
アプリ開発や開発後のサーバー代の費用相場を徹底解説
公開日:2020.02.13 最終更新日:2023.07.18
アプリの開発には開発費だけでなく、リリース後アプリを改善・修正しよりよいアプリに改良していくための運用コストが必要です。
本記事では、アプリの開発費やアプリのリリース後にかかる運用コストの種類と相場価格について解説します。
アプリの開発・運用をご検討されている事業者様は、ぜひ最後までご覧ください。
またアプリの開発時に必要な費用についてくわしく知りたい方は、アプリ開発を外注する際にかかる費用をあわせてご覧ください。
本記事監修のご紹介
本記事は、EMEAO!にご登録いただいております優良アプリ開発会社のつばさ株式会社様にご監修をいただきました。
会社名 | つばさ株式会社 |
所在地 | 東京都港区南青山3丁目8番40号 青山センタービル214 |
事業内容 | モバイルアプリやAI応用システムの開発・提案 |
Webサイト | https://www.world-wing.com/ |
2018年創立のアプリ開発会社。国内大手エレクトロニクス企業での豊富な経験を有するスタッフが多数在籍しています。試作品を早い段階で作成して発注者に確認を行う『プロトタイプ開発』を得意としており、アプリ開発はもちろんプロジェクト管理まで支援しています。
アプリ開発にかかる費用相場
アプリ開発に必要な費用の計算方法のベースとなるのは「作業人数×1人あたりの人件費×期間」で算出される金額です。
ただしアプリの種類や導入する機能の種類・数によってアプリ開発予算は大きく変動します。
アプリ開発を行う際の作業過程は以下の通りです。
- 要件定義
- 設計
- プログラミング
- システムテスト
- 運用テスト
- リリース申請
- 納品
- 運用・保守
この過程のうち、おもに設計から運用テストの過程でプログラマーを動員し業務を依頼します。
プログラマーの人件費は各人のスキルによって異なり、目安として1人用アプリの開発を個人に対し依頼する場合には40万円~60万円ほど、高い場合で上級スキルをもった1人用アプリをSEに依頼する場合で100万円~160万円ほどの人件費がかかります。
そのため、大まかなアプリ開発費用は250万円ほどといえるでしょう。
またアプリ開発費用はアプリのジャンルによっても異なります。
ここからは、アプリのジャンル別に想定されるアプリ開発費用の相場について解説します。
【ジャンル別】アプリ開発費用の相場
ジャンル別のアプリ開発費用の相場は、以下の表の通りです。
ショッピングカート | 100万円~300万円 |
カタログ・フリーペーパー | 50万円~100万円 |
通話・メッセージ | 100万円~500万円 |
ツール | 50万円~300万円 |
ゲーム | 300万円~1,000万円 |
SNS位置情報 | 500万円~1,000万円 |
アプリ内課金・多言語・マップ対応 | 各10万円~20万円 |
SNS連携・アクセス解析 | 各50,000円 |
ツール系アプリやゲームアプリは搭載する機能やデザイン、クオリティによって金額が大きく変動します。
またアプリ内課金機能や多言語対応、SNS連携機能を搭載する場合には、1つの機能を搭載するにあたってそれぞれ開発費用がかかるため、設計時点で必要な機能の種類や数を大まかに想定しておく必要があります。
【機能別】アプリ開発にかかる費用相場
ここまでアプリの開発費用について、アプリのジャンル別に目安金額を解説しました。
アプリの開発費用はどういった機能をもつアプリを開発するかによっても変動します。
ここからは、アプリ開発に必要な費用相場についてアプリの機能別に解説します。
機能別のアプリ開発費用相場は、次の表の通りです。
ログイン機能(メールアドレス・SNS) | 10万円~20万円 |
決済システム | 20万円~50万円 |
プッシュ通知 | 10万円~100万円 |
ナビゲーション | 2.5万円~5万円 |
縦/横の表示切り替え | 5万円~10万円 |
位置情報 | 12万円~25万円 |
チャット・メッセージ | 20万円~40万円 |
他アプリとの連携 | 5万円~40万円 |
デザインの実装 | 10万円~100万円 |
プッシュ通知や他アプリとの連携機能を搭載することで、Webサイトによる情報発信とは異なり企業側からユーザーに向けて積極的にコミュニケーションを図れます。
また位置情報機能はユーザーの所在地を把握し、ユーザーにとってニーズの高い情報をいち早く届けられます。
アプリ開発後にかかる費用相場

アプリ運用にかかるお金の種類をまずは把握しましょう
