エアコンが急に止まるのはなぜ?原因と対処法を解説
公開日:2024.01.20 最終更新日:2024.07.12
エアコンが運転中に急停止することはよくあります。原因はさまざまですが、場合によっては修理や買い替えが必要です。
ただし症状によっては自分で対処できます。また、機能により一時的に止まっているだけの場合もあります。
本記事ではエアコンが急に止まる原因と、対処法を解説します。エラーコードやよくある質問などもあわせて解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。
エアコンが急に止まる原因
エアコンが運転中に急に止まる原因は、おもに以下の4つです。
- ルーバーの異常
- 前面パネルの異常
- ファンモーターの異常
- 霜取り運転のため(暖房時)
それぞれ詳しく解説します。
ルーバーの異常
ルーバーがなんらかの理由で不具合を起こしている場合、エアコンが急に止まることがあります。
ルーバーとは、エアコンの吹き出し口に装着されている羽のことです。ルーバーが上下の風向きを調整することで、室内に効率よくエアコンの風が循環します。
ルーバーの不具合が起きやすいのは、エアコンの清掃後です。清掃後、ルーバーが何かに引っかかっていることがあるため、問題がないか確認してみましょう。
前面パネルの異常
エアコンの前面パネルが正しく装着されていないと、作動中に止まるケースがあります。とくに電気集塵式の空気清浄機を搭載した機種などに、よく見られる症状です。
前面パネルとは、エアコンの正面に付いているカバーです。エアコンフィルターの清掃などで、外した経験のある方も多いでしょう。
ルーバーと同様に、前面パネルも取り付けの不具合が起きやすいです。エアコンの清掃時はルーバーとあわせて、前面パネルも正しく装着されているか確認しておきましょう。
ファンモーターの異常
室内機のファンモーターが回転していない場合は、不具合を起こしている可能性があります。
ファンモーターの動作を確認するには、エアコンの送風機能を使います。送風モードにしてファンが回転しないようであれば、故障を疑いましょう。
なお、ボールペンなどで軽くファンを回すと動く場合もありますが、故障の原因にもなるためおすすめしません。ファンが傷つくと修理代も高額になるため、メーカーや修理業者に見てもらいましょう。
霜取り運転のため(暖房時)
エアコンが霜取り運転になると、一時的に送風が止まってしまいます。霜取り運転とは、室外機の熱交換器に付着した霜を溶かすための機能です。
霜取り運転中は、エアコンから温風が出ないため室内は暖まりません。5分から15分ほどで、暖房運転が再開します。
また霜取り運転中は「プシュー」などの音が鳴り、エアコンが止まります。故障と勘違いしないように注意しましょう。
関連記事:エアコンの霜取り運転が終わらない!原因と対策を解説
エアコンが止まる時間別の対処法
エアコンが止まる時間別の対処法を解説します。
- 起動後すぐに止まる場合
- 2〜3分で止まる場合
- 5〜10分で止まる場合
- 30分以上運転して止まる場合
それぞれ詳しく見ていきましょう。
起動後すぐに止まる場合
エアコンの起動後すぐに止まる場合は、「ルーバーや前面パネルの取り付け不良」もしくは「マイコンの異常」の2つが考えられます。
ルーバーはエアコン送風口に付いた羽で、前面パネルはエアコン正面に装着されているカバーです。いずれも正しく装着されていないと、停止する原因となります。
エアコンフィルターの清掃などでルーバーや前面パネルを外した際は、正しく装着されているか確認しましょう。もしルーバーや前面パネルに問題がなければ、マイコン(エアコンを制御するコンピューター)の異常が考えられます。
その場合は電源コンセントを抜き、2〜3分待ってから再起動をかけます。それでも不具合が解消されないようであれば、メーカーや修理業者へ依頼しましょう。
2〜3分で止まる場合
エアコン起動後2〜3分で止まる場合は、室外機に不具合が生じている可能性があります。
室外機のコンプレッサーや制御盤に異常がある場合は、ファンが回転しコンプレッサーが起動したタイミングで急停止します。
