裁断と非破壊、2つのスキャンサービスのメリット・デメリットを比較
公開日:2020.07.29 最終更新日:2020.10.30
「書籍のスキャンを裁断と非破壊どちらで行おうか」
とお悩みの事業者様やご担当者様はいらっしゃるのではないでしょうか?
それぞれのメリット・デメリットがわからないと、どういう基準で裁断と非破壊を選んだらいいか迷いますよね。
そこで今回は、スキャニングにおける裁断と非破壊のメリット・デメリットを比較します。
書籍のスキャニングを検討している事業者様やご担当者様はぜひご一読ください。
裁断スキャンサービスのメリット
裁断スキャンとは、書籍の背表紙を切り落としたり、綴じを解いたりしてページを1枚ずつに分解してからスキャニングを行う方法です。
ここでは裁断スキャンのメリットをご紹介します。
メリット①完成品のクオリティが高い
裁断スキャンでは各ページを1枚ずつ平面にしてスキャナーにかけるため、完成品のクオリティが高いという特徴があります。
裁断を行わない非破壊のスキャンでは、書籍を見開いた状態でスキャンするため、中央にかけて文字の歪みや影ができやすく、読みづらくなってしまうこともあります。
また、文書の内容をテキスト検索できるようにする「OCR」処理を行いたいのであれば、文字一つひとつを歪みなくスキャンできる裁断スキャンが最適です。
メリット②納期が早い
裁断スキャンであれば数百から数千ページもの書籍を一度にスキャナーで読み込むことが可能で、1冊あたりの作業時間が大幅に短くなり、納期も短いです。
一方で、非破壊スキャンの場合は1枚ずつページをめくる作業が必要になるため、裁断スキャンと同量の依頼の場合であったとしても作業時間は長くなります。
メリット③価格が安い
上記のようにかかる作業や人員が少ないことから、スキャンサービスに委託した場合、裁断スキャンの金額の方が非破壊スキャンよりも安いです。
サイズにもよりますが、1ページあたり30円ほどが目安となります。
裁断スキャンサービスのデメリット
裁断スキャンをする際には書籍の背表紙を切り落としてしまうため、スキャンした本を元の状態に戻せません。
贈答品や原本を残しておかなくてはならないものなど、そのままの状態で残しておくべきものには裁断スキャンは利用できません。
非破壊スキャンサービスのメリット
非破壊スキャンは専用のスキャナーを使い、書籍を見開きの状態でスキャンしていきます。
非破壊スキャンでは原本に傷をつけることなくスキャンできるため、大事な書籍をそのままの状態で返却してもらえます。
複合機に搭載されているような書籍をガラス面に押し付ける方式(フラットヘッド型)とも異なるため、強く開きグセがついたり傷んだりすることもありません。
また、非破壊スキャンは、オーバーヘッド型のスキャナーでスキャニングを行います。
オーバーヘッド型とは、本を上向きに開いた状態のまま非接触でスキャンできる機器のことで、あまり一般的なスキャナーではありません。
開きグセなどもつきにくく、複数の角度からライトを同時に当てるため、影ができにくいという特徴があります。
また、中央の歪みやすい部分も最終的に編集ソフトで補正をかけられるので、読みやすい状態で納品されます。
非破壊スキャンサービスのデメリット
それでは、非破壊スキャンにはどのようなデメリットがあるのでしょうか?
ここでは2つのデメリットを紹介します。
デメリット①価格が高い
裁断スキャンと比べ、1冊あたりの価格は非破壊スキャンのほうが高額です。
なぜなら、非破壊スキャンは1ページずつ見開いてスキャンを行って歪みや影の補正をするなど、比較的多くの作業を要するためであり、2倍ほどの金額がかかると考えられます。
デメリット②書籍の状態によっては対応できない
経年劣化が進んでいるなど、激しい傷みのあるものは作業中に破損の恐れがあるため、依頼を断られてしまう場合があります。
また辞書のような極端な厚みのあるものは、補正では直せないほど強い歪みがでてしまいやすい書籍です。
非破壊スキャンでは書籍によっては対応できない、または想像した通りの仕上がりにならない可能性もあることを理解しておきましょう。
裁断か非破壊か、スキャンサービスを依頼する時は書籍をどうしたいかで決めよう
スキャニングにおける裁断と非破壊のメリットとデメリットをおわかりいただけたかと思います。
裁断されてしまった書籍は原状回復ができないので、スキャニングした後も原状のまま保管したい場合は非破壊を選びましょう。
「どちらを選べばいいのかわかったけど、書籍のスキャニングに慣れている業者を探すのは大変」
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この記事を書いた人
編集部員 岡本
編集部の岡本です。以前はWEBディレクターとして中小企業のホームページ制作のディレクション等をしておりました。ユーザー様の声をきちんとコンテンツの内容や方向性に反映して、より良いメディアに出来るように日々精進してまいります。