アプリを開発するうえで、開発後には別途運用・保守コストがかかる点にも注意が必要です。
運用コストに一定の予算を投じることで、継続的に安定したアプリ運用を行うことが可能です。
アプリ開発後に必要な費用の具体的項目と相場金額は、以下の表の通りです。
※サーバー | 0~数十万円/月 |
※ドメイン | 500~50,000円/年 |
OSアップデート対応 | アップデート内容ごとに異なる |
保守対応 | 10万円~/月 |
機能追加 | 数万円~ (1機能ごと) |
ここからは、費用項目それぞれの内容についてくわしく解説します。
コスト①サーバー費用
Webアプリではインターネットを経由して情報の送受信を行うため、ほとんどの場合サーバー契約が必要です。
ただしスマートフォン向けアプリを開発する場合にはサーバー代金は不要なので、サーバー費用を支払う負担は軽減されます。
しかしPC向けアプリを開発する際にはレンタルサーバー費用として数十万円程度が月額料金として必要です。
対応可能なユーザー数や通信データ量によってサーバー利用料金は増額されます。
このとき、サーバー料金を安く抑えるために少ないデータ量で契約すると、一時的にアプリへのアクセス数が増加した際にサーバーへの負担が大きくなり通信エラーが発生する恐れがあります。
一時的に閲覧数が増加するケースとは、具体的にSNSやTV・雑誌などの媒体で企業への注目度が高まり多くのユーザーがサイトやアプリへアクセスした場合などです。
万が一サーバーダウンや通信エラーが発生した場合に備え、最適な性能を備えたサーバーと契約することが大切です。
またこのようにユーザーの接続数に応じてサーバー代は変動するため、アプリ運用の初期段階では少ないサーバー代金で十分です。
しかしアプリの運用が順調に進みユーザー数増加が安定した場合には、アプリの増強を判断しサーバー代金を引き上げることで対処することも大切といえます。
またアプリの設計段階で、運用コストの予算を事前に把握しておくことも重要です。
万全に対策しておくことで安定したサービス提供が可能になり、ユーザーと高い信頼関係を築けるようになるでしょう。
コスト②ドメイン費用
ドメインとはインターネット上でサイトの住所を示すためのもので、サイトURL内の「.jp」「.com」の部分を指します。
ドメインにかかる費用相場は年間500円~5万円ほどですが、ドメインの種類によって価格は変動します。
近年ではアプリやサイトのリンクをSNSで共有する機会も増えたため、ユーザーの目に触れる機会が多い要素としてどのようなドメインを設定するかが重要な要素といえます。
日頃からドメインを意識してインターネットを利用することは少ないかもしれませんが、ドメインの種類によってはユーザーに安心感や信頼感を与えることも可能です。
例えば国内サイトであることを明示するドメインとして「.jp」が多く使用されますが、日本国内におけるユーザーはそのドメインがあることでサイトに対する信頼感を得られます。
またサイトの名前や内容に紐づいたドメインを設定すれば、ユーザーにとって覚えやすくなじみやすいサイトづくりが可能です。
これらのことから、ドメインを設定する際には信頼性の高いドメインを選ぶことが非常に重要です。
Webサービスの開発でドメインを取得する際には、多少費用がかかっても信頼性の高い独自ドメインを取得することがおすすめです。
運用コストが発生するのはドメインを取得するとき、そしてドメインを更新するときです。
ドメインの種類を選ぶ際には自社の予算と相談しながら、運用するうえで最適なドメインを選びましょう。
コスト③OSアップデートの対応費用
iPhoneやAndroidスマートフォンを利用していると「OSアップデートが必要です」といったメッセージが定期的に表示されます。
このようにAppleのiOSやAndroidでは、新機種や新機能の追加によって年に1回ほどの頻度でOSアップデートが実施されます。
OSのアップデートが実装されると、これまで通常通り使用できていたアプリに不具合が発生したり、アプリ内動作がうまく機能しなかったりといったトラブルが発生します。
そのためOSアップデートによる不具合を未然に防ぎ、ユーザーに迷惑をかけないよう迅速に対応することが求められます。
アップデート対応にかかる費用はOSアップデートの内容により変動するため相場金額を一概に断定することは難しいですが、iOSとAndroid両方に対応しているアプリなど、OS対応数が多いアプリほどアップデート対応費用が高額になります。
アップデートへの対応を怠ればユーザーの不信感は募り、結果としてユーザーが離れていってしまう原因にも繋がります。
