アプリ開発におけるUIの重要性とは?
公開日:2023.11.16 最終更新日:2024.04.18
「UIってなに?」「アプリ開発にUIは必要?」と悩んでいませんか?
UIとは、iOSやAndroidなどの端末にあるメニュー画面やアイコンなど、ユーザーが目にして操作するアプリケーションデザインを指します。
しかし、UIデザインの必要性やポイントについて、アプリ開発とどのような関係があるのか分からない方も存在するでしょう。
本記事では、アプリ開発におけるUIの重要性やポイントについて解説します。また、UIを作成する手順やUIデザインを活用するサイトも紹介していますので、ぜひアプリ開発の際に参考にしてみてください。
UIとは
UIとは、User Interface(ユーザーインターフェース)の略です。自社のアプリケーションとユーザーをつなぐ接点を意味します。
例えば、スマートフォンに表示されている文字のフォントやクリックボタン、アイコンなど、目にうつっている情報が全てUIのデザインです。
UIは、アプリの利用率やダウンロード率に大きく関係しており、アプリに必要不可欠な情報のひとつです。また、時代にそった利便性の高いデザインが求められます。
そして、UIと同等に重要なのがUXです。
UXとは、User Experience (ユーザーエクスペリエンス)の略であり、自社のアプリケーションをユーザーが体験することを意味します。
例えば、アプリケーションへの要望や不都合が起きた場合、迅速に修正対応されるとユーザーからの信頼度は格段に上がりイメージが良くなるでしょう。
アプリ開発は、使いやすく見た目が優れているUIであればUXの向上につながる強い関係性といえます。
関連記事:【アプリ開発用語集】UIとは
アプリ開発においてUIは非常に重要
アプリケーションを使うユーザーに対して、時代にそった流行を取り入れつつ、UIに優れたデザインや設計であることが非常に重要です。
決して、アプリ開発者やデザイン担当者の好みで作ってはいけません。
例えば、UIを自分の好みだけで作ったとしましょう。
ユーザーがアプリを使う際に「操作方法が分かりにくい」「行きたいサイトにたどり着けない」といったストレスを感じてしまいます。そうなると、ユーザーはアプリの離脱になりかねません。
このように、ユーザーに対してストレスが起きないUIデザインが重要です。
UIデザインでは、「誰が見ても同じように理解でき、使いやすく分かりやすいデザインである」という条件が大切です。
ユーザーへ価値観と満足感などの求めているものを提供することで、アプリケーションの売上へとつながるでしょう。
UIデザインを考える際のポイント
UIデザインを設計するには、ユーザーのために使い心地のいいアプリケーションを提供することです。
そのために、ターゲットを明確にしてユーザーへ使いやすいデザインと機能性を考えることが一番のポイントです。
さっそく、UIデザインで考える際のポイントを4つ紹介します。
ブランドイメージを考える
販売するブランドのイメージを考えましょう。
例えば、30代OLをターゲットにした場合、上品なきれいめなブランドのイメージがあります。一方、20代の大学生をターゲットにしたブランドのイメージはカジュアルさが多い傾向にあります。
また、年齢層を問わず全ての方に合わせたブランドイメージをするのであれば、シンプルさを重視してみるといいです。
老若男女問わず使えるようなブランドも高い支持を得られると考えられます。
ターゲットを明確にする
UIデザインを考える際は、ターゲットを明確にすることが最も重要なポイントです。
アプリを開発する際にターゲットがブレていると、違和感があったり使いづらかったりと、不満を感じる方が現れます。
おもに以下の視点からターゲットを決めるのが一般的です。
- 性別
- 年齢層
- 家族構成
- 職業
- 趣味趣向
具体的にターゲットを明確にすると、ユーザーの視点にたって想像しやすくなります。そのため、UIデザインや機能性を考えやすくなるでしょう。
使いやすさを重視する
UIデザインは、使いやすさを重視しましょう。もちろん、アプリ開発は見た目のデザインも重要視されますが、決してユーザーが眺めるだけではなくユーザーが操作を行うからです。
どんなにおしゃれでかわいらしいデザインでも、使いにくければユーザーは使ってくれません。そのため、デザインも重要ですが最も使いやすさ重視を心がけましょう。
モバイルに適応させる
アプリ開発のデザインは、iPhoneやAndroid、iPadなどのモバイルに適応させましょう。
iPhoneやAndroid、iPadなどは、パソコンと比較すると画面の大きさが異なります。
パソコンのサイズでUIデザインを作成してしまうと、iPhoneやAndroidなどのスマートフォンから見たとき、文字の大きさやクリックボタンなどが見づらくなります。
