【2024年】複合機の主要メーカー10選と目的別おすすめ機種を紹介
公開日:2024.09.25 最終更新日:2024.09.25
複合機は印刷やコピー、スキャンなどを1台でこなせるため、多くの企業に利用されています。業務の効率化を図る際は、欠かせない存在です。
しかし、数多くの複合機から1台に絞るのは難しいでしょう。
本記事では、複合機の主要メーカー10選と目的別のおすすめ機種を紹介します。また、複合機を選ぶポイントも解説するので、自社に最適な複合機を見つけ、業務の効率化アップを目指しましょう。
複合機とは?
ここでは、複合機について解説します。
- 複合機とプリンターの違い
- 複合機のメリット
- 複合機のデメリット
参考にしてみてください。
複合機とプリンターの違い
両者の違いは、下記のとおりです。
項目 | 複合機 | プリンター |
機能 | プリント・コピー・スキャン・ファクスなどの機能が1台に搭載されている | プリント出力のみに特化している |
費用 | 高め | 安め |
サイズ | 大きめ | 小さめ |
プリンターは機能が少ない分、コストを抑えられる点が魅力です。一方、コピー機やファクス機などを個別に導入する際は、複合機1台にまとめたほうがコスト削減につながります。
また、リース契約を利用すれば、初期費用も抑えられます。用途に合わせて最適な機器を選びましょう。
複合機のメリット
複合機は1台で複数の機能をもつため、業務の効率化を図れます。また、機器の管理が楽になり、スペースやコストの削減も期待できます。
プリンターやコピー機、スキャナーを購入する必要がなくなり、その分オフィスのスペースやコストを抑えられるのもメリットです。さらに、1台で複数の作業をこなせるので、作業の切り替えもスムーズに行えます。
省スペース化と効率化を同時に実現可能な複合機は、多くの企業に役立つでしょう。
複合機のデメリット
複合機は多機能なため、単体機能のプリンターやコピー機に比べて、初期費用が高くなりやすいです。また、故障するとすべての機能が使えなくなるリスクもあります。
たとえば、コピー機能が故障した場合は、スキャンや印刷も止まって業務に支障が出る可能性があります。複合機の利便性とリスクを理解し、用途に合わせて導入を検討しましょう。
複合機を製造している主要メーカー
複合機を製造している主要メーカーを下記にまとめています。
メーカー | 特徴 |
Canon |
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富士フイルム |
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SHARP |
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RICOH |
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KYOCERA |
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TOSHIBA |
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EPSON |
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brother |
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KONICAMINOLTA |
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muratec |
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それぞれの特徴を解説します。
Canon
代表的な機種 |
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キヤノンの複合機がおすすめな企業 |
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Canonの複合機は、高い印刷品質と使いやすさが魅力です。長年のデジタルカメラ製作で培ったノウハウを活かしているのが特徴で、独自機能を多く備えています。
たとえば、カラー印刷は発色が鮮やかで、細かな文字や画像もくっきりと再現されます。オフィス向けの機種では、操作パネルがスマホやタブレットのような感覚で直感的に使いやすく、多機能でありながらスムーズな操作が可能です。
富士フイルム
富士フイルム(旧富士ゼロックス)の代表的な機種 |
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富士フイルム(旧富士ゼロックス)の複合機がおすすめな企業 |
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富士フイルムは、高品質かつ使いやすいのが魅力です。また、サポート体制が迅速なことに定評があり、多くの企業や業界で導入されています。
複合機は大量印刷や高速印刷に優れているため、大企業やオフィスに適しています。また、最新のLEDプリントヘッドやICT技術の採用によって、高解像度の印刷も得意です。
さらに全国に多数の保守拠点があるため、トラブル発生時も慌てることなく、迅速にサポートを受けられます。
SHARP
SHARP(シャープ)の代表的な機種 |
