美容室の店舗に最適な照明を選ぶための4つのポイント
公開日:2021.06.27 最終更新日:2024.02.20
このコラムでは、美容室の店舗に最適な照明を選ぶための5つのポイントについて解説します。
店舗内の照明選びに悩んでいる事業者様は、ぜひご一読ください。
美容室に最適な照明を選ぶ5つのポイント
美容室では、カット時の手元の見えやすさ・カラーリングを美しく見せるなど、照明選びが重要となります。
また、セット面とは別のシャンプースペースなど、シチュエーションに合わせた照明選びも大切です。
美容室のシチュエーションごとに、最適な照明選びのポイントをおさえていきましょう。
ポイント①法律に遵守した明るさ
美容室の照明の明るさは、美容師としての業務を適正に行うための“美容師法施行規則”に「作業面の照度を100ルクス以上とすること」と定められています。(引用元:美容師法施行規則)
100ルクスはだいたい外灯下くらいの明るさなので、作業をするには見えにくい明るさです。
そこで参考にしたいのが、さまざまな作業内容や空間の用途に応じた「推奨照度」を定めた“JIS照明基準総則”です。
セットやカラーリングを行う美容室の明るさは、1,000ルクス以上を推奨しています。(引用元:JIS照明基準総則)
100ルクスでは暗い印象を与えてしまうので、1,000ルクス(百貨店売り場以上)の明るさを目安にしてください。
ポイント②カラーリングスペースは昼光色と電球色
カットやカラーリングを行うセット面の天井の明るさは、正確な色を確認しやすい「昼光色」の照明が最適です。
逆に、セット面の正面と下側には、肌の色をきれいに見せるオレンジ系の「電球色」を設置しましょう。
逆の配色で照明を配置すると、肌がくすんで見えたり、カラーリングがイメージ通りではないとクレームに繋がることもあるので注意してください。
ポイント③シャンプースペースは電球色
シャンプー台のあるスペースは、リラックスした空間が演出できるように、明るさが控えめの「電球色」が最適です。
特に、バックシャンプーの場合は照明がまぶしく感じるので、光が直接目に入らない箇所に配置することをおすすめします。
ポイント④雰囲気に合った照明
セット面やシャンプースペース以外は、お店の雰囲気に合った照明でOKです。
ペンダントライトでおしゃれな雰囲気を作ったり、スポットライトでモダンな雰囲気を作るなど、好みの照明を楽しんでください。
ポイント⑤演色性の高い照明
演色性とは、太陽光に照らされたときのモノの色をどれだけ再現できるかを表した指標です。Ra80程度で色の再現性が高いと評価され、多くのLED照明がこの基準を満たしています。
カラーやハイライトをしたとき、美容室では良い色だと感じても外では違っていては顧客からの信頼は得られません。
日常生活で髪の毛を意識するタイミングは、太陽光があたったときの色が基準になるので美容院の照明には演色性の高さが必要です。
美容室の照明に明るさが求められる理由
カットやカラーなど美容室での作業には明るさが欠かせません。具体的な理由は以下の2つです。
- 作業がしやすい
- カラーの色合いを正しく判断できる
それぞれ解説します。
作業がしやすい
美容室ではハサミを使って作業をするため、十分な明るさがないと手元が見えません。髪色が黒の場合は、毛流れが見えづらくなりハサミを入れる角度がわからない問題も発生します。
効率と安全を考えると、施術をするスペースには十分な明るさが必要です。
カラーの色合いを正しく判断できる
美容室では、たくさんの種類の色と明るさからカラーを選べますが、染まり方には個人差があります。
そのため、美容師は時間の経過ごとに髪を光に透かして、どのくらい色味が変化しているかを確認します。
照明によって髪色の見え方が変わるため、正確に色合いをチェックするためには十分な明るさが必要です。
美容室におすすめの5つの照明とその特徴を紹介
美容室はすべての場所を明るくすればいいわけではなく、使用用途や目的に合わせた照明の使い分けが重要です。
おすすめの照明は以下の5つです。
- ペンダントライト
- ダウンライト
- シーリングライト
- スポットライト
- シーリングスポットライト
それぞれ特徴も併せて紹介します。
お洒落な雰囲気がつくれるペンダントライト
ペンダントライトは、天井から吊りさげるタイプの照明器具です。
天井に固定するタイプの照明器具と比べて、床に近くなるため照射範囲が狭くなります。
また、照明から照らされるモノまでの距離が近くなるため陰影がはっきりとし、コントラストの強い光になる特徴があります。
シェードの種類が豊富なため、インテリアのアクセントになったりお洒落な空間を演出してくれるでしょう。
全体を照らす明かりとしてではなく部分的に明かりが欲しい狭い場所に適しているため、施術スペースや受付の雰囲気づくりに使うのがおすすめです。
空間を広く見せられるダウンライト
ダウンライトは天井に埋め込む形の照明器具です。小型で天井面が平らになるため、圧迫感を与えずすっきり広々した空間を演出できる特徴があります。
照射範囲が狭く明るさの度合い(照度)も低いため補助照明として使われることが多いですが、多灯使いしたりペンダントライトやスポットライトと組み合わせることで主照明にもできます。
電球の色は昼光色・昼白色・温白色・電球色があるので好みに合わせて選ぶといいでしょう。
明るさを確保できるシーリングライト
シーリングライトは天井に直接取り付けるタイプの照明器具です。天井とほぼ同じ高さから照らせるため、広範囲に均一な光を拡散できます。大型のシーリングライトは一般住宅の主照明として多く使われており、6畳から14畳までさまざまな広さの空間に対応しています。小型のシーリングライトは狭い空間を照らす目的で使われます。
埋め込み型のダウンライトに比べると照明の存在感がありますが、十分な明るさを確保できるため店内全域の天井面におすすめです。
空間にメリハリがつくスポットライト
スポットライトは狭い範囲を集中的に照らす照明器具です。レンズや反射鏡を使うことで、一定の方向に強い光を当てられます。
そのため対象物を空間から引き立たせる効果があり、例えば観葉植物を照らすなどして意図的に影をつくることで立体感のある空間を演出できます。
壁や天井に向けて光の反射を利用すれば、間接照明としての使い方もできるため、美容室ではシャンプーやリラクゼーションスペースなどリラックスしたい空間づくりにおすすめです。
さまざまな活用が可能なシーリングスポットライト
シーリングスポットライトは、部屋全体を明るくできるシーリングライトの機能に特定の場所を照らせるスポットライトが合わさった照明器具です。
スポットライトと同様に小さな照明が複数並んだ形をしており、お洒落でインテリア性が高い特徴があります。
電球を変えることで光色の選択も自由にできるだけでなく角度の調整も可能。間接照明や、手元の明るさを確保する手段など、スペースや目的に合わせて幅広く活用できます。
美容室の照明は作業内容やお店の雰囲気に合わせて選ぼう!
以上、美容室の店舗に最適な照明を選ぶための4つのポイントについて解説しました。
照明を上手に活用することで、お客様に満足いただけるサービスを提供することができます。
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この記事を書いた人
編集部員 城下
EMEAO!編集部員の城下です。雑誌編集者と人材コーディネーターの勤務経験を生かし、現在はWebコンテンツの作成を担当しています。業者選定ガイドでは真っ白でクリーンな情報を届け、皆様にとって有益な知識の溢れるお城となるようなメディアを目指します。よろしくお願いします!