ビジネスフォンの導入価格の相場は?機器の選び方も紹介
公開日:2019.08.13 最終更新日:2023.07.18
チームワークを維持しながら仕事を円滑に進めるために必要なビジネスフォン。
しかし本体価格のほかに設置工事費も必要となり、全体でどれほどのコストがかかるのか見当もつきませんよね。
ビジネスフォンの必要性はわかっているものの、導入に必要な費用の相場や導入の方法がわからず、お困りの事業者様もいらっしゃるのではないでしょうか。
本記事では、今後職場にビジネスフォンを導入したいとお考えの企業担当者様へ、ビジネスフォンの導入費用の相場や価格の内訳、ビジネスフォンの導入に失敗しないためのポイントなどについて紹介します。
本記事監修のご紹介
本記事は、EMEAO!提携の優良ビジネスフォン取り扱い業者様であります株式会社DENKO様にご監修いただきました。
会社名 | 株式会社DENKO |
所在地 | 愛知県名古屋市中区栄3-2-3名古屋日興證券ビル4階 |
事業内容 | ビジネスフォンや複合機の販売、リース、レンタル、保守 |
愛知県名古屋市を拠点とする、OA機器を取り扱う企業です。ビジネスホンにおいては機器の提案はもちろん、回線手配や設置工事から保守まで、ワンストップで自社で行っています。また、名古屋地区ではナカヨ製品の売上一位の実績があります。
ビジネスフォン導入価格の相場は?
1つの例として中級モデルのビジネスフォン4台を導入する際、新品のビジネスフォンを購入する場合には総費用約40万円、また電話機・主装置両方を中古で購入する場合には総費用約20万円が必要です。
この例で想定しているのは、会社業務に必要な一般的な機能が備わった中級モデルを導入した場合で、内訳として電話機本体1台あたり38,000円、主装置15万円、初期設定含む工事費(配線工事、電話機の搬入などに必要な費用)8万円に設定しています。
導入価格に差が生じる理由とは?
上記の表にみられるように、ビジネスフォンの導入費は新品か中古かによって大きく異なります。
とくにビジネスフォンの主要メーカーであるNTTやNCC、Panasonicなどの企業は1年~2年ほどのスパンで頻繁に新機種を発表するため、旧モデルの製品は急速なスピードで中古市場に出回り、比較的安い価格で売りに出されます。
そのため正規店から新機種を購入する場合と中古品を購入する場合を比較したとき、場合によっては値段が10倍以上異なるケースもあります。
さらにビジネスフォン導入に必要な主装置の価格を比較すると、新品と中古品の間には電話機本体の場合よりも大きな価格差が発生します。
したがって、ビジネスフォンの導入を検討するにあたっては必要な機能や接続回線数を事前に確認し、職場環境に適した製品を選ぶ必要があります。
【導入形態別】ビジネスフォンの導入価格の相場
ビジネスフォンの導入に必要な費用は、導入形態によって価格が大きく異なります。
今回は新規購入・中古購入・リース・レンタルの4つの導入方法に分けて、ビジネスフォンの導入価格の相場をそれぞれ紹介します。
新品購入
新品機種のビジネスフォンを購入・導入する方法は、電話機本体の価格が比較的高額にのぼるため、あらゆる方法のなかでもっとも初期投資にお金がかかる方法です。
新品のビジネスフォン電話機本体の価格相場は3万円~5万円で、転送やダイヤルインといった一般的な機能を最低限備えた機種を選ぶのであれば最低でも3万円、機種によっては5万円以上の購入費用が必要です。
また、新品の主装置の価格相場は15万~20万円程度とされており、回線数や機能数によって価格幅が広がります。
ビジネスフォンを新品で購入する場合、6年間の法定耐用年数が定められているうえ、直接購入する場合にはメーカー保証が多くの場合1年程度つくため、故障時やトラブル時にも適切な保障制度を受けられます。
また新たに機種を購入する場合には社内の雰囲気にあわせてデザインを自由に選べるため、社内の雰囲気を壊さないかたちでビジネスフォンを導入できるメリットがあります。
中古購入
ビジネスフォンの導入費用を安く抑えたい場合に有効なのが、本体機器を中古で購入する方法です。
機器の購入費用の相場は中古の場合、電話機本体6,000円~1万円程度、主装置5,000円~1万5,000円程度になります。
中古購入であっても一般的な機能は備わっているため通常業務に支障が出る心配は不要で、とくに中古品販売業者は物品の清掃を定期的に行っていることも少なくないため、利便性においてデメリットを感じることはないと考えてよいでしょう。
