業務用エアコンの効きが悪い時に考えられる要因と解決方法
公開日:2021.05.20 最終更新日:2024.07.12
本記事では、業務用エアコンの効き悪いときにチェックしておきたい室外機と室内機のポイントを解説します。
業務用エアコンの効きが最近悪くなったと感じる事業者様は、ぜひご一読ください。
業務用エアコンの効きが悪い要因
業務用エアコンの効きが悪くなる要因は、いくつかあります。
効率よくエアコンの効果を高めるためにも、何が原因でエアコンの効きが悪くなっているのかを、把握することから始めましょう。
要因①室内機の汚れ
最初にチェックしたいのが、室内機つまりエアコン自体の汚れです。
業務用や家庭用にかかわらず、エアコンは室内の熱い空気を取り込んで室外へ排出し、室外機がその取り込んだ空気を冷やす仕組みとなっています。
そのため、室内の熱を取り込む役割を持つ室内機に汚れが溜まると、空気をうまく循環させることができず、エアコンの効きが悪いと感じてしまうのです。
一般的に、フィルターやフィン、ファンにホコリが溜まっていることが多いですが、中にはカビが発生して嫌な臭いで気付くというケースも珍しくありません。
汚れを放置すると、エアコンの効きが悪くなるだけでなく故障につながるケースもあるため、定期的に掃除しましょう。
また、業務用エアコンの掃除について知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
関連記事:業務用エアコンの掃除方法とは?掃除手順やタイミングも詳しく解説
要因②室外機の排熱不良
室外機がうまく熱を排出できなくなっていることが引き金となり、エアコンの効きが悪くなっていることがあります。
室外機の排熱不良が起こる原因はいくつか考えられますが、主なものとしては、室外機が汚れている、室外機の周りに物を置くことで吹き出し口が塞がれているといったことが挙げられます。
基本的に、吹き出し口に限らず、室外機の周りには物を置かないほうが賢明です。
とくに自転車や植木鉢など、何気なく置いたものが障害となっているケースが多いため、この機会に一度見直してみることをおすすめします。
また、長時間にわたり直射日光が当たっていることも排熱効率が悪くなる原因となるため、その場合は室外機カバーなどを活用しましょう。
要因③部屋の広さにあっていない
部屋の広さに対してエアコンが小さすぎる場合は、エアコンの効果が十分に発揮されないことがあります。
通常、エアコンは「〇畳用」と表記され、最適な空間の広さが分かるようになっています。
その表記から、大きく外れたサイズや性能のエアコンを設置してしまうと、想定通りの暖かさや涼しさに調整することができません。
必ず、使用する部屋の広さに合ったサイズのエアコンを選びましょう。
一方、部屋のサイズに適したエアコンを選んだにもかかわらず、室内の温度調節が思うようにいかないケースがあります。
エアコンの効果は、部屋の収容人数や熱を発する電子機器の有無、日当たり状況など使用する状況や条件に大きく影響されるのです。
設置後に後悔しないためにも、そうした条件を考慮したうえで、エアコンを選ぶことが大切です。
また、エアコンの選び方について知りたい方は、こちらをご覧ください。
関連記事:業務用エアコンの選び方とは?押さえたいポイントを紹介
要因④冷媒ガス漏れ
エアコンから正常に風が出ているにも関わらず効きが悪い場合は、冷媒ガスが漏れている可能性があります。
冷媒ガスとは、エアコンの室内機と室外機を繋ぐ配管内に充填されているガスのことです。
冷房の際は、液体から気体に変化して熱を奪い、暖房の際は気体から液体に変化して周囲に熱を放出することで気温の調整を行っています。
そのため、ガス漏れが起こったとしても人体への影響はないため安心ですが、エアコン本来の機能が働かなくなってしまいます。
冷房なのにぬるい風しか出ない、暖房なのに冷気が出るなどのトラブルが現れた際には、冷媒ガス漏れを疑ってみましょう。
要因⑤故障・寿命
上記のいずれにも当てはまらない場合は、エアコンの故障あるいは寿命かもしれません。
エアコンの寿命は、大体10年が目安とされています。
それに加えて、室外機から異音がする、リモコンに問題はないのにエアコンの電源が入らない、冷媒ガスの漏れはないのに空気の冷えや暖まりが感じられない、といった症状がある場合は、買い替えを検討したほうがよいでしょう。
不調になってしまう理由(使い方)とは?
