフリーランス・中小規模の制作会社
制作期間ー1ヶ月
一般的に制作会社にすでにあるイラストを利用して制作することが多いです。動きがカクカクになりますが、低価格で制作してもらえるのが利点です。
制作期間は1ヶ月、動画の長さは15~30秒が目安です。
費用相場30万円~100万円
特徴ーオリジナルイラスト×簡易アニメーション
目的ーオリジナルアニメの動画を制作したい
アニメの質ー中
発注先ー中小規模の制作会社
制作期間ー1.5~2ヶ月
サービス紹介動画の中で、一番依頼が多い。イラストレーターがオリジナルイラストを作成。イラストの品質や数に応じて金額が変動するが、単純な動きが中心。オリジナリティ・クオリティと費用のバランスを取りたい企業向け。制作期間は1.5~2ヶ月。動画の長さは30~60秒が目安。
費用相場100万円~200万円
特徴ーオリジナルイラスト×高品質なアニメーション
目的ー企業のブランディング
アニメの質ー高い
動画の長さー60秒以上
発注先ー中小規模の制作会社
制作期間ー2~2.5ヶ月
高品質な動画を制作しブランディングやマーケティング戦略の一貫として動画を利用したい企業向け。アニメーションの動きや演出により金額が変動し、3DやCGの技術を取り入れると洗練された動きになるが、その分金額も上がる。制作期間は2~2.5ヶ月。動画の長さは60秒以上が目安。追加オプションとして制作したキャラクターをグッズ化すると、アニメーターに支払う権利料金が発生する場合が多い。
費用相場200万円以上
特徴ーフレームバイフレーム
目的ーテレビCMのようなクオリティの動画制作
発注先ー大規模の制作会社
制作期間ー3ヶ月以上
テレビCMで使われるくらいのクオリティの動画。テレビアニメのようなスムーズな動きを取り入れることが可能であり、有名なキャラクターとのコラボ動画を制作することも。この場合、どのキャラクターとタイアップするかにより、価格が変動する。動画のクオリティによっては1000万円を超えることもある。制作期間は3ヶ月以上が目安。
実写の商品・サービス紹介動画の場合
実写は見る側がリアリティがもって視聴できる利点がある。化粧品や日用品の商品を紹介する場合などに向いている。ただし、キャストやロケーション、撮影日数、撮影条件などが制限がされるという欠点も。動画を追加したいと考えた場合、再度撮影には膨大な人的・金銭的なコストが発生するため、事前にしっかり段取りを打合せしておくことが重要になります。
費用相場10万円~30万円
特徴ー低価格
目的ー価格を抑えて動画を制作したい
撮影条件ーロケ1ヶ所、キャスト社員、機材カメラ1台
制作期間ー1ヶ月
発注先ーフリーランス・中小規模の制作会社
撮影した動画をつなげて制作。クオリティよりも価格を優先したい企業向け。低価格の場合、インタビューがメインとなる。撮影場所は1ヶ所で、キャストは社員が出演するか自社で手配する必要がある。撮影角度は、基本1アングル。
費用相場30万円~80万円
特徴ー分かりやすい表現の動画を制作
目的ー洗練された表現の動画を制作
撮影条件ーロケ1、2ヶ所、キャスト社員、機材カメラ2台
制作期間ー1~1.5ヶ月
発注先ー中小規模の制作会社
費用相場が10万円~30万円の動画にシンプルな編集が足された動画を制作。字幕・ナレーションなどの挿入が可能。ロケは1、2ヶ所(2ヶ所の場合はロケ地同士の距離が近い場合は可能)、キャストは社員、機材はカメラ2台、カメラアシスタントもつきます。
費用相場80万円~200万円
特徴ーキャストに役者を用いる
目的ークオリティの高い動画制作
撮影条件ーロケ1,2ヶ所、キャストプロの役者、機材カメラ2台
制作期間ー1.5~2ヶ月
発注先ー中小規模の制作会社
プロの役者を用いることで品質が上がる。買い切りの契約を結べば、初期投資にコストが発生しても、半永久的に動画を使用することができる。キャストを社員でまかなった場合、退職後はその動画が使えなくなる場合があるので注意が必要。ロケ地が2ヶ所以上になり撮影日が長くなるにつれ、費用も高額になる。制作期間の目安は1.5~2ヶ月。
費用相場200万円以上
特徴ー本格的な動画制作
目的ーテレビCMのような動画制作
撮影条件ー条件次第
制作期間ー3ヶ月以上
発注先ー大手制作会社
テレビCMのようなクオリティの動画を制作したい企業向け。遠方のロケーションでの撮影、有名タレントの起用、撮影チームでバスを貸切る規模。制作期間は3ヶ月以上。
会社・店舗・学校紹介動画の費用と料金相場
会社・店舗・学校紹介動画の8割近くが100万円以下で制作しています。撮影の規模(スタッフの人数と構成や機材の数)によって制作費が左右されます。
費用相場ー10万円~30万円
特徴ー画像のみのスライドショー
目的ーできるだけ費用を抑えて動画を制作したい
動画の長さー120秒
撮影条件ー撮影なし
制作期間ー2週間~1ヶ月
自社で準備した画像素材を組み合わせたスライドショーを作成。基本的に編集作業のみなので、編集のみを請け負う制作会社やフリーランスの編集者に頼むことも可能。すでに素材が準備できていれば、2週間程度で編集してもらえる場合もあります。
費用相場ー30~80万円
特徴ー社員のインタビューや社内風景を撮影
目的ー会社の風景や雰囲気を知ってもらう
動画の長さー120秒
撮影条件ーロケ:社内/ キャスト:社員/ 機材:カメラ1台
制作期間ー1~1.5ヶ月
実際に1から撮影を行う。社員のインタビューや社内風景を撮影することにより、自社の風景や雰囲気を知ってもらう目的で動画を制作する。撮影日数は1日で、キャストは自社の社員か動画制作会社の社員を起用。
費用相場ー80万円~200万円
特徴ー仕事の密着取材映像・コンセプトムービー
目的ークオリティを追及し、企業のビジョンやブランドコンセプトを伝えるための動画を制作したい
動画の長さー180秒以内
撮影条件ーロケ:社外1か所/ キャスト:プロの役者or 社員/ 機材:カメラ2台
制作期間ー1.5ヶ月~2ヶ月
演出にこだわり、撮影・編集のクオリティを追及した動画を制作。数日間にわたり仕事に従事する姿を密着取材したり、ドラマ仕立ての作品を制作することで、企業のビジョンやブランドコンセプトを伝える。キャストにプロの役者を起用したり、ドローンを用いて会社・店舗の全風景を上空から撮影するなど、演出の完成度や機材の選定にもこだわります。社外で撮影を行う場合もあるため、撮影期間は2日以上、動画完成までの制作期間は1.5ヶ月~2ヶ月が目安となります。
費用相場ー200万円以上
CGなどの特殊な映像表現を採用
目的ーSNSによる拡散をねらう
動画の長さー180秒以内
撮影条件ーロケ: 社外:1ヶ所/ キャスト:プロの役者or 社員/ 機材:カメラ2台
制作期間ー3ヶ月以上
CGなどを用いた特殊な映像表現を採用し、視聴者の印象に残る動画を制作。競合他社と差別化を図ることで、SNSで拡散されるバズる映像を制作することが目的。制作費用は、どの程度の演出のクオリティを追及するかに左右される。制作期間は3ヶ月以上の大作。
採用動画の費用と料金相場
採用動画の9割近くが100万円以下で制作しています。撮影の規模(スタッフの人数と構成や機材の数)によって制作費が左右されます。
費用相場ー10万円~30万円
特徴ーインタビュー映像のみ
目的ーできるだけ費用を抑えて動画を制作したい
動画の長さー120秒
撮影条件ーロケ:1ヶ所/ キャスト:社員/ 機材:カメラ1台
制作期間ー2週間~1ヶ月