ただし、新品購入とは異なり故障やトラブル時の保証が受けられないため、緊急時の修理費や機種の買い替え費用が余計にかかる可能性があります。
トラブル発生時の保証制度を受けたい場合には、中古品販売店へ保証内容を確認したうえで購入を検討しましょう。
販売店によっては1年~3年の保証プランを用意している店舗もあるため、万が一の事態に備えたい場合には購入の際に購入店に確認しておくと安心です。
リース
ビジネスフォンの導入方法として、リース会社との契約で機器を借りる方法があります。
月々の利用料は契約する電話機本体の数によって上下しますが、電話機本体1台あたり2,500円~4,000円前後が価格相場です。
リース契約でビジネスフォンを導入する際には、以下の項目にしたがって利用料金が変動します。
- 設置費
- 回線数
- 主装置の数
- 電話機本体の数
ビジネスフォンをリース利用する場合には基本利用料に対してリース利率を掛け合わせた金額が必要です。
リース利率は1.5%~2.0%が相場で、利用期間が長くなるほど利率は下がります。
このように、利用期間が短いほど利用料は高く、長期間の利用になるほど利用料は安くなります。
また最新機種を利用したり機種数が多くなったりする場合にはリース料金が高額になるケースもあります。
リース会社によって配線工事費や設置費用を無料にするキャンペーンを実施している場合もあるため、複数社の利用価格を比較したうえで最適な会社へ申し込みましょう。
ちなみにリース契約でビジネスフォンを導入する際には月額費用を経費として計上することが可能です。
リース契約を結ぶ場合は通常購入する場合と比較してトータルの費用は高額になりますが、自社の経営状況や予算管理の状況と照らし合わせて適切な導入方法を検討しましょう。
レンタル
ビジネスフォンを短期間利用するのであればレンタルする方法がおすすめです。
利用するビジネスフォンの機種や機能、最大接続回線数によってレンタル料金には価格幅がありますが、目安として電話機本体1台あたり1,500円~4,000円がレンタル料の相場です。
レンタル料金は回線数やレンタル期間に応じて大きく変動するため、ビジネスフォンの利用が必要な職場環境や、レンタルが必要な期間に応じて適切なプランで契約する必要があります。
短期間のみの利用に限られる場合には、業者によって日割り計算で料金支払いが可能な場合もあります。
しかし長期間の利用があらかじめ想定されている場合には、機器の購入やリース利用のほうが利用料金を安く抑えられるケースがあります。
ビジネスフォンを購入する場合の導入価格の内訳
ビジネスフォンを導入する際の費用は「機器本体(電話機、主装置、PBXなど)にかかる費用」「設置工事費」の2つに分けられます。
機器本体にかかるお金は購入する機種や台数によって価格が変動し、設置工事費は依頼する会社によって価格が上下します。
ここからは、機器本体にかかる費用と設置工事費の価格相場について紹介します。
ビジネスフォンの電話機本体と主装置の価格相場
新品・中古品の電話機本体と主装置の価格相場は「【導入形態別】ビジネスフォンの導入価格の相場」で紹介した通りです。
例えば社内に1台4万円の電話機本体を新品で50台導入する場合、電話機本体と主装置の合計金額は200万円以上にものぼります。
一方1台6,000円の電話機本体を中古で同じ台数分導入する場合、電話機本体と主装置の合計金額は約30万円にとどまります。
このように、ハード機器にかかる費用は新品・中古のどちらで購入するかによって総計金額が大幅に異なります。
導入費用を少しでも抑えたい場合には、中古での購入を念頭に電話機本体1台の購入費を最小限に抑えましょう。
工事費用の相場
ビジネスフォンは一般家庭に設置する電話機器とは異なり、電話回線に繋ぐだけで使えるようになるわけではありません。
ビジネスフォンを導入する際には、配線工事や機器の設置工事を専門業者に依頼しましょう。
電話機本体と主装置を1台ずつ設置する場合の工事費用は、以下の表の通りです。
上記以外の費用として、主装置と各端末を接続・設定するシステム設定費が10,000円程度、電話線固定のために使用する材料費が10,000円程度かかる場合があります。
上記の表では電話機本体と主装置を1台ずつ設置する場合の工事費用の相場を表記しましたが、電話機の台数が増えるほど工事費用の合計金額が2倍、3倍へ膨らむということではありません。
