アプリ開発を外注するメリットとは?デメリットや注意点もあわせて紹介
公開日:2023.11.16 最終更新日:2024.04.18
「アプリ開発を外注する際の注意点は?」
「外注の流れや費用相場を知りたい」
「アプリ開発外注のメリット・デメリットは?」
今や誰もが使うアプリ。
当然、使い手がいれば作り手がいて、そこはあまりに知られていない世界です。
本記事では、アプリ開発の「外注」に焦点を絞って、冒頭の話題について解説していきます。
開発発注先を探している方は、ぜひ最後までご覧ください。
アプリ開発は外注することもできる
結論、アプリ開発は外注が可能です。
企業や個人が自社のアプリ開発を専門の外部の開発会社に依頼することは、今や珍しくありません。
外注するメリットは、開発に必要なスキルや知識を持つ専門のチームが開発に取り組むため、高品質かつ効率的にアプリを開発できることです。
また、開発会社がさまざまなプラットフォームに対応している場合、一度の依頼で複数のプラットフォーム向けのアプリを開発することも可能です。
一方で、外注にはコストや時間管理の課題がありますが、外部の開発会社の専門知識と技術を活用するため、優れたアプリの開発を目指す場合には有用な手段です。
アプリ開発の費用相場
ここからは、アプリ開発の費用相場について見ていきましょう。
ここでは、以下3つの観点から解説していきます。
- 開発費の算出方法
- 自社開発の場合
- 外注する場合
それぞれ確認してください。
開発費の算出方法
アプリ開発の費用は、さまざまな要素によって異なります。
一般的な開発費の算出方法は、以下を参考にしてください。
- 作業単価 × 作業時間+固定費用=開発費
- 作業単価:エンジニア・プログラマーが1ヶ月稼働した際に発生する報酬金額
- 作業時間:システム開発で実際にかかった時間
- 固定費用:機材や設備(ドメイン取得・SSL証明書費用・サーバー維持費など)にかかる費用
また、使用する技術やプラットフォーム、追加の機能なども費用に影響を与えます。
開発費は個別の要件や要望によって変動するため、具体的な内容に合わせた見積もりが必要です。
自社開発の場合
自社開発の場合は、以下が相場として挙げられます。
アプリのジャンル | 費用相場について |
EC系 | 約100万~300万円 |
コミュニケーションツール系 | 約100万~500万円 |
ゲーム系 | 約300万~1,000万円 |
チャットボット系 | 約50万~100万円 |
管理ツール系 | 約50万~300万円 |
外注する場合
外注する場合は、以下が相場として挙げられます。
搭載する機能 | 費用相場 |
ログイン機能(メールアドレス使用) | 約20万~40万円 |
決済システム機能(システム構築込み) | 約30万~50万円 |
ユーザーデータ管理機能 | 約50万~100万円 |
アプリデザイン | 約10万~100万円 |
データ利用(新規取得) | 約50万~70万円 |
他社ツール(SNS連携など)の実装 | 約5万円 |
関連記事:アプリ開発を外注するなら相場を知っておこう!費用の算出方法を解説
アプリ開発を外注する流れ
次は、実際にアプリ開発を外注する流れについて解説していきます。
主な流れは以下の7ステップに分けられます。
- 外注先の選定
- 企画
- 設計
- 開発
- テスト
- ストア申請
- 運用
それぞれ順に解説していきます。
外注先の選定
「外注先の選定」は、アプリ開発を外部の開発会社に依頼する際に最重要ともいえるステップです。
まず、開発会社の実績や評判、技術力、対応力などを調査し、信頼性や能力を確認します。
また、開発先の地理的な位置やコミュニケーション方法も考慮し、円滑なコミュニケーションが可能な開発会社を選ぶことも重要です。
予算やスケジュールに合わせた価格や提供されるサービスも比較検討し、最適な外注先を選定しましょう。
企画
「企画」では、アプリ開発の最初のステップで、アプリの目的やターゲットユーザー、機能やデザインの要件などを明確化します。
ニーズ調査や市場分析を行い、ユーザーが求める価値や競合他社の分析を行います。
その後、アプリのコンセプトを決定し、システムフローや画面設計の構想を作成。
