LED照明はリースと購入どちらがよい?それぞれの特徴を解説
公開日:2020.12.04 最終更新日:2024.02.21
「LED照明を設置したいけど、購入とリースどちらがいいかわからない」
とお悩みのご担当者様もいらっしゃるのではないでしょうか。
本記事では、LED照明を購入・リースで導入した場合のメリット・デメリットをそれぞれ紹介します。
これからLED照明を入れ替えるよt英のご担当者様は、ぜひ業者選びや契約を進める際の参考にしてみてください。
LED照明のリース契約とは?
リース契約とは、自社に導入する機器を自社の代わりにリース会社に購入してもらい、本体購入費に手数料や保険料を含むトータル費用を月額料金としてリース会社へ月々支払うことで機器を利用する料金形態のことです。
通常リース契約ではリース期間満了後に機器をリース会社に返却する流れが一般的ですが、LED照明の導入の場合には期間満了後も自社で照明機器の買い取り利用を継続できるケースがあります。
リース利用の月額料金は、契約期間や照明の種類、LED照明の契約個数などによって価格が異なります。
価格変動があることを前提としてリース利用の料金相場をまとめると、リース期間5年の場合以下の表の通りになります。
種類 | 価格 (本/月) | 総額 (リース5年の場合) |
コンパクトLED 直管タイプ | 200~300円 | 12,000円~18,000円 |
コンパクトLED ダウンライト型 | 100~200円 | 6,000円~12,000円 |
LED電球 | 100~150円 | 6,000円~9,000円 |
LED投光器 | 1,000~2,000円 | 50,000~100,000円 |
LED水銀灯 | 1,000~2,000円 | 50,000~100,000円 |
LED照明をリースで導入するメリット
ここまでLED照明のリース利用に関する概要や、リース料金の相場について解説しました。
それが実際にLED照明をリースで導入する場合、どのようなメリットが得られるのでしょうか。
ここからは、LED照明をリースで導入するメリットについて、2つのポイントを解説します。
メリット①初期費用を抑えられる
水銀灯や蛍光灯を電気効率のいいLED照明に切り替えることで、電気代削減やメンテナンス費削減に役立ちます。
ただし設置工事費などの導入費を考えると、とくにオフィスのような照明数が多い環境への導入では初期投資費が高くなるケースがあります。
そこで「初期費用は抑えながらLED照明に切り替えたい」とお考えの事業者様におすすめなのが、リース契約によるLED照明の導入です。
リース契約の月額料金にはほとんどの場合設置工事費も含まれているため、初期費用なしでLED照明に取り替えられます。
初期費用を抑えられれば企業の資金繰りに関するキャッシュフローに対し大きな負担をかけることなくLED照明への交換が可能です。
ただし業者やLED照明の機種・種類によっては月額料金にくわえ別途設置工事費を請求されるケースもあるため、リース契約を検討する際には契約内容をしっかり確認しておきましょう。
メリット②点検やメンテナンスをリース会社に丸投げできる
リース契約を結ぶことで、リース期間中にLED照明に不具合が発生した場合や修理が必要になった場合、リース会社に修理・保証を一任できます。
つまり、LEDを導入する会社としては月々の定額リース料金さえ支払えば点検やメンテナンスに関する心配をせずに済むことになります。
点検や修理などを業者に依頼する手間やコストを削減でき、さらにLED照明に関する一連の管理作業をリース会社に丸投げできてしまいます。
通常照明器具の点検・管理にかかる費用を削減できれば、企業のリソースをほかの事業や作業に割くことが可能になり、事業拡大を見据えた効率的な資金運用にも役立つでしょう。
メリット③ランニングコストを把握しやすい
リースの月額料金は固定のため、ランニングコストを把握しやすいです。毎月のリース費用には製品費用・設置費用・保守点検費用などが含まれています。予算が立てやすく、コストの見直しを行う際にも見通しが立てやすくなるでしょう。
またリース契約の期間が長くなるほどリース料金も低くなるため、建物の契約期間制約がない場合は毎月の料金をコントロールしやすい点も魅力です。
メリット④全額を経費として計上できる
リース契約を結んだ場合、毎月の費用を経費として処理できます。購入した場合は固定資産税の対象で、減価償却の分のみ損金になるため、一部は経費にできません。リースの場合は経費として扱えるため、節税対策にもなるでしょう。また、リース料に機材や工事費、手数料なども含まれているため、項目別の複雑な処理が不要です。
LED照明をリースで導入するデメリット
ここまで、LED照明をリースで導入するデメリットについて解説しました。
