
ISO45001とは?認証の取得を目指す3つのメリット
公開日:2019.11.01 最終更新日:2021.08.10
当記事では、ISO45001について、規格の概要から取得メリットまで詳しくご紹介していきます。
組織の根本からの働き方改革を望まれている事業者様は、ぜひ参考にしてください。
ISO45001とは
まずは、ISO45001とは一体どういうものなのか? というところから確認していきましょう。
そもそもISOとは?
ISO45001の説明の前に、ISOについて簡単に説明しましょう。
ISOとは、スイスのジュネーブに本部を置く非政府機関 (International Organization for Standardization/国際標準化機構)の略称です。
ISOの主な活動は国際的に通用する規格を制定することであり、ISOが制定した規格をISO規格といいます。
言い換えると、同じ認識をもつための世界共通の仕組みやルールがISO規格です。
ISOには、分野や産業ごとに様々な規格があります。
マネジメントシステムとは?
ISO規格にもいくつか種類があり、そのうちのひとつに「マネジメントシステム規格」があります。
マネジメントシステムとは、組織の活動を管理するための仕組みです。
ISO規格に準じたマネジメントシステムを運用することで、必然的に組織はISO規格の求める基準を満たすことになります。
ISO45001認証とは?
ISO45001は、労働安全衛生に関する初の国際規格です。ISO45001の規格に従うことで、労災を防ぎ、労働者側・企業側の双方にとって良い関係を築けるようなシステムを構築できます。
ISO45001に従った労働安全衛生マネジメントシステムを構築し、適切な運用ができていることを審査機関に認められると、ISO45001認証が取得できます。
よりわかりやすく言い換えると、ISO45001認証とは、従業員が安全に働くことができる環境が整った企業であるということを証明するためのものです。
またISO45001を含む認証取得には、ある程度の費用が必要になります。
コンサル会社に依頼する場合も含め、事前にISO認証取得に必要な費用相場をご確認いただくことで認証取得に取り組むかの検討材料になるでしょう。
ISO45001規格の要求事項とは
ISO45001に限らず、ISO認証の取得には、ISOの定める「要求事項」というルールに則ったマネジメントシステムを作る必要があります。
ISO45001の要求事項においては、大きく分けて3つの要素が求められています。
- トップ主導の取り組み
- 働く人への配慮
- PDCAサイクルの循環
以上の3点が、ISO45001の認証を受ける際に重要な要素となります。
ここからは、それぞれを詳しく見ていきましょう。
トップ主導の取り組み
要求事項の5.1「リーダーシップ及びコミットメント」において、組織のトップ自身が労働安全に関する取り組みに関与することが求められています。
労働安全マネジメントシステムは全社が一丸となって取り組まなければならないため、まずは経営者や事業部長など、企業のトップが方針を打ち出して社内全体に周知させる必要があります。
その他マネジメントにおける責任や各種支援なども、トップ主導で実施することが求められます。
全ての”働く人”への配慮
4.2「働く人及びその他の利害関係者のニーズ及び期待の理解」、5.4「働く人の協議及び参加」など、ISO45001の要求事項では「働く人」という表現が何度も登場します。
ここでいう“働く人”とは、単なる労働者に限らず、より広範囲を示しています。
- 事業者
- 管理職
- ボランティア
- インターンシップ
ISO45001では、事業活動に関わる全ての人の安全や健康のマネジメントも求められます。
PDCAサイクルの循環
PDCAサイクルとは、上記の4段階を繰り返して、継続的な改善を目指すサイクルのことです。
- Plan(計画) 働く人のニーズから、システムをどの程度適用するか範囲を決定し、組織の安全方針などに沿った目標を打ち出す
- Do (実行) 計画通りに進める
- Check (確認) 活動の監視や測定をし、結果を報告する。
- Act (見直し) 結果をより目標へ近づけるため、継続的に改善をする
労働安全衛生マネジメントシステムの根底は、PDCAサイクルにあります。
なぜなら、ISO規格に従いPDCAサイクルを循環させていくことで、継続的により良い労働環境へ改善していくことが可能となるからです。
ISO45001を認証取得するメリットとは
ここからは、ISO45001を認証取得すると、企業側にどんなメリットがあるのかを紹介します。
メリット①業務の効率化
ISO45001に沿った労働安全衛生マネジメントシステムを構築することにより、無駄を省き、業務を効率化することができます。
その結果として、組織の活性化や、様々なコスト削減を期待することができます。
メリット②取引機会の拡大
ISO認証を取得することは、国際的な権威から、企業の労働安全衛生への取り組みに対する信認を得ることともいえます。
そのため、ISO認証取得が信頼に繋がり、取引がしやすくなるという傾向があり、これも大きなメリットといえるでしょう。
メリット③より優秀な人材が集まる
ISO45001認証を取得することで、働き方改革に対応した職場環境づくりをしていると労働者にアピールすることができます。
そのためより多くの応募者が集まるようになり、優秀な人材を採用できる機会が増えるでしょう。
ISO45001は、労働の安全を保証する環境づくりのための国際的な規格です
いかがでしたでしょうか?
この記事を読んでいただくことで、ISO45001とはどんな規格なのかをご理解いただけたと思います。
ISO45001とは、リスク管理とパフォーマンス改善を目的とした、労働安全衛生マネジメントシステムです。
企業はISO45001認証取得に取り組むことで、リスク管理や業務の効率化を図ることができ、労働安全衛生に関する企業評価向上につなげることができます。
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この記事を書いた人
編集部員 M・S
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