エアコンの寿命は10年が目安とご紹介しましたが、中には10年以内に不具合が出るエアコンもあれば、反対に15年を過ぎて変わらず稼働しているエアコンもあります。
それぞれ機種ごとの当たり外れがないわけではありませんが、使い方次第で寿命を延ばすことが可能です。
もちろん、どんなエアコンも経年劣化は避けられませんが、エアコンの使用時間が著しく長かったり、使用頻度が多かったりすると、稼働時間が長くなるぶんエアコンへの負荷が通常より大きくなります。
また、同時にエアコンを使えば使うほど部品の劣化は進むため、エアコンにも不調が表れやすくなるでしょう。
エアコンの不調は、メンテナンスの有無にも大きく関係しています。
ファンやフィルターが、ホコリやカビで汚れた状態で稼働させ続けると、部品に過剰な負荷がかかり、エアコンの寿命を大幅に縮めてしまうのです。
室外機にも同様のことが言えるため、室内機は月に1〜2回、室外機は年に1〜2回のペースでメンテナンスしておくと、突然エアコンが故障するリスクを減らすことができるでしょう。
業務用エアコンの効きが悪いときにチェックすべき室内機のポイント
業務用エアコンの効きが悪いときに考えられる要因は、室内機・室外機それぞれにあります。
室内機でチェックすべきポイントは、大きく2つあります。
- 業務用エアコンの動作が正常か
- ホコリやカビが溜まっていないか
ポイント①業務用エアコンの動作が正常か
業務用エアコン室内機のチェック方法の1つとして、まずエアコンが正常に作動するかを確認しましょう。
弱中強のコントロールが可能か、設定温度は変更できるか、風はきちんと吹き出すかを実際に動かしてみましょう。
また、運転モードが送風のみになっていると、当然ながら室温は下がりません。
風向きについても天井方向や極端な下向きなどになっていると、空気が上部や床下に滞留してしまい室内が適温になりません。
近年の業務用エアコンは集中制御のものが多く、システムが壊れているケースもあります。
エラーコードや電源の有無などで確認し、電源が入らない場合には業者に修理を依頼しましょう。
ポイント②ホコリやカビが溜まっていないか
業務用エアコンの内部にホコリやカビが溜まっていると、正常に動作しない場合や異臭などの原因になります。
定期的にフィルターを交換したり、内部の触媒ガスをチェックしたりすることも忘れてはいけません。
シーズンになる前に業者へと依頼し、チェックと整備を済ませておけば、もしもの時にも安心です。
フィルターは必ず定期的に清掃が必要なので、可能であれば期限を決めて、チェックと掃除をするようにしましょう。
業務用エアコンの効きが悪いときに確認したい室外機のポイント
業務用エアコンは室内機だけでなく、室外機に異常がある場合にも効きが悪くなることがあります。
室外機の確認するべきポイントは、以下の2点です。
- 吹出口前が塞がっていないか
- 直射日光が当たっていないか
ポイント①吹出口前が塞がっていないか
業務用エアコン室外機の吹き出し口には、十分なスペースが必要です。
室外機からは暖かい空気が外に放出されるため、送風口に物が置かれていると冷却効率が悪くなります。
物が置かれていることにより室外機が熱を持ってしまうと、上手く排熱できなくなることもあるのです。
しっかりとしたクリアランスがあるかを確かめ、吹き出し送風口の前に物が置かれている場合は移動させましょう。
また、吹き出し口に枯葉やゴミなどが溜まっても同様のことが起こります。
室外機の外観を確かめ、異常があったら速やかに対処するようにしましょう。
ポイント②直射日光が当たっていないか
夏場であれば特に外気温が高く、日差しが強い場合には室外機が耐久温度以上の熱を持ってしまうこともあります。
室外機の温度が上がると熱交換効率が下がってしまう可能性もあるので、室外機は日陰になる場所に設置するべきといえるでしょう。
もし室外機が日陰に設置されていない場合は、室外機周辺にひさしを作ることで温度上昇を抑えられます。
可能なら、夏場を迎える前に室外機をチェックして設置場所が悪ければ業者に移動を依頼するとよいでしょう。
業務用エアコンの効きが悪いときは室外機の場所を確認し機器に異常がないかを確認する
以上、業務用エアコンの効きが悪いときに実践すべき室内機と室外機のチェック項目を解説してきました。
業務用エアコンは室内機と室外機に分かれているため、それぞれに異常がないかを確認する必要があります。
夏場や冬場のハイシーズンになる前にチェックを行い、異常があれば早めに業者に相談することも重要です。
セルフチェックをしても改善しない場合は、ぜひEMEAO!にご相談ください。
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この記事を書いた人
編集部員 濵岸
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