目安として、電話機本体を4台、主装置を1台設置する場合の工事費用は8万円程度が相場金額です。
ちなみに上記の表以外に必要な費用として、設置業者の出張費を支払う必要があります。
職場から遠方の業者に依頼すると出張費がかさみ合計費用が高額になる恐れもあるため、依頼時には出張費についてしっかりと確認をとったり、可能な限り職場から近い業者に依頼したりするなどして費用を抑えましょう。
さらに工事完了後、接続チェックや通話テストを行う際に料金が発生する場合もあるため、工事当日までに費用の内訳を業者に確認しておくことが非常に重要です。
【主要メーカー別】ビジネスフォンの料金表例
ここからは、シェア率の高い主要メーカー別にビジネスフォンの料金例を表にまとめて紹介します。
メーカー名 | 新品で購入 | 中古で購入 |
NTT | 360,000円~(3台セット) | 6,000円~/台(キャンペーン利用で0円) |
SAXA | 32,800円~(3台セット) | 7,500円~/台(キャンペーン利用で0円) |
NEC | 3,000円~/台 | 3,000円~/台(キャンペーン利用で0円) |
NAKAYO | 385,000円~(3台セット) | オープン価格・キャンペーン利用で0円 |
IWATSU | 3,000~円/台 | 9,800円~(キャンペーン利用で0円) |
パナソニック | 385,000円~(3台セット) | 464,200円(6台セット) |
日立 | 509,000円~(5台セット) | 11,000円~(キャンペーン利用で0円) |
ビジネスフォンの導入で失敗しないために押さえておくこと
ここまでビジネスフォン導入に必要な費用の相場について紹介しました。
ビジネスフォンを導入する際には費用の目安やメーカー・機種に関する情報を事前に把握し、導入を検討している職場環境に適した機種の購入・導入を進めることが重要です。
ここからは、ビジネスフォンの導入で失敗しないために抑えておくべき3つの項目について紹介します。
項目①業者の導入実績や口評判を調べる
ビジネスフォンのメーカーや機種を選ぶ際には、その機器が実際に現場へ導入されている実績や顧客によるレビューを把握し、複数業者を比較しながら最適なメーカー・機種を選びましょう。
ビジネスフォンは耐久年数が長いため、購入先のメーカーとは長い付き合いが必要です。
円滑でよりよいコミュニケーションができる関係を築ける企業なのか、トラブル時に真摯な対応をしてくれるメーカーなのか、しっかりと契約先となる企業を見定めましょう。
また導入実績を確認する際には、今後ビジネスフォンを導入しようとしている現場と導入事例に挙がっている現場との類似性に目を向け、参考にすべき事例を絞り込むことが重要です。
項目②見積もりの内容が明瞭であるか確認する
ビジネスフォンを導入するにあたって業者に見積もりを申請する場合には、見積もり内容が明瞭であるか、内訳がはっきり明示されているかといった点に注意しましょう。
見積もり時点にはなかった費用を後日請求されるといった事態が起こらないよう、見積もりの時点で費用に関する不明点は取りこぼしなく業者に問い合わせることが大切です。
項目③電話料金の明細を準備する
ビジネスフォン導入にあたって見積もりの申請を円滑に進めるために必要なのが、電話料金の明細です。
電話料金の明細には、契約している電話番号・チャンネル数など電話回線の利用状況が詳細に記載されているため、PBXの基板を即座に割り出し見積もりを作成することが可能です。
ビジネスフォン導入を検討している場合は、手元にある電話料金の明細をもう一度確認して準備しておきましょう。
導入コストを抑えるポイント
ここまで、ビジネスフォンを導入する際に失敗しないためのポイントについて紹介しました。
ビジネスフォンの導入には初期投資として大きなコストが必要です。
そのため、予算に余裕がない場合には導入時点にかかるコストを最小限に削減する必要があります。
ここからは、ビジネスフォンの導入コストを抑えるポイントについて紹介します。
ポイント①中古機器も検討する
先述したように電話機本体や主装置を新品で購入するか、中古で購入するかによって導入コストは大きく変動します。
電話機本体や主装置を中古で購入する場合、新品で購入する場合と比較して半額もしくは1/5程度の価格に抑えることが可能で、古い機種であれば価格が1/10以下になるケースもあります。
