オフィスエントランスで好印象を与えるデザインにするポイント
公開日:2020.12.11 最終更新日:2024.05.14
「オフィスのデザインを考えるにあたって、エントランスをどうしようか悩んでいる」
という事業者様もいらっしゃるのではないでしょうか。
本記事では、オフィスにおけるエントランスの役割とデザインのポイントについて解説していきます。
企業にふさわしいエントランスにしたいとお考えの事業者様は、ぜひデザイン考案の参考にしてみてください。
オフィスにおけるエントランスの役割
オフィスエントランスには、以下のような役割があります。
- 来客を対応者につなぐ
- 防犯対策
- 新型コロナウイルス感染症対策
まず、お客様が来館した際に招き入れ、お客様の来館目的を聞き、対応者につなぐ役割があります。
また、近年ではエントランスに防犯対策の役割も求められています。
会社内部の最初の入り口であるエントランスに監視カメラの設置や警備員の配置等をおこなうことで、オフィス内でのトラブルや犯罪を未然に防ぐのです。
企業にとってセキュリティの確保は重要であり、エントランスに十分な予防策を講じておくことで、従業員にも来訪者にも安心感を与えることができるでしょう。
さらに最近では、エントランスは新型コロナウイルス感染症の対策のための検問場所としての役割も期待されています。
来訪者の検温や問診をエントランスで行うことで、オフィス内のそれぞれの部屋に入る前に、感染症の広がりを未然に防ぐことができるのです。
オフィスにおけるエントランスデザインのポイント
エントランスはオフィスの顔とも言え、オフィスの第一印象を決める大切な場所です。
そのため、会社のイメージカラーなど、外部の人間やお客様の記憶に残したいイメージを考えてデザインすると良いでしょう。
一般的には、エントランスにはなるべく落ち着いたデザインが良いとされています。
打ち合わせなどのために来訪した方は少なからず緊張感を持っていることでしょう。
そのため、エントランスでは来訪者の緊張感を和らげるために、リラックスした空間デザインにするのが一般的となっているのです。
たとえば、エントランスにソファやテーブルなどを置いておくとリラックス空間を演出できます。
その他、ウォーターサーバーやコーヒーメーカーを置いておくのもおすすめです。
カラフルな色調の仕上げ材を使用することはあまりありません。
ただし、アパレルやデザイン会社のオフィスエントランスではインパクトを与えるために、あえて色合いが鮮やかな仕上げ材を使用することもあります。
また、芸能関係のオフィスであれば、事務所契約者の写真を撮り、壁面に大きく飾ることも少なくありません。
床材や壁材に関してみると、近年ではエコカラットのような機能性の高い壁材を使用する会社も増えてきています。
タイル調の床材で清潔感を出すことや、カーペットを採用して暖かみを出すこともできるでしょう。
オフィスのエントランスをデザインする上での注意点
オフィスのエントランスをデザインする上での注意点は、おもに以下の3つです。
- 目的とコンセプトを明確にする
- ブランドイメージとの整合性を図る
- セキュリティを強化する
1つずつ詳しく解説します。
目的とコンセプトを明確にする
オフィスのエントランスは単なる出入り口ではなく、会社の顔でありブランドイメージを表現する重要な場所です。
そのため、エントランスに求める目的とコンセプトは明確にしましょう。清潔感や信頼感があるのはもちろん、会社の理念やビジョンが伝わるような空間にするのがポイントです。
また来訪者をスムーズに案内できるよう、社名のロゴや呼び出しベルといった必要アイテムもわかりやすく設置するとよいです。
エントランスは従業員にとっては毎日通る当たり前の場所ですが、来訪者にとっては会社の第1印象を決める重要な要素です。
目的とコンセプトを明確にし、会社のブランドイメージがマイナスにならないようにデザインしましょう。
ブランドイメージとの整合性を図る
