信頼できる決済代行業者の選び方で押さえるべき7つのポイント
公開日:2019.10.24 最終更新日:2024.08.20
店舗やECサイトにクレジットカード決済の導入をしようと検討している経営者様には、クレジットカード決済導入のサポートを行ってくれる決済代行会社の利用がおすすめです。
そこで今回は、クレジットカード決済導入前にチェックしておくべき、決済代行会社の選び方の7つのポイントをご紹介します。
クレジットカード決済の導入で失敗したくないという事業者様はぜひご一読ください。
関連記事:決済代行会社の失敗しない選び方とは?EMEAO!業者選定ガイド【決済代行】
そもそも決済代行サービスとは?
決済代行サービスとは、クレジットカード決済や電子マネー、コンビニ払いといった決済手段の導入をスムーズに行うためのサービスです。
カード会社など、各決済サービスの提供会社と事業者間で直接契約を結ぶと、手続きの手間などがあります。
決済代行会社を使うことで、諸手続きを代行してもらうことで決済手段の導入やその後の運用がスムーズに行えるというメリットがあります。
特に、複数のクレジットカード会社や複数の決済方法を導入したい場合に便利です。
決済代行会社の、詳しい仕組みやメリットについてはこちらの決済代行サービスの解説をご確認ください。
決済代行会社の選び方7つの重要ポイント
店舗、顧客の双方にメリットのあるクレジットカード決済を導入する際は、決済代行会社の利用がおすすめです。
ここからは、決済代行会社の選び方に失敗しないための7つのポイントをご紹介します。
ポイント①導入したいクレジットカードのブランドを取り扱っているか
一口にクレジットカードといっても、VISAやMaster Card、JCB、ダイナースクラブ、銀聯などさまざまなブランドがあります。
そして決済代行会社によって、扱うブランドの種類も異なります。
「広い客層が来るので5大国際ブランドはおさえておきたい」
「うちは中国人観光客が多いから銀聯カードは必須」
など、客層が違えばどのカード会社と契約を結びたいのかも違ってくるはず。
これから獲得していきたい客層に合ったクレジットカードを取り扱っている業者を選択しましょう。
クレジットカードのブランドの選び方
クレジットカードには、VISA(ビザ)、Mastercard(マスターカード)、JCB(ジェーシービー)、American Express(アメリカンエキスプレス)、Diners Club(ダイナースクラブ)という5大国際ブランドがあります。
日本のクレジットカードのほとんどは5大ブランドのうちいずれかの国際ブランドと提携しています。
また、中国では銀聯(ぎんれん)カードというブランドが主流です。
下記の各ブランドの特徴を参考に、導入したいブランドを決めましょう。
- VISA…世界No.1のシェア。特にアメリカで強い。日本国内でもほとんどの店舗が対応
- マスターカード…VISAに次ぐシェア数。ヨーロッパでの利用に強い
- JCB…日本発の国際ブランド。世界シェアは弱いものの、日本国内での加盟店数No.1
- アメリカンエキスプレス…年会費が高いもののサービスも高品質(ホテルの優待や空港のラウンジ利用)
- ダイナーズクラブ…世界初のクレジットカードブランド。年会費・限度額が高く富裕層向け
- 銀聯カード…中国中央銀行のカード。特に海外旅行をする中国人にとって利便性が高い
どのブランドを選べばよいのかわからないという方は、まずはVISAカードとマスターカードの2社、もしくはJCBを加えた3社を導入するとよいでしょう。
関連記事:決済代行会社の仕組みとは?メリット・デメリットや選び方も解説
ポイント②他に導入したい決済サービスを扱っているか
クレジットカード決済以外の決済サービスも簡単に導入できるのが決済代行会社のメリットです。
実店舗であれば交通系電子マネーやQRコード決済も需要が高まっており、ECサイトであれば、コンビニ払いやキャリア決済などが使われます。