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SHARP(シャープ)の複合機がおすすめな企業 |
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SHARPは、操作性の高さとエコ機能が特徴の複合機を製造しています。
大型タッチパネルを搭載している機種も製造しており、誰でも直感的に操作できるのが魅力です。ほかのメーカーよりもリーズナブルな複合機が多く、導入費用や維持費を抑えられます。
また、機種によっては従来よりも約20%の省スペース化を実現しているため、複合機を置くスペースを節約したい場合にも最適です。
RICOH
RICOH(リコー)の代表的な機種 |
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RICOH(リコー)の複合機がおすすめな企業 |
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オフィス用複合機で定評のあるRICOHは、耐久性が高く、大量印刷や頻繁な使用にも耐える設計が特徴です。
官公庁や金融機関でも導入されており、多様なニーズに応えられる複合機を展開しています。また、全国にサービス拠点を多く展開しているため、万が一のトラブル発生時には迅速な対応をしてもらえるのが魅力です。
さらに、24時間・365日のフルタイム保守サービスをオプションでつけられるので、サポート体制を重視している企業に適しています。
KYOCERA
KYOCERA(京セラ)の代表的な機種 |
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KYOCERA(京セラ)の複合機がおすすめな企業 |
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KYOCERAは、耐久性とエコ性能に優れた複合機を提供しています。耐久性に優れた「アモルファスシリコン」を使った、独自のドラムが採用されているのが特徴です。
長期間の使用でも安定した性能を発揮し、メンテナンスコストも抑えられます。また、文書の仕分け処理の自動化や、安全性の高いPDFデータ作成など、業務の効率化も図れます。
TOSHIBA
TOSHIBA(東芝テック)の代表的な機種 |
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TOSHIBA(東芝テック)の複合機がおすすめな企業 |
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TOSHIBAの複合機は、操作性とセキュリティ機能に特化しています。高性能ながらも本体価格やカウンター料金は安く設定されており、コストパフォーマンスが高いのも強みです。
操作パネルも見やすく、誰でも簡単に操作できます。さらに高速な処理に有効なSSDを採用し、保存データすべてが暗号化されるため、セキュリティを重視する企業におすすめです。
EPSON
EPSON(エプソン)の代表的な機種 |
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EPSON(エプソン)の複合機がおすすめな企業 |
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EPSONの複合機は、大容量インク搭載で低印刷コストを実現しているのが特徴です。エコタンク搭載モデルは、低印刷コストで使うほどお得を実感できます。
また、プリントやコピーの使用状況に合わせて、最適なプランと複合機を選べるサービスを用意しているのも特徴です。オフィスを今より快適にしたい企業に多く利用されています。
brother
brother(ブラザー)の代表的な機種 |
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brother(ブラザー)の複合機がおすすめな企業 |
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brotherは、工業用ミシンやラベルプリンターなど、さまざまな機器を提供しています。複合機では、コンパクトな事務所に適している機種や、大規模の企業に最適な大容量インクモデルなど、ラインナップが充実しているのが特徴です。
グッドデザイン賞を受賞している機種も複数もっており、高機能ながらコンパクトな複合機を求めている企業におすすめです。
KONICAMINOLTA
KONICAMINOLTA(コニカミノルタ)の代表的な機種 |
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KONICAMINOLTA(コニカミノルタ)の複合機がおすすめな企業 |
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KONICAMINOLTAは、カメラメーカーの「コニカ」と複写機メーカーの「ミノルタ」の合併で設立された企業です。本体のデザイン性が高く、白と黒の基調としたおしゃれな外見が魅力です。グッドデザイン賞の受賞歴も複数もっています。
また、色彩の再現性に優れており、細かなデザインや写真も鮮明に印刷できるのも魅力です。高品質なカラー印刷を求める企業には、KONICAMINOLTAの複合機をおすすめします。
muratec
muratec(ムラテック)の代表的な機種 |