そのため、アプリ開発はモバイルに合った画面の見やすさや、タップしやすい操作性が必要です。
アプリ開発でUIを作成する手順
アプリ開発のUIデザインを作成する際、いくつか工程があります。しっかりと順を追って作成しなければ、企画からぶれたアプリケーションになってしまい、修正にならざるを得ません。そのような修正が起こらないように、さっそくアプリ開発でUIを作成する手順を紹介していきます。
要件定義
アプリ開発で今後どのように完成していくかを、ユーザーの立場で考え必要なことを具体化していきます。
要件定義とは、アプリ開発の目的やブランドコンセプトに必要なコンテンツや機能のアイデアを出しまとめることです。
要件定義についての注意点は以下のとおりです。
- 企画にズレがないようにする
- 何度も打ち合わせを重ねて、ひとつにまとめる
アイデアを出し終えたら、アプリ開発にどう組み込んでいくのか優先順位を決めて整理しましょう。
設計
要件定義でまとめたものをもとに、具体的に構造を設計していきます。設計は、基本設計と詳細設計の2通りあります。
まず基本設計とは、要件定義をもとに発注者側のアプリ完成イメージと、開発側の完成方法を提示し合う重要な過程のことです。基本設計の時点で、事細かく内容を提示しておき開発工程の際に出戻りを最小限に抑えられます。
次に詳細設計とは、基本設計をもとにアプリ開発の内部機能を細かく分解し、整理していく工程のことです。要するに詳細設計は、アプリ開発するプログラマーのための正確な設計書です。
基本設計と詳細設計を具体的に視覚化することで、のちのデザイン修正や操作後の機能不足へとつながります。
関連記事:アプリ開発の設計手順とは?重要性と押さえておきたい基礎知
骨格の作成
骨格の作成とは、設計の段階で具体的に構成してまとめたものを、設計図に置き換え作成したものです。
アプリ画面に表示されるテキストやボックスを作ったり、リンクやボタンの配置をイメージ付けられます。
これをワイヤーフレームと呼び、アプリ開発のデザインを作るうえで非常に重要な工程です。
ワイヤーフレームを作成することで、設計段階では見えていなかったアプリ画面に表示されるコンテンツボリュームや、リンクやボタンの機能面がわかりやすくなります。
そのため、骨格はしっかり作りましょう。
表層の作成
表層の作成とは、ユーザーのためにやさしい見た目や操作性デザインが優れているアプリ開発を指します。
表層とは、以下のデザインを指します。
- 素材の作成
- ロゴデザイン
- アプリ全体の画面
- キャラクターデザイン
- 文字や写真などを見たイメージ
- アプリケーションのスクリーンショット制作
アプリ開発の表層デザインを整え、ターゲットに見合った配色。また、ストレスなく操作しやすいアプリケーションソフトが目指せます。
最終確認
UIデザインが完了したら、違う視点から最終確認を行います。表層の作成まで、自分のデザイナー視点で作業していたため、良いところや悪いところが見えにくい傾向にあります。
そのため、ユーザーやディレクター視点に変えてみると、違うアイデアがひらめいたり改善点が見つかったりします。
UIデザインがひと通り終わったら、あらゆる視点でデザインを最後まで見直しましょう。
アプリ開発で参考になるUIサイト
アプリ開発を進めるうえで、UIデザインサイトを参考にして活用するのがおすすめです。
自分で考えつかなかったアイデアやひらめきが得られるでしょう。
そこで、アプリ開発で参考になるおすすめのUIサイトを紹介しますので、ぜひ活用してみてください。
MOBILE PATTERNS
MOBILE PATTERNSは、iOSやAndroidのアプリケーションUIデザインに特化した参考サイトです。
スクリーンショットだけではなく、実際のアプリケーション内の動画操作が確認できます。掲載されているUIデザインの画像数が多く、アプリのUIデザインを簡単に確認したいときに重宝します。
lovely ui
lovely uiは、トレンドのUIデザインをスクリーンショット形式でまとめられているサイトです。iPhoneやAndroid、iPadと分類ができ、デバイスに合ったデザインを選べます。アイコンやボタン、ログイン画面などおしゃれでシンプルなデザインが豊富です。
大きなポイントは、iPadなどのタブレット端末のデザインがあることです。デバイス別に適切なUIデザインが選択できます。
Pttms
Pttmsは、歴史あるUIデザインサイトです。海外アプリのUIデザインが、iPhoneやiPadとスクリーンショット形式でまとめられています。使用用途に細かくカテゴリ分けされているため、探すのに非常に便利です。
Pttmsは、無料版でも使用できますがアクセス制限があります。よりたくさんのデザインを参考にするには有料版がおすすめです。
