自社アプリを作るメリット・デメリットは?開発方法ごとの費用相場も解説
公開日:2023.12.15 最終更新日:2024.04.19
近年、自社アプリを開発する企業が増えています。自社アプリの作成は、商品やサービスの販促や顧客満足度の向上が見込める企業戦略の1つです。しかし、自社アプリに搭載できる機能やメリットをよく理解していないという人も多いでしょう。
そこで今回は、自社アプリを作るメリット・デメリットを紹介します。開発費用や作成方法も解説しますので、ぜひ参考にしてください。
自社アプリに実装できる機能例
自社アプリに実装できる機能の例には、以下の5つがあります。
- 商品の購入・予約
- クーポンの配信
- 会員証の発行・ポイントの付与
- プッシュ通知
- 自社ニュースの配信
それぞれ解説していきます。
商品の購入・予約
ユーザーは、自社の商品やサービスを、アプリから購入できます。ECサイトを経由するよりも手軽に手続きが行えるため、ユーザビリティーの向上とともに売上げの増加が見込めます。。
また、美容室やクリニックなどの自社アプリでは、予約機能を実装することもあります。アプリを使えば、時間や場所を問わず予約や変更を行えるため、利便性が向上します。また、従業員が電話対応をする必要もなくなるため、業務効率化にもつながるでしょう。
クーポンの配信
アプリを通じて、ユーザーにクーポンを配信する、割引セールを実施するなどの施策が行えます。企業にとってはアプリの使用率の向上が見込め、ユーザーはアプリのクーポンを利用してお得に購入できるため、双方にメリットがあります。
会員証の発行・ポイントの付与
アプリ上で会員証を発行してポイントを付与すれば、カードを発行するコストの削減につながります。紙の会員証は配布代や更新の手間がかかる上に、ユーザーが会員証を提示し忘れる場合もあり、購入の機会損失になりかねません。
一方、アプリで会員証をスマホで管理することにより、提示率の向上が期待できます。また、アプリを通じてポイントの更新や失効期限の確認も容易に行えます。
プッシュ通知
プッシュ通知では、セールの開催日時やポイントの失効期限をユーザーに知らせることが可能です。またユーザーの年齢・性別・地域・趣味などの項目でセグメントを行い、グループごとに適した情報を個別に提供できます。
例えば、前回の購入日から〇カ月後に、購入時に使えるクーポンを配信するといったことが可能です。パーソナライズされた施策を行うことで、有用な情報をユーザーに届けられるようになるでしょう。
自社ニュースの配信
自社のニュースには、新規店舗の開店、オフラインイベントの開催、新商品の発売、限定キャンペーンの開催など、さまざまな種類があります。
アプリ上でユーザーに自社のニュースを簡単かつ効果的に伝達することで、来店数や売上の向上が見込めます。さらに、「詳細は公式サイトで」といった形でユーザーを誘導し、他の自社メディアへのアクセス数を増やすことも可能です。
自社アプリを作るメリット
自社アプリを作るメリットには、以下の4つがあります。
- ブランディングが行える
- 集客の効率化が図れる
- アプリ上でマーケティング施策が行える
- ユーザーの利便性が高まる
それぞれ解説していきます。
ブランディングが行える
自社アプリは、顧客のニーズや自社ブランドのイメージにあわせて独自の機能を搭載できます。多彩な表現方法で自社を顧客にアピールすることで、ブランディングの確立が見込めます。
また、一昔前は自社のホームページがあることが信頼される要素の一つでしたが、今は多くの会社がホームページを持っているため、社会的価値を得にくいというのが現状です。
そこで自社アプリを作成すれば、ユーザーからの信頼を得られやすく競合との差別化が図れるでしょう。
集客の効率化が図れる
従来型の広告配布などの集客方法では、ターゲットユーザー以外にも情報が届いてしまい非効率かつコストがかかっていました。自社アプリでの集客では、ターゲットをユーザー別にセグメント分けして有用な情報を伝えられるため、効率化が図れるのも魅力です。
アプリ上でマーケティング施策が行える
