
アプリ開発を個人と開発会社に依頼した際のそれぞれの費用相場
公開日:2019.08.01 最終更新日:2021.08.24
アプリ開発を外注する場合、個人に依頼するか、開発会社に依頼するかで費用は大きく変わっていきます。
そこで、本記事ではアプリの開発費用の相場を、個人と開発会社の場合に分けて解説します。
自社でアプリのリリースをお考えの事業者様は、発注先選びにお役に立てください。
アプリ開発の依頼先は個人と法人でどう違う?
アプリ開発の外注先は、個人のエンジニアと、開発会社の2種類があります。
それぞれ、費用はもちろんメリット・デメリットが異なるため、違いを知っておくことが大切です。
そもそも「個人」とは、フリーランスもしくは個人事業主として活動しているエンジニアやプログラマーのこと。
ほとんどの場合はアプリ開発会社で実務経験を積んだうえで独立しているため、知識や技術は最低限のレベルは担保されていると考えてよいでしょう。
法人と比較して作業スピードやレスポンスが遅くなる傾向がありますが、申請業務などが都度必要ないというメリットもあるため、工数の少ない小規模開発に向いています。
開発会社は多数のエンジニアを有しているため、大規模なアプリ開発や高品質なサービスが期待できます。
個人に比べて複雑な手続き等が発生しますが、開発だけでなく保守・運用までトータルでサポートしてもらえるケースが多いです。


アプリの開発は個人と開発会社、どちらに依頼するほうがお得?
アプリの開発費用は単純計算でも、個人に依頼した場合は30万円~程度、開発会社に依頼すると最低でも50万円ほどになります。
単純な費用面だけで見ると個人に依頼したほうがお得ですが、開発会社には個人にはできないトータル的なサービスが期待できます。
個人のに依頼する場合、小回りがきくためシンプルなアプリの開発や既にリリースしているアプリの修正といった、小規模な案件はスムーズかつ柔軟に行ってくれます。
開発会社の場合は、個人では年単位でかかってしまうような大規模なアプリも数ヶ月で納品してもらうことができ、安定性の高い仕組みを作ってもらえます。
個人に依頼する場合のアプリ開発費用の相場
アプリの開発費用は条件により大きく異なります。
一例として、個人のエンジニアに下記条件で依頼した場合の費用は33万円~です。
- 開発期間…1ヶ月程度のシンプルなアプリ
- エンジニアの経験年数…1~2年程度
- 使用言語(アプリの対応OS)…Androidのみ
- エージェントサービス…利用する
ここからは、各条件ごとの相場感を解説していきます。
開発期間
開発にかかる費用は主に「人月単価」と呼ばれ、1ヶ月(140時間~180時間程度)あたりに1人に支払う単価のことを言います。
たとえば人月単価40万円と提示しているエンジニアがいた場合、1ヶ月で開発できるシンプルなアプリであれば40万円で済みますが、半年ほど必要な中規模~大規模のアプリであれば240万円かかることになります。
経験年数
アプリ開発の経験が長いエンジニアほど、実績や知識・技術が豊富であるため費用が高くなります。
目安としては、経験1,2年で人月単価30万円~程度、3年以上の経験があれば50万円~程度が相場です。
使用言語
主要なスマホのOSはiOSとAndroidの2つがありますが、それぞれ開発に使う開発言語が異なり、言語によっても相場が違います。
エンジニアの経験が1年程度の場合、iOSは36万円~、Androidは30万円~が相場です。
日本では、iOSアプリの開発に使われるSwiftという言語に対し、Androidアプリの開発に使うJavaという言語を扱えるエンジニアのほうが多いため単価が若干安い傾向があります。
エージェントの手数料
多くのエンジニアは、クライアントとの仲介を行い案件の受注を代理で行うエージェントサービスに登録しています。
このエージェントサービスには仲介手数料があり、基本的にはエンジニアの報酬の10%程度が相場とされています。
たとえば、単価40万円のエンジニアに3ヶ月の案件を依頼した場合、40万円×3ヶ月×1.1=132万円の費用をトータルで支払うこととなります。
開発会社に依頼する場合のアプリ開発費用の相場

