防犯カメラの効果を最大限引き出す使い方【導入場所別】
公開日:2019.08.23 最終更新日:2024.05.14
「セキュリティ向上のために、防犯カメラをつけたほうがいいのかな……」
このように漠然とした目的はあるものの、防犯カメラの具体的な使い方のイメージがわかない方も多いのではないでしょうか?
そこで本記事では、防犯カメラの導入ケースごとの効果的な使い方や設置場所を解説します。
これから防犯カメラを設置しようとお考えの方や、防犯カメラの具体的な使い方について知りたいという事業者様は、ぜひ参考にしてください!
本記事監修のご紹介
本記事は、EMEAO!にご登録いただいております優良防犯カメラ業者の株式会社セキュリティ結マール 代表取締役社長・山田 尚様にご監修をいただきました。
会社名 | 株式会社セキュリティ結マール |
所在地 | 愛知県小牧市横内440-1 |
事業内容 | 防犯カメラや警備機器システムの提案・販売、レンタル、リース |
Webサイト | https://piyopiyormk.wixsite.com/mysite |
2018年に創立された愛知県の防犯カメラ設置の専門会社。3,000件以上の実績があります。代表の警備会社での経験を活かした防犯知識による防犯提案が強みです。特に得意な分野は小規模医院・クリニックの防犯提案、屋外ポール設置型の防犯設備システム、またリサイクル工場や採掘場などの耐久性を重視した防犯設備です。
岐阜県関市出身。大手警備会社の機械警備営業を経て、中堅警備会社での防犯カメラ業務を経験。そこで海外製防犯カメラの目覚ましい技術に感銘を受けたことをきっかけに、大手警備会社にはできない手の込んだ防犯カメラの企画を提案したいとの想いから独立し、株式会社セキュリティ結マールを設立。
導入場所別防犯カメラの効果的な使い方
それではさっそく、設置場所ごとの防犯カメラの使い方を紹介していきます。
なお、防犯カメラの設置でかかる費用の相場もあわせてご確認いただくことで、機種選定がしやすくなります。
①店舗
店舗に防犯カメラを設置すると、トラブルの抑止や映像の記録、店舗のマネジメントなどさまざまな場面で活用ができます。
具体的には下記のような場所に設置するとよいでしょう。
- 出入口
- 死角になりやすい場所
- レジ付近
- 天井
出入口:目立ちにくいドーム型カメラ
店舗の出入口に防犯カメラを設置しておくと、万が一トラブルが発生した場合も記録映像から店舗に出入りする犯人の様子を特定できます。
ただし、出入口に目立つ防犯カメラを設置してしまうと他のお客様に不快感を与えてしまう可能性があるため、目立ちにくいドーム型カメラを選びましょう。
死角になりやすい場所:抑止力のあるバレット型カメラ
店舗内で死角になりやすく、スタッフの目が届きにくい場所は万引きなど不正行為が起こりやすい場所です。
「監視している」ということをアピールできるバレット型カメラを設置し、トラブルを未然に防ぎましょう。
レジ:高画質で音声録音もできるカメラ
レジ付近には、やり取りした金額が記録できるほどの高画質かつ音声録音機能のついた防犯カメラを設置しましょう。
金銭トラブルが起きた際に録画映像を確認することでスムーズな解決に導くことができ、お客様と従業員の間でいわゆる“言った・言わない”のトラブルが起こった際にも、防犯カメラの映像を見てどちらの言い分が正しいかを検証することができます。
天井:店舗全体を見渡せるクラウド型の360°カメラ or ドーム型カメラ
天井に360°カメラを設置すれば、店舗全体の人の動きを俯瞰して見ることができます。
ただし、360°カメラの映像は魚眼レンズの独特の構図になるため慣れていない場合は映像の状況把握が難しい可能性があります。
そのような場合は、そのまま見下ろす構図になるので比較的わかりやすいドーム型カメラを複数個設置するという方法もあります。