エントランスのデザインは、単にスタイリッシュにすれば良い訳ではありません。大切なのは、ブランドイメージとの整合性を図ることです。
ブランドイメージとは、顧客やターゲット層が企業に抱いているイメージです。企業理念や価値観、提供する商品やサービスなどさまざまな要素によって構成されます。
たとえばエントランスに使う「素材」1つにしても、下記のように種類ごとに特徴やイメージが異なります。
エントランスに使う素材 | イメージ |
アルミ素材 |
|
スチール素材 |
|
ガラス素材 |
|
木材 |
|
石材 |
|
さらに家具や照明などもブランドイメージに近いものを選ぶことで、より整合性を図れるようになるでしょう。
後ほど業種別のエントランスデザインの施工例も紹介しますので、参考にしてみてください。
セキュリティを強化する
エントランスはコンセプトやデザインにこだわるだけではなく、外部からの侵入を防ぐセキュリティ対策も重要です。
実際に外部からの侵入が原因で、機密情報が盗まれるといったケースも発生しています。
侵入者を物理的に遮断できるような仕組みはもちろん、入退室の管理システムや防犯カメラなどの導入も効果的です。
不特定多数が出入りするエントランスだからこそ、防犯対策もしっかり実施しましょう。
業種別のエントランスデザインの施工例
業種別のエントランスデザインの施工例を、8つ紹介します。
- IT企業
- 金融機関
- アパレル企業
- 食品メーカー
- 医療機関
- サービス業
これらの業種別の施工例を参考に、企業のブランドイメージと合うようなデザインにするのがポイントです。では、それぞれ詳しく解説します。
IT企業
IT企業の場合はシンプルかつ洗練された空間に加え、先端技術を取り入れたデザインにするのがおすすめです。
デジタルサイネージやタッチパネル、VR/AR技術など、時代の潮流を示す工夫を施すといいでしょう。
たとえばシリコンバレーにあるGoogle本社(Googleplex)は、ガラス張りの開放的な空間に加え遊び心のある工夫が随所に施されています。
Googleのように自社の理念やイメージを表現しつつ、時代の潮流に合ったデザインを検討してみましょう。
金融機関
金融機関の場合は、重厚感のある空間を演出するのがおすすめです。色彩は落ち着いたものを選び、高級感のある素材を使いましょう。
また格式の高い雰囲気を演出するために、アート作品などを置くのも1つの方法です。加えて防犯ゲートや監視カメラなど、セキュリティ面の強化も必須でしょう。
多額の金銭を取り扱う金融機関においては、高級感のある空間を演出しつつ、セキュリティ対策を万全に施すのがポイントです。
アパレル企業
アパレル企業の場合、ブランドイメージを表現するロゴやデザインに加え、トレンドを取り入れた空間にするのがおすすめです。
ブランドのコンセプトやターゲット層をイメージし、来訪者の視覚的に訴求できるようなデザインにしましょう。
また、実際に商品のディスプレイを設置するのも効果的です。
ユニクロで有名なファーストリテイリングでは、エントランスにブランドアンバサダーや店舗の写真を飾った写真が展示されています。
顧客にブランドイメージを与え、購買意欲につながるようなデザインにするといいでしょう。
食品メーカー
食品メーカーは食品を扱う企業のため、エントランスにも清潔感が求められます。白色を基調に、ライティングをうまく活用し清潔感のある空間を表現しましょう。
実際に食品メーカーの大手「キユーピー株式会社」のオフィスは、「明るく・清潔・機能的」をコンセプトにデザインされています。
また清潔感に加え、食品メーカーの特色を活かしたデザインにするのもおすすめです。ファミリー向けの食品メーカーであれば、子どもが楽しめる空間にするのも効果的でしょう。
健康食品のメーカーであれば自然素材のものを活用するなど、健康的なイメージをデザインするのもおすすめです。
企業イメージとの整合性を図りつつ、清潔感のあるデザインにしましょう。