社員のインタビューを撮影し、編集でつなげていきます。費用を抑えて採用動画を制作したい企業向け。カメラを固定して撮影するだけの単純な作業なので、画質にこだわらなければ、スマートフォンでも撮影可能。編集に大がかりな機材を必要としないことが多く、早ければ2週間程度で制作できます。
費用相場ー30万円~80万円
特徴ーインタビュー映像+社内風景の撮影
目的ー社員のインタビューに加えて会社の風景も紹介することで自社の雰囲気を知ってもらう
動画の長さー180秒
撮影条件ーロケ:2ヶ所/ キャスト:社員/ 機材:カメラ1台
制作期間ー1ヶ月~1.5ヶ月
社員のインタビューに加えて会社の風景を撮影することで、自社の雰囲気を知ってもらい入社後に働くイメージを応募者に伝えることができます。
費用相場ー80万円~200万円
特徴ー仕事の密着取材映像
目的ー会社の企業理念や具体的な業務内容をわかりやすくしっかりと伝える
動画の長さー要望による
撮影条件ーロケ:2~3ヶ所/ キャスト:プロの役者or社員/ 機材:カメラ1~2台
制作期間ー1.5ヶ月~2ヶ月
社員が仕事に取り組む風景を密着取材する映像を制作。NHKの「プロフェッショナル」やTBS系列の「情熱大陸」などのテレビ番組を簡易的にしたものとイメージするとわかりやすいでしょう。会社の企業理念や具体的な業務内容をわかりやすくしっかりと伝えることを目指します。演技が必要な場面においては、プロの役者を起用するとクオリティの高い動画作成が可能となります。複数の角度から同時に撮影することで、洗練された演出ができます。その分撮影に時間がかかり、撮影期間の目安は3日です。
費用相場ー200万円以上
特徴ードラマ仕立ての映像
目的ー企業のブランディングに利用
動画の長さー要望による
撮影条件ーロケ:3ヶ所以上/ キャスト:プロの役者/ 機材:カメラ以外も利用
撮影期間ー3日以上
制作期間ー3ヶ月以上
脚本を制作し、プロの役者に演じてもらう、ドラマ仕立ての映像を制作します。企業理念やブランドコンセプトが伝わる映像を制作することで、企業のブランディングに利用することを目的とします。特殊な照明やドローン、レールなど専門的な撮影機材を使用することもあります。台本や配役などにもこだわり、撮影は3日以上、制作期間3ヶ月以上が目安となります。
セミナー・イベント撮影動画の費用と料金相場
セミナー・イベント動画の8割近くが50万円以下で制作しています。観客数や会場の規模によって制作費が左右されます。会場の規模と比例して音を拾う機材が必要となるため、費用が上がります。下の表に会場費は含まれていません。また、ライブ配信を行う場合は別途費用が発生します。
費用相場ー5万円~15万円
特徴ー配信用動画の制作(観客0人)
目的ーできるだけ費用を抑えて動画を制作したい
動画の長さー30分
制作期間ー2週間
インターネットを通じて開催されるセミナー、ウェビナー(ウェブ+セミナー)や塾や予備校の配信授業などのオンライン配信用の動画を制作します。基本的に1台のカメラを三脚で固定して撮影します。自社で撮影すれば費用を抑えることが可能です。BGMやナレーション、写真・資料の差し込みなどがなければ、編集に手間がかからないので、納期も短く制作できます。
費用相場15万円~30万円
特徴ー観客30人~50人のセミナーやイベント
目的ーセミナー・イベントの様子を撮影する
動画の長さー40分~60分
制作期間ー1ヶ月
セミナー・イベントの動画制作で最も需要が多いです。観客を集めて行うセミナーやイベントの様子を撮影しますが、会場費は別で発生します。全体撮影用と登壇者撮影用の2台のカメラが必要となります。撮影した映像にBGMやナレーション、写真や資料を挿入することで、こだわりのある演出が可能となります。音質のクオリティを追及したい場合は、必要となる音声機材が増えるため、費用もかさみます。
費用相場ー50万円以上
観客100人以上のセミナーやイベント
目的ーセミナー・イベントの様子を撮影する
動画の長さー60分以上
制作期間ー1.5ヶ月
観客が100人以上の規模の大きなセミナーやイベントの撮影です。遠くの音を拾えるカメラや、確実に音を拾うガンマイクやワイヤレスマイク、ピンマイクなどが必要となる場合が多いため、高額となります。カメラの配置も1台を固定し、手持ちカメラを持ったスタッフ2人が登壇者や会場の様子を追いかけるなどとなり、3人以上のカメラマンが待機することになります。その分、カメラマンの人件費や撮影機材の追加が必須となり、制作費は上がります。
マニュアル(How to)動画の費用と料金相場
マニュアル(How to)動画の1本あたりの制作費の目安は以下のとおりです。自社の従業員に向けた業務マニュアルであれば、シンプルで低価格な動画で内容が的確に伝われば十分でしょう。
一方、一般消費者をターゲットとしてブランディング・マーケティング戦略に利用する動画を制作する場合、撮影や編集にこだわる必要があります。クオリティの高いマニュアル動画を制作する場合は、制作会社への外注がおすすめです。
5万円~20万円の動画
業務手順や注意点を、実写やスライドで解説する動画です。撮影は行わずに、スライドや静止画にナレーションを加えただけのシンプルな動画であれば、10万円以下で制作可能な場合もあります。
20万円~100万円の動画
動画に、アニメーション、モーショングラフィクス(画像や文字に動きや音を加えた映像)、サウンドエフェクト(効果音)を加えた場合、この価格帯になります。
これらの演出を追加することで、視聴者が理解しやすく最後まで飽きずに見れる映像の制作が可能です。
従業員教育の目的で社内で用いる動画と異なり、顧客への提案・販促ツールとして利用する動画を制作する場合は、内容や演出にこだわる必要があります。オリジナルのイラストや図解の制作を依頼する場合、デザイン料が発生することにも注意しましょう。
アニメーション動画の費用と料金相場
アニメ動画の9割近くが200万円以下で制作しています。演出や表現の違いによって制作費が左右されます。キャラクターを利用する場合は、ライセンス料金が別途発生する場合があります。
費用相場ー10万円~30万円
種類ースライドショー
目的ーできるだけ費用を抑えて動画を制作したい
制作期間ー2週間~1ヶ月
発注先ーフリーランス・中小企業
制作会社がすでに持っているイラストを組み合わせてアニメを制作する場合が多いです。アニメの質よりも価格を重視したい場合におすすめ。
費用相場ー30万円~200万円
種類ーモーショングラフィックス
目的ーオリジナルのアニメ動画を制作したい
制作期間1.5ヶ月~2ヶ月
発注先ーフリーランス・中小企業
モーショングラフィクスは、文字、図形、イラストなどの静止画像に動きを加えたアニメです。人の動きなど、繊細な動きを再現することができない分、納期が短く低予算での制作が可能です。低価格の場合、カクカクした動きをする映像となりますが、イラストレーターがオリジナルの絵を制作し、グラフやデータをオリジナル画像で図解することが可能となります。一方、高価格になると、滑らかな動きをともなった完成度の高い映像を依頼できます。企業のブランディング目的で利用する場合も多いです。
費用相場ー40万円~50万円
種類ータイポグラフィアニメーション
目的ーわかりやすくインパクトのある動画を制作したい
制作期間ー1.5ヶ月~2ヶ月
発注先ーフリーランス・中小企業
タイポグラフィアニメーションは、テキストやロゴを使用して文字を動かす映像です。タイポグラフィアニメーションはウェブCMやイベント告知に向いています。文字が飛び出すような表現でインパクトを与えることにより、視聴者の印象に残る映像を作ることが可能となります。アップテンポのBGMとの組み合わせで存在感のある演出も可能となります。