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muratec(ムラテック)の複合機がおすすめな企業 |
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muratecは、日本で初めて一般用のファックスを製造した企業です。複合機にはシンプルなデザインのインターフェースを採用しており、使いやすさを追求しています。
タブレットライクな静電式大型タッチパネルを搭載し、マニュアルを見なくても直感的に操作できるのが魅力です。また、MacOSが標準装備されているため、社内のMac使用率が高い企業におすすめです。
オフィス向けの複合機3選
オフィスにおすすめの複合機は、下記の3つです。
機種 | 価格 | 連続印刷速度 (A4サイズ/分) |
RICOH IM C6500 | 3,620,000円~ | モノクロ:65枚 フルカラー:65枚 |
Canon iR-ADV C7780 | 3,800,000円~ | モノクロ:80枚 カラー:70枚 |
富士フイルム Apeos C8180 | 5,711,000円~ | モノクロ:60枚 カラー:60枚 |
それぞれ解説します。
RICOH IM C6500
本体標準価格 | 3,620,000円~ |
連続印刷速度/分 (A4サイズ) | モノクロ:65枚 フルカラー:65枚 |
読み取り解像度 | 600dpi×600dpi |
書き込み解像度 | 2,400dpi×4,800dpi |
コピー原稿サイズ | A3サイズまで |
無線LAN | あり |
RICOHのIM C6500は、さまざまな業務に適応する頼もしい複合機です。コピー・プリント速度は、1分でフルカラー80ページとハイスピードを実現しています。
また、最新の状態で複合機を使える「RICOH Always Current Technology」の仕組みによって、業務に合わせて必要な機能を追加できます。機器の導入後も市場や環境の変化にいち早く対応したい企業におすすめです。
Canon iR-ADV C7780
本体標準価格 | 3,800,000円~ |
連続印刷速度/分 (A4サイズ) | モノクロ:80枚 カラー:70枚 |
読み取り解像度 | 600dpi×600dpi |
書き込み解像度 | 2,400dpi×2,400dpi (コピー時:600dpi×600dpi) |
コピー原稿サイズ | A3サイズまで |
無線LAN | あり |
1度の原稿搬送で、表面と裏面を同時に読み取る「両面同時読み取りADF」が標準装備されています。高速かつ静音設計のADFで、スキャン業務の生産性を高めてくれるのが魅力です。
さらに、フルフラットのタッチパネルを採用しているのもポイントです。ソフトキーへのタッチのみで操作が完結する「ハードキーレス設計」と、本体右側にある「ICカードリーダー部」によって、最短の視線移動と手の動作を実現しています。
障害発生時の復旧サポートや、複合機からの簡単操作による修理依頼に対応してくれるサポートも別途用意。操作のしやすさはもちろん、トラブル発生時も迅速に対応してほしい企業におすすめです。
富士フイルム Apeos C8180
本体標準価格 | 5,711,000円~ |
連続印刷速度 (A4サイズ/分) | モノクロ:60枚 カラー:60枚 |
読み取り解像度 | 600×600dpi |
書き込み解像度 | 文字写真/写真:2,400×2,400dpi 文字/地図:600×600dpi |
コピー原稿サイズ | A3サイズまで |
無線LAN | あり |
耐久性の高さに加えて、連続大量出力ニーズに応える複合機です。給紙は最大8,470枚セットでき、さらに大容量のトナーカートリッジによって、トナーや用紙の交換頻度を抑えられます。
また、立ち上がり・出力ともに素早いため、使いたいときにすぐに使えるのが魅力です。さらに、オプションのサーバーレスオンデマンドプリントでは、複合機が使用中の場合は、ほかの空いている複合機から出力できます。急ぎのときでも順番待ちをする必要がありません。
最大100台までの連携が可能なので、大規模なオフィスにおすすめです。
自営業や小規模オフィス向けの複合機3選
自営業や小規模オフィスにおすすめの複合機は、下記のとおりです。
機種 | 価格 | 連続印刷速度 (A4サイズ/分) |
EPSON PX-M887F | 49,500円 | モノクロ:約34枚 カラー:約34枚 |
富士フイルム Apeos C320 z | 要相談 | モノクロ:31枚 カラー:31枚 |
SHARP BP-20C25 | 1,150,000円~ | 25枚 |
詳しく解説します。
EPSON PX-M887F
本体標準価格 | 49,500円 |
連続印刷速度 (A4サイズ/分) | モノクロ:約34枚 カラー:約34枚 |
読み取り解像度 | 原稿台:300×400dpi、600×600dpi(カラー) 自動原稿送り装置:300×400dpi、600×600dpi(カラー) |
書き込み解像度 | 600×600dpi、600×1,200dpi |
コピー原稿サイズ | A4まで |
無線LAN | あり |
PrecisionCoreプリントヘッドを搭載し、カラー・モノクロともにスピーディな印刷を可能にしています。最初の1枚もカラーは約5.3秒、モノクロ約4.8秒と高速なので、対面業務の際にお客様を待たせることはありません。