また、インターネットを通じて映像を確認できるクラウドカメラを選ぶことで遠隔地からもリアルタイムで店舗の様子を把握できます。
クラウド対応の防犯カメラは店舗のマネジメントや感染症対策まで幅広い使い方があります。
たとえば、複数拠点をもつ場合に店舗にクラウド型の防犯カメラを設置すると、店舗ごとの混雑状況を一度に比較できるため人員が不足している店舗に他店舗から一時的にスタッフが駆け付けることができます。
また、防犯カメラの映像をお店のWebサイトで公開することで、お客様はいつでもお店の混雑状況を確認可能になります。
混雑していない時間帯を選んで来店することで感染症拡大のリスクを押さえることが可能です。
店舗での防犯カメラの使い方についてはこちらの記事でより詳しく解説しています。
②オフィス
オフィスは人の出入りがなくなる休日や夜間に窃盗などの犯罪の被害に遭ってしまうことがあるため、暗視機能のついた防犯カメラを設置するという使い方がおすすめです。
以下で、具体的な設置場所や使い方を紹介します。
- エントランス・受付
- オフィス内部
- 機密情報や金庫の保管場所
エントランス・受付:目立ちにくいドーム型カメラ
エントランスや受付は、従業員だけでなく取引先や面接希望者などの来客も行き来する場所ですので、見た目で威圧感を与えにくいドーム型のカメラを設置しましょう。
さらに、不審人物の訪問など万が一のトラブルの際にも後からやり取りを確認できるよう、録音機能のついたものがおすすめです。
オフィス内部:全体を見渡せる360°カメラorドーム型カメラ複数個
オフィスに防犯カメラを設置し存在を周知することで、従業員は“カメラで見られている”ことを意識するため、ハラスメントの抑止やコンプライアンス意識の向上に役立てるという使い方ができます。
360°カメラを天井に設置すると、防犯カメラ1台で各従業員の動きを俯瞰して確認することが可能です。
尚、360°カメラは魚眼レンズを使っている特性上、慣れていないと映像の状況を把握しづらいという点には注意が必要です。
魚眼レンズの映像が見づらい場合は、ドーム型カメラを複数個設置するという方法もあります。
360°カメラ1台あたりの相場は8~10万円程度、ドーム型カメラであれば1台23,000円程度のため同じ予算内であればドーム型カメラを3~4台設置して360°カメラ同様に天井からの監視に役立てることができます。
機密情報や金庫の保管場所:任意の場所をズームできるPTZ型カメラ
機密情報の含まれた書類や金庫などを保管している場所には、別途防犯カメラを設置しましょう。
PTZ(パン・チルト・ズーム)型防犯カメラは、任意の場所をズームして確認できるカメラです。
機密書類を手にした人物に怪しい動きがあった場合は手元や顔をズームして確認できるため、セキュリティを特に高めたい場所にはPTZ型防犯カメラがおすすめです。
③駐車場
無人の駐車場や広い駐車場は管理人の目が行き届きにくいため、防犯カメラがトラブルの抑止に大いに役立ちます。
また、クラウドカメラで駐車場の混雑状況を公開し利用者の混雑状況把握に役立てるという使い方も。
駐車場は夜間のトラブルが起きる可能性もあるため、取り付ける防犯カメラは必ず夜間撮影が可能なものを選び、さらに屋外駐車場の場合は雨風に強い屋外設置用のものを選びましょう。
具体的な以下の場所への設置が効果的です。
- 出入口周辺
- 駐車場の中央
- 駐車場全体
出入口周辺:逆光対応の高画質なバレット型カメラ
駐車場で最もセキュリティに力を入れるべき場所は、出入口です。
駐車場では自動車へのいたずらや車上荒らし、自動車の盗難などのトラブルがしばしば起こります。
出入口に目立つバレット型の防犯カメラを設置しておくことで、不審人物の侵入を抑止できるためトラブル対策になります。
