システム開発を外注するメリット・デメリットとは?あわせて依頼時に確認したいポイントも解説
公開日:2021.01.19 最終更新日:2024.08.24
「システム開発を外注しようか悩んでいる」「システム開発を外注することは決まったものの、外注先の決め方がわからない」
上記のように悩んでいる担当者の方もいるでしょう。
システム開発の外注にはさまざまなメリットとデメリットがあることから、すべての企業画が外注をするべきとはいえません。しかし、いくつかの条件に当てはまるのならば、システム開発の外注をおすすめします。
そこで本記事では、システム開発を外注するメリット・デメリットと、あわせて依頼時に確認したいポイントを徹底解説します。
システム開発の外注で悩んでいる方は、ぜひご一読ください。
システム開発を外注するメリット
それではまず、外注を利用する4つのメリットを紹介します。
なお、こちらのシステム開発業者を選ぶポイントをご確認いただくことで、スムーズな開発を実現できます。
メリット①システム開発の着手が早い
まず、システム開発の着手が早いというメリットがあります。
システム開発の着手が早くなる理由は、設計~開発、テスト、改善を繰り返して開発するため、最初に要件やスケジュールを決める必要がないからです。
そのため、数週間でシステム開発に着手が可能となり、スピーディーに進めることができます。
メリット②顧客や利用者からのフィードバックを細かくもらうことができる
細かくテストしながら運用を行なうため、でき上がった機能やパーツごとに細かく顧客からフィードバックを受けられる機会が増えます。
随時顧客からのフォードバックをもらえるようになると、システムの方向性に随時ニーズを反映させていくことが可能です。
メリット③人材採用や育成の手間がかからない
3つ目のメリットは人材採用や育成の手間がかからないことです。社内でシステム開発をする場合は、それに伴い専門的なスキルがあるエンジニアに育成をする必要があります。システム開発の内容によっては求められる技術も高くなりますが、なかなか条件を満たした人材が見つからず、採用活動がうまくいかないこともあるでしょう。
仮にいい人材が見つかった、もしくは社内のエンジニアを育成してリソースを確保するといっても、人件費や設備費といった費用、さらに手間もコストもかかります。
そこで外注をすることによって、スムーズにエンジニアを確保でき、最終的な手間やコストを押さえられる可能性があります。
とくに社内にエンジニアがいない企業の場合は、外注するとスムーズにシステム開発に取り組むことが可能です。また、システム開発に回していた時間も別の業務に取り組むことができ、時間的な余裕も生まれます。
メリット④設備投資が不要
4つ目のメリットは設備投資が必要なことです。システム開発をするにあたって必要なのは、人件費だけではありません。システム開発をするためのパソコンやサーバー、周辺機器など、さまざまな設備投資が発生します。
会社によっては、設備を用意するだけで最終的な費用が数十万から数百万となることもあります。特にもとから社内でシステム開発をしていない場合は、必要な設備も多いため、費用も高くなってしまうものです。
さらに設備はすぐに用意できるものではないため、予算面で余裕があったとしても、実際に開発に取り組むまで時間がかかってしまいます。しかし外注であれば、すでに人件費や開発費などはすべて依頼費用のなかに含まれており、設備投資は不要です。
外注は人材採用や育成の手間がかからないうえ、設備投資が不要となるため、費用面でも時間面でも大きなメリットを得られます。
システム開発を外注するデメリット
以上のようなメリットも存在しますが、もちろんデメリットも存在します。
デメリット①開発の方向性が変わりやすくなってしまう
アジャイル開発で外注に依頼した場合、設計~開発、テスト、改善を繰り返す中で、最初に取り決めた方向性とは全く異なる方向性に変化していってしまう可能性が高くなります。
そのため、当初と異なるプログラミング言語でシステム構築を行う必要が出てしまい、開発者が技術を新しく学び直す必要が生じるケースもあり得ます。
そうなってしまうと、システムの内容がつぎはぎになりやすいため、動作が不安定なシステムが完成してしまうことにもなりかねません。
デメリット②開発のスケジュールの進捗が管理しにくい
従来のシステム開発ではシステムの開発を各工程に分けて順に段階を踏んで行っていたため、事前に全体スケジュールの検討を行う必要がありました。
一方で、外注で依頼する際にアジャイル開発で依頼すると、最初のスケジューリングには時間をかけず、設計~開発、テスト、改善を繰り返す中で、システム構築の方針も細かく変化していきます。
そのため、各メンバーの進捗状況やスケジュールの管理が難しくなってしまうというデメリットがあります。