費用相場ー50万円~80万円
種類ー会話劇
目的ーしたしみやすく印象に残る動画を制作したい
制作期間ー1.5ヶ月~2ヶ月
発注先ー中小企業
会話劇は、キャラクターが話すことでしたしみやすく印象に残る映像を作ることが可能になります。キャラクターを利用する場合は、ライセンス料金が発生する場合が多いので注意が必要です。起用する声優の技量によっても完成度に差がでます。企業や社員のオリジナルキャラクターを制作する場合は、イラストレーターに払う権利料が追加される場合が多いので、グッズ化を検討している場合は、事前に確認しましょう。
費用相場ー50万円~100万円
種類ーホワイトボードアニメーション
目的ー企業理念や事業内容をわかりやすく伝える
制作期間ー1.5ヶ月~2ヶ月
発注先ー中小企業
ホワイトボードアニメーションは、黒板や白い背景に手書きで絵を描いていくアニメです。企業理念や業務内容を紹介する場合によく用いられます。図解や字幕を用いることで理解しやすい映像を作ることが可能です。また、ライブ感があり、視聴者が飽きることなく見ることができます。
費用相場ー80万円~90万円
種類ーモンタージュアニメーション
目的ー言語化しにくいイメージを伝えたい
制作期間ー1.5ヶ月~2ヶ月
発注先ーフリーランス・中小企業
モンタージュアニメーションは、画像やイラストなどの静止画をつなげて映像にしたアニメです。文字で伝えにくい概念をイメージとして伝えることが可能です。宣伝動画、コンセプトムービーなどさまざまな分野で利用されています。CGなどを追加すると費用も高額になります。
費用相場ー80万円~150万円
種類ーパラパラ漫画
目的ー企業理念や事業内容をわかりやすく伝える
制作期間ー2ヶ月~3ヶ月
発注先ー中小企業・大手企業
パラパラ漫画は、多くのの絵を連続して動かすアニメです。お笑い芸人の鉄拳が使っていることで知っている人も多いでしょう。自分の気持ちを伝えるのに向いているため、結婚式のブライダルムービーを制作する際や、会社紹介動画などに用いられます。膨大な数の絵が必要となるため、意外と費用は高額です。
費用相場ー100万円以下
種類ーアイソメトリックアニメーション
目的ー言語化しにくいイメージを伝えたい
制作期間ー2ヶ月~3ヶ月
発注先ーフリーランス・中小企業
アイソメトリックアニメーションは、対象物を斜め上から見下ろすように描いた映像です。サービス業などで企業のイメージなどを伝えるのに用いられます。また、観光業の分野で、観光地の様子をマップ上にしてわかりやすく伝える際に用いられることもあります。
費用相場ー300万円以上
種類ーフレームバイフレーム
目的ー企業ブランディング
制作期間ー3ヶ月以上
発注先ー大手企業
テレビアニメや映画のクオリティの映像です。企業ブランディングやテレビCMに用いられます。著名なイラストレーターが制作を担当したり、有名キャラクターとのコラボレーションなどもあります。タイアップの内容により価格に幅があります。
テレビCM制作の費用と料金相場
テレビCM制作の相場は、通常100万円~500万円、ハイクオリティの場合500万円以上の2パターンに大別できる。
テレビCMの長さは、15秒または30秒。通常60秒以上の動画の中から15秒~30秒を抜粋して制作するのが基本。
制作費:100万円~500万円
目的ーテレビCM
発注先ー中小企業・大手企業
制作期間ー1ヶ月~1.5ヶ月
オリジナルのアニメーションを制作する場合もある。低予算で制作したい場合は、制作会社やクライアントが持っている素材にナレーションやBGMを挿入してアニメ制作をしたり、屋内撮影や合成の背景での撮影による実写制作をすることが多い。価格を抑えたCM制作を希望する企業向け。
制作費:500万円以上
目的ーハイクオリティのテレビCM
発注先ー大手企業
制作期間ー3ヶ月
ほとんどの場合が実写。制作費は起用するタレントの出演料に影響される。タレントの起用、多数のエキストラの出演、屋外での撮影、オリジナルのBGMの制作などにより制作費が高額になる。BGMの制作だけで30万円~100万円かかるのが相場。有名タレントを起用すれば1,000万円以上の場合もある。制作過程に時間がかかる他、出演者のスケジュールの都合をつける必要もあるため、制作期間は3ヶ月以上が目安となる。
テレビCMの放映料
地域 | 主な放送局 | 15秒あたりのCM料金 |
関東エリア(地上波) | 日本テレビ・フジテレビ・テレビ東京など | 300,000~1,000,000円/回 |
関東エリア(独立局) | 東京MX・テレビ神奈川・テレビ埼玉など | 25,000~40,000円/回 |
関西エリア(地上波) | 読売テレビ・関西テレビ・テレビ大阪など | 40,000~250,000円/回 |
関西エリア(独立局) | サンテレビ・KBS京都・奈良テレビ | 15,000~45,000円/回 |
全国BS各局 | BS日テレ・BS朝日・BS-TBSなど | 50,000 ~ 100,000円/回 |
全国CS各局 | スカパー!チャンネルなど | 18,000円 ~ 35,000円/回 |
※テレビ曲に支払うCM放映料は、地域により異なる。その他、CM内容、放映の時間帯、番組視聴率にも左右される。
研修動画の費用と料金相場
研修動画の費用の平均は95.9万円。発注金額の8割近くが100万円以下。研修動画制作の予算は10万円~100万円を目安に考えるとよいでしょう。
セミナー形式
1人の講師が大多数に向けて話す形式。30分程度のセミナーを三脚で固定した1台のカメラで撮影するパターンが多い。講師が話す内容をカメラで撮影し、後にセミナー参加者が録画を視聴する。塾や予備校のオンライン授業をイメージするとわかりやすい。費用相場は、5万円~15万円。編集作業の工数と撮影場所により制作費が変動する。
マニュアル形式
製品やサービスなどの業務手順を動画で解説する形式。動画を用いることで業務手順をテキストよりわかりやすく伝えることが可能となります。費用相場は5万円~15万円。業務手順を講師が説明する様子を1台のカメラで撮影し、簡単な字幕やナレーションを追加するパターンが多い。固定カメラでなく、カメラマンが移動しながら撮影し、撮影内容を編集でつなげて制作するとクオリティが上がり、費用相場は10万円~30万円となる。
ドラマ形式
社員に密着取材をしたり、プロの役者に演じてもらい、業務内容をドラマ形式で伝える。撮影や編集に費用がかかるため、80万円以上の予算が目安となる。プロの役者を起用したり、ドローンなど特殊機材を用いて会社や店舗の全景を撮影すると費用がかさむ。
VR動画の費用と料金相場
VRは「Virtual Reality(バーチャルリアリティ/仮想現実)」の略で、視聴者がVR用ゴーグルなどを装着することで、コンピューターで作られた仮想空間を現実世界のように体験できる技術。
実際に映像の中に入り込んだような感覚を楽しめる。使用する機材や編集内容、実写か3DCGかなどにより制作費が変動するため、費用相場は20万円~数100万円と幅がある。
2分以下の短いVR動画の場合、20万円台で制作できる事例もあるが、3DCGを用いた長時間の動画制作や、ドローンや水中カメラなど特殊機材を用いた撮影を行うと、1,000万円を超える制作費が必要となることもある。
1分動画の制作メリットは?
