【まとめ】システム開発の現場でよく使う英単語・用語の意味
公開日:2021.05.11 最終更新日:2023.11.14
このコラムでは、システム開発の現場でよく使用される英単語・用語について解説します。
システム開発において、英単語・用語の意味が分からないとお困りの事業者様はぜひご一読ください。
システム開発工程の用語
システム開発を行うにあたって、専門的な英単語が使われるケースがよくあります。
以下の表では、開発工程に沿って英単語・意味・略語の順で記載していきます。
英単語 | 意味 | 略称 |
Requirement Definition | 要件定義 | RD |
software design | 設計 | SD |
external design | 外部設計 | ED |
internal design | 内部設計 | ID |
coding | プログラミング | CD |
testing | テスト | TS |
unit testing | 単体テスト | UT |
integration testing | 結合テスト | IT |
system testing | システムテスト | ST |
release | リリース | RE |
maintenance | 保守管理 | MT |
システム開発の工程内で使用される用語
上述の表で一覧にしたシステム開発で使用される用語の意味と、英訳について詳細を解説します。
日本語でも使用されるエンジニアには馴染み深い言葉から、英訳すると聞き慣れない単語まで様々です。
①要件定義=Requirement Definition
「要件定義」は英語にすると「Requirement Definition」です。
しかし英語圏では「要件定義」という言葉を使用せず「要件分析」=requirement analysisという言葉を使用するケースが多いため注意しましょう。
②設計=software design
「設計」はソフトウェア設計の略称ですので、英語では正式名称から「software design」と言われます。
「要件定義」はクライアントの要望から何をつくるのかを決定する作業ですが、「設計」はどのように作るかといった制作の手順を決める作業になります。
また設計にはplanやrayoutなどの翻訳もありますが、それぞれ厳格な意味は異なっており、designは物体化していないことを図面に起こすことを指します。
設計には、外部設計と内部設計の2種類あります。
外部設計=external design
外部設計は「external design」と訳されます。
日本では外部設計を「基本設計」と呼び変えることもありますが、海外では一般的です。
外部設計は、ユーザーが触れたり認識したりする部分の設計です。
具体的には、スマホのホーム画面のデザインやアプリの操作方法にあたることでしょう。
内部設計=internal design
内部設計は英語では、「internal design」といいます。
内部設計は外部設計の逆で、ユーザーからは見えない部分の設計です。
具体的には、プログラムや設計が該当します。
しかし、外部設計の完成度は内部設計に依存しているため、どちらも重要な設計であることに変わりはありません。
また、内部設計と外部設計を分割しない場合もあります。
③プログラミング= programing
プログラミングはそのまま「programing」といいます。
しかし、プログラミングはプログラム全般の開発を指すことが多く、プログラミングという言葉からイメージされる「プログラミング言語の執筆」を意味する場合は「coding」といいます。
④テスト=testing
システム制作のプロセスに、プログラムが正常に作動するかを確認するテスト工程があります。
テストを英語で表現する際は「testing」と進行形にしてください。
テストの中にも様々な種類があるので、以下で英訳を一覧にして紹介します。
単体テスト=unit testing
単体テストとは、関数などのプログラム上の細かい部分を個別に動作確認するテストのことです。具体的には、数値の表示やコピーとペーストなど単純な動作を指すことが多いです。
コードの一番細かい部分を「ユニット」と呼称するため、英語でも「unit testing」と言われます。
いきなり後述するような規模の大きいテストを行った場合、不具合が発生した際にどこに問題があるのか調査が大変なため、単体テストの実施は必須といえます。
結合テスト=integration testing
結合テストは複数のユニットが正常に連鎖して動作するかを確認するテストです。
結合テストは上述の単体テストで問題と判断されたユニットで行われており、テスト項目は要件定義の段階で作成されます。
他にも単体テストと重複するようなテストは極力除外されます。
具体的な結合テストの種類としては以下が挙げられます。
- インターフェーステスト
インターフェーステストとは、テスト項目を用いて行われるテストのことです。
統合テストの中で最も基本的なテストであり、統合テストと言うとインターフェーステストを指す場合もあります。 - ブラックボックステスト
ブラックボックスとは、仕組みは分からないが、使い方や効果などは判明していることやものを指す言葉です。
そこから、システムの仕組みを理解していない利用者でも使うことができるのかを調べるテストです。 - 業務シナリオテスト
業務シナリオテストとは、想定外の操作が実行された時にエラーを起こさないかを調査するテストです。
プログラムの段階で、使用者が行う操作を全て想定してシステムを作成するのは困難ではありますが、ある程度想定外の動作を過程してテストを行います。
- インターフェーステスト
システムテスト=system testing
システムテストは実際に使用される前提で、本番環境を想定したテストを指します。
英語では日本語と同様に「system testing」と呼びます。
システムテストはスペックを調査するためのテストでもあるので、単体テストや結合テストと異なり、不具合が発見されても記録を取っておくだけの場合があります。
他にも、システムテストではハードウェア面の調整をします。
システムテストには以下のような確認作業があります。
- ロードテスト
ロードテストとは、システムに大人数の同時利用や高度な演算が必要となる命令を出すなど、通常時に想定される範囲内の中で高い負荷をかけて、正常に稼働できるかを確認するテストです。
具体的には、1000人の利用者が想定されるアプリケーションに1000人分の負荷をかけるなどです。 - ストレステスト
ストレステストとは、通常想定される以上の負荷をかけて反応を確認するテストです。
例としては、1000人の利用が想定されたアプリケーションに2000人分の負荷をかけるなどです。
ただし、ストレステストの場合は不具合が発生しても記録を取るだけで修正されることは少ないです。
通常想定される以上の負荷を前提にシステムを制作すると費用対効果が悪いため、カタログスペックとして残すために作成します。 - 耐久テスト
耐久テストとはシステムを長時間使用したときに、動作や処理能力にどの程度不具合があるかを検査するテストです。
ウェブサイトは24時間の稼働が前提となっているので、必須です。 - ボリュームテスト
ボリュームテストとは、システムに大量のデータを送信したり、複雑な演算を要求した場合に発生する不具合を調査します。
- ロードテスト
運用テスト= operational testing、user acceptance testing (UAT)
運用テストとは、システムテストを終えたシステムを納品、販売しても問題ない基準に達しているかを調べるためのテストになります。
システムテストでは、利用者の立場から使用して使用感を調査します。
特定の顧客に納品する場合は、顧客に使用感を確かめてもらう場合もあります。
不特定多数のユーザーに提供するシステムの場合は、ベータ版などの試供品を使用してもらう場合もあります。
⑤リリース=release
リリースは英語でも「release」といいます。
リリースとは、直訳で「解放」を意味しており、業界では納品を指します。
⑥保守管理=maintenance
保守管理は「maintenance」といいます。
メンテナンスという言葉は、システム以外でも点検などの際よく使用される言葉です。
システム開発の用語の意味を知り円滑なコミュニケーションを図ろう
以上、システム開発の現場で使用される英単語・用語を説明しました。
システム開発に使われる言葉の多くは、外来語由来であり、英語に置き換えても同じような単語が使用されることが多いです。
しかし、一見英語由来の単語でも、海外では微妙にニュアンスが異なる場合があるので、外国出身のエンジニアと英語でやりとりする場合は、確認が必須でしょう。
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この記事を書いた人
編集部員 濵岸
編集部員の濵岸と申します。コンテンツ作成と取材を主に担当しております。身長が低いため学生時代は「お豆」と呼ばれていました!豆らしく、皆様の役に立つ記事を「マメに豆知識を!」の意識で作成します!どうぞよろしくお願いいたします!