2b53d875ff0db3c4c4bbfbc5473361e4 - システム開発の依頼の流れや費用相場・外部委託のポイントを解説

システム開発の依頼の流れや費用相場・外部委託のポイントを解説

公開日:2021.01.05 最終更新日:2024.08.24

社内で利用するシステムの開発を依頼する際、具体的にどのような流れで行われるのかを事前に把握しておくと、その後のやり取りがスムーズに進みます。

今回は、システム開発を業者に依頼してから納品されるまでの流れを5段階に分けて解説します。 システム開発の外注をご検討されている事業者様は、ぜひご覧ください。

テム開発を外部に依頼するメリット

自社の課題解決や事業の成長につなげるためには、外部へ依頼するメリットを押さえることが大切です。

  • 短期間で高品質なシステムを構築できる
  • 自社で人員を確保する必要がない
  • 開発に必要な設備投資を抑えられる

それぞれのメリットを把握しましょう。

短期間で高品質なシステムを構築できる

システム開発会社やフリーランスのエンジニアは、さまざまな分野のシステム開発に関わっており、高度な専門知識と経験を持ちます。そのため特定の分野に特化した技術や、最新のトレンドに精通しているケースが多く、高品質なシステム開発を実現できるのです。

また外部の委託業者は一般的に、複数のプロジェクトを同時進行して進めています。要件定義から設計、開発、テストまで一連のプロセスを効率的に実施できるため、開発期間の短縮を可能としています。

自社で人員を確保する必要がない

システム開発を自社で行う場合、必要な人員を確保しなければなりません。エンジニアの育成や雇用には多大なコストがかかり、プロジェクト規模に合わせて人員を調整する手間がかかります。

外部委託することで、システム開発に必要な技術に精通した人材に対してピンポイントでの依頼が可能です。また最新の技術動向をキャッチアップしているため、より高度な技術を用いたシステム開発に期待できます。

開発に必要な設備投資を抑えられる

システム開発に必要な環境を整備するためには、サーバーやソフトウェアの導入を要し、多くの時間とコストがかかります。しかし外部に委託する場合は、すでに開発環境が整備されているため、設備投資の必要がありません。

限られた予算の中でも多くの機能や性能を備えたシステムを開発できるため、コストの最適化につなげることが可能です。

システム開発を外部に依頼するデメリット

システム開発を外部に依頼すると多くのメリットが得られる一方で、次のようなデメリットもあります。

  • 意思疎通が難しい
  • 社内でノウハウが蓄積されない
  • セキュリティリスクが高くなる

それぞれのデメリットを把握しましょう。

意思疎通が難しい

システム開発を委託すると、社内事情を知らない外部のエンジニアに任せることになります。委託先との間でコミュニケーションが円滑に行われなければ、意図したシステムを完成させることは難しいでしょう。

システム開発を委託する企業の多くは、専門的な知識を持っていないケースが大半です。しかしシステム開発の現場では、専門用語が多く登場します。そのためシステム開発の担当者には、依頼者の知識量に合わせ、意図を正確に伝える力が求められます。

たとえば依頼者側が「使いやすいシステム」と要求したとしても、使いやすいの定義は人それぞれです。具体的な操作性や画面デザインなどについて、細かくすり合わせする必要が生じます。

社内でノウハウが蓄積されない

外部委託すると、依頼者側は開発の課程に深く関与することはありません。そのため、開発ノウハウを直接学ぶ機会は少なくなります。

またシステムの内部構造や開発手法がブラックボックス化することで、自社での改修が困難になります。外注に頼り続けることで、自社の人材が育たず、将来的なシステム開発の選択肢が狭まってしまうでしょう。

そのため可能な範囲でソースコードを共有してもらうなど、自社でも技術やノウハウを保存できるような体制の構築が必要です。自社社員が開発の過程に関われるような関係性を築くことで、ノウハウの習得や継承につながります。

セキュリティリスクが高くなる

システム開発を外部に委託すると、自社の業務に関する情報を提供するため、情報漏洩のリスクが高まります。またシステムのセキュリティが不十分な場合は外部から侵入され、データが悪用される恐れもあります。

セキュリティリスクに対処するためには、受託者の対策が適切に行われているかを確かめ、情報漏洩に関する契約を締結することが大切です。打ち合わせの際に、セキュリティについて説明を受けておきましょう。

