浄化槽清掃について法的義務で定められている内容とは?
公開日:2019.09.10 最終更新日:2024.05.14
浄化槽が設置されている建物は、下水道料金を払う必要がないため、入居者が集まりやすいというメリットがあります。
ただし、管理物件の浄化槽の取り扱いは法律で厳密に定められているので注意が必要です。
違反して罰則を受けることが無いよう、きちんと確認しておく必要があります。
そこで本記事ではアパートやマンションのオーナー様・管理会社様に向けて、浄化槽の取り扱い、特に清掃のルールについて詳しく解説します!
なお、浄化槽の清掃については「定期清掃」として清掃業者に任せることが一般的です。
浄化槽の掃除を含む、清掃業者が行う定期清掃の内容については下記の記事をご覧ください。
浄化槽の清掃は、法律でどのように義務付けられている?
浄化槽の取り扱い方は、浄化槽法という法律で義務付けられています。
ここからは、管理物件の浄化槽の管理において、浄化槽法で定められている主な内容を解説していきます。
浄化槽の清掃頻度は?
浄化槽の清掃については、以下のように示されています。
(浄化槽管理者の義務)
第十条 浄化槽管理者は、環境省令で定めるところにより、毎年一回(環境省令で定める場合にあつては、環境省令で定める回数)、浄化槽の保守点検及び浄化槽の清掃をしなければならない。
引用元:浄化槽の保守点検、清掃等について – 環境省
上記内容を要約すると、基本的には年に一度は必ず浄化槽の保守点検と清掃が義務付けられているということです。
ただし、 “全ばっ気方式”の浄化槽においては年に1回ではなく、半年に1回以上は清掃をする必要があります。
なぜなら“全ばっ気方式”の浄化槽の場合、汚水やトイレットペーパーを一つの槽で同時に撹拌・ばっ気するため、汚れが流れ出しやすいためです。
管理物件に浄化槽がついている場合、“全ばっ気方式”かどうかを確認するようにしましょう。
浄化槽の清掃業者はどのように選べばよい?
少なくとも年に一度は浄化槽を清掃する必要があるわけですが、いつもマンションやアパートの共用部分の清掃を依頼している清掃業者に浄化槽の清掃を依頼することはできるのでしょうか?
じつは、浄化槽の清掃ができる清掃業者と、できない清掃業者がいます。
市町村長に浄化槽清掃の許可を受けている清掃業者でないと、浄化槽の清掃をすることはできないのです。
浄化槽法には、以下のような記述があります。
(許可)
第三十五条 浄化槽清掃業を営もうとする者は、当該業を行おうとする区域を管轄する市町村長の許可を受けなければならない。
つまり、浄化槽を設置している建物の管理者は年に1回以上、市町村長の許可を得た清掃業者に浄化槽の清掃を依頼するように浄化槽法で義務付けられているというわけです。
浄化槽の清掃をしないとどんな罰則が科せられるの?
では、年に一度も浄化槽の清掃を、市町村長に許可を受けている清掃業者に依頼しないと、どうなってしまうのでしょうか?
もしも、浄化槽の清掃を実施しないうえ、都道府県知事からの改善措置や使用停止命令を無視した場合、6ヶ月以下の懲役又は100万円以下の罰金が科されます。
また、清掃を怠ると、浄化槽の機能が低下して汚物が流出してしまったり、悪臭が発生する恐れがあります。
生活しやすい環境を保つためにも、法律によって定められている実施頻度を遵守することが大切です。
年に1回以上、市町村長の許可を得ている業者に浄化槽の清掃を依頼しよう!
以上、法律で定められている浄化槽の取り扱い方法、特に清掃のルールについて解説してきました。
浄化槽の清掃は、年に一度以上、市町村長に認可されている業者に依頼しましょう。
共用部分から浄化槽までまとめて清掃を任せてしまえるように、市町村長から浄化槽清掃の許可を得ている清掃業者に建物の清掃をトータルで依頼することをおすすめします。
また、所属しているスタッフが浄化槽に関わる資格を持っているかも確認してみるといいでしょう。
「さっそく浄化槽清掃を依頼できる業者を探そう!」
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この記事を書いた人
編集部員 河田
編集部員の河田です。編集プロダクションでの書籍編集の経験を経て、現在はEMEAO!のWebコンテンツ編集・執筆とお客様へのインタビューを担当させていただいています。日々、コツコツと皆さんのお役に立つ情報を発信していきます!よろしくお願いします。