エアコンの室外機が凍った!原因と対処法を解説
公開日:2024.01.21 最終更新日:2024.07.29
エアコンの室外機が凍ったせいで暖房が効かない、といった経験はありませんか?
気温が氷点下を下回るような日は室外機が凍りつき、エアコンが正しく作動しない場合があります。寒いのにエアコンが使えない事態は避けたいところです。
そこで今回はエアコンの室外機について、室外機が凍る原因と対処法をわかりやすく解説します。室外機の凍結で悩んでいる方は、ぜひ最後までご覧ください。
エアコンの室外機が凍る原因
室外機が凍る原因は、内部にある熱交換器が冷やされて発生する結露によるものです。
外気温が低い日や室外機の周辺が雪に覆われていたりすると、熱交換器が冷やされ結露が付着します。この結露が凍ると霜となり、エアコンの運転に支障が出ます。
下記のような条件が重なると、室外機が凍りやすくなるため注意が必要です。
- 外気温が5度以下
- 室外機に雪が積もっている
- 障害物などで室外機の風通しが悪い
では、実際に室外機が凍るとどのような影響が出るのか、詳しく見ていきましょう。
エアコンの室外機が凍ることでの影響
エアコンの室外機が凍ることでの影響は、おもに2つです。
- 霜取り運転で暖房が停止する
- 「カラカラ」「キュルキュル」などの音が鳴る
それぞれ詳しく解説します。
霜取り運転で暖房が停止する
室外機が凍ると霜取り運転が稼働し、その間は暖房が一時停止します。
霜取り運転とは、室外機の熱交換器に付着した霜を除去するための機能です。外気温が低い日などに、自動で作動します。
霜取り運転中は温風が出なくなり、「プシュー」や「ポコポコ」といった音が鳴ります。故障だと勘違いしがちですが、霜が溶けると暖房運転が再開するので心配ありません。
関連記事:エアコンの霜取り運転が終わらない!原因と対策を解説
「カラカラ」「キュルキュル」などの音が鳴る
室外機が凍ると、「カラカラ」といった音が鳴る場合があります。これは内部に付着した氷にファンが接触することで発生する音です。
室外機に付着した水は、構造上ファンに吸い寄せられるように内部に侵入します。この時、外気温が低いと霜が凍ってしまい、ファンの部分に氷が接触し音が鳴ります。
氷が成長するとファンモーターがロックされる可能性もあるため、音が聞こえたら室外機の状態を確認してみましょう。
室外機が凍結した時の対処法
室外機が凍結した時の対処法は、次の3つです。
- 室外機の周辺を除雪する
- 電源を入れてしばらく様子を見る
- 少量のぬるま湯をかける
1つずつ詳しく解説します。
室外機の周辺を除雪する
室外機に雪が積もっている場合は、除雪しましょう。室外機が雪で埋もれると風通しが悪くなり、熱交換器が冷え凍結につながるためです。
降雪が少ない地域だと雪への対策が不十分なことも多く、室外機が雪で埋もれるまで気づかないケースもよくあります。
また室外機の周辺に障害物があると、風通しが悪くなり凍結しやすくなります。室外機の周辺に障害物を置かないようにし、風通しの良い状態を保つようにしましょう。
電源を入れてしばらく様子を見る
霜取り運転中は、エアコンの電源を入れてしばらく様子を見ましょう。霜取り運転中は温風が出ませんが、しばらくすると霜が溶けて運転が再開します。
目安として、10〜20分は様子を見るようにしましょう。もし30分以上経っても霜取り運転が終わらない場合は、他の原因を疑いましょう。
少量のぬるま湯をかける
暖房を少しでも早く再稼働させたい場合は、室外機に少量のぬるま湯をかけてみましょう。ぬるま湯を少量ずつかけることで、付着した霜を早く溶かせます。
注意点としては、バケツをひっくり返すような大量の水を一気にかけないことです。室外機の底に水が溜まることで、凍結の原因になります。
また溜まった水が膨張することで、内部パーツの故障につながる場合もあります。ぬるま湯をかける際は、水が溜まらないよう少しずつかけるようにしましょう。
室外機の凍結対策でしてはいけないこと