1分動画は、制作者と視聴者の両方にメリットがあります。
視聴者に最後まで見てもらいやすい
短時間の映像は、視聴者の興味を持続させるのに効果的。視聴者がスキマ時間などを利用して最初から最後まで視聴しやすい。特に、若い世代の人々は、日頃からInstagramやTikTokなどを通じて1分程度のショート動画を見慣れているため、長い映像は最後まで見ない傾向にある。
情報がわかりやすい
長時間の映像は、情報量が増えすぎて伝えたい内容が曖昧になりやすい。その点1分間動画は短時間に情報が簡潔に整理されているため、伝えたい内容を視聴者に明確に伝えることが可能となる。そのため、商品・サービスの紹介や宣伝にも有効。さらに、1分間の中に視聴者が「物足りない」「もっと見たい」という気持ちを喚起する仕掛けを埋め込むことで、別の関連動画へ視聴者を誘導するなど、マーケティング戦略に利用することも可能です。
スマホでも視聴しやすい
移動中やちょっとした空き時間など、スキマ時間に視聴しやすいのも、1分動画のメリットです。制作する側は、視聴者がスマホを利用することも考慮したターゲット層の選定、スマホを縦向きのままフルスクリーンで視聴できる縦型動画の制作など、仕掛けを工夫することで、動画の拡散を狙うことが可能です。
1分動画の制作をフリーランスに依頼したときの相場
1分動画制作をフリーランスの編集者に依頼した場合の費用相場は3万円~50万円以上、制作会社に依頼した場合の費用相場は5万円~100万円以上。
動画の種類ごとに以下にまとめました。
インタビュー動画:3万円~
基本的な素材撮影や編集を含む価格。単純なインタビューの動画に適している。複数のカメラを用いた撮影や高度な編集を求める場合は、アシスタントの起用やオリジナルBGMの利用により価格が上がる。
企業紹介動画:15万円~50万円
1分動画制作でも、高度な編集技術や特殊機材を用いると価格は上がる。企業紹介の動画は、企業のブランドイメージやミッションを的確かつ効果的に伝える必要がある。そのため豊富な知識と経験が不可欠。フリーランスの編集者に依頼する場合は、実績などをよく確認すること。
商品・サービス紹介動画:10万円~
マーケティングの視点から商品やサービスのメリットを効果的に伝える知識と経験を要する。商品・サービスの販売促進や認知度向上を目的とした動画を制作する場合は、費用相場の上限に近い予算を組む必要がある。
セミナー・イベント動画:15万円~
セミナー・イベントの規模、撮影場所、使用機材の数と種類、編集内容、撮影時間により制作費が左右される。セミナー・イベントの雰囲気や魅力を上手に伝える知識と経験が必要とされる。
YouTube動画:1万円~30万円
編集技術や制作時間により費用に幅がある。単純なトークや実況中継の撮影など、有料の編集ツールを用いて比較的容易に制作可能な動画は、低価格で依頼できる。高度な編集技術やアニメーション動画を追加する場合、価格は高額となる。また、Youtube広告を作成する場合は、1分間の動画で30万円以上となる。広告動画の制作は、映像制作技術のみならず、豊富なマーケティング知識が必要となるため、依頼する場合は実績をよく確認すること。
アニメ動画:10万円~100万円
アニメーションの種類、表現の複雑さ、使用する素材などにより価格が異なる。また制作手法の違いが価格に影響する。スライドショー、ストップモーション、モーショングラフィクスなどは、比較的低予算でも依頼可能。複雑なキャラクターの動きやシナリオを用いると、制作に高い技術が必要とされ価格が上がる。ライセンス料の発生するキャラクターを使用する場合、さらに高額になる。
効果的な1分動画を制作するポイント
効果的な1分動画を制作するポイントは以下のとおりです。
①動画の目的や内容を整理する
1分動画では、限られた時間で視聴者にとって有益な情報を伝えるために、まず、動画を制作する目的や、視聴者に伝えたい内容を優先順位をつけて整理することが重要です。
そのために、伝えたい内容を「6W1H」にあてはめて整理するとよいでしょう。
情報量が多すぎるとかえって主旨がぼやけてしまいます。内容を簡潔にまとめることを意識しましょう。
Whoー誰が動画を作るのか
Whomー誰に向けた動画を制作するか
Whenーいつ動画を視聴してもらうか/配信するか
Whereー視聴場所/配信プラットフォームはどこか
Whatー何の動画を制作するのか
Whyーなぜ動画を制作するのか
Howーどのように配信するか
②ターゲットユーザーを設定する
ターゲットユーザーを設定し、それに合わせたキャストや演出方法を選択することで、動画配信の効果を最大化することが可能です。
たとえば、若年層をターゲットにする場合は、トレンドを取り入れ、耳に残る言葉や音楽、印象に残る映像などを使用すると効果的です。一方、中高年層をターゲットとする場合は、親しみやすくわかりやすい動画が受け入れられやすい傾向にあります。ナレーションも、世代によって聞こえやすい声のトーンや速度があります。ディテールに配慮して、設定したターゲットユーザーに届きやすい動画制作をめざしましょう。
③動画の冒頭で視聴者の心をつかむ仕掛けをつくる
動画は、最初の5秒のインパクトが肝心と言われています。動画の冒頭で視聴者の心をつかむ仕掛けをつくることで、注目される動画制作が可能となります。
視聴者に自分と関連のある動画であると感じてもらえると、継続して動画を視聴してもらいやすいです。印象に残る映像や興味をそそる質問を冒頭にもってくるなど、視聴者を魅了する工夫をしましょう。ただし、1分という時間の制限があるので、その後のことも考えて、冒頭で引っ張りすぎることなく、全体の構成を考えましょう。
具体的には、以下の工夫が可能です。
じらす
違和感を与える
動画にスピード感を与える
疑問を投げかけて、視聴者にその答えを期待させる
④複数の映像を組み合わせてスピード感のある映像を作る
複数の映像をテンポよく組み合わせることで、スピード感のある動画となります。スピード感は、視聴者の興味を惹き、最後まで注目してもらう動画制作に効果的な要素です。
異なるアングルからの映像、グラフィックやテキストをテンポよく挿入することで、リズム感・スピード感のある動画を制作しましょう。