必要最低限の機能のみを求めるのであれば、一般的な機能が備わった中古機器の購入を検討してみましょう。
新たな機種が発表され型落ちした機種は急激に値崩れすることも想定されるため、最新機種の導入にこだわりがなければ少し古い機種を選ぶことで費用を抑えることも可能です。
中古品を購入したり旧機種を購入したりする場合でも一般的な業務を行ううえで支障を感じるほど機能の違いを感じることは少ないため、特別な理由がない限りは中古品や旧機種の購入を検討することがベターといえます。
ポイント②シンプルな機器を選ぶ
小規模の職場でビジネスフォン導入を検討する場合には、可能な限りシンプルな機器を選ぶことも得策です。
電話機本体や主装置は備わっている機能の種類や数によっても価格が異なります。
また導入対象となる企業や職場の規模、人員数によって機器の機能数だけでなく、必要な設置台数や接続回線数も異なるでしょう。
ビジネスフォン導入を念頭に導入対象となる職場の現況をしっかりと確認し、適切な機能数や機種の種類を見定めましょう。
ポイント③クラウドPBXを選ぶ
クラウドPBXとは、本来主装置が担う機能をインターネット上で処理する機械です。
ビジネスフォン導入の際に設置が必要な主装置は内線同士を接続したり外線着信を内線へ接続したりする際に各拠点に設置する必要がありますが、クラウドPBXであれば1台設置するだけで必要な機能を利用でき、大きな電話回線工事も不要です。
そのため、主装置をクラウドPBXに置き換えるだけで初期費用を安く抑えられます。
またクラウドPBXの機能としてスマートフォンを内線化したりビジネスフォン増設を簡単に行えたりできる機能が多く備わっているため、コンピューターでほとんどの情報管理を行う現代の職場環境に最適な機器といえます。
ポイント④ビジネスフォンを導入する目的を明確にする
ビジネスフォン導入を検討する際に、どのような目的でビジネスフォンを利用するのかをあらかじめ明確にしておくことで、無駄なく必要な機能のみを社内環境に整備できます。
例えば店舗受付にビジネスフォンを導入するのであれば基本的な内線環境や外線・内線の配線整備だけ行えば十分に業務を行えます。
この際目的を確認せずにとにかく最新機種の電話機を購入したり不要な電話機台数を準備したりすることは、経済的負担を大きくするだけで目的にみあった対応策とはいえません。
ビジネスフォンを用いてどのような業務を行おうとしているのか、今の社内環境にはどのようなビジネスフォンの機能が役立つのかなどについてしっかり考え、場合によっては中古品の購入やリース利用を検討するなど、予算や環境に対して適切な利用方法を考えましょう。
ポイント⑤相見積もりをとる
ビジネスフォンの導入価格は取扱い業者や生産メーカーの種類によって大幅に変動します。
そのため、ビジネスフォンの導入を検討する際には複数社のプランや機種について見積もりを申請し、複数の選択肢のなかから条件や環境に適した購入方法・導入方法を検討しましょう。
見積もりをとる際には店舗や業者の対応に対し、柔軟な対応をしてくれるかやトラブル時に十分な保証制度が用意されているかについてしっかり確認しましょう。
ビジネスフォンの導入費用の相場は、新品で40万円、価格の安い中古品で16万円程度
ビジネスフォンの導入には機器本体を用意したり機器を設置したりするための費用がかかり、導入方法によっては多額の初期費用を要する場合があります。
ビジネスフォンを導入する方法として新品機種を購入する方法だけでなく、中古品購入やリース利用、レンタル利用といった方法もあるため、予算内でビジネスフォンを導入できるようにあらゆる導入方法を検討しましょう。
またビジネスフォン導入で失敗しないためには中古品購入の検討だけでなく、主装置に替わるクラウドPBX利用の検討や複数社への相見積もりが効果的です。
ビジネスフォン導入によって社内の環境を最大限改善できるよう、ビジネスフォン導入の方法や購入費用の相場について正しい情報を手に入れ、適切な方法で導入手続きを進めていきましょう。
「ビジネスフォン導入をどの業者に依頼すればよいかわからない……」
とお困りの方は、ぜひ一度EMEAO!までお問い合わせください。
この記事を書いた人
編集部員 河田
編集部員の河田です。編集プロダクションでの書籍編集の経験を経て、現在はEMEAO!のWebコンテンツ編集・執筆とお客様へのインタビューを担当させていただいています。日々、コツコツと皆さんのお役に立つ情報を発信していきます!よろしくお願いします。