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公開日:2024.04.26 最終更新日:2025.08.22
1日の大半を過ごすオフィスのレイアウトは仕事の生産性に大きな影響を与えます。
従業員にとって働きやすい職場にするために、管理職の席をどこに配置したらよいか悩んでいる方もいるでしょう。
この記事では、オフィスの席配置で悩んでいる総務や経営者に向けて、管理職の席配置が与える影響や場所を決めるポイントを解説します。
業種による違いも解説してますので、ぜひ最後までお読みください。
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働きやすいオフィスレイアウトを作るためには、管理職の座席をどこに配置するかが大切です。それには以下の3つの理由があります。
それぞれ解説します。
管理職と他の従業員の座席配置は、コミュニケーションの取りやすさに影響します。
席が離れすぎると、管理職側から部下の業務を把握することが難しくなるでしょう。部下にとっては声をかけづらくなり、相談や報告が遅れるなど生産性に負の影響を与える可能性があります。
気軽な会話など普段からのコミュニケーションは、良好な人間関係を作り業務を円滑に進めるために欠かせない要素です。
オフィスレイアウトでは、コミュニケーションがうまく取れる距離を意識した席配置にしましょう。
物理的な距離が近いことで監視されているように感じ、過度に緊張感を持ってしまうかもしれません。見られているプレッシャーからストレスを溜め、本来の力を発揮できない場合もあります。
適切な距離は、管理職と部下の関係性によって変わります。双方の業務に支障がない程度の距離を考えながら席配置を決めていくことが大切です。
機密情報の取り扱いも管理職の業務に含まれるため、プライバシーの確保も大切です。
管理職には、一般の従業員にない「経営情報」「予算管理」「能力に応じた人員配置」のような、機密性の高い情報を扱う業務があります。従業員が後ろを通るような場所に席を設けると、パソコンや重要書類が他の従業員の目に入り、情報漏洩につながる危険性があります。
管理職の席を決めるときには他の従業員と適度な距離を設け、機密情報を守るようにしましょう。

オフィスレイアウトには以下の4つのパターンがあります。
それぞれ特徴も併せて解説します。
同向型は並列型とも呼ばれ、デスクが一方向に向いた学校のようなレイアウトです。
銀行や保険の窓口、コールセンターに適しています。前に座っている人の視線が気にならないため、個々の業務に集中できるだけでなく、プライバシーや機密情報が守られます。
デメリットは、スペース効率が悪くなること周りとコミュニケーションを取りづらくなることです。
デスクを向かい合わせて配置する方法で島型レイアウトとも呼ばれ、多くのオフィスで使われています。
従業員同士での会話がしやすく省スペースで済むメリットがあります。デメリットは、他のデスクにいる従業員と連携が取りづらいことです。
また、個々のスペースを作り出しにくいため集中力が必要な業務には不向きな側面があります。
そのため最近の企業では、個別ブースを設けるなど、自分が集中できるスペースで自由に働こうという働き方に変わってきています。
背面型は、従業員同士が対面せず背中を向けて配置する方法です。
それぞれの視線が気にならないだけでなく、適度な間隔を空けて同僚がいるためコンタクトが取りやすくチームとして力を発揮できるメリットがあります。
スペース効率が良いので、限られた空間でもデスク配置が可能です。さらに、デスクの間にテーブルなどを設置することで、会議室に行かずとも気軽にちょっとしたミーティングを行うことが出来ることも特徴です。
フリーアドレス型は従業員の固定席を作らず、誰でも自由に空いている席に座れる配置方法です。
開放的で自由が利くので、従業員同士で気軽にコミュニケーションが取れることが特徴です。省スペース化が可能で、外回りが多い営業やテレワークが多い部署など在席率が変わる部署に向いています。
デメリットは私物を保管する場所がないことで、個別のロッカーを設置するなどの対策が必要です。