ただし、映像素材が多すぎると動画の主旨がぼやけ、視聴者に伝えたいメッセージがうまく伝わりません。バランスを考えた映像素材の選択と配置が大切になります。全体の構成を考えて映像素材を選択・配置することで、視聴者が最後まで興味を持って視聴してもらえる動画制作をめざしましょう。
1分動画の制作をフリーランスに依頼するメリット
1分動画の制作をフリーランスの編集者に依頼する場合、以下のメリットがあります。
事前にメリットを確認し、納得いく制作依頼を行いましょう。
①制作費を抑えやすい
フリーランスの編集者に動画制作を依頼する最大のメリットは、制作費を抑えやすいことです。一般的にフリーランス編集者は、動画制作会社や広告代理店と比較すると維持費や管理費が抑えられるため、低価格でのサービス提供が可能となる傾向にあります。
特に、起業したてのフリーランス編集者は、相場よりも低く制作費を設定していることがあります。すでに制作会社で経験と実績を積んだ後、フリーランス編集者として新たなキャリアをスタートするケースも多いため、低価格でも高品質な動画制作が可能な場合もあります。事前に確認してみるとよいでしょう。ただし、動画の種類によっては、高価な機材や高度な技術を要する場合もあります、制作したい動画内容と予算を整理し、検討しましょう。
②細かなリクエストに応えてもらいやすい
動画制作会社や広告代理店に動画制作を依頼する場合、サービスがパッケージ化されている場合が多いです。そのため、自社でできる制作も依頼することになり、その分費用もかさみがちとなります。一方、フリーランス編集者は、動画の一部分だけ制作を依頼するなど、依頼者の細かなリクエストにも応えてくれる場合が多いです。たとえば、全体の編集は自社で引き受け、字幕づけや特殊効果など、特定部分だけをフリーランス編集者に依頼するなどのパターンを選択すれば、動画制作全体の制作費を抑えることができます。フリーランスの編集者は、相談次第で急な納期の変更や特別な要望などに対応してくれる場合も多いです。
③柔軟なコミュニケーションが可能な場合が多い
フリーランス編集者は、柔軟なコミュニケーションが可能な場合が多いです。編集者によっては、土日祝日など休日に対応してくれる場合もあります。制作過程において、依頼者と制作者で良いコミュニケーションが取れることは、最終的な動画のクオリティにも影響します。ただし、特別な要望には追加費用が発生したり、予め休日や連絡可能な時間帯を設定しているなど、編集者により業務受託の条件は異なります。
1分動画の制作をフリーランスに依頼するデメリット
1分動画の制作をフリーランスに依頼するデメリットは以下のとおりです。
①動画の品質に差がある
編集者や作品により、仕上がった動画のクオリティに差があるのが、フリーランス編集者に依頼する注意点の1つです。編集者により、専門分野や編集技術にばらつきがあります。
特に、企業の公式サイトや広告動画の制作など、企業ブランディングやマーケティング戦略にかかわる動画制作の場合は、注意が必要です。
必ず、事前に依頼する編集者の過去の実績や作品を確認し、制作スタイルや技術が、依頼内容と合致しているか確認しましょう。
②不測の事態があると制作工程が停止する
フリーランス編集者は、基本的にひとりで業務を運営しています。そのため、アクシデントやトラブルなど不測の事態が生じた場合、代わりとなる人員が確保できずに制作工程が停止してしまうリスクがあります。
病気や怪我、家族の事情などフリーランス編集者の個人的な都合が、商品のクオリティや納期に影響する可能性もゼロとは言えません。
フリーランス編集者に依頼する場合はこのようなリスクを考慮し、余裕をもたせた制作スケジュールの管理や、事前に緊急時の対応計画の合意するなどして、万が一の不測の事態に備えておくと安心です。
1分動画の制作を依頼するフリーランス選びのポイント
多数いるフリーランスの編集者の中から、依頼する編集者を選ぶ際、どのような点に気をつけるとよいでしょうか。
3つのポイントをまとめました。
①過去の実績や作品のクオリティ
まず確認すべきは、依頼する編集者の過去の実績や作品のクオリティです。フリーランス編集者によって、経験や制作技術が異なります。必ず事前にポートフォリオを提出してもらい、過去に制作した作品の制作スタイルや技術を確認するようにしましょう。
それぞれのフリーランス編集者により専門分野や得意分野が異なります。自社のニーズに合致した編集技術を保持していたり、制作スタイルを強みとするフリーランス編集者を選ぶことも大切です。特に、企業の公式サイトや広告動画の制作は、動画作品のクオリティが企業のブランドイメージを左右します。慎重にフリーランス編集者を選定しましょう。
②柔軟なコミュニケーションが可能か
動画編集を依頼する際、フリーランス編集者に求められるのは、編集技術だけではなく、依頼者の意図をくみ取り、それを作品に反映させるコミュニケーション能力です。発注前に打ち合わせをの場を持つことができれば、編集者との相性やコミュニケーションの良し悪しの確認が可能です。
打ち合わせの場で、直接対話し、依頼する編集者が、内容や納期の変更、追加の要望の受注など、制作過程で起こりうる様々なシチュエーションに対して、柔軟かつ迅速に対応してもらえるかどうか、お互いの間によい信頼関係を構築できそうか、見極める機会を持つことをおすすめします。
③企業ブランディングやマーケティング戦略に関する知見を持っているか
特に、マーケティング戦略の一貫として動画を制作したい場合、依頼するフリーランス編集者が編集技術だけでなく、企業ブランディングやマーケティングの知見を持つか否かも重要です。動画完成後の、ターゲットユーザーへのアプローチ戦略や配信計画について助言や提案をしてくれる編集者だと心強いですよね。
大手の制作会社や広告代理店で実績を積んだ後独立したフリーランス編集者の場合、ブランディングやマーケティングに精通している場合も多く安心です。フリーランスになる前の経歴もチェックするとよいでしょう。自社の動画制作の目的に合致し、最適な提案をしてもらえるフリーランス編集者と出会えると、動画配信の効果が最大化します。
1分動画の制作費用を相場より安く依頼するには?