チームでの作業なら、スピードや質が一定に保たれやすくなります
開発会社にアプリ開発を依頼する際、費用が決まるポイントは開発期間と必要な人員数です。
これは個人に依頼した場合と共通する部分ですが、機能が多く複雑なアプリであるほど時間を要し人員も必要になるので費用が高くなるという仕組みです。
ここでは、EMEAO!でもお問い合わせの多い「業務ツール系アプリ」「マッチングアプリ」「ショッピングアプリ」の3つの相場をご紹介します。
- 業務ツール系アプリ…50万円~
- マッチングアプリ…500万円~
- ショッピングアプリ…100万円~
業務ツール系アプリの開発費用相場
業務ツール系と一口に言っても、勤怠管理や名刺の管理など種類はさまざまです。
そのため開発費用には大きな差があり、以下のように50~300万円が相場となります。
- 開発費用:50~300万円
- 期間: 1~3ヶ月程度
※EMEAO!調べによる
基本的に、ログイン機能や位置情報の取得など機能が増えるにつれ費用は高くなります。
既存のアプリやツールでも代用できる場合もあるため、自社オリジナルの業務アプリの開発を検討する場合は、独自のアプリを開発する意味を明確にしましょう。
マッチングアプリの開発費用相場
マッチングアプリは恋活・婚活だけでなく、BtoBのマッチングや共通の趣味を持つ人とのマッチングなど、目的に合わせた多種多様なアプリがあります。
マッチングアプリの開発費用の相場は、500~1,000万円となります。
- 開発費用:500万~1,000万円
- 期間: 3ヶ月~半年程度
※EMEAO!調べによる
マッチングアプリはユーザーの個人情報の登録と管理が必要になるので、データベース構築に50~70万円ほどかかります。
また、ユーザーに利便性を感じてもらうことが重要になるため、プッシュ通知機能やチャット機能など必要な機能を多く搭載することにより開発費用が高額となる傾向があります。
ショッピングアプリの開発費用相場
ショッピングアプリでは決済システムが必須となり、自社のECサイトなどで既に利用している決済システムと連携することも可能です。
そのため、ショッピングアプリの開発費用の相場は100~300万円と比較的小規模です。
- 開発費用:100万~300万円
- 期間:3ヶ月程度
※EMEAO!調べによる
現在使っているECサイトの決済システムと連携する場合は、20万円程度に抑えられます。
ただし、1から決済システムを構築してもらう場合の相場は、30万~50万円程度となります。
また、ユーザーの利便性を高めるプッシュ通知や口コミ投稿などの機能を追加することで費用は高くなっていくでしょう。


アプリ開発以外に必要となる費用
アプリ開発は、開発費用だけでなくその他さまざまな費用が発生します。
ここからは、アプリ開発以外で発生する5つの費用の詳細と相場を紹介します。
- デザイン
- アプリの公開費用
- アプリ内課金手数料
- 保守管理費用
- OSアップデート対応費用
アプリのデザイン費用
アプリのデザイン費用は、アプリ画面のレイアウトや装飾といったUIにあたる部分です。
自社である程度の構想や資料を用意した場合は、10~30万円程度の費用に押さえられます。
しかし、1からのデザイン構想を依頼する場合は、100万円程度と大きく費用が高くなる傾向があります。
アプリの公開費用
アプリをユーザーに届けるためには、App StoreやGoogle Playといったアプリストアに登録する必要があります。
iOSの場合は99US$(約1万円)の年会費、Androidの場合は25US$(約2,600円)の登録料がかかります。
外注先によってはこの登録料も開発費用に含んでいる場合もあるため、見積もりの際によく確認しておきましょう。
アプリ内課金手数料
ユーザーがアプリ内でコンテンツに課金した場合に、iOSであればApp Store、AndroidであればGoogle Playに対しアプリの運営者は手数料を支払う必要があります。
アプリ内で課金を行った場合、ユーザー課金額の30%程度のアプリ内課金手数料がかかります。
売上入金の際には手数料をひいた額が入金されるため、手数料まで想定したコンテンツ料金を設定しましょう。
保守管理費用
アプリはリリースしたあとも、細かいバグ修正やアップデートを行う必要があります。を公開したあとは、
基本的に保守管理は業者に依頼することが多く、開発費用の15%程度が毎月かかる費用の相場です。
OSアップデート対応費用
iOSもAndroidも年に1度程の頻度で大規模なOSのアップデートがあります。
ユーザーに長期間、安全にアプリを使ってもらうには、OSアップデートに合わせてアプリの仕組みも修正する必要があります。
アップデート対応費用の相場は、各OS 150万円程度。
iOSとAndroidの両OSに対応しているアプリの場合は、倍の300万円が必要になります。


アプリ開発を依頼する際の注意点
個人・開発会社問わず、アプリ開発を依頼する際のポイントは、どのようなアプリを作りたいかを具体的かつ明確に伝えることです。
以下のポイントを明確にし、伝えるようにしましょう。
- アプリを使って達成したい目的
- 最低限の機能
- 最高の見積金額
- デザインに関する希望
アプリを開発してどうしたいか、という制作の目的をしっかりと伝えると開発者がどのようにアプリを作ればいいか把握しやすくなります。
目的が明確となることで必要な機能も明確となるため、見積もりも出しやすく費用感がイメージしやすいというメリットもあります。
アプリ開発費用の相場は個人よりも開発会社の方が高いが、その分メリットもある
以上、アプリ開発を依頼する際にかかる費用を個人と開発会社の場合に分けて解説いたしました。
個人に依頼するほうが費用を安く抑えられますが、個人と開発会社それぞれメリットが異なるため、費用以外の面も考慮のうえ発注先を決めましょう。
アプリ開発の外注が初めての場合は、企画の段階からしっかりとフォローをしてくれるような開発会社のご利用をおすすめします。
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この記事を書いた人
編集部員 河田
編集部員の河田です。編集プロダクションでの書籍編集の経験を経て、現在はEMEAO!のWebコンテンツ編集・執筆とお客様へのインタビューを担当させていただいています。日々、コツコツと皆さんのお役に立つ情報を発信していきます!よろしくお願いします。