また、本体標準価格は49,500円(税込)と、リーズナブルなので導入コストを抑えられます。さらに、普通紙総印刷枚数30万ページの高い耐久性も強みで、高頻度の稼働を要求されるビジネスの現場に適しています。
富士フイルム Apeos C320 z
本体標準価格 | 要問い合わせ |
連続印刷速度 (A4サイズ/分) | モノクロ:31枚 カラー:31枚 |
読み取り解像度 | 600×600dpi |
書き込み解像度 | 600×2,400dpi |
コピー原稿サイズ | A4まで |
無線LAN | あり |
限られたスペースでも、容易に設置可能なコンパクトサイズを実現しています。オフィスの空きスペースや机の下など、さまざまな場所にフィットしやすいのが魅力です。
また、トナー節約機能によって、使用目的に応じたコストの節約が可能なのもポイントです。トナーセーブ量を「ややうすい」「うすい」「かなりうすい」の3段階から選べます。
高画質を必要としない社内文書では「ややうすい」を選択すれば、画質を落とさずにトナーの消費量を抑えられます。
SHARP BP-20C25
本体標準価格 | 1,150,000円~ |
連続印刷速度 (A4サイズ/分) | 25枚 |
読み取り解像度 | 600×600dpi、600×400dpi |
書き込み解像度 | 600×600dpi |
コピー原稿サイズ | A3まで |
無線LAN | あり |
ビジネスに求められる機能性と気軽に使えるサイズを兼ね備えた1台です。白と黒を基調にした洗練されたデザインは、どのようなオフィスにもマッチします。
ARアプリを使えば、設置シミュレーションも容易なため、購入してから後悔するリスクを減らせます。また、免許証や各種カードの表裏を1枚の用紙にコピーが可能なため、作業の効率化と用紙の節約につながる点も強みです。
両面原稿自動送り装置は、120枚までセットできます。A3からA5サイズの原稿を読み取れるので、業務の効率化が図れます。
複合機を選ぶポイント
複合機を選ぶ際は、下記のポイントを押さえましょう。
- 希望の導入方法に対応しているか
- 新品か中古か
- 毎月の印刷枚数・印刷速度で選ぶ
- 必要な機能があるか
- カラー印刷とモノクロ印刷の割合は適切か
詳しく解説します。
希望の導入方法に対応しているか
複合機の導入方法にはリースや購入などがあり、希望の方法に対応しているか業者選びが大切です。それぞれの特徴やおすすめな企業は下記のとおりです。
導入方法 | おすすめな企業 |
購入 |
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リース |
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レンタル |
|
自社の予算や使用頻度に合わせて、最適な導入方法を選びましょう。
新品か中古か
新品か中古かを選ぶ際は、コストと機能性を考慮しましょう。
新品は最新機能を備えている反面、初期費用が高くなる場合があります。一方で、中古の複合機はコストが抑えられるものの、保証期間が短く、故障リスクが高いのが特徴です。
中古の機種を選ぶ際は、信頼できる業者から購入するのが適切です。予算や使用目的に応じて、新品か中古かを検討しましょう。
毎月の印刷枚数・印刷速度で選ぶ
印刷の頻度やスピードが業務に合っていないと、業務効率に影響します。そのため、複合機を選ぶ際は、毎月の印刷枚数や印刷速度を明確にしましょう。
月間数千枚以上印刷するオフィスでは、高速印刷機が求められます。一方、印刷頻度が少ない自営業では、コンパクトなモデルでも十分に対応可能です。
印刷枚数と速度を事前に確認し、適切な機種を選びましょう。
必要な機能があるか
複合機には印刷、コピー、スキャン、ファックスなどさまざまな機能が備わっています。そのため、必要な機能を明確にして選ぶことが大切です。
ファックス機能が不要な場合は、ファックスなしモデルを選ぶことでコストを抑えられます。自社で必要な機能をリストアップし、最適なモデルを選びましょう。
カラー印刷とモノクロ印刷の割合は適切か
カラー印刷が多い場合は、カラー対応の複合機が必要です。一方で、モノクロがメインならば、モノクロ専用モデルで十分です。
営業資料やプレゼン用資料などでカラー印刷が頻繁に必要な場合は、カラー対応機種が適しています。印刷の目的に合わせて、カラーかモノクロかを選びましょう。
設置予定の場所に置けるサイズか
設置場所に収まらない大型機種を選ぶと、オフィス環境が狭くなり、使いにくくなる可能性があります。
小規模なオフィスや自営業では、コンパクトな複合機が理想的です。事前に設置場所の寸法を確認し、それに合ったサイズの複合機を選びましょう。
複合機を長持ちさせる方法
下記のように定期的なメンテナンスと正しい使い方を意識しましょう。
- 定期的に紙トレイやローラーを掃除する
- トナーやインクの残量を適切に管理する
- 過度な負荷がかからないように印刷枚数を管理する
長く使うために、日々のケアを怠らないことが大切です。
まとめ:用途別に必要な機能を把握し、自社に最適な複合機を選ぼう
複合機を選ぶ際は、自社の業務に必要な機能や印刷量の把握が大切です。主要メーカーの特徴を理解し、用途に応じて最適なモデルを選ぶことで、業務効率が大幅に向上します。
また、複合機を長持ちさせるためには、日々のメンテナンスも欠かせません。ぜひ、この記事を参考にして、自社に最適な複合機を見つけましょう。
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