システム開発の依頼先

システム開発の依頼先には、おもに次の3つがあげられます。

  • システム開発会社
  • フリーランスのエンジニア
  • クラウドソーシングサービス

どの依頼先を選ぶかは、プロジェクトの規模や予算、品質などのさまざまな要素を考慮して決定する必要があります。それぞれの特徴を踏まえ、自社の状況に合った依頼先を選びましょう。

システム開発会社

システム開発会社は多様な開発経験を持つエンジニアが在籍しており、安定した品質が期待できる依頼先です。次のようなメリットやデメリットがあります。

メリットデメリット
大規模な開発にも対応できる
プロジェクト管理体制が整っている
幅広い技術に対応できる
長期的なサポートへの対応が可能
人件費や管理費などによりコストが高くなる
大企業の場合は柔軟性に欠ける場合がある
担当者が変わるケースもある

アフターサポートが充実しており、システム導入後の保守管理やトラブル対応などの体制が整っている点が魅力です。複数クライアントの管理をしているため、経験値が豊富でスケジュール管理や品質管理が徹底されています。

しかし、大企業の場合は複数の部署や人間が関わるため、プロセスが複雑になりやすい特徴があります。そのため、柔軟な対応には応じてくれないケースがある点に留意しておきましょう。

フリーランスのエンジニア

個人事業主であるフリーランスのエンジニアと直接契約し、システム開発を委託する方法もあります。メリットとデメリットは次のとおりです。

メリットデメリット
要望に対する柔軟な対応が期待できる企業への依頼に比べてコストが抑えられる組織的な手続きが少ないため迅速に開発が進みやすいトラブルのリスクが高いアフターサポートが不十分な場合もある品質がエンジニアの経験や技術に左右される

フリーランスのエンジニアの場合、企業のように複数の部署を通さないため、話がスムーズに進みやすい傾向があります。プロジェクトの途中で軌道修正が必要になった場合も連携が取りやすい点がメリットです。また、企業に比べてコストが抑えられやすい利点もあります。

しかし個人事業主であるため、開発途中でトラブルが生じた際に、問題が深刻化しやすい点がデメリットです。またアフターサポート体制が整えられていないケースもあるため、契約内容をよく確認する必要があるでしょう。

クラウドソーシングサービス

クラウドソーシングサービスとは、企業や個人が不特定多数のユーザーに業務を発注する業務形態のことです。多様なスキルを持つエンジニアが登録しているため、自社が開発したいシステムにマッチした人材を見つけやすいメリットがあります。

直接契約との違いは、プラットフォームを利用する手数料が発生する点です。報酬の一部が手数料として差し引かれるため、直接契約よりも依頼時の費用が割高になります。

クラウドソーシングサービスは契約の仲介を行ってくれるため、個人間でのトラブルのリスクが軽減されるのが大きな利点といえます。

システム開発の費用相場

システム開発における費用は、プロジェクトの難易度や構築するシステムの種類によってさまざまです。さらに開発手法や実装したい機能、システムの規模や依頼先などによって大きく変動します。

各種システムごとの費用相場は次のとおりです。

システム開発の費用相場
ECサイト100万~1,000万円
予約管理サイト300万~2,000万円
口コミサイト500,000円~500万円
マッチングシステム300万~2,000万円
業務支援システム500,000円~300万円
CMS100万~500万円

システム開発の費用は、人件費が全体の8割を占めるといわれています。設備投資のほか、エンジニアが1ヶ月に稼働した人件費である「人月単価」がおもな費用です。

高度なシステムを構築する場合は、スキルの高いエンジニアやプログラマーの存在が不可欠です。そのため開発する規模が大きかったり、プロジェクトの難易度が高かったりすると、費用が高額になります

システム開発の依頼から納品までの流れ

システム開発を専門会社に依頼し、納品してもらうまでの流れは大きく5つの段階に分けられます。 なお、システム開発業者によって手順が異なる場合もあります。 丁寧な説明や手厚いフォローを希望する場合は、こちらの優良なシステム開発業者の選び方を参考に業者を選んでみてください。

システム開発の流れ
  1. 提案書の作成
  2. システム開発会社への問い合わせ・見積もり
  3. 要件定義
  4. 開発作業
  5. テスト運用・納品

ここからは、各項目について詳しく解説していきます。

ステップ①開発してもらいたいシステムの提案書の作成

ヒアリング時までに作っておきたいのが、RFPと呼ばれる提案依頼書です。 提案依頼書とは、自社が必要としているシステムの概要や、システムを導入する目的、開発期限や希望の納期などを記した書類です。 この書類を作成しておくことで、発注候補となるそれぞれのシステム開発会社に同じ条件での相談ができます。