しかし一方で、リース導入によるデメリットも把握しておく必要があります。
ここからはLED照明をリースで導入するデメリットについて、2つのポイントを解説します。
デメリット①長期的に見ると割高である
リース料金にはリース会社への手数料や保険料など諸費用が含まれるため、長いスパンで見たときにかかるトータルの費用は、通常LED照明を購入・設置する方法と比較して割高になります。
LED照明のリース期間は5年程度が平均的ですが、リース会社によって10年以上の契約が可能なケースもあります。
しかしリース料金には手数料や保険料、固定資産税が含まれるため、支払い総額は一括購入と比べて高額になってしまうのです。
例えば一括購入の場合20万円程度でおさまる場合でも、リース契約では費用総額が20万円以上になってしまうケースもみられます。
そのため、初期費用を抑えたい場合にはリース契約を利用することで安価な月額料金の支払いだけでLED照明を導入できますが、費用総額の負担を抑えたい場合には一括購入のほうが最終的なコスト・負担は軽減されます。
リース契約を検討する際には、初期費用の負担を重視するか、それとも最終的に必要な費用総額の負担を重視するか、どちらの選択をするかについて慎重に検討しなければなりません。
デメリット②中途解約ができない
リース契約では原則、中途解約ができません。
そのため急遽解約が必要になった場合には、残リース金や解約金を別途支払うかたちで解約手続きを行う必要があります。
またリース契約の場合リースしている機器の保守義務・修繕義務は契約者にあるため、使用中に故障が発生したり破損してしまったりした場合には修理費を自社で支払わなければなりません。
さらにLED照明の導入工事では、その後通常の状態に戻したり撤収作業を行ったりする場合には自社負担で工事費を支払う必要があります。
これらのことから、リース契約を検討する際には明確な見通しを立てたうえで計画的に導入手続きを進めていくことが重要といえます。
デメリット③利用できる補助金の種類が少ない
LEDをリース契約で導入する場合、購入の場合に比べて利用できる補助金が少ないのが懸念点です。購入の場合、「省エネルギー投資促進支援事業」や「既存建築物省エネ化推進事業」、「LED照明等節電促進助成金(東京都)」などの選択肢があります。
しかし、リースの場合「リースを活用する場合も申請可能」と明確に表記されているのは「中小事業者LED照明導入促進補助金(大阪府)」のみです。補助金の申請を考えている場合は、該当するかよく見極める必要があるでしょう。
LED照明を購入するメリット
ここまでLED照明をリースで導入するメリット・デメリットについて解説しました。
それでは一方、購入によるメリット・デメリットはあるのでしょうか。
ここからは、LED照明を購入するメリットについて、2つのポイントを解説します。
メリット①トータル費用はリースよりも抑えられる
一般的にはLED照明の導入にかかるトータルコストは購入のほうが安くなります。
理由としては、リース契約ではリース会社が利益を確保するため、ある一定期間を過ぎたら利用料金の総額を超えた金額になるように月額料金の金額設定が行われていることが挙げられます。
リースを利用すると月々の支払は安価に感じますが、長期間支払いを続ければ本来必要な機器購入費と設置工事費のほかにも余分にお金がかかる仕組みになっています。
またLED照明の改良は近年急速に進んでおり、価格が安価になる一方で機器の寿命は伸び続けています。
現在LED照明の平均寿命は10年間ですが、平均的なケースでは2~3年程度で初期費用にかかった費用をランニングコスト削減というかたちで回収できます。
しかしリースを利用する場合では、初期費用を上回るランニングコストを削減できるようになるまで購入の場合よりも長い期間が必要です。
これらのことから、初期費用に割く資金に余裕がある場合には購入を検討するのもおすすめです。
メリット②補助金を使って購入できる場合がある
LEDを購入する場合に利用可能な補助金には、次のような例が挙げられます。
- 中小企業経営強化税制(中小企業等経営強化法)
- カーボンニュートラルに向けた投資促進税制
- 東京都 中小企業者向け省エネ促進税制
中小企業経営強化税制(中小企業等経営強化法)は、設備投資を行う企業に対し、法人税・所得税から設備投資費用にかかる税金を控除するという制度です。
またカーボンニュートラル投資促進税制は、2050年のカーボンニュートラル実現を目的に企業の脱炭素化投資を支援する制度です。
青色申告書を提出している法人かつ認定エネルギー利用環境負荷低減事業適応事業者であることが、対象者の条件です。
さらに地方自治体で整備されている補助金の制度として、東京都 中小企業者向け省エネ促進税制が挙げられます。
