LED照明の導入費用を安くできる補助金3選【2024年版】
公開日:2021.06.27 最終更新日:2024.02.20
この記事では、LED照明の導入に使える3種の補助金について解説します。
電球や蛍光灯からLED照明に変更しようと考えている事業者様は、ぜひご一読ください。
LED照明の導入に使える補助金3選
LED照明の導入に使える補助金は多々ありますが、ここでは都内で活用できる補助金3種類ご紹介していきます。
助成内容や申請方法をまとめたので、補助金申請の参考にしてください。
補助金①LED照明等節電促進助成金
LED照明等節電促進助成金は、都内で製造業を営む中小企業者等を対象とした、東京都中小企業振興公社が実施する助成制度です。
節電のために作成した計画を基に、LED照明器具等を工場内に設置するための導入経費の一部が助成されます。
助成内容
LED照明等節電促進助成金は、既存の電球等をLED照明に交換する場合のみ助成対象となります。
新規でLED照明を取り付ける場合は助成対象とならないので注意してください。
助成対象者 | 都内中小企業の製造業者で、以下のいずれかの診断を受けている。
|
助成対象経費 | LED照明器具への交換・デマンド監視装置・進相コンデンサ・インバータの購入や設置経費 |
助成率 | 1/2以内 |
助成額 | 上限額1,500万円(下限額30万円) |
申請方法
LED照明等節電促進助成金の申請は、直接書類等を提出する必要があります。また、節電診断には以下の書類が必要となります。
ただし、クルーネット東京の省エネ診断か省エネコンサルティングを受けている場合は必要ありません。
- 節電診断申込書
- 導入設備の設置前(既設)の配置図
- 導入設備の設置後(新設)の配置図
- 導入設備の仕様がわかる見積書
- 主要製造製品がわかる書類
- 直近の製造原価報告書
- 工場設置認可
- 直近3か月分の電気の使用量と料金のわかるもの
- 節電診断かクルーネット東京の講座を受講
- 新書類をダウンロード
- 申請書と添付書類の作成
- 申請の事前予約を電話で行う
- 申請書類を直接提出
補助金②事業所用LED照明設置助成事業
事業所用LED照明設置助成事業は、品川区の中小企業等を対象とした助成制度です。
LED照明の普及・促進により、地球温暖化対策推進と環境保全意識啓発を図ることを目的としています。
助成内容
事業所用LED照明設置助成事業は、LDE照明機器の設置に工事を伴う場合を対象としています。
照明機器のみの交換や、工事を伴わない場合は助成対象外となるのでご注意ください。
助成対象者 |
|
助成対象経費 | LED照明・LEDを光源とした内照式表示灯・電球形LEDランプの工事を伴う設置 |
助成率 | 設置費用の10%(上限30万円) |
助成額 | 90万円 |
申請方法
事業所用LED照明設置助成事業の申請には、以下の添付書類が必要となります。
個人事業主の場合は、「令和2年度法人事業税納税証明書」ではなく所得税の納税証明書を添付してください。
- 機器設置に係る領収書と内訳書
- 設置工事の完了日が確認できる書類
- 設備機器のカタログ
- 設置場所と個数が確認できる図面
- 設置完了後の写真
- 令和2年度法人事業税納税証明書
- 履歴事項全部証明書
- 機器設置建物の全部事項証明書
- 承諾書
- 必要書類を準備する
- 品川区の環境課に提出する
補助金③事業所用かつしかエコ助成金
事業所用かつしかエコ助成金は、葛飾区の中小企業等を対象とした助成制度です。
再生可能エネルギーの利用促進や、省エネ・節電対策を目的として実施されています。
助成内容
事業所用かつしかエコ助成金は、1つの建物に対して1回限りの申請となります。
既存の照明機器からLDE照明に変更する場合のみ、助成金受給の対象となります。
助成対象者 |
|
助成対象経費 | LED照明機器への改修 |
助成率 | 助成対象経費の1/2又は1灯あたり 10,000 円(助成単価)のいずれか小さい額 |
助成額 | 助成対象経費の1/2又は1灯あたり 10,000 円(助成単価)のいずれか小さい額 ※LED 電球の場合は、1個当たりの助成単価を1,000 円とする(限度額 500,000 円) |
申請方法
事業所用かつしかエコ助成金の申請には、以下の書類が必要となります。
証明書類は、発行後3ヶ月以内のものを準備しましょう。
- 内訳がわかる見積書の写し等
- 設置又は施工場所を示す書類
- 形状や規格がわかる書類
- 設置または施工前の現況写真
- 建物の所有者の対象機器等導入にかかる同意書
- 新築の場合は、建築確認済証の写し
- 法人都民税納税証明書
- 登記簿謄本
- 必要書類を添付して窓口か郵送にて申し込む
- 審査が通ってから設置工事を行う
- 設置完了報告を葛飾区に提出する
- 交付決定兼交付額確定通知書が届いたら交付申請書を提出する
LED照明の補助金を活用するメリット
LED照明の補助金を活用するメリットは、おもに以下の通りです。
- 初期投資を削減できる
- 少額でも申請できる
- 補助対象者が広い
1つずつ詳しく解説します。
初期投資を削減できる
LED照明の設置にかかる初期投資を削減できるのは、補助金制度を活用する大きなメリットです。
事業規模により異なりますが、最大2分の1もしくは3分の1ほどの補助金が出るため、初期投資を大きく軽減できます。
またLED照明は早く設置するほど、月々の電気代を抑えられます。初期費用を補助金で軽減しランニングコストを削減すれば、投資回収の期間を早められるでしょう。
少額でも申請できる
小規模交換のような設置費用が少額になる場合でも、補助金を申請できます。制度ごとに上限や下限額は異なりますが、30万円から申請できる制度もあります。