ステップ②システム開発会社への問い合わせ・見積もり

提案依頼書が形になったら、候補となるシステム開発会社に見積もりを依頼を行います。 その後、開発を担当しているエンジニアや営業との詳細なヒアリングの機会が設けられることが一般的です。

ヒアリングの場では実際に使用するエンドユーザーや社内のシステム担当者などを同席させて、使用感や希望条件などを確かめるとよいでしょう。 そして、書類とオリエンテーションに基づいて各社が回答してきた内容や見積もりを見比べて、依頼先を決定する流れとなります。

ステップ③システムの要件定義

システム開発の依頼先業者を選定したら契約書を取り交わし、要件定義のフェーズに入ります。 要件定義とは、開発者がシステムに落とし込むべき機能の詳細を決めていくことです。

こちらに抜けがあると要望通りの仕様とならなかったり、追加費用が発生したりする可能性が出てくるため、しっかり確認しましょう。

ステップ④システムの開発作業

要件定義が定まったら、開発会社側で基本設計に移ります。 基本設計では、インターフェースや画面遷移、入出力画面の見た目など、特にエンドユーザーが使用する場合の外見的な部分を主に設計します。

ユーザーが使いやすい画面設計になったら、内部で動くプログラミングの設計に入るという流れです。

ステップ⑤開発したシステムのテスト運用~納品

システム全体の構築が完了次第、テストに入ります。 テストの最初の段階は総合テストといわれる、基本設計で合意したとおりにシステムが動作するかの検証で、主に開発者側が行ないます。 さらに、要件定義で指定したものが組み入れられているか、動きやセキュリティ面の検証を使用者側が行なう、ユーザーテストが実施されます。

システムを導入した後に修正することは難しいため、ユーザーテストは丁寧に行ない、想定された動きをするかどうかをもれなくチェックしていくことが大切です。 ユーザーテストをクリアしたら納品され、運用が開始される流れとなります。

システム開発を依頼する際のポイント

システム開発を依頼する際は、次のポイントを押さえましょう。

  • 依頼内容を明確にする
  • 依頼先の実績や技術力・アフターフォローの有無を確認する
  • 複数の業者から相見積もりを取る

それぞれ詳しく解説します。

依頼内容を明確にする

コストを抑えつつ開発をスムーズに進めるためには、依頼内容の明確化が不可欠です。依頼者の要求が明確であれば、開発者は無駄な作業をせず、開発に集中できます。また、無駄な工数が発生しないため、コスト削減にもつながるでしょう。

たとえば「顧客管理システムを作りたい」のような漠然とした要望では、開発者に明確な意図が伝わりません。「顧客情報の検索や登録機能、過去の購入履歴が必要。また、営業担当者が顧客ごとにメモを残せる機能が欲しい」のように、具体的な機能を洗い出して伝えることが重要です。

依頼内容をまとめたRFP(提案依頼書)を作成することで、要望が伝わりやすくなります。要件定義の際に双方の認識をすり合わせ、両者の間で信頼関係を築くことで開発がスムーズに進められるでしょう。

依頼先の実績や技術力・アフターフォローの有無を確認する

高品質なシステムを開発してもらうためには、依頼先の実績や技術力、アフターフォローの有無を確認することが重要です。

過去にどのようなシステムの開発実績があるか、自社が実装したいシステムを構築できる技術力があるかについて確認します。充実した実績を持っているだけでなく、開発チームの構成やプロジェクト管理体制などについて、詳細な説明が受けられると安心です。直接尋ねるだけでなく、口コミも合わせて調べておくとよいでしょう。

またシステムは、導入後も長く使い続けるものです。長期的なサポートが受けられるかについても合わせて確認しておきましょう。

複数の業者から相見積りを取る

最適な依頼先を選定し、コスト削減につなげるためには、複数企業から相見積りを取る必要があります。少なくとも3社以上から見積りの提示を受けましょう。

複数の見積り内容を比較することで依頼先選定の判断材料が増え、システム開発の相場感をつかめます。ただし価格だけでなく、開発期間やサービス内容、アフターフォローなどを見て総合的に判断することが大切です。

システム開発をスムーズに進めるために流れを把握しておこう

今回は、システム開発の依頼から納品までの流れを解説しました。 実際に依頼した場合の大まかな流れがイメージできましたでしょうか? 流れを把握しておくことで、事前に準備すべきことなどが明確になりスムーズな進行が期待できます。 本記事を参考に、開発の流れをざっくりと覚えておきましょう。

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この記事を書いた人

編集部員 城下

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