ISO14001における「汚染の予防」。企業がすべきことは?
公開日:2020.01.21 最終更新日:2020.02.26
ISOのうち、環境マネジメントシステムの構築・運用のために定められているISO14001。
取引先や顧客に対し自社の信頼を上げられるほか、環境リスクの低減など多くのメリットがあるため、多くの企業が取得を進めています。
ISO14001についての基本的な情報は、下記の記事にて詳しく解説しています。
ISO14001の規格要求事項を確認すると、定めるべき環境方針のうちのひとつに「汚染の予防」が含まれています。
「汚染の予防」とは具体的にどのようなことを示し、実現のために何をすればよいのでしょうか?
本記事では、ISO14001の取得を検討されている事業者様へ向けて、ISO14001における汚染の予防とは何か?という点を詳しく解説します。
- 汚染の予防とは何か
- 汚染の予防のために企業がすべきこと
環境方針とは
環境方針とは、企業が定めるべき、事業における環境への取り組みに関する基本的な方針のことをいいます。
ISO14001における要求事項のうちのひとつであり、ISO14001の取得には環境方針を定めること、および関連する法令の遵守や文書化などが定められています。
ISO14001における「汚染の予防」とは?
ISO14001の規格要求事項において、環境方針の項では「汚染の予防についてのコミットメント」が義務付けられています。
この「汚染の予防」について、要求事項では下記のように解説されています。
有害な環境影響(3.2.4)を低減するために,様々な種類の汚染物質又は廃棄物の発生,排出又は放出を回避,低減又は管理するためのプロセス(3.3.5),操作,技法,材料,製品,サービス又はエネルギーを(個別に又は組み合わせて)使用すること。
引用:kikakurui.com
つまり、汚染の予防とは、事業における汚染物質や廃棄物の発生や排出を回避および低減するための手段のことをいいます。
コミットメントとは言質、約束を意味する言葉です。
すなわち、「汚染の予防についてのコミットメント」は「事業において、環境汚染物質を可能な限り発生させないために何を行うかという約束事」を示すことです。
汚染の予防のために何が必要?
汚染の予防とは、事業において環境汚染の原因となる物質の発生を防ぐよう努めることであることがわかりました。
汚染の予防の実現のためには、具体的にどのようなことを進めればよいのでしょうか。
ISO14001の要求事項を読み進めると、汚染の予防について下記のような注記があります。
注記 汚染の予防には,発生源の低減若しくは排除,プロセス,製品若しくはサービスの変更,資源の効率的な使用,代替材料及び代替エネルギーの利用,再利用,回収,リサイクル,再生又は処理が含まれ得る。
引用:kikakurui.com
ここまでに出た情報を要約すると、汚染の予防のために企業がとるべき手段の例として、下記の内容が挙げられます。
事業において汚染の予防のためにすべきこと
- 環境に悪影響のない材料の使用
- 環境に悪影響のない事業工程を行う
- 代替エネルギーの利用
- 積極的なリサイクル活動
- 効率的な資源の利用
基本的には、事業における工程、および使用する材料やサービスを見直し、環境に悪影響のないものに変更することで汚染の予防が実現できるでしょう。
ISO14001における汚染の予防とは、事業における環境汚染の原因を可能な限り削減する活動のこと
いかがでしたか?
今回は、ISO14001の取得において必須である「汚染の予防」について解説しました。
ISO14001の取得に向けて、自社の事業で具体的に何をすべきかご理解いただけたでしょうか。
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この記事を書いた人
編集部員 城下
EMEAO!編集部員の城下です。雑誌編集者と人材コーディネーターの勤務経験を生かし、現在はWebコンテンツの作成を担当しています。業者選定ガイドでは真っ白でクリーンな情報を届け、皆様にとって有益な知識の溢れるお城となるようなメディアを目指します。よろしくお願いします!