1分動画の制作費用を相場より安く依頼する方法には以下があります。
フリー素材を利用する
動画に利用する素材(BGM・イラスト・写真など)を制作するには制作費が発生します。特に著作権のある素材を利用する場合は、制作費にライセンス料が上乗せされその分制作費がかさみます。インターネット上には、多くのフリー素材を提供するサイトがあります。これらのフリー素材を利用すれば、低コストで動画制作が可能です。ただし素材によっては、商用利用や二次利用を禁止している場合もあります。
フリー素材を利用する際は、利用条件をよく確認する必要があります。また、利用目的によっては、オリジナルの素材を使った方が、企業価値を高める場合もあります。たとえば、企業の広報活動・情報発信を目的とした動画を制作する場合、フリー素材の利用は、カジュアルすぎる印象を与えるケースもあります。企業のブランディング戦略や利用目的を考慮して、素材を選択するとよいでしょう。
追加費用の発生を防ぐ
制作過程で変更や修正は、追加費用を生む要因となります。事動画制作の利用目的を明確にし、完成イメージを整理するなど、要望を可視化してから制作を依頼するようにしましょう。アニメ-ションの使用の有無や撮影時間などを含め、できるだけ具体的な計画を事前に立てておくことが、想定外の追加費用発生を防ぐことにつながります。
相見積もりをとる
事前に複数のフリーランス編集者に見積もりを依頼し、発注前に料金やサービスを比較しましょう。相見積もりをとることで、適正な価格とサービスを見極めることができるようになるため、コストパフォーマンスのよい動画制作が可能となります。価格だけでなく、サービス内容や過去の実績なども含めて検討することが大切です。
価格と質のバランスが取れた、相性のよいフリーランス編集者と出会うことで、満足する動画の完成を期待できるでしょう。
価格帯別の動画制作事例【費用相場50万円以下】
50万円以下で制作できる動画(商品紹介・サービス紹介動画)の事例を特徴やポイントと合わせてご紹介します。
費用50万円の実写動画(サービス紹介動画)
50万円以下で制作可能な実写動画(商品紹介・サービス紹介目的)は、撮影費用を抑えたシンプルな構成が特徴です。基本的には、カメラマンとディレクターの2名体制で撮影機材は最低限に抑え、1箇所で1日で撮影を完了させます。
具体的には、インタビュー形式の実写動画や、少人数で撮影と編集が可能なシンプルな構成の動画が該当します。このような動画は、予算を抑えつつも効果的に商品やサービスを紹介できるため、コストパフォーマンスが高い選択肢となります。
費用相場50万円のアニメーション動画(サービス紹介動画)
費用相場50万円のアニメーション動画(サービス紹介動画)
50万円以下で制作できるアニメーション動画(商品紹介・サービス紹介目的)は、シンプルな動きで60〜90秒程度の尺が目安です。この価格帯で制作されるアニメーション動画は、商品紹介やサービス紹介に適しており、視覚的に魅力的でわかりやすいコンテンツを提供できます。
代表的なスタイルには、ピクトグラムやシンプルなイラストを使用したアニメーションがあります。イラスト素材は、素材サイトから購入して使用することで、コストを抑えつつ効果的な表現が可能です。
価格帯別の動画制作事例・実績【費用相場50万~100万円】
50万円から100万円以下で制作できる動画の事例を特徴やポイントと合わせて紹介します。
費用相場50万~100万円の実写動画(採用動画)
50万円から100万円で制作できる実写動画では、1〜2名のキャストをアサインすることが可能です。簡易的な照明機材を使用し、撮影日数は1日で完了します。この価格帯では、社員インタビューや企業内部の撮影に適しており、採用動画や会社紹介動画に最適です。
これにより、企業の雰囲気や価値観を伝える魅力的なコンテンツが制作できます。
費用相場50万~100万円のアニメーション動画
0万円〜100万円で制作できるアニメーション動画では、動きが大きく少しリッチな印象を与えることができます。目安として2分以内のアニメーションが一般的で、モーショングラフィックスや自社のイメージに合ったイラストを使用します。この価格帯であれば、商品紹介やサービス紹介の目的に最適な、視覚的に魅力的なアニメーションが制作可能です。
価格帯別の動画制作事例・実績【費用相場100万~200万円】
100万円から200万円で制作できる動画の事例を特徴やポイントと合わせて紹介します。
費用相場100万~200万円の実写動画(プロモーション動画)
100万円〜200万円の予算で制作できる実写動画は、演出にこだわり、高品質な映像が作成可能です。
この価格帯では、キャスト2〜3名、スタジオ、照明、監督、カメラマンをアサインし、プロフェッショナルな体制で進行します。
特に、WEBCMやブランディング動画、会社紹介動画などの制作に適しており、視覚的に魅力的な映像を提供できます。
費用相場100万~200万のアニメーション動画(サービス紹介動画)
100万円〜200万円の予算で制作できるアニメーション動画は、オリジナルのイラストやアイソレーション(2.5D)を使用し、さらに一部に3DCGを取り入れることが可能です。
この価格帯では、立体感やオリジナリティを持たせたアニメーションを制作でき、企業のブランドイメージを強調することができます。
価格帯別の動画制作事例・実績【費用相場200万円以上】
200万円以上で制作できる動画の事例を特徴やポイントで紹介します。
費用相場200万円以上の実写動画(WebCM)
200万円以上の予算があれば、ハイクオリティな実写動画を制作することができます。特にTVCMやブランディング動画に最適なクオリティの動画制作が実現できます。
この価格帯ではスタジオやセットの組み立て、実写+グラフィック(編集)、キャストの起用(人数増やタレント)、さらには技術スタッフやメイクの費用も組み込むことが可能です。
費用相場200万以上のアニメーション動画(サービス紹介動画)
200万円以上の予算で制作可能なアニメーション動画は、完全オリジナルのフルアニメーションや長尺動画、細かな動きが表現できる3DCGなど、高度な技術を駆使した映像が実現できます。この価格帯では、YouTube配信でのバズを狙ったコンテンツや、広告で企業のビジョンを効果的に可視化する動画制作が可能です。
動画制作にかかる費用の内訳
動画制作にかかる費用の内訳は、主に次の4つに分けられます。
- 企画・コンセプト設計費
- 撮影費
- 映像編集費
- 人件費
- 諸経費
それぞれの費用について、解説していきます。
企画・コンセプト設計費
動画制作の最初のステップは、企画やコンセプトの設計から始まります。動画の目的やターゲットを明確にし、全体の方向性を決める重要な工程です。
平均的な費用相場は10万〜50万円程度が目安です。具体的な費用はプロジェクトの規模や複雑さによって異なります。
なお企画・コンセプト設計費には、市場リサーチやターゲット分析、シーン構成図やシナリオの作成費などが含まれます。自社で企画やコンセプトを練る場合は、外注コストの削減が可能です。
撮影費
撮影費の目安は15万〜200万円程度です。実写の場合は撮影費が大部分を占め、機材やキャスティング、ロケーションの使用料などが含まれます。撮影費の内訳は次のとおりです。
撮影費内訳 | 詳細 |
機材費 | カメラ、レンズ、録音機材、照明機材などの撮影費に必要な機材にかかる費用 |
スタッフ人件費 | カメラマンや照明スタッフ、音声担当者など、撮影に必要なスタッフの日当や時給 |
キャスティング費用 | 撮影にタレントを起用する際にかかる費用 |
