少子高齢化が加速する日本社会では、シニア世代の消費行動やライフスタイルがますます重要なテーマとなっています。なかでも、日々の楽しみとして外食を楽しむ70代以上の女性たちは、どのような飲食店に「また行きたい」と感じているのでしょうか。
そこで今回、厳選業者を紹介する店舗デザイン・マッチングサイト『エミーオ(https://emeao.jp/guide/officedesign/officedesign-knowlege/post-49673/ )』は、70歳以上の女性150名に、飲食店の外観や内装といったデザインが、安心感や利用意欲にどのように影響しているのかを調査。
「入ってみたいと感じる外観」、「心地よいと感じる内装」、「入りにくいと感じるお店の特徴」、「友人にシェアしたくなる内装」という4つの切り口から、シニア世代がどのような店舗デザインを支持し、何に安心感や居心地の良さを感じているのかを、具体的なデータとともに解説します。
これから新規出店や店舗リニューアルを検討されているオーナー様や運営者の方は、空間づくりに役立つ情報としてぜひご活用ください。
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(注1) 本設問は複数選択式ですが、選択肢は2つまでに制限しています。これにより、入ってみたいと感じる飲食店の外観をより明確に把握できるようにしています。- 最も多かったのは「清潔感があり、明るい印象を受ける」(54.0%・81人)で、半数以上の方が“清潔感”や“明るさ”を重視していることがわかります。
- 次いで「メニュー内容や価格帯が入り口付近で分かる」(51.3%・77人)、「親しみやすく気軽に入れる雰囲気がある」(36.0%・54人)、「外から店内の様子や雰囲気が分かりやすい」(30.7%・46人)も高い割合となっており、“分かりやすさ”や“入りやすさ”が重要視されている傾向が読み取れます。
- 一方、「看板やロゴ、入口のデザインがオシャレでセンスが良い」(9.3%・14人)や、「植物・緑などを取り入れたナチュラル感がある」(4.7%・7人)、「SNSでシェアしたくなるようなフォトジェニックな外観」(2.0%・3人)は比較的少数派となっており、“映え”や“個性”よりも安心感や気軽さが優先されていることが分かります。
(注2) 本設問は複数選択式ですが、選択肢は2つまでに制限しています。これにより、心地よいと感じる飲食店の内装をより明確に把握できるようにしています。- 最も多かったのは「広々として、ゆったりと座れる座席配置」(65.3%・98人)で、多くの人が“余裕のある空間”に心地よさを感じていることが分かります。
- 次いで「静かで落ち着きがあり、会話がしやすい環境」(46.7%・70人)や「清潔感があり、衛生的に気持ちよく過ごせる」(40.0%・60人)も高い割合となっており、リラックスできる静けさや清潔さも快適さの重要なポイントであることが読み取れます。
- また、「木目調・植物などを活用したナチュラルな内装」(12.7%・19人)や「インテリアに統一感があり、洗練された雰囲気がある」(12.0%・18人)も一定の支持を集めていますが、優先順位としてはやや低めとなっています。
- 「暖色系・間接照明などの柔らかく落ち着いた照明」(6.7%・10人)はさらに少数派で、「SNSでシェアしたくなる写真映えする空間」(0.0%・0人)については、回答者からの支持はありませんでした。
(注3) 本設問は複数選択式ですが、選択肢は2つまでに制限しています。これにより、飲食店で入りにくいと感じる特徴をより明確に把握できるようにしています。- 最も多かったのは「店内が外から見えにくく、雰囲気が分からない」(40.0%・60人)で、外から店内の様子が見えないことが“心理的なハードル”になっていることが分かります。
- 続いて、「店内が暗くて閉鎖的な印象を受ける」(34.7%・52人)や、「看板や外観が古く、清潔感がない」(22.7%・34人)、「異性客や常連客が多く、入りづらい雰囲気がある」(24.7%・37人)など、雰囲気や清潔感、客層による“入りにくさ”が上位を占めています。
- 「メニューや価格帯が店外から分かりにくい」(28.7%・43人)も比較的多く、事前に料金や内容が分からないと、足を踏み入れるのに躊躇する傾向が見受けられます。
- 「オシャレすぎたり、高級感がありすぎて気軽に入りづらい」(17.3%・26人)、「派手すぎて落ち着かない印象がある」(18.0%・27人)はやや少数派ですが、一部の人にとってはデザイン性が高すぎることも入りにくさの要因となっています。
(注4) 本設問は複数選択式ですが、選択肢は2つまでに制限しています。これにより、シェアしたくなる飲食店の内装をより明確に把握できるようにしています。- 最も多かったのは「居心地が良く、友人と長時間過ごしたくなる空間」(53.3%・80人)で、過ごしやすさやリラックスできる空間が最重要視されていることが分かります。
- 続いて「ナチュラル系の落ち着いた癒し空間」(50.0%・75人)や「シンプルで洗練されたセンスの良い空間」(44.7%・67人)も多く、派手さよりも“自然体で落ち着ける”“心地よくいられる”空間が高く評価されています。
- 「海外風やリゾート感など、おしゃれで非日常を感じる空間」(10.7%・16人)や「高級感があり非日常的な特別感がある空間」(10.0%・15人)、「個性やユニークさがあり、他にはない独自性を感じる空間」(6.0%・9人)、「SNS映えする華やかで写真に撮りたくなる空間」(4.7%・7人)はいずれも少数派となっており、非日常感やインパクト、写真映えよりも、落ち着きや癒し・居心地の良さが友人とシェアしたくなる飲食店のポイントであることが読み取れます。
- 今回のアンケート結果から、70歳以上の女性が飲食店を選ぶ際に重視しているのは、「広々とした座席配置」や「居心地の良さ」、「清潔感」など、安心してゆったりと過ごせる空間です。
- 外観についても「清潔感があり明るい印象」「メニューや価格がわかりやすい」といった“わかりやすさ”や“安心感”が上位を占めており、華やかさや個性よりも「入りやすい」「不安なく利用できる」と感じられることが支持されていることが分かります。
- 一方、SNS映えや非日常感、派手なデザインは少数派となっており、長く落ち着いて過ごせる“ナチュラル”で“シンプル”なデザインが多くの人にとって「また来たい」と思える大きな理由となっていました。
- 安心して長く過ごせる空間と清潔感、そして自然体でいられる雰囲気づくりこそが、70代女性にとって“本当に選ばれる飲食店デザイン”の共通点と言えるでしょう。
こうした要素を意識した空間づくりが、今後も多くの方に選ばれるお店となるためのポイントになりそうです。おすすめビジネスマッチングサイトはこちら