一度売上が減少すればその後アップデートや改修にまわせる費用も少なくなるため、アプリ不具合時の運用コストとして一定の予算を見積もっておくことが重要です。
コスト④保守対応費用
アプリをリリース後に発覚したトラブルや不具合に対する処置は、保守担当の業者が行います。
保守対応にかかる費用はアプリ修繕の内容や規模によって変動しますが、月に10万円程度が相場金額です。
アプリ開発の過程で実施する数々のテストにおいて問題が発生しない場合でも、いざアプリをリリースしたあとに初めて不具合や機能の改善点が発見されるケースは多く存在します。
トラブル発覚後も対応を怠ると、次第にユーザーからの信頼度が損なわれる恐れもあるため、トラブル発覚時には早急な措置が必要です。
保守対応を依頼する場合には多くのケースにおいて開発業者にそのまま保守対応を依頼します。
目安としてアプリ開発費の約15%程度がアプリの保守対応費用といわれています。
保守対応の具体的な作業内容には、次のような項目が挙げられます。
- 不具合の原因究明・アプリの復旧
- アプリケーションのアップデート
- OSアップデートに対する修正作業
- アプリケーション機能の追加
アプリの復旧作業では早急な対応、そして今後同じトラブルを繰り返さないための対策が重要です。
不具合を一度にすべて修正することは難しいですが、トラブルが発生次第すぐに対応にあたり、そうした復旧体制を常に整えておくことで繰り返しトラブル防止にあたることが大切です。
アプリの不具合は機能追加や仕様変更を行う際に発生しやすいため、アプリに新たな要素を加えたりデザイン変更を実装したりする際には不具合修正作業を念頭に行動しましょう。
またアプリの不具合やトラブルが再び起こらないようにするためには、アプリケーションを常に新しい状態にアップデートしておく必要があります。
アプリをアップデートする際には、ユーザーからのレビューやフィードバックをもとに、さらに使いやすい仕様を実装できるように継続的なアップデートを実行しましょう。
ユーザーからの声をどこまでアプリに反映できるかによってユーザーの信頼度も変わってくるため、ユーザーからの意見を常に受け取れる環境を整えましょう。
さらにOSアップデートに対し修正作業を行う際には、メジャーアップデートだけでなくマイナーアップデートに関する情報も積極的に取り入れ、迅速に対応していくことが大切です。
ここまで紹介した保守対応の作業内容には細かな修正も含まれるため、開発業者による対応が行き届かない場合には専門業者への業務依頼も視野に入れる必要があります。
保守対応を依頼する専門業者を検討する際には、必ず複数社に対し相見積もりを取り、価格やサービス内容を比較・検討したうえで慎重に業者の選定を行いましょう。
コスト⑤機能追加費用
アプリのリリース後、ユーザーからの高い信頼を得るためにはその時々の状況にあわせ必要な機能を逐一追加していく作業が必要です。
機能追加を行う際にはユーザーからの声をもとにニーズを把握したうえで、需要に見合った改善作業を継続的に行いましょう。
機能追加費用の相場は、1機能ごとに数万円以上が目安です。
最初から完璧なアプリをリリースすることは難しいですが、リリース後に何度も修正を加えながらユーザーにとって使いやすさを感じられる精度の高いアプリを開発するためにも、ユーザーの声に耳を傾けながらアプリケーションの機能追加や仕様変更を繰り返し行っていくことが重要です。


コスト⑥SSL証明書費用
SSL証明書とは、アプリの通信を暗号化する技術である「SSL(Secure Sockets Layer)」が導入されていることを示す証明書です。
アプリ通信の暗号化とは、例えば「鈴木」という個人名を「H3kjsd」というランダムな英数字に書き換えることを意味し、たとえ第三者が通信を傍受し個人情報を盗み取ろうとしても個人情報や重要機密情報の漏洩を防げる仕組みです。
SSL証明書を発行するのにかかる費用は、5万円~10万円程度が相場価格です。
SSL導入のメリットとして「個人情報漏洩を防止する」「なりすましやフィッシング詐欺を防止する」「情報の改ざんを阻止する」といったことが挙げられます。
アプリを通じてクレジットカード情報や住所といった重要な個人情報をやり取りする際でも、SSLが機能することでなりすましや詐欺を防げます。
また悪意のある人がWebサービス内の情報を書き換えようとしても、SSLを導入していれば元情報が把握できないため情報を改ざんできません。
SSL証明書を発行することで「このサイトは安全性が高い」ということをユーザーやサイト閲覧者にアピールでき、利用者に安心感を与えられます。