ロケーション料 | 特定の場所で撮影する場合の場所使用料・公共の場所や特別なシーンを撮影する場合の費用 |
交通費・宿泊費 | 遠方で撮影する場合に必要な交通費や宿泊費などの費用 |
また撮影にかかる費用は1日単位であるため、期間が長くなるほどコストも増加します。コストを抑えるためには、できるだけ短期間に撮り終えることや、撮影場所を近場でセッティングすることがポイントです。
映像編集費
動画の映像編集費は、動画の種類に費用が左右される場合が多いです。
BGM・ナレーションの挿入や、テロップ・サウンドエフェクト・3DCGなど特殊効果の採用など、映像のクオリティ・完成度にこだわれば、その分、機材や人件費が必要となるため、映像編集費も高額になります。
あくまで目安になりますが、映像編集費は以下のとおりです。
アニメーション:5万円~50万円
実写:5万円~50万円
3DCG:30万円~150万円
人件費
動画制作費用において、大きな割合を占めるのが人件費です。動画制作には、多くの専門職が関わります。人件費の相場は、10〜200万円が目安です。
動画制作には、企画立案を行うプロデューサーや撮影を統括するディレクター、映像を編集する編集者などの存在が欠かせません。実写撮影であれば、ヘアメイクやスタイリスト、キャスティング費用なども必要になります。
動画のクオリティにこだわるほど人員とまとまった時間が必要になるため、人件費も跳ね上がる傾向にあります。
諸経費
動画制作にかかる諸経費は動画の内容によって変動しますが、10万~50万円程度が目安です。具体的には、次のような項目が挙げられます。
- ライセンス・著作権使用許諾料
- 小道具・衣装費
- ケータリング
- ロケーション使用料
- 交通費
- 保険費
たとえば動画に音楽を使用したい場合、著作権が発生するため使用許諾料を支払わなければなりません。また映像素材にも、ライセンス使用料が必要となる場合があります。
事前に綿密な計画を立てておかないと、後から追加で費用が発生し、予算を圧迫する可能性があるでしょう。これらの諸経費を正確に見積もり、予算に組み込む必要があります。
アニメーション制作にかかる制作費用
アニメーションの元となるイラスト作成費用の相場は、5万円から50万円程度です。費用は、「既存のイラスト素材を使用する」か、「新規にイラストを作成する」かで大きく異なります。
動画制作の予算や目的、また自社のブランディングを考慮して、最適な選択をしましょう。
ハイクオリティな3DCG制作にかかる制作費用
3DCGのモデリングやテクスチャ作成にかかる費用の相場は30万円から200万円です。予算が許す場合でも、動画制作の目的に応じてどの程度のクオリティが必要かを慎重に検討しましょう。
3DCG制作は主に「モデリング(型を作る作業)」と「テクスチャリング(質感をつける作業)」に分かれます。リアルに作り込むほど作業量が増し、その分費用も高くなります。
編集に関する費用と相場
動画編集は、映像を絵コンテに沿ってつなぎ合わせ、BGMやナレーションを追加して仕上げる重要な工程です。この工程には、編集スタッフやナレーター、BGM作成の費用がかかります。
編集費用の相場:
•実写動画:10万円〜50万円
•アニメーション動画:20万円〜100万円
•3DCG動画:60万円〜300万円
実写動画は、カット編集やカラーグレーディング(色味補正)の費用が他の形式よりも安い傾向があります。一方、アニメーションや3DCGは、撮影よりも編集に時間がかかるため、費用が高くなることが一般的です。
このように、動画制作の工程ごとに費用が変動する理由がわかります。次章では、具体的な価格帯別の制作事例を紹介し、予算設定の参考にしていただけます。
動画制作にかかる費用がかさむ要因
動画制作にかかるコストを抑えるためには、費用がかさむ要因を把握することが大切です。要因はおもに次の5つが挙げられます。
- 動画の尺
- 高度な機材や技術
- 複雑な構成や演出
- 納期
- 権利関係
これらの要因について理解を深めましょう。
動画の尺
動画の長さは、制作コストに大きく影響します。一般的に、動画の尺が長いほど、撮影や編集にかかる時間とスタッフの人件費が増えるためです。
たとえば30秒の広告動画と1時間のドキュメンタリーでは、必要なリソースが大きく変わります。長尺の動画は撮影回数が増えるだけでなく編集も複雑になるため、費用が大幅に上がってしまうのです。
制作費を抑えたい場合は視聴者に伝えたい要点を押さえ、できるだけ短尺の動画にすることがポイントになります。
高度な機材や技術
高品質の映像を撮影するためには、最新のカメラや照明機材が必要です。しかし、高度な機材や技術を採用すると、コストを圧迫してしまいます。
たとえばドローン撮影や4K解像度の映像を使用する場合、機材のレンタル費用や操作する専門スタッフの人件費がかかります。CGや特殊効果の使用は高度な技術と時間が必要となるため、さらに費用が膨れ上がることを念頭に置く必要があるでしょう。
費用を抑えるためには、必要なシーンのみに高い技術を取り入れることや、自社の予算に合わせて取捨選択することが重要です。
複雑な構成や演出
ストーリー性のある構成は視聴者の興味を引きますが、複雑な構成は撮影や編集に時間がかかり、費用が高くなります。
特殊な演出やアクションシーンを含む内容は、専門のスタントマンや特殊効果スタッフも必要になり、全体の制作コストを圧迫します。多くのロケ地を使用する場合は、その移動や設定にかかる費用も増加するでしょう。
納期
動画を短納期で制作するとなると、制作会社のスケジュール調整が難しくなります。とくに、繁忙期や人気のあるスタッフがすでに他の案件で埋まっている場合は、スケジュール調整がさらに困難になる傾向です。
そのため、スケジュール調整の工数分、コストを圧迫する可能性があります。プロジェクトの納期が短い場合、制作チームは通常よりも迅速に作業を進めなければなりません。したがって追加の人手や時間外労働が必要となり、予算を圧迫します。
権利関係
動画内で使用する音楽や映像素材が著作権で保護されている場合、ライセンス料がかかります。特に有名な曲や映像を使用する場合は、許可を得るために高額な料金が必要です。特定のブランドやロゴを使用する場合も同様に、権利をクリアするための費用が発生します。
またテレビCMや映画など商用利用されるような影響力が高い動画の場合は、使用料が高額になる傾向です。一方、限定公開されるような動画は使用料が低くなります。
詳細な費用は著作物を利用する媒体や利用目的などによって変動するため、規約を確認して使用するようにしましょう。
動画制作の費用が変動する要因
動画制作を外注する際、費用感や相場が分かりにくいと感じる方もいるでしょう。動画制作の費用が変動する要因には、おもに次の2つが挙げられます。
- 制作する動画の内容
- 依頼先の違い
これらの要因について把握しましょう。
制作する動画の内容
動画制作は企画、撮影、編集、納品まで、さまざまな工程で構成されています。それぞれの工程において、必要な作業内容や難易度が大きく異なるため、一概に費用を算出することが難しいのです。
まず企画においてはストーリー性やターゲット層、伝えたいメッセージなど、複雑になればなるほど作業時間が増加します。またアニメーションや特殊効果を多用する動画は、多くの時間と技術が必要です。
企画内容によっては、プロジェクトの規模が大きくなるため、それに伴って費用も膨れ上がってしまう原因になります。
依頼先の違い
動画制作の依頼先によっても、費用は大きく異なります。 以下は依頼先の違いによる費用の目安です。
依頼先 | 費用の目安 | 特徴 |
大手制作会社 | 80万~500万円 | 設備が充実しており表現の幅が広い 動画制作の仕組みが整っている 費用が高額になりやすい |