ただし、最近ではアジャイル開発に適したスケジュール管理ツールもリリースされるようになったため、以前よりも管理がしやすくなったといわれています。
デメリット③システム開発のノウハウが社内に蓄積されない
3つ目のデメリットはシステム開発のノウハウが社内に蓄積されないことです。外注すれば、社内にエンジニアがいなくともシステム開発は可能です。しかし、その一方でシステム開発のノウハウが自社に蓄積されません。
普段の業務でシステム開発に取り組んでいるのならば、大きな問題になることは考えにくいでしょう。しかし、社内にエンジニアが全くいない、すべて外注化している場合は全くノウハウが蓄積されません。
将来的にシステム開発を内製するつもりであれば、外注化で社内にノウハウが蓄積されないのは大きなデメリットになるといえます。費用やリソースの確保が難しいといった理由で外注をするケースは多くありますが、このようなリスクを踏まえたうえで検討するべきです。
内製でシステム開発をするのは外注よりも時間がかかるかもしれませんが、将来的にノウハウには大きな差が生まれます。
デメリット④情報漏洩のリスクがある
4つ目のデメリットは情報漏洩のリスクがあることです。システム開発の外注では、どのようなシステムにしたいのか、どういったところにこだわりたいのか、現段階の状況など、社内の人間でないとわからない情報やデータを外部に引き渡すことになります。
外部の方と情報を共有する、さらにシステム開発の要件を知っている人が増えるとなると、内製よりも自ずとリスクは上がっていきます。万が一の情報漏洩を考えて秘密保持契約を結びますが、だからといって絶対に情報が流出しないわけではありません。
実際、委託先からの個人情報流出は珍しいものではなく、大手企業 といわれるところで起きた事例がいくつもあります。外注する際は個人情報の取扱がしっかりとしているか、もしも個人情報が流出した際はすぐに対処できる体制が整っているかなども踏まえて、依頼をしましょう。
当然ですが、個人情報の管理がずさんな企業への依頼は、情報漏洩のリスクがあります。
システム開発を外注したほうがいい企業
すべての企業が、システム開発を外注したほうがいいわけではありません。
しかし、以下の3つの項目に当てはまるのであれば、システム開発の外注を検討してみましょう。
- 自社にシステム開発の専門知識や技術がない
- 大規模なシステム開発を計画している
- 人材リソースが確保できない
自社でシステム開発に取り組もうと思うと、リソースや知識の問題から全く進まない可能性があるためです。これから紹介する内容を参考にしながら、システム開発を外注するか検討してみてください。
自社にシステム開発の専門知識や技術がない
1つ目が自社にシステム開発の専門知識や技術がない企業です。システム開発で求められるスキルが高く、大規模なプロダクトとなれば、開発にかかる時間もそれだけ長くなります。
そのなかで自社にシステム開発の専門知識や技術がないとなれば、かなりの時間を要してしまいます。
そのため、社内にシステム開発に詳しいエンジニアがいないのであれば、外注化したほうが圧倒的に効率がアップします。そもそも、システム会社はいくつものシステムを開発しており、経験豊富です。
いわばシステム開発のプロ、専門家であり、体制もしっかりと整えられているため、スムーズに開発に取り組めます。社内のエンジニアの知識やリソースなど、現実的に考えて内製ができない場合は、前向きに外注を検討しましょう。
大規模なシステム開発を計画している
2つ目が大規模なシステム開発を計画している企業です。いくら社内に知識豊富なエンジニアがいるにしても、大規模なシステム開発となると人材のリソース確保も必要になってきます。しかし、新しく人材を雇って育成をしてとなると、時間もコストもかかります。
そこで外注すれば、人材の確保ができ、時間に余裕を持ったシステム開発が可能です。なかには、大規模なシステム開発でもコスト削減を理由にして、内製を選択する企業もいるでしょう。
しかし、明らかにシステムの規模に比べてエンジニアが足りない場合は、負担が大きくなり、かえってクオリティが下がったり、トラブルのもとになったりします。システム開発の規模が大きくなるほど、外注のときのコミュニケーション回数も増えていきますが、それでも全体的な負担を考えると依頼するのがおすすめです。
万が一、トラブルが起きてもすぐに対処できるぐらいの体制がないと、他の業務も疎かになってしまうでしょう。
人材リソースが確保できない
3つ目が人材リソースを確保できない企業です。
そもそもエンジニア採用は以下の理由から難しいといわれており、すぐにいい人材が見つかるものではありません。
- エンジニアの有効求人倍率の上昇
- 即戦力となるエンジニアの少なさ
- 企業が求める条件とエンジニアが求める条件の不一致
- フリーランスや副業など働き方の多様
- エンジニアのスキルの見極めが困難
- 採用経路の多様化
- 全体的なエンジニア不足
