
業務用エアコンのリースとは?仕組みやメリット、注意点を詳しく解説
公開日:2020.07.22 最終更新日:2023.02.24
本記事では業務用エアコンのリースの仕組みやリース導入のメリット、月額料金の相場まで、リースについての基本的な情報をわかりやすく解説します。
業務用エアコンの新規導入や入れ替えのご予定があり、できるだけお得に導入できる方法をお探しの事業者様はぜひ最後までご覧ください。
業務用エアコンの導入で使える“リース”の仕組みとは?

業務用エアコンのリース契約の仕組み 画像クリックで拡大表示
業務用エアコンの主流な導入方法である“リース”とは、指定した業務用エアコンの機器をリース会社に代わりに購入してもらい、月額でリース料金を支払ってエアコンを利用するという仕組みの契約体系です。
リース料金は、以下の式で示した仕組みになっています。
まずエアコン本体の購入にかかる費用と設置工事費用を合わせ、そこに手数料などを含む“リース利率”というものをかけて計算します。
この方法で算出した料金が毎月の支払い額です。
毎月の支払いにエアコン本体の費用と工事費用が両方含まれているため、初月だけ高額な工事費用が必要になるということがなく、毎月一定の費用だけで業務用エアコンを利用できます。
ただし、業務用エアコンをリースで導入する際には、リース会社の審査に通過しなくてはいけません。
基本的には借金がある場合や会社を設立して間もない場合など、月額料金を支払う能力が低いと判断される要因があるとリース審査に通りにくい傾向があります。
しかし、業務用エアコン取り扱い業者の中には新規開店に伴うエアコンのリース導入をサポートしてくれる業者もいます。
まずは業務用エアコン業者に相談したうえで、自社でもリース審査に通過できるかどうかを相談しましょう。
業務用エアコンのリース料金の相場
上記で説明したように、業務用エアコンのリース料金にはエアコン本体の価格に加えて設置工事費用が含まれています。
工事費用について詳しく知りたい方は、業務用エアコンの設置工事費用の解説記事をご覧ください。
また、エアコン本体の価格や工事費用は業務用エアコンのパワーの指標である“馬力”によって異なり、面積の広い部屋ほど馬力の大きいエアコンが必要になります。
そのため、たとえ同じリース期間でも馬力によって業務用エアコンのリース料金の相場は異なります。
以下の表に、業務用エアコンを7年契約でリースした場合の1台あたりの月額料金の相場を馬力ごとにまとめました。
1.5馬力 | 6馬力 | 10馬力 | |
本体価格 | 30万円~ | 50万円~ | 50万円~ |
設置工事費用 | 5万円~ | 10万円~ | 50万円~ |
リース利率 | 1.7% | 1.7% | 1.7% |
月額リース料金 | 5,950円~ | 10,200円~ | 13,260円~ |
支払い総額 | 499,800円~ | 856,800円~ | 1,113,840円~ |
具体的にどの程度の面積の部屋に何馬力のエアコンが適しているのか、また7年より短い契約期間では相場はどれぐらいになるのか等、より詳しい内容については業務用エアコンのリース料金の相場の解説記事をご覧ください。
業務用エアコンをリースで導入することによる5つのメリット
メリット①初期費用が不要
業務用エアコンをリース契約で導入する大きなメリットは、新品のエアコンを初期費用なしで導入できることです。
自社で業務用エアコンを購入する場合は本体機器の価格とは別に高額な工事費用が初期費用として必要になりますが、リースの場合は初期費用も含めたトータルの金額を分割して支払うため、大きな負担なく最新の業務用エアコンをすぐに導入できます。
メリット②動産保険が適用される
ほとんどの場合、リース料金には動産保険が含まれています。
動産保険とは、洪水や台風などの天災、また不慮の事故などで機器にトラブルが生じたときに適用される保険です。
そのため、万が一、天災や不慮の事故などで業務用エアコンが故障した際は補償されるという点もリースのメリットです。
ただし、故意による故障や経年劣化による不具合が起こった場合は、別途保守費用が必要になる可能性もあります。
メリット③リース料金を経費として処理できる
リースしている業務用エアコンの所有権は自社ではなくリース会社にあるため、月々のリース料金は賃料として賃貸借処理(=経費処理)が可能です。
そのため、節税効果が得られるという点もメリットです。