前述したエアコンの再起動(リセット)で解消することもありますが、ほとんどはコンプレッサーや制御基盤の故障です。専門知識がないと修理は難しいため、メーカーや修理業者へ相談しましょう。
5〜10分で止まる場合
5〜10分でエアコンが止まる場合は、室外機のファンに問題がある可能性があります。
室外機のファンの役割は、エアコン室内の熱を集め放熱することです。ファンが回らないと熱がこもり危険なため、異常時は停止するようになっています。
そのためエアコン起動後5〜10分後にファンが動いていないのであれば、ファンモーターの故障か制御基板の故障が考えられます。いずれも自力での修理は困難なため、メーカーや修理業者を手配しましょう。
30分以上運転して止まる場合
30分以上運転して止まる場合、おもに以下の原因が考えられます。
原因 | 解決策 |
設定温度に達した | 設定温度を変えて風が出るか確認する |
室外機の排熱不良(冷房時) | 室外機の周辺に物を置かない |
霜取り運転に入った | 5〜15分様子を見る |
設定温度に達して止まる場合は、故障ではないため問題ありません。気になる場合はエアコンの設定温度を3度ほど変更し、送風されるか確認しましょう。
また冷房時に室外機が排熱不良を起こすと、運転が止まります。室外機の周辺に障害物があると排熱に支障をきたすため、物を置いてはいけません。
霜取り運転の場合は故障ではないため、しばらく様子を見ましょう。5〜15分で霜取り運転が終わると、再び暖房が動き出します。
異常内容はエラーコードで確認できる
エアコンの異常内容は、機種ごとに設定されたエラーコードで確認できます。取扱説明書に記載されているエラーコードの内容を確認しましょう。
参考までに、おもなメーカーのエラーコード参照先は以下の通りです。
メーカー | おもな機種 | エラーコード参照先 |
三菱 | 霧ヶ峰 など | HOW TO コール |
東芝 | 大清快 など | Carrier Navi |
日立 | 白くまくん など | お客さまサポート |
ダイキン | うるさらシリーズ など | エラーコード検索 |
富士通 | nocria(ノクリア) など | 自己診断早見表 |
取扱説明書が手元にない場合は、上記の参照先をもとにエラーコードの内容を確認してみましょう。
関連記事:エアコンのエラーコード一覧!メーカー別の確認方法も解説
エアコンが急に止まる現象でよくある質問
エアコンが急に止まる現象について、よくある質問をまとめました。
- エアコンが途中で止まり点滅するのはなぜ?
- エアコンが止まったり動いたりを繰り返すのはなぜ?
いずれもエアコンを快適に使い続けるためにも、把握しておきたい内容です。では、1つずつ詳しく見ていきましょう。
エアコンが途中で止まり点滅するのはなぜ?
エアコンの機種の中には、異常内容をランプの点滅で知らせるタイプのものがあります。
そのためエアコンが作動中に停止しランプが点滅しているのであれば、なんらかの異常をきたしていると考えられます。
なおランプの点滅にはいくつかのパターンがあり、取扱説明書に記載されているエラーコード一覧表などで確認可能です。
エアコンが止まったり動いたりを繰り返すのはなぜ?
エアコンが止まったり動いたりを繰り返す場合は、以下のような原因が考えられます。
- 室内温度が設定温度に達した
- 霜取り運転モードになっている
- その他故障(送風ファン・コンプレッサーなど)
設定温度と霜取り運転が原因の場合は、故障ではないため問題ありません。一方、送風ファンやコンプレッサーの異常であれば、メーカーや修理業者の手配が必要になります。
まとめ:エアコンが急に止まる原因を理解しよう
エアコンが急停止する原因はさまざまです。エアコンフィルターの清掃後などは、ルーバーや前面パネルに不具合が生じやすいので、正しく装着されているか確認しましょう。
また多くのエアコンは、ランプの点滅等で異常内容を知らせる機能(エラーコード)が付いています。自分で対処できたり故障ではない場合もあるため、エラーコードを確認し適切に対応しましょう。
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hata