将来の安定性からエンジニアを目指している方も一定数いますが、それでも企業から見て即戦力となる人材は多いとはいえません。仮に即戦力となるエンジニアがいたとしても、企業は転職されないよう好条件の待遇をします。
そのため、なかなか転職市場に出てくることはなく、採用活動が長期化してしまうケースもよくあります。仮に優秀なエンジニアを見つけたとしても、フリーランスでの働き方を希望していたり、あくまで副業だけだったりと、必ず自社の社員になってくれるとは限りません。
そこで外注化すれば、体制が整えられていて、一定以上の知識があるエンジニアに開発に取り組んでもらえます。採用にかかるコストと時間を踏まえると、外注したほうが企業にとってメリットがあるといえます。
システム開発の内製化が向いている企業
システム開発を内製化すると、人件費や開発環境の整備費など、初期投資費用が多くかかります。またシステム開発に必要な人材を育成する必要があり、開発期間も長くなる傾向です。
しかし、次の特徴を満たす場合は、システム開発を内製化するメリットが大きいでしょう。
- 自社に開発ノウハウやリソースがある
- カスタマイズを頻繁に行いたい
- システムの機密性が高い
それぞれ詳しく解説します。
自社に開発ノウハウやリソースがある
自社に開発体制がある場合は、要件定義から開発、テストまでの一連のプロセスを迅速に進められます。外部委託の場合はコミュニケーションコストがかかるため、手戻りが何度も発生すると、かえって開発期間が長引くおそれもあるでしょう。
自社開発であれば社内の業務に精通したメンバーが開発に携われるため、システムの品質を厳密に管理できます。たとえば生産管理システムなどの製造業特有のシステムであれば、自社の生産プロセスに関する深い知識が必要です。外部委託の場合は自社の業務プロセスについて認識のすり合わせを行わなければなりません。要件定義が不十分だと希望に沿ったシステムの構築が難しくなるでしょう。
また、コスト面においても、長期的な視点で見ると外部委託より削減できる可能性があります。人件費や開発環境の設備投資などの固定費は発生しますが、外部委託に比べてきめ細やかな対応ができるため、コスト効率を高められるでしょう。
カスタマイズを頻繁に行いたい
社内にシステム開発のノウハウがあり、頻繁なカスタマイズが必要となる場合は内製化が適しています。たとえばエンドユーザーに提供するWebサービスやアプリなどは、フィードバックに応じて機能追加やUIの改善が必要です。
ユーザーのニーズに合わせてシステムを柔軟に調整できれば、他社との差別化を図れます。迅速に機能をカスタマイズすることで、顧客満足度が向上するでしょう。
開発体制を維持するための人件費や設備費用は必要になりますが、ユーザー体験の質を社内で追求できる点で内製化は優れた方法です。
システムの機密性が高い
システム開発を委託すると、外部企業に情報を共有する必要が生じるため、セキュリティリスクが高くなります。とくにIT企業や公共機関のように機密性の高い情報を取り扱う企業は、できる限り外部に情報を漏らさないことが大切です。
情報漏洩によるリスクが大きい場合は、自社開発により機密情報を保護できます。ただし自社で開発するだけでなく社員のセキュリティ教育を実施し、アクセス権限の管理や暗号化、不正防止システムの導入などの対策を徹底する必要があります。
システム開発の費用相場
システム開発の費用は、人件費が大部分を占めます。システム開発に携わる人材に支払う費用は「人月単価」と呼ばれ、1ヶ月稼働した際の費用で計算されます。システム開発費用を求める際の計算式は、次のとおりです。
「人月単価×人数×開発期間+諸経費」
システム開発にかかる人件費の目安は下記のとおりです。
システム開発に関わる役職 | 費用目安(月) |
プロジェクトマネージャー(PM) | 500,000~700,000円 |
プロジェクトリーダー(PL) | 500,000~700,000円 |
大手企業プログラマー(PG) | 500,000~600,000円 |
フリーランスプログラマー(PG) | 300,000~400,000円 |
システムエンジニア(SE) | 300,000~700,000円 |
上記はあくまで目安です。新人であれば相場よりも安い費用感で設定されていたり、開発会社が海外に発注するオフショア開発を利用していたりすると、低価格で利用できることもあります。
システムの種類ごとの費用相場は次のとおりです。
システムの種類 | 目的 | 費用相場 |
基幹システム | 業務の根幹を担うシステム | 200,000~1,000万円 |
業務支援システム | プロジェクト管理や業務効率化を支援するシステム | 500,000~300万円 |
Webシステム | Web上に構築するシステム | 300万~2,000万円 |
