最適なデジタルサイネージのサイズはどれくらい?大きさの選び方
公開日:2024.06.24 最終更新日:2024.08.22
デジタルサイネージの導入を検討する際、設置場所や用途に合わせた最適なサイズ選びが重要です。サイズひとつで、情報伝達の効果は大きく変わります。
小さすぎると情報が見えづらく、大きすぎると圧迫感を与えてしまうことも。しかし、設置場所や表示内容、視聴距離などを考慮すれば、最適なサイズを見つけられます。
この記事では、デジタルサイネージのサイズ表記や種類、サイズを選ぶポイント、そして設置場所や用途に合わせたおすすめのサイズを紹介します。導入前にチェックして、効果的な情報発信を実現しましょう。
デジタルサイネージのサイズやインチについて
デジタルサイネージのサイズを選ぶ際、インチやアスペクト比といった専門用語を理解しておくことが重要です。ここでは、モニターサイズの表記方法やアスペクト比の種類、デジタルサイネージでよく選ばれるインチサイズを解説します。
モニターサイズはインチであらわす
デジタルサイネージのモニターサイズは、テレビやパソコンのモニターと同様に、インチ(inch)という単位であらわされます。インチは画面の対角線の長さをあらわす単位で、1インチは約2.54cmです。
たとえば、43インチのデジタルサイネージであれば、画面の対角線の長さが約109cmとなります。インチ数に比例して画面サイズは大きくなり、価格も高くなる傾向にあります。
インチ表記はデジタルサイネージのサイズをイメージする上で便利な指標ですが、必ずしも大きい方が良いとは限りません。設置場所の広さや視聴距離、表示するコンテンツの種類などによって、適切なインチ数は異なります。
デジタルサイネージのインチ数は、設置場所や用途、コンテンツに合わせて適切に選ぶことが重要です。
画面縦横比率(アスペクト比)の種類
アスペクト比とは、画面の幅と高さの比率のことを指します。デジタルサイネージで一般的に使用されるアスペクト比には、以下の3種類があります。
16:9 (ワイド画面) |
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4:3 (スタンダード画面) |
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9:16 (縦長画面) |
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アスペクト比によって、同じインチ数でも画面の見え方が変わってきます。コンテンツの種類や設置場所に応じて、適切なアスペクト比を選ぶことが大切です。
デジタルサイネージで選択されるインチサイズ一覧表
デジタルサイネージで選ばれる代表的なインチサイズとその特徴をまとめると、以下のようになります。
サイズ(16:9) | 横幅(cm) | 高さ(cm) | 特徴 |
32インチ | 約70.9 | 約39.9 | 小型で設置場所の自由度が高い コストが比較的低い |
42インチ | 約93.0 | 約52.3 | 情報を伝えるのに十分な大きさ 目立ちすぎない |
46インチ | 約101.8 | 約57.2 | 価格と性能のバランスが良い 多目的に使用可能 |
55インチ | 約121.8 | 約68.5 | 大画面で迫力のある表示が可能 中~大規模施設に適している |
75インチ | 約166.0 | 約93.4 | 大画面で遠くからでも視認性が高い コストと設置場所の制約がある |
※表中のサイズはあくまでも目安で、実際はモデルによって多少異なる場合があります。
関連記事:デジタルサイネージはどんなサイズがある?サイズごとの用途も紹介
デジタルサイネージのサイズを決めるおすすめの方法
以下3つの観点からサイズを決める方法を紹介します。
- 人気のサイズで選択する
- 文字サイズの視認性で選択する
- 屋内・屋外など設置場所で選択する
それぞれ詳しく見ていきます。
人気のサイズで選択する
デジタルサイネージの導入事例を参考に、人気のあるサイズを選ぶのは効果的な方法の1つです。多くの企業や店舗で採用されているサイズは汎用性が高く、コンテンツ制作や運用に適しています。
32・43・49・55インチなどは、デジタルサイネージでよく使われるサイズです。とくに43インチと55インチは中型サイズの中でも人気が高く、さまざまな用途で活用されています。
人気のサイズを参考にする際は、予算や設置場所・コンテンツの種類も考慮に入れましょう。無理のない範囲で最適なサイズを選ぶことが大切です。ただし、人気のサイズが常に最適とは限りません。自社の用途や目的に合わせて、柔軟にサイズを選ぶことが求められます。
文字サイズの視認性で選択する
デジタルサイネージに表示するコンテンツの文字サイズが小さすぎると、内容が伝わりにくくなってしまいます。設置場所と視聴距離を考慮し、適切な文字サイズが確保できる画面サイズを選びましょう。
一般的に、視聴距離1mあたり1cmの文字サイズが見やすいとされています。たとえば、視聴距離が3mの場合は、3cm以上の文字サイズがおすすめです。
