Javaで開発できるアプリとは?種類と開発環境を解説
公開日:2023.11.30 最終更新日:2024.08.23
くの企業がアプリ開発に参入する中で、プログラミング言語の一つであるJavaの可能性に注目が集まっています。
Javaは柔軟性と堅牢性を兼ね備え、さまざまなプラットフォームでのアプリ開発が可能なため、ビジネスの多様なニーズに応えることができます。
この記事では、Javaを使って開発できるアプリの種類、開発環境を詳しく解説します。
Javaとは
Javaは汎用性の高いプログラミング言語で、システム開発・Web開発・アプリ開発など、さまざまな分野で利用されています。
アプリ開発では、特にサーバーサイドのWebアプリケーションやAndroidアプリの開発に適しています。
汎用性と堅牢性があるため、世界中で広く使われているプログラミング言語の一つです。
Javaの特徴
Javaの主な特徴には、以下の3つがあります。
- Windowsだけでなく多様なOSに対応可能
- オブジェクト指向の言語
- 大規模アプリの開発が可能
それぞれ詳しく見ていきましょう。
Windowsだけでなく多様なOSに対応可能
Java仮想マシン(JVM)がインストールされている限り、Windows・macOS・Linuxなど、どのOSでもアプリケーションの開発と実行が可能です。
OSごとのプログラムを個別に開発する必要はないため、動作確認や修正が容易に行え、アプリケーションの保守性が向上しやすいのが魅力です。
オブジェクト指向の言語
Javaはオブジェクト指向という考え方を採用したプログラミング言語です。巨大なプログラムを一気に作るのではなく、小さな部品に分けて複数人で開発することに長けています。
コンピュータがCPU・ハードディスク・メモリ・グラフィックボードなどの小さな部品の組み合わせで成り立っているのと同様に、プログラムも小さな機能を個別に開発し、組み合わせることでより効率的に作業を進められます。
関連記事:アプリ開発におすすめのプログラミング言語とは?種類と特徴を解説
大規模アプリの開発が可能
Javaはオブジェクト指向のプログラミング言語で、コードの再利用性が高くモジュール化が容易に行えるため、大規模なシステム開発でも効率的に作業を進められます。
また、実行速度が速いという特性も、大規模アプリ開発に適している理由です。
Javaで開発できるアプリの例
Javaで開発できるアプリの例には、以下の5つがあります。
- デスクトップアプリ
- コンソールアプリ
- Webアプリ
- Androidアプリ
- 組み込み系アプリ
それぞれ詳しく見ていきましょう。
デスクトップアプリ
デスクトップアプリは、別名GUI(Graphical User Interface)とも呼ばれ、デスクトップにアプリケーションをダウンロードして使用するアプリです。
Javaを使用するときは、SwingやJavaFXといったAPIクラスライブラリを使います。フォームやボタンなどのパーツを配置してアプリを作成できます。
コンソールアプリ
コンソールアプリは、CUI(Character User Interface)とも呼ばれ、コンソールウィンドウでコマンドを直接入力して操作するシンプルなプログラムツールです。
Javaで開発されたコンソールアプリは豊富なデバッグオプションが提供されているため、アプリケーションのデバッグ作業を簡単に行えるという特徴があります。
Webアプリ
Webアプリは、インターネット上で動作するアプリケーションのことで、Webサーバーに配置して、ユーザーからの要求に応じて処理を実行します。
Javaで作られるWebサーバー上のアプリケーションはJava Servletと呼ばれ、多くのWebサイトで使用されています。
Webアプリを開発するためには、Javaの知識に加えてHTML/CSS・HTTPリクエスト・アプリケーションサーバーに関するスキルも必要です。
関連記事:Webアプリ開発を効率的に作成できる代表的なツール6選
Androidアプリ
Androidアプリの開発には、Javaが広く使用されています。
アプリの製作には、Android Studioという開発支援ツールが広く利用されています。
近年ではKotlinという新しいプログラミング言語も主流になりつつあります。
組み込み系アプリ
組み込み系プログラムとは、洗濯機・冷蔵庫・エアコンといった家庭用の電子機器に組み込まれているプログラムのことです。
