「思いのマネジメント」と呼ばれるMBBとは?MBOとの違いも解説
公開日:2020.02.25 最終更新日:2020.09.08
多くの人事評価システムには、目標管理を目的とする「MBO評価支援機能」が搭載されています。
しかし近年、MBOだけではなく、より質の良い目標管理を生み出す「思いのマネジメント」と呼ばれるMBBが話題となっています。
そこで本記事では、MBBの特徴から、人事評価システムにおける活用ポイントまでを解説します。
自社の業務改善を行いたい!とお考えの事業者様は、ぜひご覧ください。
「思いのマネジメント」MBBとは?
「Management By Belief」の頭文字をとってこのように呼ばれるMBBとは、目標管理制度のひとつです。
一橋大学名誉教授の野中郁次郎氏が中心となって提唱しており、同教授による著書も出版されています。
ここからは、MBBの特徴を解説していきます。
MBBの特徴
MBBの最大の特徴は、「思いのマネジメント」とも呼ばれている点です。
この「思い」とは、従業員一人ひとりが仕事に対し、やりがいや楽しさを心から実感して仕事に取り組むことができるためのものです。
従業員が業務のミッションを真に理解し、自分の意志で意欲的に取り組むことができるための仕組みなので、企業全体の質の向上が期待できるというメリットがあります。
また、自身の考えに基づいた目標設定による評価が行われるため、質の高い人事評価、および従業員が納得できる評価を行うことができます。
MBOとの違い
MBOとは、従業員が上司との面談により業務における目標を設定し、目標の進捗度を人事評価の参考とする制度です。
MBOについて、詳しくは下記の記事で解説しています。
対し、「思いのマネジメント」MBBは単なる目標設定から一歩踏み込み、従業員の価値観や将来的なビジョン、想いをまず上司と共有します。
そういった従業員一人ひとりのビジョンを踏まえたうえで、上司と従業員の双方が納得のいく目標を設定するのがMBBです。
目標設定におけるMBOとMBBの違いを、下記の表にまとめました。
MBOの目標設定の軸 | MBBの目標設定の軸 |
「何を」「いつまでに」「どのように」という、業務を遂行するための具体的かつ事務的なプロセス | 「自分はこの仕事を通して何をしたいのか」「自分は何が正しいと思うのか」という、従業員個人の考え |
異なるのは、個人の価値観が色濃く反映されているか否かという点です。
しかし、全く別のものというわけではないので、それぞれ適した場面で両者を使い分けることでより効果を発揮します。
人事評価システムで「思いのマネジメント」MBBを活用していくには?
人事評価システムを活用することで、社内でMBOのみならずMBBを浸透させることが期待できます。
例えば、まずは担当部署および会社としての目標、また担当業務を管理シートに明示します。
そのうえで、いずれの方法にしても欠かせない目標管理の基礎である「これまでの実績」「考えられる戦略」などを挙げていき、同時に「思い(考え、ビジョン)」を提示します。
このプロセスで目標を設定していつでも閲覧できる状態にし、目標管理シートに目標を入力することで、MBBを活用した人事評価システムの運用が可能です。
「思いのマネジメント」と呼ばれるMBBは、社員個人の価値観や思いを前提とした目標管理制度です
今回は、目標管理制度のひとつであるMBBについて解説しました。
従業員の価値観やビジョンが反映されるという特徴から、「思いのマネジメント」と呼ばれるMBB。
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この記事を書いた人
編集部員 城下
EMEAO!編集部員の城下です。雑誌編集者と人材コーディネーターの勤務経験を生かし、現在はWebコンテンツの作成を担当しています。業者選定ガイドでは真っ白でクリーンな情報を届け、皆様にとって有益な知識の溢れるお城となるようなメディアを目指します。よろしくお願いします!