ISO9001とISO9001-HACCPでは何が違うの?
公開日:2019.11.01 最終更新日:2020.09.03
ISO9001-HACCPという認証を聞いたことはありますか。
ISO9001は聞いたことがあるけれども、ISO9001-HACCPはISO9001の違いがわかりにくいという事業者様もいるのではないでしょうか?
そこで今回は、ISO9001とISO9001-HACCPの違いについて解説します。
ISO9001やISO9001-HACCPのについて知りたい事業者様は、ぜひ参考にしてください。
ISO9001とは?
ISO9001とは、品質マネジメントシステムの国際規格です。
P(組織の整理、リーダーシップの明確化、計画作成、支援体制の整備)、D(運用手順の整備)、C(評価)、A(改善)を通じて、品質マネジメントシステムを構築していきます。
ISO9001では主に、組織体系の明確化、業務フローの明文化、力量評価、購買先管理、測定機器管理などが求められます。
ISO9001-HACCPとは?
ISO9000シリーズ(お客様が求める品質システムを構築できているか検査するための国際規格シリーズ)にCodex*のガイドラインに沿って、HACCPを組み込んだ国際規格。
一方、HACCPとは、食品の安全を管理する手法の一つです。
食品安全管理のガイドラインであるHACCPと品質マネジメントシステムの国際規格であるISO9001を組み合わせることで、食品に関する幅広い業種に適用できます。
* Codex(コーデックス)……Codexとは、食品の国際規格。とても威厳のある食品の標準規格で、日本を含む187の国と1つの機関(EU、ヨーロッパ連合)が加盟しています。
ISO9001とISO9001-HACCPの違い
では、ISO9001とISO9001-HACCPの主な違いは何なのでしょうか?
1.適用業種が異なる
食品業界のみに適用されるISO9001-HACCPに対して、ISO9001は業種・業態問わず、あらゆる企業・団体が認証を取得することができます。
ISO9001-HACCPは具体的には、農業・水産業・畜産業、食品製造・加工業、容器・包装資材の製造業、レストランなどの外食産業が該当します。
2.規格の目的が異なる
ISO9001とISO9001-HACCPは、規格の目的が異なります。
ISO9001では、一貫した製品・サービスの提供や顧客満足の向上が主な目的です。
ISO9001-HACCPでは、消費者に安全な食品を提供するための食品安全マネジメントシステムを確立することが最大の目的になります。
3.認証取得の効果が異なる
ISO9001とISO9001-HACCPは認証を取得の効果に違いがあります。
ISO9001では、業務効率の改善や組織体制の強化、法令順守(コンプライアンス)の推進、業務継承の円滑化、企業価値の向上、取引要件の達成などが認証取得によって主に生じる効果です。
ISO9001-HACCPでは、それらに加えて、食品の安全な提供におけるリスクの低減も見込めます。
ISO9001とISO9001-HACCPの一番の違いは食品業界向けかどうか
いかがでしたでしょうか?
この記事を読んでいただくことでISO9001とISO9001-HACCPの違いがご理解いただけたと思います。
すべての業種・業態において適応可能なISO9001に対して、ISO9001-HACCPは食品業界のみ取得できる認証です。
そのため、品質マネジメントシステムを確立したいと思っている食品業界の企業・団体はISO9001よりISO9001-HACCPの認証取得をおすすめします。
なぜならISO9001-HACCPの認証を取得したら、同時にISO9001の登録証も発行してもらえるからです。
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この記事を書いた人
編集部員 M・S
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