また制度によっては大企業だけではなく、中小企業や個人事業主でも申請可能です。地方自治体が管轄する制度の中には、市内の小規模事業者を対象としたものも用意されています。
事業規模や工事金額にかかわらず申請できる補助金制度もあるため、まずは活用を検討してみましょう。
補助対象者が広い
以前と比べて補助対象者が広がったのも、メリットの1つです。
たとえば経済産業省の資源エネルギー庁が管轄する「先進的省エネルギー投資促進支援事業費」では、「工場・事業場単位」「設備単位」の区分が廃止されました。
新たに「先進事業」「オーダーメイド型事業」「指定設備導入事業」「エネマネ事業」の4つの区分に分けられ、より補助対象者が拡大しました。
これまで補助対象者ではなかった事業者でも、補助金を受けられる可能性があります。初期投資を大きく軽減できるため、申請を検討してみましょう。
LED照明の補助金を活用するデメリット・注意点
LED照明の補助金を活用する際のデメリットや注意点は、以下の通りです。
- 申請の手続きが複雑
- 公募開始から工事完了まで電気代を節約できない
それぞれ詳しく解説します。
申請の手続きが複雑
補助金制度により違いはあるものの、いずれも用意する書類が多く申請手続きが複雑なのはデメリットと言えるでしょう。
令和5年度「先進的省エネルギー投資促進支援事業費」に係る補助事業者募集要領の場合、公募要項が24ページもあり、申請に必要な書類も多くあります。
公募に必要な交付申請書の他にも、商業登記簿謄本や決算書(直近1年分の単独決算の貸借対照表)といった書類も必要です。
また複雑な手続きを済ませて申請しても、書類の不備があれば採択されません。とくに初めて補助金を申請する場合は、漏れのないよう募集要項を読み込みましょう。
公募開始から工事完了まで電気代を節約できない
補助金制度を活用するデメリットの1つとして、公募開始から工事完了までの電気代を節約できないことが挙げられます。
LEDの補助金制度を受ける場合、公募開始から採択決定の通知が届いた後に、LEDの設置工事に入ることになります。
長い場合だと公募開始から工事完了まで1年近くかかることもあり、この間は既存の蛍光灯などを使い続けなければなりません。
さらにLED照明の設置が完了した後も、着工後の写真や図面といった書類を対象機関へ報告する手間も生じます。
一方、補助金制度を使わない場合は専門業者さえ手配すれば、すぐにでも設置工事に取りかかれます。早くLED照明へ切り替えられる分、ランニングコストを軽減可能です。
補助金の金額によっては制度を使わずに、早くLEDに切り替えた方が得する可能性もあります。
補助金制度の内容と月々の電気代を照らし合わせ、場合によっては制度を使わずにLED照明へ切り替えることも検討してみましょう。
LED照明の補助金でよくある質問
LED照明の補助金でよくある質問を、2つ紹介します。
- 国が管轄するLED照明の補助金制度はありますか?
- 都内以外の自治体が管轄するLED照明の補助金制度はありますか?
いずれもLED照明の補助金制度を活用する際には、把握しておきたい内容です。では、それぞれ詳しく解説します。
国が管轄するLED照明の補助金制度はありますか?
経済産業省の資源エネルギー庁が管轄する「先進的省エネルギー投資促進支援事業」制度があります。
事業内容によりA〜Dの4区分に分かれており、LED照明の設置はCの「指定設備導入事業」に該当します。それぞれの概要は以下の通りです。
事業区分 | A:先進事業 | B:オーダーメイド型事業 | C:指定設備導入事業 | D:エネルギー事業最適化対策事業 |
事業要件 | 先進性が認められた設備やシステムを支援 | オーダーメイド型設備の導入を支援 | 補助対象設備として登録済みである指定設備の導入を支援 | エネマネ事業者の活用による効率的な省エネ取り組みを支援 |
補助率 (中小企業等) | 3分の2以内 | 2分の1以内 | 3分の1以内 | 2分の1以内 |
補助率 (大企業等) | 2分の1以内 | 3分の1以内 | 3分の1以内 | 3分の1以内 |
補助金限度額 (非化石) | 上限:15億円/年度 下限:100万円/年度 | 上限:15億円/年度 下限:100万円/年度 | 上限:1億円/年度 下限:30万円/年度 | 上限:1億円/年度 下限:100万円/年度 |
「C:指定設備導入事業」の補助対象設備に指定されている「調光制御装置」にLED照明が含まれており、申請することで設備費の3分の1にあたる補助金を受け取れます。
都内以外の自治体が管轄するLED照明の補助金制度はありますか?
都内以外の自治体が管轄する省エネ関係の補助金制度を、いくつか紹介します。
いずれも申請することで補助対象経費の3分の1程度が支援されるため、初期投資の軽減につながります。募集要項に該当するならば、申請を検討してみましょう。
LED照明の導入に使える補助金を活用してコストを抑えよう
以上、都内でLED照明の導入に使える補助金3選について解説しました。
LED照明の導入は大規模になると大きなコストがかかるため、補助金を活用することで導入費用を抑えられます。
LED照明の導入は、環境保護や節電につながるのでぜひご検討ください。
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この記事を書いた人
編集部員 城下
EMEAO!編集部員の城下です。雑誌編集者と人材コーディネーターの勤務経験を生かし、現在はWebコンテンツの作成を担当しています。業者選定ガイドでは真っ白でクリーンな情報を届け、皆様にとって有益な知識の溢れるお城となるようなメディアを目指します。よろしくお願いします!