スマホは外出先でも頻繁に使用されているため、ECサイトよりもアプリのほうが利用されやすく、マーケティング施策を行うのに向いています。
また、近年Webサイトでのクッキー規制が強化されており、消費者の行動データを収集するのが難しくなっています。そのため、Webサイトよりもアプリのほうが詳細な行動データを収集・分析でき、自社の営業活動に役立てられるでしょう。
ユーザーの利便性が高まる
自社アプリでデジタル会員証を管理することで、ユーザーは紙やプラスチックカードの会員証を持つ必要がなくなるため、財布の中で邪魔になることも、紛失する恐れもありません。
また、Webサイトなどでは会員サイトにログインするのが一般的ですが、アプリは自動ログインを基本としています。そのため、アプリを立ち上げただけでネットショップを使う、ポイントを確認するなども容易に行え、顧客満足度の向上が見込めます。
自社アプリを作るデメリット
自社アプリを作るデメリットには、以下の2つがあります。
- ダウンロードのハードルが高い
- 開発コストがかかる
それぞれ解説していきます。
ダウンロードのハードルが高い
Webサイトの閲覧と比べると、アプリはダウンロードされにくいのがデメリットです。自社アプリは、ユーザーがダウンロードしなければ利用できません。市場には多くのアプリがあるため、競争は非常に厳しいといえます。
そのため、アプリの開発ではターゲット層を明確に特定し、利用メリットを感じるようなマーケティング施策を立てることが重要です。
開発コストがかかる
搭載する機能にもよりますが、自社のアプリを作るには開発コストがかかります。特に、小規模事業者や起業したばかりの企業では、アプリの開発費を工面するのが難しいことも少なくありません。
また、自社でアプリ開発にリソースを割くと、従来の業務への影響が出たり、従業員の過重労働につながるリスクもあることを理解しておきましょう。
自社アプリの作成方法と費用相場
ここでは、自社アプリの3つの作成方法とそれぞれの費用相場を解説します。
- 自社開発
- アプリ開発プラットフォーム
- 外注
それぞれ解説していきます。
本格的な自社アプリが作れる「自社開発」
アプリを自社開発する場合、外部に依頼する費用はかかりません。しかし、人材の確保や開発環境の整備、プロジェクトの管理などには手間とコストがかかります。どのようなアプリを作るかによって費用は異なりますが、数百万円 〜1,000万円ほどかかることもあります。
無料もある「アプリ開発プラットフォーム」
アプリ開発プラットフォームでは、すでにある機能を組み合わせる方法で、アプリの開発が行えます。パッケージカスタマイズやスクラッチ開発よりも人件費を抑えられます。また、開発にかかる期間も短縮が見込めるのも魅力です。
しかし、プラットフォームが提供する機能のみしか実装できず、独自性が出しにくいというデメリットも見逃せません。開発コストを抑えたい場合や、簡単な機能だけを持たせたアプリを作る場合におすすめの方法です。
関連記事:アプリ開発のプラットフォームおすすめ7選!選び方のポイントも解説
専門業者に依頼するなら「外注」
アプリ開発を外注する場合は、自社内で開発環境を整える必要がなく、技術力と経験を持つ専門家に、品質の高い開発を依頼できます。
開発費用は、 1カ月あたりの人件費 × 開発期間で計算されるのが一般的です。開発期間自体は、アプリの機能や対応するOSの種類、採用する開発方法によって異なります。開発期間が長引くほど、全体の開発費用は増加する傾向にあります。
関連記事:アプリ開発を外注するメリットとは?デメリットや注意点もあわせて紹介
まとめ:自社アプリの開発は専門業者に依頼しましょう
自社アプリを作ると、ブランディングの確立が見込め集客の効率化が図れるなどさまざまなメリットがあります。一方、自社アプリはダウンロードされにくいという側面もあるため、利用するメリットを感じるようなマーケティング施策を立てることが大切です。
そのため、どのような機能を自社アプリに持たせるかが重要な選択になります。自社アプリの開発を考えたときには、豊富な実績を持つ専門業者に依頼しましょう。
この記事を書いた人
hata