【注意】企業によってはリース料金を経費として処理できない場合も
基本的には業務用エアコンのリース料金は経費処理が可能ですが、下記のいずれかに当てはまる場合は賃貸借処理が行えず売買処理となります。
- 上場企業
- 資本金5億円以上の大企業
- 負債総額200億円以上の企業
ただし、大企業であってもリース1件あたりの料金が300万円以下であれば例外的に賃貸借処理が可能です。
メリット④銀行の借り入れ枠を温存できる
リースは毎月の支払いで機器を利用する仕組みのため、一見設備投資のための借り入れと似たような仕組みに感じられるかもしれません。
しかし、リースは借り入れとは異なる仕組みのため、借り入れと近いメリットを得ることができるうえで銀行の借り入れ枠を温存することができます。
メリット⑤煩雑な計算が必要なく管理業務が簡単に
もし業務用エアコンを自社で購入した場合は減価償却計算や税金、保険料の納付などの事務手続きが必要になります。
リースの場合は機器の所有者であるリース会社が事務手続きを行うため、煩雑な手続きで社内リソースを圧迫することなく、月々のリース料金を支払うだけで業務用エアコンを利用できます。
業務用エアコンをリースで導入することによる3つのデメリット
デメリット①エアコンを購入して導入する場合よりも支払い総額が高くなる
リースを選ぶと毎月の安価な支払いのみで業務用エアコンを利用できるという点は大きなメリットですが、リース料金には手数料を含む“リース利率”が加算されるため一括購入したときよりも支払う総額が高くなる点には注意しましょう。
デメリット②リース期間中の中途解約ができない
リースは基本的に中途解約ができないため、どうしても解約しなければならないという場合は残りの期間分のリース料金相当額の違約金を一括で支払う必要があります。
本当にリースで導入するのかどうか、契約期間は適切かどうかをよく考えて契約を決めましょう。
デメリット③リースしたエアコンの所有権は自社に認められない
リースで導入した業務用エアコンの所有権はリース会社にあります。
そのため、たとえ期間満了となりリース料金の支払いを終えたとしても、リースした業務用エアコンは自社のものにならないという点にも注意が必要です。
自社に所有権が認められないことが具体的にどのようなデメリットにつながるのかというと、たとえばエアコンの売却や処分を勝手に行うことができません。
また、継続して利用したい場合は“再リース”という契約になり、再リースでも料金の支払いが必要になるため、期間満了後は無料で使えるというわけではありません。
再リースについては次の項目で詳しく解説しています。
リース期間満了後の選択肢
業務用エアコンのリース期間は一般的に4~7年程度で設定されており、契約時にあらかじめリース期間を決めます。
リース期間が満了したら今まで使用していたエアコンをどうするかを2つの選択肢から選ぶことができます。
①業務用エアコンの入れ替え(更新)
元々、業務用エアコンはリース会社が代理で購入しているものなので、リース期間満了時にはリース会社に機器を返還する義務があります。
今まで利用していた機器をリース会社に返還し、新しい機種のリース契約を結ぶことで新しい業務用エアコンに入れ替える“更新”という方法が一つ目の選択肢です。
②業務用エアコンの再リース
二つ目の選択肢は、リース期間満了後も期間を延長して引き続き同じ業務用エアコンを利用する“再リース”という方法です。
再リースの場合は、1年ごとに契約の更新があります。
また、支払いは今まで支払っていた料金の10分の1程度です。
業務用エアコンをリースで導入すると初期費用なしで月額6,000円~で利用できる
以上、業務用エアコンのリース契約の仕組みやメリット、部屋面積ごとの月額リース料金の相場などについて紹介いたしました。
リースとは、初期費用なしで業務用エアコンを導入できる契約形態です。
1台あたりひと月6,000円程度から利用できるため、まとまったお金を用意できない場合でも比較的簡単に業務用エアコンを導入できます。
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この記事を書いた人
編集部員 河田
編集部員の河田です。編集プロダクションでの書籍編集の経験を経て、現在はEMEAO!のWebコンテンツ編集・執筆とお客様へのインタビューを担当させていただいています。日々、コツコツと皆さんのお役に立つ情報を発信していきます!よろしくお願いします。