クレジットカード決済以外にも、導入を検討している決済サービスを取り扱っているかという点も確認しておきましょう。
関連記事:決済代行会社の選び方10選!仕組みやビジネスモデルも解説
ポイント③手数料や初期費用など、各費用は妥当か
決済代行会社の利用には費用がかかる場面がいくつかあり、まずは見積もりをとり各費目の金額感を確認しましょう。
決済代行会社の利用にかかる費用の一例として、下記の費目があります。
- 初期費用
- システム導入費用
- クレジットカードの加盟店手数料
- 入金手数料
- 月額料金
- サポートサービスのオプション料金
- 早期入金サービスのオプション料金(後述)
ポイントは、安さよりも“金額の妥当性”です。
あまりにも費用が安い場合は、セキュリティ面やサポート体制など不安な点があるため要注意です。
関連記事:決済代行会社の見積り比較ポイントは?手数料の相場や費用の内訳も解説
ポイント④入金サイクルは問題ないか
ほとんどの場合、カード会社や決済サービスによって売上金額の締め日や入金日は異なります。
バラバラの入金日を一本化し、キャッシュフローの問題を解決してくれるのも決済代行会社の強みです。
しかし、決済代行会社によって入金サイクルは異なります。
候補にしている決済代行会社は、自社にとって運用のしやすい入金サイクルであるかどうかを確認しましょう。
便利な早期入金サービスも要確認
最近では、早期入金サービスを行っている決済代行会社もあります。
たとえば、毎月15日と月末の2回締め日があり、それぞれ締め日の5営業日以内に入金されるというサービスです。
早期入金サービスはオプションとして別途追加料金がかかる場合がほとんどですが、キャッシュフローの改善をお考えの際は早期入金サービスの取り扱い可否や手数料についても確認しましょう。
ポイント⑤決済管理システムの使用感
決済代行会社と契約すると、売上金の管理を行う「決済管理システム」というものを使うことになります。
決済代行会社ごとに独自のシステムを提供しているため、システムの使用感を確認することも大事なポイントです。
決済システムを選ぶ際は、下記3つの点に着目しましょう。
またECサイトの場合は、自社のECサイトと提携が可能かという点も重要です。
- セキュリティ対策は万全か
- 誰でも簡単に操作できるわかりやすい画面か
- 決済処理を簡単に行える機能が揃っているか
ポイント⑥セキュリティ対策は万全か
クレジットカード決済を導入すると、お客様にとって非常に大事な個人情報を取り扱うことになります。
そのため、決済代行会社を選ぶ際にはセキュリティ面についても入念に確認しておきましょう。
決済代行会社のセキュリティ対策を見極める一つの方法として、情報保全に関する資格を取得しているかを確認するという手があります。
ほとんどの決済代行会社は自社のホームページに、取得している資格やセキュリティに関する取り組みを掲載しています。
下記のような資格・認証を取得していれば、セキュリティ面で信頼のおける決済代行会社と言ってよいでしょう。
- プライバシーマーク(Pマーク)…個人情報を保護する体制が整っていることを示す
- ISMS認証(ISO27001)…情報セキュリティに関する体制が整っていることを示す
- PCIデータセキュリティスタンダード…クレジットカードの情報を適切に保護・管理している証明
ポイント⑦導入実績やサポート面から信頼できる業者といえるか
決済代行会社を利用するということは、自店舗の売上金を一時的に預けるということ。
そのため、信頼できる業者かどうかという点がもっとも重要なポイントともいえます。
信頼性の確認のため、セキュリティ面はもちろん、導入実績やサポート体制もよく見ておくとよいでしょう。
単に実績の数字だけでなく、具体的な社名をどの程度公開しているかという点も重要です。
有名企業や老舗企業、自分と同業種の実績があればある程度信頼できます。
導入後に万が一のトラブルや、不明点があった場合のサポート体制も確認しましょう。
失敗しない決済代行会社の選び方とは?