企業向けにSSL証明書が発行される場合には、登記簿謄本などを用いて本格的な審査が行われます。
そして認証局に「どの企業が該当のアプリ・サイトを運営しているか」を登録し審査に通過することで、SSLサーバー証明書を取得できます。
コスト⑦アプリ登録費用
アプリをリリースするには、アプリの登録を行う必要があります。
iOSアプリの場合「Apple Developer Program」で開発者登録を行いますが、年間費として1万円~1万3,000円の費用がかかります。
またAndroidアプリの場合「Googleディベロッパーアカウント」の作成が必須ですが、登録料として2,700円~3,300円がかかります。
アプリ開発の費用を抑える方法
ここまで、アプリの開発にかかる費用、そしてリリース後にかかる運用コストについて解説しました。
アプリの内容や機能によって費用は変動しますが、ここまで紹介した目安の相場価格を参考に予算計画を立てることで、無駄なコストを削減することが可能です。
それでは、アプリ開発には諸費用がかかることがわかったうえで、それらの費用を可能な限り抑える方法はあるのでしょうか。
ここからは、アプリ開発の費用を抑える方法として、3つの方法を解説します。
方法①システム開発の補助金を利用する
冒頭で述べたように、アプリ開発には平均約250万円がかかるとされています。
アプリ開発に必要な費用を自社で準備することが難しい場合には、システム開発の補助金を利用する方法があります。
アプリ開発に利用可能な補助金の例として、代表的な3つの補助金制度を紹介します。
名称 | 最大補助額 | 補助率 | 申請方法 | 目的 |
IT導入補助金 | 450万円 | 1/2以内 | 電子 | IT活用による業務効率化・売上向上を支援 |
ものづくり補助金 | 5,000万円 | 1/2もしくは2/3 | 電子 | 革新的サービス開発・設備投資を支援 |
持続化補助金 | 200万円 | 1/4 | 電子または郵送 | 持続可能な経営を支援 |
方法②ニアショア開発やオフショア開発の業者に依頼する
ニアショア開発とは自社から離れた地方の開発業者に業務を委託する開発方法、またオフショア開発とは海外の子会社や海外サプライヤーを通じて開発業務を委託する開発方法です。
ニアショア開発やオフショア開発の業者に依頼することで、通常の開発費のうち多くを占める人件費を安く抑えられます。
方法③相見積もりをとる
アプリの開発費用はエンジニアのスキル・役職や開発業者の種類によって大きく異なります。
そのため、開発業者を検討する際には複数の業者に対し相見積もりを申請し、複数社の料金項目や内訳を比較しながら、自社の状況にもっとも適切な業者を選定する必要があります。
また相見積もりを取ることで業者ごとに異なるさまざまなサービス内容・サポート内容を比較でき、自社のアプリ開発に必要なサービスを提供してくれる業者とマッチングできます。
アプリ開発の業者を選ぶポイント
アプリ開発を依頼する業者を選ぶときのポイントは「自社が開発しようとしているアプリの内容と業者の強みが合致しているか」です。
自社においてアプリ開発に関する知識や技術が不足している場合でも、企画力や提案力に優れ、充実したアフターフォローを用意している業者であれば、うまく連携することでクオリティの高いアプリ開発を実現することが可能です。
業者を選定する際には、各業者の強みやサポート内容の充実さを吟味したうえで、自社のアプリ開発にもっとも役立つ技術を備えた業者を選びましょう。
アプリ運用費用の相場は毎月10万円~かかります
アプリを継続的に安定して運用していくためには、アプリ開発費だけでなく、毎月の運用コストが必要です。
アプリの種類やジャンル、運用形態によってアプリ開発費の相場は異なりますが、最低ラインとして毎月の保守対応費用10万円以上のコストがかかることを留意しておきましょう。
またアプリはリリース後の運用が重要です。
アプリ開発時には運用コスト含め、リリース後にどのような費用が必要なのか事前に確認しておきましょう。
アプリの運用・保守を依頼できる優良アプリ開発会社をお探しの事業者様は、ぜひEMEAO!のコンシェルジュまでお問い合わせください。
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この記事を書いた人
編集部員 岡本
編集部の岡本です。以前はWEBディレクターとして中小企業のホームページ制作のディレクション等をしておりました。ユーザー様の声をきちんとコンテンツの内容や方向性に反映して、より良いメディアに出来るように日々精進してまいります。