また、犯人が車で出入りした際には車種や車の色、ナンバーを記録しているとその後の犯人特定やトラブル解決のための大きなカギとなるため、ナンバーまで記録できる高画質な防犯カメラを選びましょう。
屋外の駐車場の場合、時間帯によっては逆光で映像がうまく写らないことがあるため逆光対応のものを選ぶことも大切です。
駐車場の中央:任意の場所を拡大できるPTZカメラ
PTZ(パン・チルト・ズーム)カメラを駐車場の中央に設置すれば、普段は駐車場全体を俯瞰して撮影し、不審な動きがあった時だけ特定の場所をズームして確認するという使い方ができます。
クラウド型のPTZカメラを効果的に活用することで、無人の駐車場であってもその場にいるかのように特定の場所だけを確認できます。
駐車場全体:抑止力のあるバレット型カメラ
前述のPTZカメラは気になることがあった場合に特定の場所をズームして確認できますが、ズームしている箇所以外の部分は見切れてしまい確認できません。
常に駐車場内で監視できていない場所が発生しないよう、駐車場全体にバレット型カメラを設置しましょう。
台数や取り付ける場所は駐車場の広さにもよりますが、駐車場の四隅や各駐車スペースの後ろなどにポールを立てて取り付ける方法が一般的です。
④病院・クリニック
病院やクリニックは機密情報や薬品、医療器具などを取り扱っているため厳重な警戒が必要です。
尚且つ、防犯カメラの存在によって患者に威圧感を与えるようなことになってはならないという注意点もあります。
病院・クリニックでは以下の場所への防犯カメラの取り付けが効果的です。
- 各出入口
- 待合室の天井
- 事務所や薬品庫
各出入口:バレット型とドーム型を適宜使い分ける
病院には、一般患者用や救急患者用、スタッフ用など複数の出入口がある場合があります。
出入口が複数あるということはそれだけ不審人物の出入りやトラブル発生のリスクも高くなるということです。
どの出入口も防犯カメラは必須ですが、一般患者用には目立ちにくいドーム型、救急患者用やスタッフ用の出入口には監視をアピールできるバレット型といったように適宜使い分けることで適切な効果を発揮します。
待合室の天井:全体を見渡せる360°カメラ
防犯カメラは、病院やクリックにおいてはサービス改善のための使い方もできます。
多くの場合、診察室から待合室の様子を直接見ることはできません。
しかし、待合室の混雑状況を防犯カメラを通して診察室で確認することで、対応スピードの調節やお待たせしてしまった場合のお詫びの言葉などきめ細かなサービス改善につながります。
また、受付や会計でのトラブルの際は証拠映像があると早期解決につながります。
待合室に設置する場合は、1台で全体を俯瞰して確認できる360°カメラであれば1台で済むため防犯カメラの存在が目立ちにくく、患者に不安感を与えることのない使い方が可能です。
事務所や薬品庫:監視をアピールできるバレット型カメラ
個人情報を記載したカルテを保管している事務所や薬品庫に無関係の人間が立ち入ることはあってはなりません。
そのため、事務所や薬品庫は出入口と室内それぞれにバレット型防犯カメラを取り付け、不審人物の出入を防ぎましょう。
⑤マンション
住民にとってマンションは共用部であっても自身の自宅となる場所のため、必要以上に威圧感を与えてしまってはクレームや退去につながってしまうおそれもあります。
トラブルの発生要因となりやすい箇所は防犯カメラの存在をアピールし、住民の日常と隣り合わせとなるような場所では防犯カメラを目立ちにくくするという使い方を心がけましょう。
また、新たに防犯カメラを取り付ける場合は住民の不安感を取り除くため、必ず防犯目的で防犯カメラを設置することを住民に事前に伝えましょう。
マンションでは、以下の設置場所での使い方が効果的です。
- エントランス・通路・エレベーター
- 駐車場・ゴミ捨て場
エントランス・通路・エレベーター:目立ちにくいドーム型カメラ
