2020年に新しくなったものづくり補助金が従来と違うポイント
公開日:2021.04.30 最終更新日:2021.05.11
このコラムでは、2020年に新しくなったものづくり補助金が従来と違うポイントについて解説します。
2020年(令和2年)以降にものづくり補助金の申請を検討している事業者様は、ぜひご一読ください。
2020年に新しくなったものづくり補助金とは
ものづくり補助金(ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金)は、中小企業・小規模事業者等の経営革新の設備投資等を支援する制度です。
経営革新とは、新商品や試作品の開発・新たな生産方式の導入・新サービスの開発・新たな提供方式の導入などが該当します。
ものづくり補助金の主な内容としては、以下の記事をご参照ください。
2020年のものづくり補助金の4つの変更点
2020年に変更となったものづくり補助金の内容は以下の4点です。
変更点①補助金申請の随時受付
従来は応募期間と事業実施期間を限定した公募でしたが、今回から補助金申請が随時受付となり、採択は3ヵ月に1回程度のペースで行われます。
各事業のスケジュールに合わせて、柔軟に申請・事業実施を行うことが可能となりました。
変更点②加点・減点要件の変更
今回の変更は、審査の加点要件では成長性加点の『経営革新計画』のみ対象・賃上げ加点の増加率上昇、減点要件の追加が行われました。
加点項目 | 条件 |
成長性加点 | 有効な期間の経営革新計画の承認を取得・取得予定の事業者 |
政策加点 | 小規模事業者・創業・第二創業後5年以内の企業 |
災害等加点 |
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賃上げ加点等 |
|
審査時の減点要件は、過去3年以内に以下のものづくり補助金を受給している事業者が減点対象となります。
- 平成28年度補正革新的ものづくり・商業・サービス開発支援事業
- 平成29年度補正ものづくり・商業・サービス経営力向上支援事業
- 平成30年度2次補正ものづくり・商業・サービス生産性向上促進事業
- 令和元年度補正ものづくり・商業・サービス生産性向上促進事業
変更点③事業類型の変更
新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け、一般型の通常枠とは別に、営業経費を補助対象とした『低感染リスク型ビジネス枠』が追加されました。
申請要件 | 補助額 | 補助率 | ||
一般型 | 通常枠 | 新製品・新サービス開発・生産プロセスの改善に必要な設備投資や試作開発に対する申請枠 | 100万円~1,000万円 | 中小1/2 小規模2/3 |
低感染リスク型ビジネス枠 | 新型コロナウイルスに対応したビジネスモデルへの転換に向けた投資に対する特別枠 | 100万円~1,000万円 | 2/3 | |
グローバル展開型 | 海外事業(海外拠点での活動を含む)の拡大・強化等を目的とした設備投資等に対する申請枠 | 1,000万円~3,000万円 | 中小1/2 小規模2/3 | |
ビジネスモデル構築型 | 30者以上の中小企業のうち革新性や持続性を持つビジネスモデルや、支援プログラムの開発・提供に対する申請枠 | 100万円~1億円 | 定額 |
変更点④申請要件の未達成で補助金を返還
新しくなったものづくり補助金では、補助事業の成果を確実に上げることが厳しく求められるようになり、補助金の返還規定が設けられました。
- 申請時までに賃上げ計画を従業員へ表明していないことが発覚した場合は全額返還
- 事業計画終了時点で給与支給総額要件が未達の場合、「残存簿価等×補助金額/実際の購入金額」を返還
- 3月時点で最低賃金要件が未達の場合、「補助金額/計画年数」を返還
申請時に必要な要件は、上記のとおりです。
ものづくり補助金を申請するには、上記の要件を3~5年以内に達成できる、入念な事業計画の作成が必要となります。
ものづくり補助金(2020年)の申請は入念な事業計画作成が必須
以上、2020年に新しくなったものづくり補助金が従来と違うポイントについて解説しました。
従来の内容と比べ、補助金が申請しやすくなった反面、しっかりとした事業計画を求められるようになりました。
「達成できる事業計画を作成したい」
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この記事を書いた人
編集部員 濵岸
編集部員の濵岸と申します。コンテンツ作成と取材を主に担当しております。身長が低いため学生時代は「お豆」と呼ばれていました!豆らしく、皆様の役に立つ記事を「マメに豆知識を!」の意識で作成します!どうぞよろしくお願いいたします!