今や企業経営に欠かせない「クレド」とは?メリットや活用方法を解説
公開日:2019.12.13 最終更新日:2020.07.20
「従業員のコンプライアンス意識を向上させたい」
「企業理念が従業員に浸透していない気がする……」
このようなお悩みを抱えている経営者の方は、実は少なくないのではないでしょうか。
近年、「クレド」という考え方が注目されています。
クレドとは、「約束」や「信条」といった意味のラテン語を由来にもつ、ビジネスパーソンと企業の双方のためになる考え方です。
本記事では、従業員との信頼関係の構築を課題に感じている企業の担当者様へ向けて、
「クレド」を企業に導入するメリットや活用方法を解説していきます。
クレドとは
クレドとは、ビジネスパーソンが仕事を行ううえで基準になる信条や行動指針です。
企業理念とは性質が異なるため、従業員の質を全体的に上げることが期待できます。
企業理念との違い
従業員の信条や行動指針というと、企業理念が連想されます。
しかし、クレドは企業理念とは成り立ちや目的が異なります。
企業理念とは多くの場合、創業当時から継承されており、社会の中でその企業がどんな目的をもっているのかという内容を比較的抽象的に表現しています。
対し、クレドとは企業環境が形成されてからの現場の意見を反映しており、従業員一人ひとりの具体的な行動指針を文章で示したものです。
カード型の用紙に印刷して全社に配布し、従業員がいつでも目視確認できるような工夫をしている企業も多くあります。
クレドの例
- 毎日笑顔で挨拶します
- お客様の幸せを第一に考え、行動します
- お客様の悩みに親身になって寄り添います
- 常に課題を考え、解決のため具体的に取り組みます
- 素早いレスポンスを心掛けます
クレドを作るメリット
クレドを浸透させることによって、高い自主性やコンプライアンス意識をもつ人材の育成、また従業員が目的意識をもって働きやすい環境作りが期待できます。
なぜなら、クレドとは現場で働く従業員の生の意見を反映し、伝わりやすい言葉選びで浸透させるものなので、従来の企業理念よりも考えを理解してもらいやすい特性があるためです。
トップと従業員個々人の間には、多くの場合仕事に対する意識にギャップがあります。
ギャップを埋められないまま、トップが考えた企業理念を掲げてもその重要性は残念ながら伝わりづらいものとなってしまいます。
企業理念が浸透しづらいことにお悩みの経営者の方は、クレドを新たに導入することでそのギャップを埋められる可能性があります。
クレドの浸透に人事評価システムが活用できます
人事評価システムを活用することで、より効率的に、的確な内容でクレドを作成することができます。
会社全体の課題を洗い出す
クレドの作成時は、会社が抱えている課題とは?という点をまず考えましょう。
人事評価システムの製品によっては、従業員一人ひとりのみならず、会社全体の評価分析機能があります。
今現在の会社の課題が見えてくるため、リアルタイムで会社が解決すべき内容と、伸ばすべき長所の両方をクレドの参考にすることができます。
アンケート機能で現場の意見を取り入れる
クレドの作成において、経営陣よりも現場の従業員の意見のほうが大切といっても過言ではありません。
人事評価システムのアンケート機能を使って、従業員として課題に感じていることや継続していきたいことなど、クレドに取り入れたい内容を調査しましょう。
アンケートの回答が人事評価につながることはないため正直な意見を、とひと言フォローを入れると、クレドの作成を通して従業員との信頼関係の構築も期待できます。
クレド導入後は、システムで効果の確認を
クレド導入して全社員に配布した後は、人事評価システムにクレドの内容に沿った評価項目を設定しましょう。
信条・行動指針といった目に見えづらいクレドですが、人事評価システムを使って効果を「見える化」することができます。
クレドとは、従業員一人ひとりが意識する具体的な信条。現場の意見を柔軟に取り入れ浸透させよう!
いかがでしたか?
企業理念とは違い、従業員一人ひとりへ浸透させる信条である「クレド」。
現場のリアルタイムの環境に合った内容を掲げることで導入の成功につながります。
本記事を参考に、既存の企業理念と差別化したクレドの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
この記事を書いた人
編集部員 城下
EMEAO!編集部員の城下です。雑誌編集者と人材コーディネーターの勤務経験を生かし、現在はWebコンテンツの作成を担当しています。業者選定ガイドでは真っ白でクリーンな情報を届け、皆様にとって有益な知識の溢れるお城となるようなメディアを目指します。よろしくお願いします!