重要なポイントは、ユーザビリティや使いやすさを考慮し、最適なユーザーエクスペリエンスを追求することです。
企画フェーズの明確な進行基準を定め、スムーズなプロジェクト進行を図ることが大切といえます。
設計
「設計」では、アプリの具体的な仕様や機能を定義し、システムのアーキテクチャやデータベースの設計、UI/UXのデザインなどを行います。
企画で決めた要件をもとに開発の基盤となる設計を行うことで、開発者やデザイナーが共通の認識を持ったスムーズな開発が可能です。
ほかにも、画面遷移図やワイヤーフレーム、データベース設計、APIの設計などはこの段階で作成します。
重要なのは、セキュリティやパフォーマンス、拡張性などの要件を考慮し、アプリの品質を高めることです。
開発
「開発」は、アプリの実際のプログラミング作業を指します。
設計フェーズで定義した要件や設計書をもとに、開発者がプログラムを作成します。
プログラムのコーディングやデバッグ、モジュールのテストなどが行われるだけでなく、各機能や画面の実装、データの処理、APIの連携なども開発の一環です。
開発フェーズでは品質管理や進捗管理が重要であり、開発スケジュールを守りながら、品質の高いアプリを開発することが求められます。
テスト
「テスト」は、開発が完了したアプリの品質や機能を確認する重要なフェーズです。
テストでは、事前に計画したテストケースやテストシナリオに基づき、アプリの動作やバグの有無をチェックします。
機能テスト、パフォーマンステスト、セキュリティテストなど、さまざまなテストを実施し、アプリの品質を確保します。
発見されたバグや不具合は修正し、再度テストを繰り返す、根気が必要な工程です。
ユーザーの使いやすさや安定性を確認し、最終的な品質向上に貢献しましょう。
ストア申請
「ストア申請」は、アプリを公開するための手続きです。
開発が完了したアプリを、App StoreやGoogle Playなどのアプリストアに申請します。
申請には、アプリの情報やスクリーンショット、プライバシーポリシーなどの提供が必要です。
また、各ストアのガイドラインに従い、アプリの内容やUI/UX、アイコンなども審査されます。
審査に合格すると、アプリが公開され、ユーザーにダウンロード可能になります。
ストア申請は、アプリの公開という重要なステップであり、注意と準備が必要です。
運用
「運用」は、アプリが公開された後の運営・管理のフェーズです。
運用では、ユーザーサポートやバグ修正、機能追加など、アプリの改善や最適化を行います。
また、ユーザーからのフィードバックを収集し、アプリの改善点や新機能の要望に対応します。
定期的なアプリのモニタリング、運用データの収集・分析も重要です。
運用の目的は、ユーザーエクスペリエンスの向上と、アプリの継続的な改善・成長です。
運用は、長期にわたってアプリを管理し、ユーザーに価値を提供するために必要な作業です。
アプリ開発を外注するメリット
ここからは、アプリ開発を外注するメリットを見ていきましょう。
主なメリットは以下の4つです。
- 効率よくアプリ開発できる
- 専門知識を持った人物がいなくてもアプリを開発できる
- クオリティの高いアプリをスピーディーに作成できる
- 開発コストを抑えられる可能性がある
それぞれ解説していきます。
効率よくアプリ開発できる
アプリ開発を外注することで、効率的にアプリを開発できます。
外部の専門的な開発チームや個人に開発を依頼することで、アプリ開発に関する知識やスキルを持つプロフェッショナルが作業を担当します。
これにより、開発にかかる時間や手間を減らすことができるでしょう。
また、外注先は複数のプロジェクトに携わっており、経験豊富な開発チームであれば、問題解決や課題の克服にも迅速に対応できます。
外注先との良好なコミュニケーションや適切なプロジェクト管理を行うことで、スムーズな進行と高品質なアプリ開発が可能です。
専門知識を持った人物がいなくてもアプリを開発できる
アプリ開発を専門知識を持った開発チームに依頼することで、自社に専門知識を持った人材を抱える必要がなくなります。
外部の開発者は、アプリ開発のノウハウや最新の技術トレンドに精通しており、要件定義からデザイン、開発、テストまでを一貫して担当できます。
これにより、自社内での技術習得や人材の採用に時間とコストをかける必要がなくなり、効率的にアプリの開発を進められるでしょう。