この制度では中小企業が地球温暖化対策を目的に行う省エネルギー設備および再生可能エネルギー設備の整備を税制面から支援するために、都税が減免されます。
このように、LEDを購入・導入する方法では、各種補助金が利用できるメリットがあります。
LED照明を購入するデメリット
ここまで、LED照明を購入するメリットについて解説します。
ここからはLED照明を購入するデメリットについて、2つのポイントを解説します。
デメリット①初期費用が高くつく
LED照明を購入する際の最大の難関は、莫大な初期費用です。
具体的な事例を用いて、購入とリース利用の費用相場について見てみましょう。
一括購入する条件として、LED照明(40W)を1本4,000円で50本、そのほか工事費用として80,000円がかかる場合を想定します。
またリース契約の条件としては、工事費込みのリース料金がLED照明(40W)150円/本、設置個数50本、リース期間は5年間とします。
2つの導入形態別に初期費用についてまとめたのが、次の表です。
一括購入の場合 | リース契約の場合 | |
リース費用 |
|
|
合計金額 | 280,000円 | 7,500円 |
このように、購入とリース契約では初期費用の金額に大きな差があります。
初期費用を抑えてLED照明を導入したい場合には、リースでの導入のほうがおすすめです。
デメリット②業者のフォローが受けられない可能性がある
購入する業者によってはアフターフォローが十分でないケースもあります。
そのため業者を選ぶ際には、サポート内容やアフターフォロー体制についてしっかり確認しておくことが重要です。
例えば急にLED照明が付かなくなった場合や取り付けが不十分でそのまま使用続けることが困難になった場合、優良な業者を選んでいればすぐに現場に駆けつけて対応してくれたり、連絡から工事までスムーズに手続きを行ってくれたりするメリットがあります。
逆にアフターフォロー体制が不十分な業者を選んでしまった場合には、突然の故障やトラブルに対してすべて自社で対応しなければなりません。
自社の負担を軽減し、かつ快適な職場環境を維持するためにも、業者選びは重要です。
LED照明のリースはどんな場合におすすめ?
LED照明はリース契約と購入のそれぞれにメリット・デメリットがあることがわかります。以下に該当する場合は、リースでの導入が適したことが多いです。
- 初期費用が理由でLED照明の導入ができていない
- LED照明の導入後も保証を受けたい
以下では、それぞれのポイントについて紹介します。
初期費用が理由でLED照明の導入ができていない
LED照明を導入したいものの、初期費用が高額で導入できずにいる場合はリース契約がおすすめです。購入する場合は初期費用としてまとまった資金が必要となるものの、リース契約の場合は長期間の支払いに分散できるためです。
特に大型の施設やオフィスなど一気に照明を交換する場合はその分、多額の費用がかかります。予算を超える場合は、導入ハードルも高くなるでしょう。
LED照明の導入後も保証を受けたい
リース導入の場合、契約期間内の無料修理保証が含まれていることがあります。照明に不具合が発生するなど修理が発生した場合は、スムーズな解決が可能です。急な出費も抑えられるため、予算面での問題が発生しにくくなります。
しかし、メーカーによっては保証が適用されないこともあるため、保証を受けたい場合は適用条件に該当するか把握しておきましょう。
LED照明のリース契約で導入する場合にコストを抑えるには
LED照明のリース契約で導入コストを安く抑えるためには、まず業者選びが重要です。
業者によって提供している料金プランはさまざまであり、リース料金の価格相場も業者によって大きく異なります。
このとき注意しなければならないのは、リース料金の安さだけを重要視して業者を選ぶとかえって余計なコストがかかる可能性がある点です。
なぜなら、安い料金プランを謳っている業者の場合、設置工事費や保険料などが月額料金に含まれておらず、導入後のアフターサービスが必要な際に追加料金を請求されるケースがあるためです。
業者選びでは価格だけでなく、サービス内容やスタッフの対応の様子などについてしっかりと確認したうえで、優良業者を選びましょう。
またLED照明の設置個数や機種などによってもリース料金は変動します。
LED照明設置を考えている環境にどれくらいの照明量が必要なのか、業務効率化を図るためにはどのランクの機種の導入が必要なのかなど、契約に進む前にLED照明導入に関する条件を自社で明確に決めておく必要があります。
さらにリース契約であっても利用可能な補助金もあります。
例として「電力需要の低減に資する設備投資支援事業費補助金(省電力補助金)」や「エコリース促進事業補助金制度」が挙げられます。
各種補助金制度の内容や対象者の条件を理解したうえで、必要に応じて補助金を活用しましょう。
LED照明は自分でつけられるのか?
