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公開日:2021.03.10 最終更新日:2025.08.25
LED照明の性能を示す値としてよく「発光効率(lm/W)」が使われていますが、「電力量(w)」とは何が違うのでしょうか?
今回は、LED照明における発光効率の概要と、白熱電球との発光効率の違いを解説します。
LED照明への入れかえを検討中の事業者様は、ぜひチェックしてみてください。
LED照明における「発光効率」とは、照明機器の光源に与える電力量(ワット数)に対し、光源から発する全光束(lm)の効率を評価する指標です。
発光効率の単位は「lm/W」と表現されます。
1Wの電力でどれだけの光量を発生させられるかを表す値だと考えると分かりやすいでしょう。
発光効率が高いほど、1Wの電力で発生できる光量が高くなります。
つまり、発光効率の数値が高いほどその電球の効率が良く省エネ性が高いといえます。
LED照明が登場する前は、電球の明るさを示す基準としては長い間「ワット数」が使われてきました。
白熱電灯だけの話であれば、ワット数が大きければ大きいほどその電球は明るくなるといえたからです。
ところが白熱電球とLED照明の変換効率には大きな差があり、白熱電灯とLED照明では同じワット数でも明るさが異なります。
そこで、明るさを示す基準として発光効率が使われるようになったというわけです。
では、LED照明と白熱電球ではどれくらい発光効率の違いがあるのかというと、LED照明は白熱電球より100lm/W以上発光効率が高いです。
白熱電球の発光効率は、効率がいいものでも35lm/W程度。
それに対してLED照明の場合、発光効率は平均して150lm/W前後あります。
白熱電球からLED照明に変えるメリットは、おもに以下の通りです。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
下記のようにLED照明は白熱電球や蛍光灯と比べ、光源寿命が長いのが特長です。
| 種類 | 光源寿命 |
| 白熱電球 | 約1,000〜2,000時間 |
| 蛍光灯 | 約6,000〜12,000時間 |
| 水銀灯 | 約12,000時間 |
| LED | 約40,000〜60,000時間 |
LED照明に交換すれば、1日10時間使用したとしても10年間は交換の必要がありません。天井等の交換作業がしにくい箇所をLEDに変えれば、交換の手間が省けて便利です。
LEDは従来の白熱電球や蛍光灯と比べると消費電力が低いため、コスト削減につながります。LEDとその他照明の電力の違いは、以下の通りです。
| 種類 | 消費電力(W) | 明るさ(lm) |
| LED電球 | 4〜15 | 450〜1,800 |
| 白熱電球 | 40〜100 | 450-1350 |
| 蛍光灯 | 15-30 | 800-2500 |
| 水銀灯 | 40-250 | 3,000-30,000 |
数字はあくまで目安となりますが、LED照明は従来の照明と比べ消費電力が大幅に少ない特長があります。さらに白熱電球よりも消費電力が少ないにもかかわらず、明るさがさほど変わらない点も魅力です。
従来の明るさを保ちつつ消費電力を抑えられるため、コストカットにつながります。
LED照明は水銀や鉛といった有害物質を含まないため、環境にやさしいのが特長です。
また、廃棄方法も簡単です。自治体によってルールは異なりますが、プラスチック製の場合は燃えるゴミとして処分できる場合もあります。
一方、水銀を使用した照明は都道府県知事の許可を受けた産業廃棄物処理業者へ、処理を委託しなければなりません。
さらに2020年以降は水俣条約に則り、水銀製品の製造や輸出や輸入が制限されています。電球を交換する際は、長寿命で省エネに優れたLED照明への交換をおすすめします。
LED照明は紫外線をほとんど出さないため、照射物の色褪せや劣化などを防ぎやすいのもメリットです。重要文化財なども、長期間かつ安全に保管できます。
また紫外線が少ないため、虫が寄り付きにくいのもメリットと言えるでしょう。紫外線に群がる虫の死骸で電球を汚すことなく、快適に使用できます。
LED電球は従来の電球と比べ、機能性やデザイン性においても優れています。
現在、国内メーカーのほとんどがLED電球を主力としているため、各メーカーからユーザーの好みや使用環境に合わせた製品が多く販売されています。
またLEDは衝撃や振動に強く、防水性能も高いのが特長です。近年ではその特長を活かし車のヘッドランプにも採用されており、個性的なデザインのランプも見られます。
白熱電球からLED照明に変える際のデメリットや注意点は、おもに以下の2つです。
それぞれ詳しく解説します。
従来の蛍光灯からLED照明へ交換する場合、交換工事が必要になるため導入費用が高くなりがちです。
あくまで目安となりますが、LEDの本体価格も含め1つにつき3,000〜5,000円ほどかかります。ただし工事不要のLED照明や補助金を活用することで、導入費用は抑えられます。
また月々の電気代も節約できるため、トータルで見るとLEDへ交換した方がお得です。
LEDは構造上、白熱電球や蛍光灯と比べると光が広がりにくくなっています。直下の照度は明るく感じる反面、部屋全体で見ると暗い印象を受けます。
そのため部屋全体を明るく照らすためには、複数のLED照明を設置するといった対策が必要です。
ただし、最近では光の広がり方を改良した製品も販売されています。またLEDの光を効率良く拡散させる高反射シートなどを取り付ければ、デメリットをカバーできます。
LED照明の発光効率について、よくある質問を2つ紹介します。
いずれもLED照明の設置を検討する際には、把握しておきたい項目です。では、1つずつ詳しく見ていきましょう。
現在のLEDの発光効率の限界は、理論値では約260〜300lm/Wと言われています。
発光効率とはある照明機器の光源に与える電力(W=ワット)に対し、光源から発する全光束(lm=ルーメン)の効率を評価する指標です。
基本的には発光効率が高いほど、省エネにつながります。ただし、上記の数字はあくまで理論値です。実際のデバイスでは下記の要因により、発光効率が制限されます。
| 要因 | 理由 |
| 光学的損失 | 光を発生させる際に、一部の光がデバイスの表面を通過することなく失われる |
| 熱損失 | 電気エネルギーを光に変換する際に発生した熱が発光効率を低下させる |
| 内部反射 | デバイス内部での光の反射や屈折が、光の効率的な取り込みを妨げる |
| 材料の特性 | 使用される半導体材料の特性が発光効率に影響を与える |
| 量子効率 | 電子と正孔が再結合した際に光子として放出される光の割合で、材料や構造によって変化する |
また上記のような課題を克服するために、各メーカーによりさまざまな研究開発が実施されています。将来的には、理論値を超える発光効率も期待できるでしょう。
入力される電気エネルギーを100%とした場合、LEDエネルギーの変換効率は30%〜50%ほどと言われています。
変換効率とは、電気エネルギーを可視光線(人間の目で視認できる波長の電磁波)にどれだけ効率良く変換できるかを示す指標です。
一般的に白熱電球が10%程度、蛍光灯が20%程度のため、LEDの30〜50%という値は高い変換効率だと言えるでしょう。
以上、LED照明における発光効率とは何かという概要と、LED照明と白熱電球との発行効率の違いについて解説してきました。
発光効率とは1Wで発生させられる光量を表す指標です。
LED照明の発光効率が150(lm/W)前後なのに対し、白熱電球は高くても35(lm/W)ほど。
いかにLED照明の発光効率が高く省エネ性が高いかがお分かりいただけるのではないでしょうか。
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現在は、お客さま対応を担う。年間実績として、120社を超えるクライアントのSEOコンサルを担当。
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