また、多くの外注先は過去のプロジェクトの実績や評価を持っているため、信頼性や品質の高いアプリを開発することが期待できます。
クオリティの高いアプリをスピーディーに作成できる
アプリ開発を外注することで、クオリティの高いアプリを迅速に作成できます。
外部の開発チームは、プロフェッショナルな開発者やデザイナーから成り立っており、豊富な経験やノウハウを持っています。
これにより、要件定義や設計から開発、テストまでの各工程を効率的に進めることができます。
また、外注先は複数のプロジェクトに携わっているため、問題解決や課題の克服に迅速に対応できる点もメリットです。
さらに、外部の開発者は最新の技術トレンドにも精通しており、最先端の機能やデザインを取り入れたアプリを開発できるでしょう。
これにより、高品質なアプリを短期間で作成できます。
開発コストを抑えられる可能性がある
アプリ開発を外注することで、開発コストを抑えることができる可能性があります。
外部の開発者には自社で開発チームを雇うよりも低コストで作業を委託できます。
また、外注先は複数のプロジェクトに携わっているため、効率的に作業を進めることができ、プロジェクトの時間やコストを節約できる点も魅力です。
さらに、外注先は最適なリソースを活用するため、効果的な開発プロセスを確立しています。
ただし、適切な契約や予算管理が必要であることに注意が必要です。
アプリ開発を外注するデメリット
次は逆に、アプリ開発を外注するデメリットを見ていきます。
主なデメリットは以下の4つです。
- 外注費用がかかる
- 外注先によって当たりはずれがある
- 成果物のイメージ共有が難しい
- 知見やノウハウが蓄積されない
それぞれ確認してください。
外注費用がかかる
アプリ開発を外注する際には、外注費用がかかります。
外部の開発者やチームには専門知識や経験があり、その分の費用が発生します。
また、プロジェクトによっては追加の費用が必要になる場合もあるでしょう。
開発費用はプロジェクトの規模や要件によって異なるため、予算の管理と適切な契約が必要です。
ただし、クオリティやスピードを考慮すると、外注費用は投資に値するといえます。
外注先によって当たりはずれがある
アプリ開発を外注する際、外注先によって当たりはずれがあります。
外部の開発者は技術や経験が異なり、クオリティやスキルに差が出ることもあるでしょう。
また、コミュニケーションの問題や要件の理解の違いなど、トラブルが発生する可能性もあります。
これらのリスクを低減するためには、事前に信頼できる外注先を選定し、進捗状況を管理し、適切なコミュニケーションを取ることが重要です。
関連記事:アプリ開発でのトラブル防止に契約書でチェックする5つの項目
成果物のイメージ共有が難しい
成果物のイメージ共有が難しいというのも、アプリ開発を外注するデメリットのひとつです。
外部の開発者とはコミュニケーションの距離があり、理想的なアプリのビジョンやデザインを正確に伝えることが難しい場合があります。
言葉や図面だけでは限界があり、実際に試作版や進捗の確認を通じてイメージを伝える必要があります。
このため、継続的かつ明確なコミュニケーションが求められ、進捗の共有や修正の要求に時間がかかることもあるでしょう。
知見やノウハウが蓄積されない
アプリ開発を外注する際、知見やノウハウが蓄積されないというデメリットがあります。
外部の開発者やチームがプロジェクトを担当するため、内部のメンバーがアプリ開発の経験や知識を習得する機会が減ります。
これにより、今後のアプリ開発において同じ課題やトラブルが再発する確率も自ずと高まるでしょう。
また、知見やノウハウが外部に依存してしまうため、将来的なシステムの管理や改善が困難になるかもしれません。
アプリ開発を外注する際の注意点
最後に、アプリ開発を外注する際の注意点を解説します。
基本的に、以下の7つを押さえておけば良いでしょう。
- 成果物のイメージを具体化する
- 外注先の得意分野を確認する
- コミュニケーションを密にとる
- アプリ開発の費用を抑える方法
- 自社対応が可能な部分を洗い出す
- Webアプリを作成する
- レベニューシェアを利用する
それぞれ解説していきます。