ここまで、LED照明をリースで導入する際にコストを安く抑えるためのポイントについて解説しました。
ここでこのような疑問を感じた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
「LED照明を自分でつけられたら設置工事費が要らないのでは?」
実際、LED照明を自分で設置することは可能です。
しかし自分で取り付けられるLED照明の機種には限りがあり、簡単取り付けが可能な機種しか選べません。
また、たとえ自分で取り付けられたとしても特殊工事が必要なケースもあります。
これらのことから、LED照明を設置する際には業者へ任せるのがおすすめです。
一見、業者への依頼は費用が負担になったり、確かなサービスが受けられるか不安に思ったりするかもしれません。
しかし、以下のようなポイントを意識することで業者への依頼がスムーズに進められます。
- 補助金を利用する
- 複数の業者を比較する
ここからはそれぞれのポイントについて解説します。
ポイント①補助金を利用する
現在、LED照明導入の取り組みを支援することを目的とする補助金制度も数多く整備されています。
LED照明を導入したい場合には、各種補助金を活用することで税金に対する減免措置を受けられたり一定額の補助金を受け取ったりできます。
LED照明の導入を検討する際には、必ず利用可能な補助金についても把握しておきましょう。
ポイント②複数の業者を比較する
LED照明の導入費用やサービス内容はどの業者に依頼するかによって大きく異なります。
そのためLED照明導入の業者を選ぶ際には必ず複数社に対し相見積もりを申請し、各社の料金プランやサポート内容を比較・検討したうえで最適な業者を選びましょう。
リースでも申請できるLED照明導入に関する補助金
LEDを導入する際に、リース契約でも申請できると明記されている補助金は「中小事業者LED照明導入促進補助金」(大阪府)です。交付決定を受けた事業者は、実績証明書を提出する必要があります。
補助金額や実施期間は、以下のように定められています。
補助金額 |
|
補助事業実施期間 |
|
LED照明を導入する際に業者を選ぶポイント
LED照明を導入する場合は、工事の品質や値段に影響する業者選びも非常に重要です。業者を選ぶ際には、以下のポイントに注目しましょう。
- 実績が豊富である
- サポートが充実している
ポイント①実績が豊富である
実績が豊富な業者は、多く工事に取り組んだ経験から、自社に合った最適な提案やスムーズな工事が期待できます。実績の多さはそれだけ多くの依頼があるため、信頼できる業者としてわかりやすい指標と言えるでしょう。
実績は業者のホームページや営業担当者による紹介で確認できます。実際に利用した人のレビューや口コミサイトなども参考になります。
ポイント②サポートが充実している
充実したサポート体制も、業者を選ぶ上では欠かせないポイントです。工事を行った後も、不具合やトラブルが発生する可能性があるためです。アフターフォローや長期保証が充実していると、安心して契約できます。
見積り内容などを比較する際、サポート体制も合わせて確認しましょう。
月額料金を抑えるならリース、トータル費用を抑えるなら購入
本記事では、LED照明のリース契約に関する概要や、リースと購入それぞれのメリット・デメリットについて解説しました。
LED照明をリースで導入する場合、初期費用なしで運用コストや手間を削減できます。
一方で、購入の場合にはトータル費用がリースの場合と比較して安くなったり、補助金が使えたりするメリットがあります。
「リースと購入、どちらか1つに決められない」
「LED照明のリースを取り扱っている業者を見つけたい」
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この記事を書いた人
編集部員 河田
編集部員の河田です。編集プロダクションでの書籍編集の経験を経て、現在はEMEAO!のWebコンテンツ編集・執筆とお客様へのインタビューを担当させていただいています。日々、コツコツと皆さんのお役に立つ情報を発信していきます!よろしくお願いします。