エアコン故障時に見るべきポイントは?原因と対処法を解説
公開日:2023.11.30 最終更新日:2024.07.12
エアコンが突然動かなくなった場合、故障を疑う前に見るべきポイントがあります。原因はさまざまですが、症状によっては修理に出さなくても対処できるためです。
本記事では故障を疑った際に見るべきポイントに加え、エアコンが故障する原因や対処法も解説します。
エアコンの調子が悪く修理を検討している方は、ぜひ最後までご覧ください。
エアコンが故障?おもな症状と対処法
エアコンが動かなくなるおもな原因は、以下の通りです。
- 部屋が冷えないor温まらない
- 風が出ない
- 水漏れする
- 異音や異臭がする
では、それぞれの原因と対処法を詳しく解説します。
関連記事:エアコンを買い替えるタイミングは?寿命を延ばす方法も解説
部屋が冷えないor温まらない
エアコンを作動していても室内温度に変化がない場合は、エアコン内部の冷媒ガスが漏れている可能性があります。またコンプレッサー(圧縮機)の不具合や室外機の汚れが原因で、エアコンの効きが悪くなる場合もあります。
もし冷媒ガスやコンプレッサーの故障であれば、修理を依頼しましょう。一方、室外機の汚れの場合は、外カバーやドレンホースの簡易清掃なら自力で対処できます。
ただし水洗いしたり、高圧洗浄機を使った清掃はNGです。さらに室外機の移動や分解も故障につながるため控えましょう。
風が出ない
エアコンの風がまったく出ない場合は、室外機の故障や冷媒ガスが漏れている可能性があります。
室外機の故障や冷媒ガス漏れは自力での対処が困難なため、修理を依頼しましょう。一方、風が弱い場合はエアコンフィルターの汚れが原因の可能性があります。清掃する場合は電源プラグを抜き、取扱説明書の注意書きを確認してから作業に入りましょう。
水漏れする
エアコンから水漏れしている場合は、排水するためのドレンホースが詰まっている可能性があります。
ドレンホースの先端が落ち葉やホコリ等で詰まってしまうのが、おもな原因です。またホースの角度が上向きになっている場合も、水漏れにつながります。ドレンホースに異常がない場合は、エアコン業者へ点検や修理を依頼しましょう。
異音や異臭がする
エアコンから異音や異臭がする場合は、エアコンフィルターの汚れを疑いましょう。
異臭のおもな原因は、エアコンフィルターに溜まったホコリやカビです。またホコリによりフィルターが目詰まりすると、運転音が大きくなり異音を伴うケースもあります。
いずれもエアコンフィルターを清掃すれば、解消できます。それでも症状が改善しない場合は業者へ修理や点検を依頼しましょう。
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エアコンの故障を疑ったときに確認する箇所
エアコンの故障を疑ったときに確認する箇所は、次の5つです。
- 電源プラグ
- リモコン
- 温度設定
- 室外機
- 適用畳数
それぞれ詳しく見ていきましょう。
電源プラグ
エアコンがまったく作動しないのであれば、まずは電源プラグを確認しましょう。
「電源プラグを抜いたまま戻すのを忘れていた」「落雷等でブレーカーが落ちた」など、電源が原因で作動しないケースも少なくありません。
エアコンに限った話ではなく、家電製品が動かない場合はまず、電源プラグを確認するという意識を持つと良いでしょう。
リモコン
実はエアコン本体ではなくリモコンに原因があった、というのもよくあるケースです。
リモコンが効かない原因は電池切れのほか、赤外線部分の汚れやボタンの異物詰まりなどが考えられます。エアコン本体のスイッチを操作して問題がなければ、リモコンの修理や再購入を検討しましょう。
なおリモコンは修理に出すよりも、代替品を購入した方が安く済む場合もあります。各メーカー共通で使える汎用リモコンなどもありますので、検討してみましょう。
温度設定や運転モード
エアコンの温度設定が運転モードが適切でない場合も、部屋が冷えない・暖まらない原因となります。
- 「夏場に暖房」「冬場に冷房」になっている
- 除湿運転になっている
- 霜取り運転になっている
- 外気温を考慮した温度設定になっていない
上記のようなケースだと冷暖房が効きにくいため、故障だと勘違いしてしまう可能性があります。
なお、環境省が推奨するエアコンの室温設定は、夏季が28℃・冬季が20℃です。快適性を損なわない範囲での推奨設定となっていますので、参考にしてみてください。
室外機
室外機の周辺に遮蔽物などがある場合、熱が排出されずにエアコンが正しく作動しないことがあります。
