原状回復とリフォーム、リノベーションの違いとは?
公開日:2021.07.09 最終更新日:2021.08.05
このコラムでは、原状回復とリフォーム、リノベーションそれぞれの違いやどれを選ぶべきかについて解説します。
店舗の購入や改修工事を検討している事業者様は、ぜひご一読ください。
原状回復とリフォームの違い
原状回復とは、退去時に入居したときと同じ状態に室内を戻す工事のことです。
例えば、店舗の場合、設備を導入したり、造作をしたりしますが、退去時にはすべて撤去してもとの状態に戻す必要があります。
また、使用中に付いた傷や汚れは修繕して、キレイな状態に戻さなければなりません。
このように、撤去や修繕をすることは民法で定められており、入居者が守らなければならないルールです。
一方、リフォームは一部の設備が壊れて使えなくなったときに修繕したり、新しい設備に取り替えたりする工事のことを意味します。
機能性などを失ってしまったものを使える状態に戻すようなイメージです。
退去をする際、入居時の状態に戻すのが原状回復、設備が壊れたときにそれを直したり、新しいものを導入したりするのがリフォームになります。
工事内容や目的、工事するタイミングが大きく異なるので、両者は全くの別物です。
リフォームとリノベーションの違い
リノベーションとは、所有する既存の建物を全面的に改修し、間取りを変更したり、機能性をプラスしたりする工事です。
また、中古物件を購入して内装や機能を刷新する工事も含まれます。
例えば、古民家風を生かしたカフェを出店させたいときに、古民家を購入してリノベーションをすることで、コストを抑えて実現することができるでしょう。
リフォームとの違いは、工事の範囲と機能性です。
リノベーションは配管や間取りなど工事する範囲が広くなります。
また、最新の家電製品を導入して機能性をアップさせることも多いです。
一方、リフォームは工事する箇所が限定されていて、機能性もマイナスからゼロに戻すだけになります。
設備を使えるように直すだけなので、施工内容が大きく異なるのです。
原状回復とリフォーム、リノベーションどれを選ぶべきかわかる3つの事例
原状回復やリフォーム、リノベーションの中からどれを選んで工事を開始すればいいのかわからない方もいるのではないでしょうか。
事例を3つご紹介しますので、自分の状況に置き換えて考え、適切なものを選択してください。
事例①退去する際の使用していた建物の工事
退去するとき、現在使用している建物を修繕したり、設備を撤去したりする際は原状回復工事を選択します。
具体的には、ハウスクリーニングやクロス・フローリングの貼り替え、撤去工事などです。
また、店舗として借りていた場合はスケルトン状態にまで戻さなければならないケースもあります。
退去する予定があり、民法の原状回復義務に従って建物を修復する際は、原状回復工事を選択しましょう。
事例②故障により設備の一部分を工事したい
現在、その物件を使用しており、設備の不調や故障により新しいものに取り替えたり、直したりしたいときはリーフォムを選択します。
例えば、下記のような場合はリフォームを選ぶのが最適です。
- 給湯器が故障して新しいものに取り替えたい
- 古くなったシステムキッチンを新しく購入したい
- 窓ガラスが壊れたので修復してほしい
退去する予定がなく、設備の新規買い替えや修繕はリフォームを選びます。
事例③全面改装の予定があるとき
建物の全面改装を検討しているときは、リノベーションを選択するのが一般的です。
例えば、中古物件を購入して、さらに内装の変更や機能性のアップを図りたいときなどに適しています。
また、現在使用している物件の間取りや機能性の見直しもリノベーションが適切です。
新しい環境を手に入れるために行う全面改装はリノベーションを選びましょう。
退去時は原状回復、設備工事や全面改装はリフォームやリノベーションを選ぶ
以上、原状回復とリフォーム、リノベーションそれぞれの違いとどれを選ぶべきかについて解説しました。
退去をする際の工事は原状回復、それ以外はリフォームなどを選択してください。
この中で、原状回復工事を選ぶ方の中には、悩みを抱えている方もいるのではないでしょうか。
「どこまで工事をすればいいのかわからない」
「居抜き物件から退去したいがスケルトン状態まで戻すべきなのかわからない」
という事業者様は、ぜひEMEAO!にご相談ください。
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この記事を書いた人
編集部員 城下
EMEAO!編集部員の城下です。雑誌編集者と人材コーディネーターの勤務経験を生かし、現在はWebコンテンツの作成を担当しています。業者選定ガイドでは真っ白でクリーンな情報を届け、皆様にとって有益な知識の溢れるお城となるようなメディアを目指します。よろしくお願いします!