JAPICOマークとはなにか?Pマークとの3つの違いを紹介
公開日:2019.11.01 最終更新日:2020.07.10
個人情報保護の重要性が高まっている昨今、第三者機関から認められている証として、PマークやJIS Q 15001といった認証の取得を考えている事業者様もいらっしゃることでしょう。
また、その中で個人情報保護に関する認証を調べていると”JAPICOマーク”という言葉を見かけることもありませんか?
今回はJAPICOマークについて、Pマークとの違いと比較しながら紹介します。
どの認証の取得を目指すか迷っている事業者様は、ぜひ最後までお読みください。
そもそもPマーク(プライバシーマーク)とは?
ご存じの事業者様は多いかもしれませんが、Pマークとは何かというところからご説明します。
Pマークは、日本産業規格「JISQ15001個人情報マネジメントシステム-要求事項」に適合している事業者を評価するための認証制度です。
事業活動を行う際、Pマークを名刺やホームページなどに表示することで「第三者から個人情報の管理体制が整っている」という印象を内外に与えられます。
Pマークを取得することで、お客様や消費者により信頼や安心を抱いてもらうことができます。
Pマークについての詳しい説明は、以下のページをご覧ください。
JAPICOマークとは?
JAPICOマークとは、一般社団法人日本個人情報管理協会が付与している個人情報保護マネジメントに関する認証です。
JAPICOマークは、JISQ15001:2006(個人情報マネジメントシステム-要求事項)、個人情報保護法、都道府県の個人情報に関する条例、業界ガイドラインの4つの基準をクリアした事業者のみに与えられます。
また、JAPICOマークの運営母体である一般社団法人日本個人情報管理協会は、個人情報管理士の育成講座も行っています。
個人情報管理士とは、個人情報保護・管理に関するエキスパート。
社内で教育指導を実施したり、個人情報保護・管理におけるPDCAサイクルの運用実施責任者や個人情報における内部監査員などの職務を遂行できたりするようになります。
JAPICOマークとPマークの3つの違い
ここからは、JAPICOマークとPマークの違いについて解説します。
違い①審査にかかる費用
JAPICOマークとPマークの違いとしてまずあげられるのは、取得と更新にかかる費用が異なるという点。
JAPICOマークとPマークの審査費用を比較すると、JAPICOマークの方がリーズナブルです。
では、取得と更新にかかる費用の差は具体的にはどれくらいの金額なのでしょうか?
Pマークの審査費用は以下のとおりです。
単位:円(税抜き)
新規取得時 更新時 事業規模 小 中 大 小 中 大 申請料 47,620 47,620 47,620 47,620 47,620 47,620 審査料 190,477 428,572 904,762 114,286 285,715 619,048 付与登録料 47,620 95,239 190,477 47,620 95,239 190,477 合計金額 285,717 571,431 1,142,859 209,526 428,574 857,145
(参照:費用|申請手続き |プライバシーマーク制度|一般財団法人日本情報経済社会推進協会(JIPDEC))
対して、JAPICOマークの審査費用は以下のようになります。
単位:円(税抜き)種別 新規取得時 更新時 事業規模 小(2~20人) 中(21~300人) 大(301人以上) 小(2~20人) 中(21~300人) 大(301人以上) 申請・審査・諸費用 210,000 370,000 500,000 140,000 250,000 330,000
以上の表からわかるように小規模事業者の場合、JAPICOマークはPマークに比べて新規取得時に約10万円、大規模事業者の場合50万円近く費用に違いが出てきます。
違い②サポートの充実度
JAPICOマークの場合、運営母体である一般社団法人日本個人情報管理協会が認証だけでなく、コンサルティングも請け負っています。
そのため、JAPICOマーク取得にかかるはコンサル料は安く設定されています。
さらに、審査への合格率が高く短期間で取得できます。
一方Pマークの場合、Pマークの運営母体である一般財団法人日本情報経済社会推進協会は認証のみでコンサルティングは行いません。
認証機関とコンサルティング会社が連携していないため、コンサルティングの費用が高額になる傾向があります。
さらに審査の合格率もJAPICOマークと比べると低く、取得にかかる期間も長くなります。
つまり、Pマークと比較するとJAPICOマークの方が認証機関によるサポートが充実しているということです。
違い③認知度と信頼性の高さ
ここまであげた違いを見ると、JAPICOマークの方がPマークよりも取得メリットが大きいように感じられるかもしれません。
しかし、認知度と信頼性の高さでいえばPマークの方が圧倒的に上です。
JAPICOマークの認知度はそれほど高くはありません。
一方でPマークは2019年8月8日時点で16,276社もの企業がPマークを取得しているほど、認知度が高い認証なのです。
また、合格率が高いほど審査が厳しく、通過した企業の信頼性が高いといえます。
つまり審査の通過率が高いJAPICOマークよりも、通過率が低いPマークを取得している企業の方が、信頼を得られているというわけです。
JAPICOマークはPマークよりも安価で取得でき、サポートも充実してる!
いかがでしたでしょうか?
この記事を読んでいただくことでJAPICOマークについてご理解いただけたと思います。
JAPICOマークは取得費用が安価であり、認証にかかる手間や負担も少ないため、人員の少ない企業でも取得することができます。
ただし、やはり認知度や信頼性の高さではPマークには及びません。
PマークはJAPICOマークに比べて取得費用や手間暇はかかりますが、認知度や信頼性は抜群。
費用や期間に余裕があるのであれば、Pマークの取得をおすすめします。
PマークとJAPICOマークどちらの取得を目指すか迷っている方、やはりJAPICOマークではなくPマーク取得を目指したいと思われた事業者様はぜひEMEAO!にお問い合わせください。
取得を目指す認証の選択に関するアドバイスから、第三者機関の審査を通過した優良なPマークコンサル会社のご紹介まで、コンシェルジュが誠心誠意サポートいたします。
この記事を書いた人
編集部員 M・S
編集部員のM・Sと申します。EMEAO!のコンテンツの取材、編集、ライティングを担当させていただいております。複雑な情報を分かりやすく整理し、忙しい皆様にとって読みやすい記事にまとめてご提供させていただきます!よろしくお願いします!