働きやすいオフィスレイアウトをつくる管理職の座席位置のポイントは以下の6つです。
それぞれ詳しく解説します。
顔が見える距離であれば部下の状況が把握しやすく、業務の進捗を見たり心理的な距離を近づけられる可能性もあります。しかし、近すぎると緊張感や圧迫感を与えてしまうでしょう。
職場で同僚や取引相手などとコミュニケーションをとるのに適切な社会距離は、120~360cmと言われています。
また、ザイマックス総研によると東京23区内の在籍1人あたりのオフィス面積の中央値は3.9坪で、1人あたり3〜4坪程度の広さが求められています。
管理職の座席がオフィスの中心にあることで、部下の業務の進捗や健康状況を把握しやすくなります。部下同士の会話も自然と耳に入り会話のきっかけにもなるでしょう。
コミュニケーションが取りやすくなれば、業務を効率良く進められる可能性が高まります。部下にとっては管理職の視線を感じることが減るため、監視される緊張感が緩和され集中して業務に取り組めるメリットがあります。
上座とは入口から一番遠い場所のことで、オフィスでは窓際を指すことが多いです。管理職の席を窓際に配置した場合、出入口までよく見えるため部下は言動を監視されているように感じてしまいます。
会議室や応接室など、接客に関する業務においてマナーは大事ですが、働きやすいオフィスを目指すのであれば、上座・下座は気にせず配置しましょう。
他の従業員がよく通る出入口は、顔を合わせる頻度や声を掛けられるタイミングが増えるため、自然なコミュニケーションが取りやすくなります。
管理職が移動したことで空いたスペースは、例えばコミュニケーションエリアとして有効活用することができます。窓側は、外光がよく当たり十分な暖かさや明るさが感じられる場所のため人も集まりやすくなるでしょう。
スタンディング型のデスクは立ったまま会話ができるため楽な姿勢が取れ、部下にとって緊張を和らげる効果が期待できます。
話すことが目的のミーティングの場では、ラウンド型のデスクやリビングテイストのソファーを置くことで柔らかい雰囲気が生まれ、意見を出したり報告や相談がしやすくなるでしょう。
人が集まる場所という認識が広がれば、休憩で積極的に活用されるなどコミュニケーションの促進が期待できます。
パーテーションを活用して座席を仕切ると、周りの視線が遮られ業務に集中できるため、個別に取り組む業務が多いオフィスに向いています。
しかし、管理職からデスクが見えないことで部下の状況を把握しにくかったりコミュニケーションが取りづらくなるデメリットもあります。
パーテーションの活用は、視線を感じやすい背面型や対向型などのレイアウトに効果的です。

業種によって働きやすい管理職の座席配置は異なります。具体的には以下の2つです。
それぞれ解説します。
デスクワークが中心の業種では固定席が向いています。具体的には開発職や会計、経理、書類量が多い総務などです。資料や私物がおけるため自分専用のスペースとして環境を整え、業務に集中することができます。
デスク配置は、背面型や対向型などがおすすめです。コミュニケーションの取りづらさは、ミーティングスペースや休憩スペースをつくることで解決につながります。
関連記事:小規模オフィスのレイアウトを決めるコツ5選!ゾーニングや型も解説
営業職やクリエイティブ系など、離席が多かったり集中できる環境が必要な業種では在籍率が変わります。このような業種では、一般の従業員は固定席を設けずフリーアドレス型やABWを導入するとスペースを有効活用できます。
フリーアドレス型とは、オフィス内でそれぞれが自由に座席を選ぶ方法です。ABWは、自宅やカフェなどオフィス以外でも仕事内容に合わせて働く場所を選択できる働き方を言います。
フリーアドレス型では管理職の席のみ固定すると、席が見つからず困ることがなくなります。他にもモバイルオフィスの設置で、在籍率の変動に対応できるでしょう。
【関連記事】
オフィスの空間を効率よく使えるフリーアドレスとは
オフィスの場所に縛られないABWとフリーアドレスの違い

オフィスレイアウトを変更する際の注意点は以下の2つです。
それぞれ解説します。
上層部だけで決めてしまうと、実際の業務で使いづらくなる可能性があります。オフィスの使いづらさは従業員のモチベーション低下にもつながります。
ある程度の方向性は決めておき、細かなところは従業員へヒアリングやアンケートを行うと、使う人の意見をうまく反映させながら決定できます。
新品の家具を購入したいと考えるのは自然なことですが今後、オフィス移転や従業員の増減などにより、レイアウト変更を繰り返す可能性もあります。
毎回オフィス家具の入れ替えを行っていると、コスト面での負担が大きくなり過ぎます。レイアウト変更を想定して汎用性の高い家具を選んだりレンタルやリースを活用する方法もおすすめです。
関連記事:オフィスインテリアの選び方とは?こだわるべき3つの理由を解説

管理職の席配置は、近すぎると部下がプレッシャーを感じてしまいますが、遠すぎても部下の業務を把握できなかったりコミュニケーションを取りづらくなるため適度な距離感が重要です。
席配置を考えるときには、上座・下座の意識にとらわれず部屋の中心や出入口付近への配置も検討しましょう。
業務がデスクワーク中心かテレワークが多いのかなど働き方の違いでも最適な席配置が変わるので、それぞれのオフィスに合った座席配置を考えていきましょう。
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