成果物のイメージを具体化する
アプリ開発を外注する際の注意点のひとつは、成果物のイメージを具体化することです。
明確なビジョンやデザインを外部の開発者に伝えるためには、言葉や図面だけでなく、プロトタイプや実際の使用感を伝えることが重要です。
具体的な要件や期待するユーザーエクスペリエンスを明確にし、デザインガイドやユーザーストーリーなどを使用して共有しましょう。
それにより、誤解やズレを防ぎ、良質な成果物が期待できます。
外注先の得意分野を確認する
アプリ開発を外注する際の注意点のひとつは、外注先の得意分野を確認することです。
外部の開発者が得意とする分野や技術を把握し、自社の要件や目標と合致しているかを確認することが重要です。
得意分野に沿った開発を依頼することで、高品質な成果物や効率的な開発プロセスが期待できます。
また、外注先の過去の実績やレビューなども参考にすることで、信頼性や実力をより客観的に判断できます。
コミュニケーションを密にとる
アプリ開発を外注する際の注意点のひとつは、コミュニケーションを密にとることです。
定期的な進捗報告やミーティングを通じて、開発者とのコミュニケーションを確保しましょう。
要件や仕様の変更や調整が生じた場合にも、迅速に共有し、意図した成果物を得られます。
また、コミュニケーションツールやプロジェクト管理ツールを活用し、情報の共有や進捗状況の把握を円滑に行うことも大切です。
密なコミュニケーションを通じて、円滑かつ効果的な外注開発を進めることができます。
アプリ開発の費用を抑える方法
アプリ開発の費用を抑える方法のひとつは、明確な要件定義とスコープの設定です。
具体的な機能やデザインの要件を明確化し、不必要な機能や追加の要件を最小限に抑えることで、開発費用を削減できます。
また、外注先の選定時には開発費用の見積もりを複数取り、比較することも効果的です。
価格だけでなく、品質や実績、サポートの内容なども考慮して選定しましょう。
さらに、マイルストーンごとの支払いや成果物の確認など、契約上の条件を明確にし、コスト管理を徹底することも大切です。
自社対応が可能な部分を洗い出す
アプリ開発を外注する際の注意点のひとつは、自社で対応可能な部分を洗い出すことです。
内部で行える業務や技術があれば、それを活用して開発コストや時間を節約できます。
外注先に依頼する前に、自社でできる範囲と外注する範囲を明確にし、適切に業務を分担しましょう。
また、自社での負荷軽減や効率化を図るために、必要な訓練やツールの導入を検討することも重要です。
自社のリソースを最大限に活用し、外注開発の効果を最大化させましょう。
Webアプリを作成する
アプリ開発を外注する際の注意点のひとつは、Webアプリを作成する場合の要件を明確にすることです。
ユーザーインターフェース、機能要件、データ保存など、Webアプリに求められる機能や要件を具体化し、開発者に伝えましょう。
また、Webアプリの使い勝手やデザインについても要件定義をしっかり行い、ユーザビリティを考慮した使いやすいアプリを作成するように指示しましょう。
レベニューシェアを利用する
アプリ開発を外注する際の注意点のひとつは、レベニューシェアを利用することです。
レベニューシェアとは、開発費用を一部または全額負担する代わりに、開発したアプリの収益の一部を外注先と共有する方法です。
これにより、初期の費用を抑えながらプロジェクトを進めることができます。
ただし、収益が出るまで負担を負うリスクがあるため、契約内容やシェア率などを明確にし、信頼できる外注先を選定することが重要です。
アプリ開発の外注はメリデメを吟味して行おう
アプリ開発の外注にはメリットとデメリットがあります。
コスト削減や専門知識の活用などのメリットもありますが、コミュニケーション不足や品質管理の難しさなどのデメリットもあります。
計画的に外注先を選び、長期的なビジョンを持って進めましょう。
アプリ開発に悩んだ際にはEMEAO!へのご相談を一度ご検討ください。
この記事を書いた人
編集部員 濵岸
編集部員の濵岸と申します。コンテンツ作成と取材を主に担当しております。身長が低いため学生時代は「お豆」と呼ばれていました!豆らしく、皆様の役に立つ記事を「マメに豆知識を!」の意識で作成します!どうぞよろしくお願いいたします!