CMS(コンテンツ管理システム) | 専門知識がなくてもWebサイトの作成や管理が行えるシステム | 100万~500万円 |
アプリ開発 | iOSやAndroidで起動できるアプリケーション | 100万~2,500万円 |
上記の費用は、開発するシステムの規模や依頼先、要件定義などによって前後します。システム開発の外注を検討する際は、必ず複数の企業に見積り依頼を出しましょう。
システム開発の流れ
目的に沿ったシステムを構築し、実際に運用できるようにするまでには、次のプロセスが必要です。
- 要件定義
- 設計
- プログラム開発
- テスト
- 運用開始
それぞれのフェーズを理解し、開発プロジェクトを円滑に進めましょう。
要件定義
要件定義とは、システム開発において何を実現するかを明確にする工程です。要件定義が不十分だと大きな手戻りの発生や、希望に沿わないシステムの完成といったリスクが高くなります。
要件定義書にはさまざまな内容を記載しますが、とくに必要な項目は次のとおりです。
必須要件 | 詳細 |
システム概要 | システム開発の目的や目標 |
業務要件 | システム構築における業務フロー |
機能要件 | システムに必要な機能 |
非機能要件 | 品質や性能などの機能以外の要件 |
要件定義の際は、開発者とクライアントが目的を共有することが大切です。目的が共有されなければ、クライアントが実装してほしい機能だけが実現し、実務に即さないシステムが仕上がってしまいます。
開発途中で要件定義を変更した場合、かなりの手戻りやコスト負担の増加を覚悟しなければなりません。要件定義はこの後の設計を適切に行うためにも重要なプロセスです。
設計
設計は要件定義に基づいて、システムの構造や機能を詳細に設計するプロセスです。要件定義で決めた内容を具体化していきます。システム全体の構造設計が適切に行われなければ、開発の遅延や不具合の発生を招く原因になるため、慎重に進めることが重要です。
システムの設計を行う際は、次の3つの内容を決めます。
- 方式設計:システム形式を決める
- 外部(基本)設計:全体の構造を決める
- 内部設計:処理の流れやデータ構造を決める
設計のプロセスでは基本設計書を作成し、クライアントの要望と齟齬が発生していないか確認を行います。
プログラム開発
要件定義が完了し設計が固まったら、仕上がった設計書に基づいて実際にプログラムを作成します。設計書をさらに詳細化し、各機能の実現方法を具体的に記述する段階です。具体的には、データベース設計、画面設計、アルゴリズム設計などが行われます。
開発段階でも必要に応じて打ち合わせを実施し、クライアントからのフィードバックを収集しながら進めていきます。
テスト
開発したシステムが要件を満たしているかや、正常に動作するかを確認するため、次のようなテストを行います。
- 単体テスト:各機能が正常に動作するかを見るテスト
- 結合テスト:複数のプログラムを組み合わせ、正常に動作するかを確認するテスト
- システムテスト:システム全体が正常に動作するかチェックするテスト
- 受入れテスト:納品前の最終的な確認テスト
すべての機能が連携して正しく動作しており、適切に処理されることが確認できれば、システムの完成です。また、開発途中でシステムをデモし、クライアントに確認することもあります。
テストを十分に行わなければ、システムにバグが残っていたり、機能や性能が不足していたりなど、不具合のある状態で納品してしまうおそれがあります。
運用開始
開発したシステムをクライアントの環境でリリースし、実際に運用していくフェーズです。運用初期段階ではシステムの運用状況を監視し、問題が発生した際は迅速な対応を行います。
システムを長期的に維持するためには、定期的なメンテナンスや改善が必要です。変化する環境に対応させるため、性能の改善や機能の追加を行うこともあります。
システム開発会社選びで失敗しないために確認すること
システム開発会社を選ぶ際、前提として、特定の業者にこだわらず複数の業者を比較しましょう。特定の業者にこだわると視野が狭くなり選択肢が限られてしまいます。
そのため、もっといい条件で依頼できるシステム会社があったとしても、取りこぼしてしまう可能性があります。必ず複数の業者を比較するという意識を忘れないようにしてください。
以上を踏まえたうえで、失敗しないために確認することが以下の3つです。
- 開発担当者のコミュニケーション力
- 開発実績を確認する
- 業績の安定性
- 開発コストと品質のバランス
- アフターフォローの有無
これから紹介する内容を含めて、システム会社選びを成功させましょう。
開発担当者のコミュニケーション力
1つ目のポイントは開発担当者のコミュニケーション力です。システム開発ではスキルが重視されがちですが、コミュニケーション能力も非常に重要です。そもそも、システム開発をするのは外注といっても依頼したのはこちら側であり、二人三脚となって一緒に作り上げるものです。