また、表示するコンテンツの種類によっても、適切な文字サイズは異なります。文字情報がメインの場合は、大きめの文字サイズを選びましょう。動画や画像がメインの場合は、文字サイズを小さくしても問題ありません。
屋内・屋外など設置場所で選択する
屋内と屋外では、環境条件や視認性の要件が異なるため、それに応じたサイズ選びが求められます。
屋内では、設置スペースや視認距離に応じて32インチから55インチのディスプレイが一般的に使用されます。一方、屋外では直射日光や天候の影響を受けるため、より大きなディスプレイが必要です。
また、屋外用のディスプレイは防水・防塵性能が求められるため、設置場所の環境条件に適した製品を選ぶことが重要です。これらのポイントを考慮することで、デジタルサイネージのサイズを効果的に選定し、視認性や情報伝達力を最大限に引き出せます。
デジタルサイネージのサイズ別利用シーン
デジタルサイネージのサイズによって、適した利用シーンが異なります。ここでは、屋内から屋外利用までを想定した、サイズ別の代表的な利用シーンを紹介します。
~20インチ
店舗のレジ付近やカウンター上に設置し、商品情報やキャンペーン情報を表示するのに効果的です。目に留まりやすい位置に配置することで、購買意欲を高められます。
また、公共施設や医療機関での案内表示としても利用されています。待合室や受付付近に設置し、施設の案内図や手続き方法、注意事項などの表示に最適です。小型サイズは設置場所の自由度が高いため、限られたスペースでも活用しやすいというメリットがあります。
小型サイズのデジタルサイネージは、コストも比較的低く抑えられるため、導入のハードルが低いことも魅力の1つです。手軽に始められる情報発信ツールとして、幅広い場面で活用されています。
32~55インチ
32インチから55インチの中型サイズは、デジタルサイネージの中で最も汎用性の高いサイズ帯です。十分な画面サイズがあるため、文字情報だけでなく、画像や動画を使った訴求が可能です。
たとえば店舗内での活用事例としては、商品紹介や店内案内・プロモーション情報の表示などがあげられます。視認性の高い場所に設置することで、集客力や売上アップに貢献します。
また、企業ロビーや受付での情報発信にも最適です。会社概要や事業内容、ニュースリリースなどを表示し、来訪者へのアピールや企業イメージの向上に役立ちます。
中型サイズのデジタルサイネージは、さまざまな場面で活躍する存在です。ニーズに合わせた活用方法を検討し、効果的な情報発信を行いましょう。
65~100インチ
65インチ以上の大型サイズのデジタルサイネージは、広い空間での情報発信に威力を発揮します。大画面で遠くからでも視認性が高いため、集客力や訴求力を高めるのに効果的です。
大規模商業施設での活用事例としては、ショッピングモールやアミューズメント施設、スポーツ施設などがあげられます。施設内の案内表示やイベント告知、プロモーション情報の配信に役立ちます。迫力のある映像表現で、来場者の印象に残るアピールが可能です。
イベント会場では、ステージ近くや会場内の要所に大型ディスプレイを配置し、リアルタイムの情報発信やライブ映像の中継などに活用されます。会場全体への情報共有や、臨場感の演出に役立ちます。
大型サイズのデジタルサイネージは、設置場所や利用目的に応じて高輝度や高耐久性など、環境に合わせた機能を備えたモデルを選ぶことが大切です。
マルチディスプレイやLEDディスプレイ
マルチディスプレイは、複数の画面を連動させることで、より大きな画面を実現できます。個々のディスプレイの枠が目立たないように配置することで、一体感のある大画面を構成可能です。
コントロールルームやオペレーションセンターなどでは、マルチディスプレイを用いて、複数の情報を同時に監視・制御するシステムが導入されています。交通管制センターや防災センター、セキュリティルームなどでの利用事例があります。
LEDディスプレイは、屋外での使用に適した高輝度・高耐久性が特徴です。日光の下でもくっきりと映像を表示できるため、屋外広告や大型イベント会場での活用に適しています。
マルチディスプレイやLEDディスプレイは、専門性の高い設計と施工が必要です。導入の際は経験豊富なシステムインテグレーターや施工業者と連携し、最適なソリューションを構築しましょう。
まとめ:デジタルサイネージのサイズに迷ったらレンタルも検討しよう
一口にデジタルサイネージと言っても、そのサイズは多岐にわたり、それぞれに適した利用シーンがあります。小型のものはパーソナルな空間での情報発信に、中型・大型のものは広い空間での視認性確保やインパクト重視の情報発信に適しています。
もし最適なサイズ選びに迷う場合は、レンタルサービスの利用もおすすめです。実際に設置してみて、サイズ感や表示内容の見え方を確認することで、より確実な判断ができます。
デジタルサイネージは、情報を効果的に発信し、集客や顧客満足度向上に貢献する強力なツールです。この記事を参考に、自社の目的に合った最適なサイズを選び、デジタルサイネージの導入を成功させましょう。
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