中小規模の制作会社 | 30万~150万円 | 大手よりもコストを抑えつつ品質を保てる 制作会社によって得意分野に違いが出やすい |
フリーランス | 10万~50万円 | 制作会社よりも費用を抑えられる 柔軟な対応に期待できる |
大手の制作会社は最新の設備と豊富な人材を有しており、高品質な動画を提供できますが、その分費用も高くなります。
一方、小規模なスタジオやフリーランスのクリエイターは比較的低コストなサービスを提供しています。しかし、使用できる機材や技術には限りがあるでしょう。
フリーランスはコストを抑えるうえで魅力的な選択肢ですが、個人間でのやり取りになるためトラブルに発展する可能性も。過去の実績やクライアントの評価を確認することで、信頼できる制作パートナーを見つける手助けとなります。
最適な依頼先を見つけるためには、自社のニーズや予算を明確にし、複数の制作会社やフリーランスから見積もりを取り、比較することが大切です。
動画制作の費用を抑えるポイント
動画制作はときとして、想像以上の予算が必要となる場合があります。しかし、いくつかの工夫をすることで費用を大幅に削減することが可能です。
- 動画によって得たい成果を明確にする
- 構成や演出をシンプルにする
- 著作権フリーのBGMを使う
- できることは自社で内製化する
これらのポイントを踏まえ、費用を抑えるための具体的な方法を見ていきましょう。
動画によって得たい成果を明確にする
動画制作は目的が明確であればあるほど、必要ないシーンや工程を省けるため、無駄な出費を減らすことが可能です。
動画制作における目的の例には、次のようなものがあげられます。
- 商品の認知度を高めたい
- 顧客の購買意欲を高めたい
- ブランドイメージを向上させたい
- 顧客との結びつきを強めたい
目的によって、必要な動画の内容や形式が異なってきます。明確にすることで、費用を抑えつつ効果的な動画を制作できます。
たとえば製品の魅力をシンプルに伝えるだけなら、高価な特殊効果や複数のロケーションは必要ないかもしれません。目的が明確であればあるほど優先順位も付けやすくなるため、費用の最適化につながるでしょう。
構成や演出をシンプルにする
複雑な構成や派手な演出は魅力的ですが、制作には高額な費用がかかります。シンプルな構成を心がけることで撮影や編集の時間を短縮でき、コストを抑えられるでしょう。
たとえば同じ場所で複数のシーンを撮影する、登場人物を最小限に抑えるといった工夫により、無駄な費用や編集時間を減らすことにつながります。ただしシンプルにするといっても、伝えたいポイントやこだわりが失われないように注意してください。
著作権フリーのBGMを使う
動画に音楽を使用する場合、著作権のある曲を使うとライセンス料がかかります。著作権フリーの音楽であれば、無料または低コストで使用することが可能です。
インターネット上には多くの著作権フリー音楽を提供するサイトがあり、多様なジャンルの曲から動画のテーマに合ったものを選べます。
ただし、著作権フリー音楽であっても、商用利用や二次利用は禁止されている場合があります。したがって、利用規約をよく確認することが大切です。
できることは自社で内製化する
外部の制作会社に依頼すると、その分費用が発生します。そこで、自社でできる部分は内製化すればコストを大きく削減できます。たとえば動画の内容や構成は自社で考えて企画したり、社内スタッフで撮影を行ったりすることで、費用の節約につながるでしょう。
とくに企画から依頼する場合は、計画段階から委託業者との連携が必要になり、費用が高額になりやすいです。社内の事情を熟知した人間が企画を練るほうが、時間とコストの浪費を抑えられるメリットもあります。
動画撮影や編集技術まで社内で補う場合は、初期投資が必要となります。ただし自社で内製化できるスキルや人員が不足している場合は、無理に行う必要はありません。自社の状況に合わせて依頼する範囲を決め、費用の最適化につなげてください。
素材をなるべく自社で用意する
動画制作の費用を抑えるためには、写真、イラスト、過去に使用した動画などの素材を自社で準備・提供する方法があります。自社で素材を用意することで、実写動画の場合は撮影スタッフの人件費、機材代、場所代などを削減でき、アニメーション動画の場合はイラスト制作費用を節約することが可能です。
社員に出演してもらう
実写動画制作におけるキャストやエキストラの選定は、費用を抑えるために重要なポイントです。特にエキストラに関しては、自社社員を起用することで、キャスティング代や衣装費、ヘアメイク代などのコストを大幅に削減することが可能です。
自社社員の出演なら、演者自身が衣装やヘアメイクを担当できるため、外部のサービスを利用する必要がなく、さらに費用対効果が高まります。このような工夫を取り入れることで、実写動画の制作コストを効率的に抑えることができます。
撮影日数を1日に抑える
実写動画制作では、撮影日数を1日に抑えることが費用削減に効果的です。人件費や撮影機材、撮影場所のレンタル費用は基本的に1日単位で発生するため、日数を最小限にすることでコスト削減が可能です。事前に綿密な準備とスケジュールを組むことで、効率的に撮影を進め、短期間で高品質な動画を制作できます。
近場やオフィスで撮影する
撮影費用を削減するためには、撮影場所を近場に設定することが効果的です。交通費や宿泊費などの経費を抑えることができます。室内の撮影なら、自社オフィスをロケ地にするのがおすすめです。企業の雰囲気を伝えつつ、ロケーション代をかけずに済むため、コストパフォーマンスが高くなります。
動画制作の相場費用に関するよくある質問
Q.1 費用を抑えて動画制作を行うには?
A. まず、動画の長さ自体を短くすることが、動画制作の予算削減につながります。他には以下の方法で制作費を抑えることが可能です。①カメラの台数を減らす、②プロの役者の代わりに社員をキャストに起用する、③素材を自社で用意する、④テンプレートを利用して編集する、⑤撮影場所を固定する、⑥グリーンバック合成の技術を使う。
Q.2 動画制作の依頼の仕方や制作の手順を教えてほしい。
A. 依頼方法は以下になります。①動画制作の目的、予算、納期を決める。②制作会社と打合せを行う。③制作会社より提案書・見積書を受け取る。④制作会社と契約を締結。
また、制作手順は、動画が実写かアニメかにより異なります。〈実写の場合〉①企画 ②撮影準備 ③撮影 ④編集 ⑤ナレーション・BGM挿入 ⑥完成動画の試写 〈アニメの場合〉①企画 ②素材・イラスト制作 ③編集・アニメ制作 ④ナレーション・BGM挿入 ⑤完成動画の試写
Q.3 制作会社はどのように選べばよい?
A. 以下の項目を基準に、ニーズに合う制作会社を選ぶとよいでしょう。①提案力 ②制作スケジュール ③実績動画 ④修正が可能か(可能な場合修正可能回数) ⑤マーケティング能力 ⑥担当者との相性 ⑦提案書・見積書の内容 ⑧制作後のフォロー体制
Q.4 制作会社やフリーランスの編集者以外にも制作を依頼できるか?
動画制作会社やフリーランス(個人事業主)の編集者以外に、広告代理店に動画制作を依頼する方法があります。ただし、広告代理店は、動画制作を外部の業者に発注するケースが多いため、価格が割高になることもあります。
まとめ:動画制作の費用相場を理解して目標達成を図ろう
動画制作の費用は、多くの要因によって変動します。 予算に合わせて高品質な動画を制作するためには、まず自社のニーズを明確にし、動画の目的を達成するために必要な要素を洗い出すことが重要です。
本記事で解説したポイントを参考に費用を抑え、効果的な動画制作を実現してください。