依頼したからにはすべて行ってもらうとの意識では、丸投げ状態になり、よいシステムは完成しません。それらを踏まえたうえで、自社と外注先を繋ぐのは開発担当者です。開発担当者とコミュニケーション力が取れないと、こちらの意見をうまく汲み取ってもらえなかったり、情報共有に時間がかかったりして、トラブルに繋がる可能性があります。
後から、「〇〇の項目が指示したものとは違う」とミスが起こる恐れもあります。コミュニケーション能力を判断するのは難しいものの、話していて要件を汲み取るのが速い、話に一貫性があって信頼できると思うことはあるはずです。こちらの意見に全肯定してくれる、提案をたくさんしてくれるなどよりも、コミュニケーション力に違和感がないかの部分で判断しても問題ありません。
開発実績を確認する
2つ目のポイントは開発実績を確認することです。どんなに優秀なシステム会社でも、得意分野や強みは全く異なります。システム会社ごとでそれぞれの強みがあり、それを確認する方法が開発実績です。
すでにイメージしているシステムがあるのならば、そのイメージと一致するシステム会社に依頼したほうがスムーズに完成形を共有できます。もしくは、さまざまな業界のシステムを開発しているところであれば、こちらの依頼に臨機応変に対応してくれるでしょう。
開発実績はホームページから、もしくは会社に問い合わせることで確認もできます。
技術が高い・低いといっても、それは、ただ自社のイメージしているスタイルと異なるだけかも知れません。
一概に〇〇の会社がスキルが高くて安心といっても、自社に合わない可能性は十分ありますので、必ず開発実績は確認するようにしておきましょう。
なおこの際、1つの会社にこだわらず、複数の開発実績をみた上で比較検討するようにしましょう。
業績の安定性
3つ目のポイントは業績の安定性です。
開発したシステムは数ヶ月ではなく、数年単位で長期的に運用していくものです。そして運用していく間にも機能を改善したり、バグを修正したりと、アップデートを繰り返していきます。
しかし、その間に依頼したシステム会社が潰れてしまうと、システムの運用は困難になります。そのため、なるべく業績を安定しているシステム会社を選びましょう。
純利益がある、業績が安定している=経営に困っておらず、今後潰れる可能性が低いと取れますので、安心して依頼が可能です。
将来の倒産リスクを見極めるのは難しいものの、資本金が異常に少ない、従業員数がとても少ないといった企業は、経営がギリギリだったり少ない人数で回している可能性があります。IT業界は人とのつながりが密になっている業界でもあるため、怪しいところやいいかげんな企業は噂になっていることもあります。
開発コストと品質のバランス
4つ目のポイントは、開発コストと品質のバランスです。システム開発は相場よりも安い単価で発注することも可能ですが、開発パフォーマンスの低下を招くおそれもあるでしょう。
安価な開発会社の場合、経験不足のエンジニアが担当していたり、インフラ環境が整っていなかったりするケースがあるためです。見積もりが安いからといって、飛びつかないように注意してください。
ただし、高額な費用をかけても、必ずしも高品質なシステムが開発されるとは限りません。必要な要件と予算を明確にし、自社の希望に合わせた開発が進められる依頼先を選定することが重要です。
アフターフォローの有無
5つ目のポイントは、アフターフォローの有無です。システム運用後も、不具合が発生したり、機能追加が必要になったりすることがあります。アフターフォローが充実している会社では長期的なサポートが受けられ、安心してシステムを運用できるでしょう。
アフターフォローの内容を確認する際は、必ず契約前にどのようなサポートが受けられるか担当者に尋ねてください。企業によっては開発のみで、詳細な監視やトラブルシューティング、定期的なアップデートなどのサービスは行っていない場合があります。
契約期間や対応範囲、費用などが企業ごとに異なるため、保守契約の内容をよく確認しておきましょう。
着手が早く、フォードバックをもらえる機会が多くなる
以上、システム開発で外注を選択するメリットとデメリットをご紹介してきました。
着手が早くなったりフィードバックをもらえる機会が多く随時ニーズを反映させられるというメリットがあります。
一方で、スケジュール管理がしにくいというデメリットも。
「ほかの開発方法に関しても知りたい」
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この記事を書いた人
編集部員 河田
編集部員の河田です。編集プロダクションでの書籍編集の経験を経て、現在はEMEAO!のWebコンテンツ編集・執筆とお客様へのインタビューを担当させていただいています。日々、コツコツと皆さんのお役に立つ情報を発信していきます!よろしくお願いします。