Inspired UI
Inspired UIは、UIデザインのひらめきを参考にしたいときに重宝できるサイトです。iPhoneやAndroid、iPadとデバイス別に検索でき、デバイスの切り替えが可能なため使い勝手がいいです。海外版のサイトですが、日本語にも対応しています。
ナビゲーションやサイドバーなど、カテゴリ別にUIデザインが整理できます。
UI Pocket
UI Pocketは、国内のスマートフォンアプリのUIデザインを中心にまとめられているサイトです。また、設計から表層デザインまでのUXデザインを考えながら、UIデザインの参考例が見つかります。アプリケーションのUIデザインが分類ごとに分かれており、お気に入り機能も充実しています。
Mobbin
Mobbinは、海外アプリのUIデザインが確認できるサイトです。400種類以上のiOSやAndroidのアプリケーションから、9万以上のスクリーンショット形式でまとめられています。更新頻度も高く、最新の海外トレンドを確認できます。カテゴリや目的別、機能別でUIデザインが検索しやすいため、目的のUIデザインが見つかりやすいです。
また、アプリ開発初心者でも分かりやすく使いやすい使用になっています。
UI Sources
UI Sourcesは、2400種類以上のスマートフォンアプリのUIデザインが厳選してまとめられているサイトです。スクリーンショットデザインを閲覧するだけでなく、実際にユーザーが使ったような画面操作が動画で確認できます。
UIデザインに加えてUXデザインの参考になるため、具体的なアイデアが得られやすいです。スマートフォンアプリデザインを参考にしたい方におすすめです。
Dribbble
Dribbbleは、iPhoneやAndroid、iPadなど高品質なデザインが集まっているクリエイター向けの掲載サイトです。閲覧だけではなくデザインの掲載が可能です。しかし、デザインを掲載するには、高いクオリティが求められるため、招待制の会員登録になっています。また、クリエイターとのコミュニケーションや仕事の依頼などのコミュニティサイトでもあります。
Dribbbleは、UIデザインに考慮されていないケースもありますが、ひらめきやアイデアなどオリジナリティあふれるデザインを見つける場として活用できるサイトです。
スマホ向けのアプリ開発で利用できるUIデザインツール
アプリ開発でUIデザインを制作する際に、作業が効率よくスムーズに行えるツールを選びましょう。
しかし、パソコンの種類によって対応しているUIデザインツールが異なりますので、注意が必要です。さっそく、スマートフォン向けのアプリ開発の際に利用できる、UIデザインツールを2つ紹介します。
Figma
FigmaはMacやWindowsで利用でき、画面を共有しながらリアルタイムでデザイン編集ができるツールです。デザイン編集はもちろん、アイコンやボタンなどのUIデザインをグループ化してファイルで一括管理できるコンポーネント機能が搭載。デザイン編集の際にそのまま同アプリ開発チームにファイルを共有できるため、デザインの統一感が保たれます。
また、Figmaでは、ほかのメンバーとスムーズにデザイン内容を把握できるコメント機能付きです。
Sketch
Sketchは、Macのみで利用できるデザインツールです。編集動作が軽い特徴があるため、ひとつの作業スペースに複数のアートボートが使用できます。アートボートとは、イラストやデザインを作る作業スペースのことです。また、共通パーツを保存しておくと、デザイン変更時に一括で反映されるシンボル機能が搭載されています。
ほかにも、ほかのメンバーとデザインを共有できたり、コメント機能があったりとスムーズに作業が行えます。
アプリ開発におけるUIの重要性を理解しよう
今回は、アプリ開発においてUIの重要性やポイントについて解説しました。
UIは、アプリケーションとユーザーをつなぐ部分であり、ユーザーが使用するために優れたデザインです。
アプリケーションのフォントや見た目など流行りを取り入れたデザインが重要ですが、ユーザーがストレスなく使いこなすことが最も重要視されます。また、UIを作成する手順やUIデザインを活用するサイトを紹介しました。
UIデザインを制作する際は、利用できるツールの共有方法や、対応しているシステムの確認も行いましょう。アプリ開発では、ユーザーが使いやすいUIデザインを心がけることが大切です。
UIに悩んだ際にはEMEAO!へのご相談を一度ご検討ください。
この記事を書いた人
編集部員 濵岸
編集部員の濵岸と申します。コンテンツ作成と取材を主に担当しております。身長が低いため学生時代は「お豆」と呼ばれていました!豆らしく、皆様の役に立つ記事を「マメに豆知識を!」の意識で作成します!どうぞよろしくお願いいたします!