室外機の凍結対策でしてはいけないことは、次の2つです。
- 熱湯をかける
- 霜取りスプレーを使う
それぞれ詳しく見ていきましょう。
熱湯をかける
室外機に付着した氷を溶かすために、熱湯をかけるのはやめましょう。凍結した内部のパーツに熱湯をかけた場合、急激な温度差により破裂する可能性があるためです。
加えて熱湯は大量の水蒸気を出すため、内部に入り込んだ水蒸気が凍り機器の故障につながります。溶かす際は熱湯ではなくぬるま湯を使い、少量ずつかけましょう。
霜取りスプレーを使う
車のフロントガラスの凍結などに使う、霜取りスプレーを使うのもNGです。市販の霜取りスプレーは、室外機用には作られていません。
霜取りスプレーにはガスが含まれているため最悪の場合、室外機から発火する可能性があり非常に危険です。
車に常備していることも多くうっかり室外機にも使いがちですが、故障の原因になるため室外機への使用は控えましょう。
関連記事:業務用エアコンの室外機だけの交換は可能?故障時の対処法を解説
エアコン室外機の凍結でよくある質問
エアコン室外機の凍結でよくある質問を、3つ紹介します。
- 室外機の凍結を予防する方法はありますか?
- 寒冷地エアコンのメリットとデメリットを教えてください
- 室外機の排水が凍結した場合の対処法は?
とくに寒冷地でエアコンを使う方は、把握しておきたい内容です。では、それぞれの疑問に詳しく回答します。
関連記事:寒冷地仕様の業務用エアコンの3つの特徴
室外機の凍結を予防する方法はありますか?
室外機に雪よけカバーをかけると、室外機への降雪を防げるため凍結を予防できます。
また雪よけカバーは冬場だけではなく、夏場でも有効です。雪よけカバーが直射日光を遮ることで室外機が高温になるのを避け、冷房の効力が落ちにくくなります。
ホームセンターやネットショッピングなどで購入できるため、室外機の凍結が多いと感じる場合は使用を検討してみましょう。
寒冷地仕様のエアコンのメリットとデメリットを教えてください
寒冷地仕様のエアコンに買い替えるのも、1つの方法です。寒冷地仕様のエアコンは暖房機能が強化されており、室外機への凍結対策も施されています。
ただし、寒冷地仕様のエアコンにはいくつかのデメリットもあります。おもなメリットとデメリットは以下の通りです。
メリット | デメリット |
・暖房能力が高い ・室外機が凍りにくく設計されている ・結露によるカビやダニの発生を抑制する | ・一般的なエアコンと比べて高価 ・室外機が大きいため、十分な設置スペースが必要 ・暖房時に空気が乾燥しやすい |
メリットとデメリットを踏まえて、寒冷地エアコンを購入するか検討すると良いでしょう。
室外機の排水が凍結した場合の対処法は?
室外機からの排水が凍結した場合は、以下の手順で対処しましょう。
- エアコンの電源を切る
- 凍結部分にぬるま湯(40度以下)を少量ずつかける
- 排水口にゴミなどが詰まっていないか確認する
- 排水が正常に流れるか確認する
霜取り運転で自然に溶けるケースが多いですが、すぐに暖房を使いたい場合は上記の方法で対処するのがおすすめです。
まとめ:エアコン室外機の凍結は適切な方法で対処しよう
エアコンの室外機は熱交換器に付着した水分が霜となり凍結することで、一時的に動かなくなる場合があります。霜取り運転で解消されることがほとんどですが、もし20分以上霜取り運転が続くようであれば別の故障が疑われます。
また少しでも早く暖房を使いたい場合は、室外機に積もった雪を除雪しぬるま湯を少量ずつかける方法が有効です。ただし室外機に熱湯をかけたり霜取りスプレーなどを使うと、故障の原因につながるため危険です。市販の雪よけカバーを室外機に付ければ、凍結を予防できます。
今回の内容を参考に、室外機が凍る原因を理解し適切に対処しましょう。
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この記事を書いた人
hata