室外機の周辺には、物を置かないのが基本です。吸込口や吹出口が正常に通風できるよう、設置状況に問題がないか確認しましょう。
関連記事:業務用エアコンの室外機だけの交換は可能?故障時の対処法を解説
適用畳数
部屋の広さとエアコンの適用畳数が合っていない場合も、冷暖房の効きが悪くなる原因となります。
エアコンは機種ごとに適用畳数が決まっているため、適用畳数以上の部屋で使用すると性能不足により効きが悪くなります。
もし性能不足が原因であれば、適用畳数に合ったエアコンに買い替えるか、仕切りなどで部屋の空間を分けるといった対策が必要です。
エアコンを故障させないための予防策
エアコンを故障させないための予防策を、4つ紹介します。
- こまめにフィルターを清掃する
- 使わない時期も試運転する
- 温度設定を変える
- 風向きを調整する
では、1つずつ詳しく解説します。
こまめにフィルターを清掃する
エアコンフィルターの汚れは、多くの不具合の原因となるものです。こまめにフィルター清掃することで、長く快適に使用できます。
エアコンフィルターを清掃する際は、以下の点に注意しましょう。
- 掃除機でホコリを取る際は強く吸いすぎないようにする
- フィルター洗浄に漂白剤やたわしを使わない
- 乾かす際はドライヤーや直射日光を避け日陰で乾かす
掃除機で強く吸ったり、たわしや漂白剤を使ったりすると、フィルターの変形や破損につながるので避けてください。
またドライヤーや直射日光での乾燥は、フィルターやプラスチックの破損・劣化を助長するため、日陰で乾かすようにしましょう。
関連記事:業務用エアコンの掃除方法とは?掃除手順やタイミングも詳しく解説
使わない時期も試運転する
エアコンを使わない時期も、定期的に試運転しましょう。使わない時期が長いほど、その分内部にホコリが溜まりやすくなるためです。
また「久しぶりにエアコンを起動したら故障していた」といった事態も、試運転していれば予防できます。とくに夏季はエアコン業者も繁忙期になるため、予定通りに修理が進まない可能性もあります。
本格的にエアコンを使い出す前に、定期的に試運転して状態を確認しておきましょう。
温度設定を変える
エアコンの温度設定を適切に保つのも、エアコンを故障させないために有効な方法です。外気温と室温の差が大きいと、その分エアコンもフル稼働となり本体に負荷がかかります。
遮光カーテンやサーキュレーター等を活用し、温度設定を変えなくても快適に過ごせる環境を整えましょう。
風向きを調整する
エアコンの風向きを調整することで、空気の循環が良くなり冷暖房の効果を高められます。
冷房時は風向きを上に、暖房時は下に調整するのがポイントです。冷たい空気は下へ、暖かい空気は上へ行く性質を理解し、空気の循環を効率化させましょう。
空気の循環が悪いと、その分風量を上げたり温度設定を変えなければならず、エアコンに負荷がかかります。風向きの調整なら負荷がかからないため、故障しにくくなります。
エアコンの故障でよくある質問
エアコンの故障でよくある質問をまとめました。
業務用と家庭用エアコンでの故障の違いや、業務用エアコンが故障しやすい業種など、気になる疑問を解説します。ぜひ参考にしてみてください。
業務用と家庭用では故障の原因は変わりますか?
家庭用よりも耐久性の高い業務用エアコンですが、故障の原因についての違いはありません。
エアコンフィルターの汚れや破損、高負荷による性能の低下などがおもな故障の原因です。また一般的なエアコンの平均寿命は10年程度ですが、使用環境によっては寿命が早まる場合もあります。
業務用エアコンが故障しやすい業種は?
業務用エアコンが故障しやすい業種には、以下のようなものがあります。
業種 | おもな原因 |
美容院 | 髪の毛の入り込み、パーマ剤などの薬品の付着による汚損 |
飲食店 | 油や蒸気による汚損、ネズミやゴキブリによる破損(コードをかじられる等) |
ペットショップ | 動物の毛によるフィルター汚損 |
工場 | 油・砂埃・粉塵等による汚損 |
上記に該当する場合は定期的にメンテナンスを実施し、故障を未然に防ぐことが大切です。
まとめ:エアコンが故障する原因と対策を理解しよう
エアコンが故障する原因の多くは、エアコンフィルターや室外機の不具合が関係しています。エアコンフィルターの汚損による故障は、日頃のメンテナンスで予防可能です。
また室内の温度設定や風向き等を適切に調整することで、エアコンの負荷が減り故障しにくくなります。
エアコンが故障する原因と対策を把握し、長く快適に使い続けられる環境を整えましょう。
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hata