ここまで、決済代行会社選びにおいて重要な確認ポイントを解説しました。
これら5つのポイントを踏まえたうえで、EMEAO!運営事務局がおすすめする選び方が、同一条件で複数の業者に見積もりを依頼し、比較することです。
最初に見つけた1社が評判の良い決済代行会社であればそこですぐに決めてしまいたくなるものですが、サポート体制や担当者との相性、導入時の初期費用などは各社ごとに異なります。
導入希望時期や導入したいカードブランドなど、同一の条件で複数の業者に見積もりを依頼することで、各社の違いがよくわかり、決め手となるポイントが見つかりやすくなります。
手間はかかってしまいますが、最も相性の良い業者と契約して長期的に店舗を運用していくために、EMEAO!運営事務局はこの方法を推奨しています。
【TIPS】クレジットカード決済を導入するメリット
クレジットカード決済では、カード会社の規定の引き落とし日にまとめて利用料金が引き落とされるため、その場で現金を持っていなくともすぐにカードを使って商品やサービスを購入できます。
ここでは、クレジットカード決済を導入するメリットを、店舗側とクレジットを使う顧客側でそれぞれ解説します。
店舗側のクレジットカード決済の導入メリット
店舗やECサイトがクレジットカード決済に対応することによる3つのメリットをまとめました。
- ターゲットの拡大
- リピート率向上の可能性
- 販売機会ロスの防止
クレジットカードの保有率は年々増加傾向にあります。
JCBが2021年2月に発表した調査では、全国の20~60代男女におけるクレジットカードの保有率は87%で、ひと月ごとの平均利用額は5.6万円との結果が出ています。※1
そのため、店舗をクレジットカード決済対応にすることでより多くのユーザーの需要に応えることになり、新規顧客やリピーターが増えることが大いに期待できます。
また、顧客にとって高額に感じられる商品も、クレジットカード決済に対応していれば分割での支払いも行えるため、販売の機会を失う可能性がぐっと下がります。
なお、クレジットカード決済導入には加盟店手数料が発生するため、店舗経営者様はこちらの決済システム導入における加盟店手数料の詳細をご確認ください。
※1引用元:JCB、「クレジットカードに関する総合調査」2020年度の調査結果を発表
顧客側のクレジットカード決済の導入メリット
次に、利用店舗がクレジットカード決済に対応していることで顧客にとってどのようなメリットがあるのかを見ていきましょう。
- その場ですぐに購入できる
- クレジットカードのポイントがたまる
- 現金を用意する必要がない
利用者側から見た場合のクレジットカードの最大の特徴は、その場ですぐに決済を行えるという点です。
実店舗の場合は、財布の中の現金を数えて取り出しレジで会計を行うという手間がなく、カードをスキャンするか暗証番号を入力するだけで決済が完了します。
ECサイトの場合はよりスピーディーで、クレジットカードであれば番号を入力するだけで決済が完了します。
また、各クレジットカード会社は独自のポイント制度を設けています。
たとえばオリコカードの場合、1.0%以上の高いポイント還元率が強みで決済額100円で1ポイントがたまります。※2
たまったポイントは1ポイント1円で各支払いに利用できるため、現金で買い物をするよりもお得な方法といえます。
このように、消費者にとってもクレジットカード決済はメリットが大きいため、店舗側が導入することで顧客満足度の向上が期待できます。
※2引用元:Orico Card THE POINT(オリコカード ザ ポイント)
7つの点を抑え、複数の業者を比較して最適な決済代行会社を選ぼう!
以上、決済代行会社の失敗しない選び方をご紹介しました。
数ある決済代行会社の中にも、大手企業で信頼性の高い業者、セキュリティ対策に力を入れている業者、決済手数料がとにかく安い業者など、各社さまざまな特徴があります。
各社のサービス内容をしっかり確認して、自店に最も合った決済代行会社を選択するようにしましょう。
EMEAO!ではコンシェルジュが御社の要望を汲み取って、ぴったりマッチする決済代行会社を一括ご紹介するサービスを行っております。
ご利用は無料なのでぜひお気軽にEMEAO!にお問い合わせください。
この記事を書いた人
編集部員 河田
編集部員の河田です。編集プロダクションでの書籍編集の経験を経て、現在はEMEAO!のWebコンテンツ編集・執筆とお客様へのインタビューを担当させていただいています。日々、コツコツと皆さんのお役に立つ情報を発信していきます!よろしくお願いします。