オフィスの原状回復で借主側が負担すべき範囲はどこまで?
公開日:2020.12.04 最終更新日:2020.12.11
「オフィスの原状回復はどこまで借りている側が負担しないといけないのか」
と疑問に思っている借主様もいらっしゃるでしょう。
今回は、オフィスの原状回復で借主側が負担すべき範囲について解説します。
貸主とトラブルを起こさないように、原状回復を行う予定の借主様は事前にチェックしておきましょう。
原状回復で借主側が負担すべき範囲は?
賃貸オフィスを退去する際は、原状回復が義務付けされています。
一般的な賃貸住宅の場合は、経年劣化や通常使用による損耗の原状回復を行なう必要はありませんが、賃貸オフィスの場合は、入居時と完全に同じ状態まで回復させるのが一般的です。
基本的に借主側が全額負担することになっていますが、負担の範囲は賃貸契約書で原状回復についてどのような取り決めをしているかによって異なります。
そのため、まずは契約内容を見て原状回復の範囲を確認しましょう。
また、賃貸オフィスであっても、住居兼事務所を目的とした物件の場合は、原状回復の範囲が通常の賃貸住宅と同じ場合もあります。
一般的に借主側が負担すべき範囲としては、デスクやチェアなどの会社備品の撤去があげらます。
看板やネオンなどもあれば撤去したり、配線も含む照明や電話回線の撤去や回復、床下配線の撤去も必要となります。
間仕切りやパーテーションなどを増設した場合はそれらの撤去も必要です。
床や天井、窓や壁などのクリーニングも行います。
さらに、カーペットの張替えや再塗装、壁紙やクロスの張替えなども必要です。
ただしこの範囲に関しては、一部なのか全部なのかを契約書にて確かめておきましょう。
場合によっては天井ボードの張替えや保守まで行わなくてはなりません。
原状回復のルール
原状回復は法律でも義務付けられています。
万が一原状回復を行なわず退去した場合、訴訟にまで発展する可能性もありますので、きちんと原状回復することが大切です。
まずは原状回復義務の範囲について契約書をしっかりと確認しましょう。
オフィスの原状回復は借主が基本的に全額負担となっていますが、貸主負担になる場合もありますので、契約時には費用負担の範囲について明確にしておきましょう。
また、民法では契約期間満了までに原状回復をすることが義務付けられています。契約内容によっては、引き渡し後に原状回復工事を始める場合もあります。
期日に関するトラブルも報告されていますので、いつまでに完了するのかその確認もきちんと行なうことが大事です。
原状回復で貸主側が負担すべき範囲は?
原状回復では借主側がすべて行なうのでなく、空調設備や湯沸かし器、窓ガラスなどは貸主負担になる場合もありますので、その範囲も確認しておきましょう。
基本的に空調は建物の設備であり、経年劣化の対象となるため、借主側が負担する必要はありません。
そのほか給湯室の湯沸かし器も建物の設備になりますので、借主が新品に交換するなどの原状回復義務はありません。
オフィスの原状回復でどちらの負担かわからない例として、よく窓ガラスがあげられます。
直射日光や寒暖差でガラスに亀裂が入ってしまった場合はあり、基本的に貸主側の負担となりますが、貸主側と負担の折り合いがつかないときは現地調査が必要です。
窓ガラスに何か貼っていた場合の亀裂であれば借主側の負担になることもあります。
また、入居時にフロアを分割してもらった際の壁の原状回復は、貸主負担となることが一般的です。
入居時にすでに分割を行っていたのであれば、基本的に借主側が壁の撤去などの原状回復までする必要はありません。
オフィスの原状回復で借主側が負担すべき範囲は、入居時と完全に同じ状態まで行うのが一般的
以上、オフィスの原状回復で借主側が負担すべき範囲について解説してきました。
一般的には入居時と完全に同じ状態まで行う必要がありますが、契約した際の条件によって異なる場合もありますので、まずは契約書の内容を確認してみましょう。
特に、空調設備や湯沸かし器、窓ガラスなどは貸主負担になる場合もあります。
「どこまでの範囲を負担するかプロの意見も聞きたい」
という借主様はEMEAO!にお問い合わせください。
コンシェルジュにご要望をお伝えいただければ、親身になって相談に乗っていただける、優良な原状回復業者をご紹介させていただきます!
この記事を書いた人
編集部員 河田
編集部員の河田です。編集プロダクションでの書籍編集の経験を経て、現在はEMEAO!のWebコンテンツ編集・執筆とお客様へのインタビューを担当させていただいています。日々、コツコツと皆さんのお役に立つ情報を発信していきます!よろしくお願いします。