オートロックのマンションは、限られた人間しか原則出入りができないという安心感が油断を招いてしまうという可能性もあります。
そのためオートロックであっても、エントランスや通路、エレベーターなど共用部には防犯カメラを取り付けて万が一の際の早期トラブル解決に役立てましょう。
しかし、共用部のいくつもの場所に防犯カメラがあると住民は窮屈に感じてしまいます。
共用部では威圧感を与えにくく、インテリアを損なわないというメリットもあるドーム型カメラを選びましょう。
駐車場・ゴミ捨て場:マナー違反を抑止するバレット型カメラ
マンションの駐車場やゴミ捨て場はしばしばマナー違反によるトラブルが起き、違反者にその場で指摘することがなかなか難しいためお悩みの管理者様も多いのではないでしょうか。
マナー違反の目立つ場所では、あえて存在感をアピールできるバレット型カメラを取り付けると抑止力が期待できます。
⑥個人宅
ご自宅へのいたずらにお困りの場合や、夜間の人通りが少なくご不安な場合にも防犯カメラはおすすめです。
また、ご高齢のご家族やお子様の遠隔での見守りという使い方もあります。
- 玄関・駐車場
- 室内の天井
玄関・駐車場:暗視機能対応のバレット型カメラ
不審者への威嚇といった使い方をされる際には、一番目立ちやすいバレット型カメラがおすすめです。
犯人は当然のことながら、自らの罪が発覚することを恐れます。
犯罪行為の証拠を記録するための防犯カメラが設置されているのを見れば、たいていの犯罪者は侵入をあきらめるはずです。
夜間にも鮮明に証拠映像を撮影できるよう、暗視機能に対応しているものを選びましょう。
室内の天井:動体検知機能のついたクラウドカメラ
防犯カメラの効果的な使い方は犯罪やいたずらの抑止だけではありません。
スマホと連携した防犯カメラを室内の天井に設置し、ご高齢の方や小さなお子様の様子を離れた場所から見守るという使い方もできます。
近年の防犯カメラは動体検知機能が搭載されたものもあります。
人やものが大きく動いた際にスマホに通知が送られるため何かあった際にすぐに対応することができ、見守りの際に大いに役立ちます。
逆に、“動くはずのものが動かない”という異常の検知を利用した使い方もあります。
寝室の近くに防犯カメラを設置することで「いつもの起床時刻を過ぎても起きてこない」という際にいち早く気付き、適切な対応ができる可能性が高くなります。
このように、防犯カメラは家の中での安全対策という使い方もできるのです。
また玄関の手前に動体検知機能のついた防犯カメラをつけておくと、お年寄りの方やお子様が一人で外に出てしまう前に気付き、トラブルが起きる前に対応することも可能です。
適切な場所に防犯カメラを設置して正しい使い方で運用しよう
以上、防犯カメラの具体的な使い方や、効果を発揮できる設置場所を紹介しました。
一口に防犯カメラといえども、使い方はさまざま。
トラブル防止から犯人特定、安全のための見守りなど幅広い使い方があります。
防犯カメラによって解決したい課題を整理しておくと、適切な使い方が見えてくるでしょう。
「自社の防犯カメラの使い方にぴったり合う設置場所が知りたい」
「他にも良い防犯カメラの使い方がないか相談したい」
そうお思いの事業者様は、お気軽にEMEAO!までご相談ください!
コンシェルジュに一度ご相談いただければ、ご要望にピッタリな業者をピックアップして無料でご紹介いたします!
防犯カメラの優良おすすめ業者を知りたい方はこちらをご覧ください。
防犯カメラのおすすめ優良業者ランキング
地域別のおすすめ業者を知りたい方はこちらをご覧ください。
この記事を書いた人
編集部員 河田
編集部員の河田です。編集プロダクションでの書籍編集の経験を経て、現在はEMEAO!のWebコンテンツ編集・執筆とお客様へのインタビューを担当させていただいています。日々、コツコツと皆さんのお役に立つ情報を発信していきます!よろしくお願いします。