一般的なアプリとは異なる種類のプログラムですが、日常生活でよく目にする製品にもJavaが使用されています。
Javaのアプリ開発環境
Javaのアプリ開発環境には、以下の2つがあります。
- Eclipse
- Android studio
それぞれ詳しく見ていきましょう。
Eclipse
Javaアプリ開発における基本的な環境は、JDK(Java Development Kit)とEclipse(統合開発環境、IDE)から構成されます。
JDKは、Java開発に不可欠なツールが含まれた開発キットで、Java実行環境・コンパイラ・デバッガ・アーカイブツールなどが含まれています。
一方、EclipseはJavaアプリ開発に必要なツールを統合したIDEで、Java開発環境が標準で搭載されているため、Javaアプリ開発の事実上の標準と言えます。
Eclipse以外にも利用できるIDEは存在しますが、Eclipseは特に広く使われています。
Android studio
Androidアプリを開発するときには、Android Studioを使うのが一般的です。
Android StudioはKotlinとJavaが使用でき、JDK(Java Development Kit)がインストーラーに含まれています。
Android Studioは同梱されているJDKを使うように初期設定されていますが、異なるバージョンのJDKが既にインストールされている場合は、設定を変更して使用することも可能です。
ただし、Javaを用いてAndroidアプリを開発する場合は、JDKのインストールが必要です。
Javaでのアプリ開発に関してよくある質問
ここでは、Javaでのアプリ開発に関してよくある質問に回答していきます。
Androidのアプリ開発はJavaとKotlinどっちがいい?
昨今、Androidアプリ開発ではJavaよりもKotlinの使用が広まっています。
Kotlinを使うことでコーディングの負担が軽減され、生産性が大きく向上するためです。
また、Kotlinを使用する開発者が多いため、問題が発生したときにWeb上で情報を集めやすいのも理由の一つです。
JavaでiPhoneのアプリ開発はできる?
Javaで直接iPhoneアプリを開発することは、通常では不可能です。
iPhoneアプリは、主にSwiftやObjective-Cを使用して開発されるためです。
ただし、Javaを用いた間接的な方法として、クロスプラットフォーム開発ツールを使用する方法があります。
例えば、クロスプラットフォーム開発ツールのXamarinやReact Nativeを使うと、Javaや他の言語で書かれたコードをiOSアプリに変換できます。
しかし、完全なiOSネイティブアプリを開発するには、SwiftやObjective-Cが必要になるでしょう。
Javaを練習するのにおすすめのサイトは?
Javaの学習におすすめのサイトは、Progateです。Progateは、初心者から中級者まで幅広いレベルのプログラマーに適した学習プラットフォームです。
Javaの基礎から応用まで実践的な演習を通じて学べるため、実際のプログラミングスキルを身につけるのに最適です。
初心者でも操作しやすいUIと段階的なカリキュラムが特徴で、理論だけでなく実際に手を動かしながら学ぶことが可能です。
また、自分のペースで進めることができ、疑問点に対するサポートも充実しているのも魅力です。
Javaでアプリ開発したいときにおすすめの本は?
Javaを使ってAndroidアプリ開発を始めたい方には、『たった1日で基本が身に付く! Androidアプリ開発超入門 [改訂2版]』をおすすめします。
Androidアプリ開発の基礎を短期間で効率的に学べる本です。
改訂2版では、最新のAndroid StudioやAPIに対応しています。
サンプルアプリを作成しながら、基本的なアプリ開発の流れを身に付けることができます。
また、プログラミングの基礎から丁寧に説明されているので、JavaやAndroid開発が初めての方でも安心して学習を進められるでしょう。
まとめ:Javaでのアプリ開発はプロに相談しましょう
Javaは汎用性が高いため、開発できるアプリには、デスクトップアプリやWebアプリ、Androidアプリなどさまざまな種類があります。
OSに依存せずどこでも実行でき、オブジェクト指向で大規模なアプリ開発にも向くという特徴があります。
アプリを開発するためのプログラミング言語の選定で悩んだときには、お気軽にご相談ください。
この記事を書いた人
hata