医療機関
医療機関のエントランスは、清潔感と機能性を重視したデザインにするのが重要です。
来訪者だけではなく、患者が快適に過ごせるような配慮も求められます。エントランスにわかりやすい案内図を設置するほか、バリアフリー設備の導入も必須です。
また、医療機関の特色を活かしたデザインにするのも効果的でしょう。小児科医院であれば、子どもが不安を感じずにリラックスできる空間が必要です。
清潔感と機能性のバランスを図りつつ、医療機関の特色を活かした快適な空間を演出しましょう。
サービス業
サービス業の場合、顧客のニーズに合わせたデザインにするのがポイントです。たとえば接客サービスが要となるホテルにおいては、非日常の空間を演出するのが効果的です。
実際に多くの高級ホテルにおいては、一般的な公共施設では表現できないようなデザインで、非日常の空間を演出しています。
壁材や床材はもちろん、テーブルやイスといったアイテムのすべてが空間を演出するものです。清潔感と非日常を演出しつつ、宿泊客が快適に過ごせる空間をデザインしましょう。
参考になるオフィスエントランスの施工例
ここからは実際にオフィスの施工例として、参考になる企業を2つ紹介します。
- LINEヤフー株式会社
- 株式会社トリドールホールディングス
いずれも企業イメージとの整合性を図りつつ、社員や来訪者に好印象を与えるデザインになっています。では、それぞれ詳しく見ていきましょう。
LINEヤフー株式会社
「LINEヤフー株式会社(旧ヤフー株式会社)」のエントランスは、同社が提供する国内最大級のポータルサイト「Yahoo! JAPAN」がコンセプトです。
「買う・調べる・知る・集る・暮らす・楽しむ」キーワードをコンセプトに、来訪者が楽しめるようなデザインに仕上がっています。
またオフィスエントランスの床の一部は、あえて「作りかけ」の状態にしています。
これは「インターネットの世界は発展途上」だという、未完成感を表現したもの。デザインの一部に遊び心を持たせるのも、IT企業ならではの特色と言えるでしょう。
株式会社トリドールホールディングス
「丸亀製麺」などで有名な「株式会社トリドールホールディングス」のオフィスのコンセプトは、“街”です。
「オフィスじゃないオフィス」をテーマに、フリーアドレスを採用し社員が自由にオフィス内を行き来できるようになっています。
またオフィス内には内階段を設置し、天井も抜いています。加えてオフィスビル内に厨房を設置し、社食兼カフェとしても活用。
まさに「オフィスじゃないオフィス」をテーマに、デザインとして反映させています。
気になるエントランスは、高層ビルからの眺望とおしゃれな家具が目を惹くデザイン。社員はもちろん来訪者からも好評を得ています。
オフィスにおいてエントランスは、来訪者の第一印象を決める「顔」の役割を果たす
以上、オフィスにおけるエントランスの役割や効果、デザインのポイントについて解説してきました。
エントランスはオフィスを訪れる人々の、企業に対する第一印象を決める「顔」ともいえます。
オフィスデザインを依頼する際には、エントランスにもこだわってみることをおすすめします。
「イメージにピッタリなエントランスをデザインしてくれる業者を見つけたい!」
とお思いの事業者様は、ぜひEMEAO!コンシェルジュにご相談ください。
ご要望をお伝えいただければ、優良な登録業者500社の中から条件にピッタリな業者を厳選し、無料でご紹介いたします!
デジタルサイネージの優良おすすめ業者を知りたい方はこちらをご覧ください。
【審査済み】おすすめの優良デジタルサイネージ会社一覧
この記事を書いた人
編集部員 河田
編集部員の河田です。編集プロダクションでの書籍編集の経験を経て、現在はEMEAO!のWebコンテンツ編集・執筆とお客様へのインタビューを担当させていただいています。日々、コツコツと皆さんのお役に立つ情報を発信していきます!よろしくお願いします。