アプリ開発の流れや費用とは？おすすめの会社10選も紹介

システムをアプリ化すれば、より多くのユーザーが手軽に利用できます。スマホ利用者の増加に伴い、アプリの需要も増えているため、自社開発を考える企業も多いです。

自社開発に踏み切ろうと思ったものの、流れや準備の方法が分からず、困っている方もいるのではないでしょうか。この記事ではアプリの種類や開発方法、外注の流れなどを初心者向けに解説しています。

アプリ開発を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

そもそもアプリとは？

アプリとは、目的に応じて専用のプログラムを組んだソフトウェアのことです。「アプリケーションソフトウェア」の略称で、用途ごとにさまざまなものが存在します。

もっとも身近なものにスマホアプリがあり、スマホにインストールすることで、さまざまな機能を追加できます。簡単に編集ができる画像加工アプリや、ソーシャルゲームなど、利用した経験がある方も多いのではないでしょうか。

アプリは使用する環境ごとに名称が付けられており、下記の2つに大別できます。

• デスクトップアプリ
• Webアプリ

アプリは、用途やターゲットユーザーに合わせて、利用するプラットフォームを考慮して開発する必要があります。それぞれ解説するので、理解しておきましょう。

デスクトップアプリ

デスクトップアプリとは、PCやスマホなどのデバイスに、インストールして使用するアプリのことです。iPhoneやAndroidなどのアプリはすべてこれに該当します。

デスクトップアプリの開発では、実行環境に合わせた開発が必要です。OSごとの仕様の違いから、適したプログラムが異なるためです。たとえば、iOS用に作られたアプリをそのままAndroid OSでは使用できません。

デバイスごとに最適化して開発するため、処理速度が速く、挙動が安定するなどのメリットがあります。一方で、対応デバイスが増えるごとに開発費用も高くなる点に注意しましょう。

Webアプリ

Webアプリとは、インストール不要でWeb上で利用できるアプリのことです。デバイスを選ばずに使用でき、開発費用も安くなるケースが多いですが、下記のようなデメリットもあります。

• 機能の制限が多い
• 利用にインターネット環境が必須

Webアプリは、デバイスに依存した機能が利用できないことが多いです。デバイスに干渉する機能を実行する際は、ユーザーの使用許可が必要なケースもあります。

またWebを介して利用するため、オフライン環境では使用できません。したがって、継続して使用することが多い業務システムなどには、Webアプリは不向きです。

ただし、デスクトップアプリよりも低予算・短納期で開発できるため、要件が合う場合はおすすめです。

アプリ開発の方法

アプリ開発の方法には、大きく下記の2つがあります。

• 開発会社に外注する
• 自作する

異なるメリットとデメリットがあるため、違いを理解しておくことが大切です。

開発会社に外注する

専門の会社に外注すれば、自社のリソースを割かずにアプリを開発できます。開発に必要なスキルや知識を持つ人材が揃っているため、スピーディーに高品質なアプリを開発可能です。

しかし、会社ごとに得意な領域や費用感が異なるため、業者選びは慎重に行う必要があります。たとえば、デスクトップアプリを開発する場合、複数のプラットフォームに対応させる技術を持っている会社への依頼が不可欠です。

また費用感も開発会社ごとに異なります。たとえば在庫管理アプリを開発する場合、類似するパッケージを販売している会社のほうが安価に依頼できます。外注の際は事前に社内で要件をまとめ、条件に合う開発会社を探しましょう。

自作する

アプリは、自社開発も可能です。方法は大きく下記の3つです。

• 0からプログラミングする
• ゲームエンジンを使う
• アプリ開発ツールを使う

自作すれば、開発費用を大幅に削減できるうえに、細部までこだわりを反映させられます。方法別の概要を、解説します。

0からプログラミングする

自社でプログラミングを行えば、アプリを開発できます。もっとも自由度が高く、制限なく機能を実装できます。

アプリ開発によく使われるプログラミング言語は、下記の6つです。

• JavaScript
• Python
• Java
• Swift
• Kotlin
• C

上記のうち、JavaScriptとPythonは初心者でも比較的学習しやすい言語です。近年ではChatGPTやGeminiなどの生成AIを使い、プログラミングを学習しやすくなっています。少し触ってみて、開発できそうな兆しが見えれば、自作を検討してもよいでしょう。

ゲームエンジンを使う

ゲームエンジンとは、ゲームアプリの開発に特化したソフトウェアのことです。代表的なものに、「Unreal Engine」と「Unity」があり、スマホゲームはもちろん、PCゲームの開発でもよく使われています。

しかし、ノーコードで開発できる範囲が限られているため、本格的な開発にはプログラミングが必要です。「C#」や「C++」など、学習難易度が高い言語が求められるため、複雑なゲームの開発には外注をおすすめします。

アプリ開発ツールを使う

ノーコードツールを使えば、特別なスキルがなくてもアプリを開発できます。代表的なツールは下記のとおりです。

• Notion
• kintone
• Zapier

シンプルなものであれば、業務レベルのアプリも簡単に開発できます。また、有名なノーコードツールはWeb上に情報が溢れているため、使い方や応用方法などを見つけるのも容易です。

とりあえずアプリを作ってみたい、複雑な機能は必要としないなどの場合は、試してみましょう。

初心者は開発会社への依頼がおすすめ

アプリの開発には、プログラミングやコンピューター、Webなど、幅広い領域の知識が必要です。そのため、初めてアプリを開発する場合は、開発会社への外注がおすすめです。

適切な知識を持たずに自作すると、セキュリティの脆弱性により、情報漏洩などのリスクも高まります。個人利用の範囲なら問題ありませんが、社内全体で使う、サービスとしてリリースするなどの場合は、取り返しのつかない事態に発展しかねません。

また、実務レベルのプログラミングスキルを身に付けるのは、多くの時間を要します。リソースがない場合は無理に開発せず、専門の会社に依頼しましょう。

アプリ開発を外注する流れ

アプリ開発の外注フローは、要件や依頼先によって異なりますが、一般的には下記の流れで進んでいきます。

• アプリの企画・仕様の立案
• 開発会社探し・見積もり
• 契約・発注
• アプリ開発
• テスト・ストア申請
• 公開・リリース

基本を押さえておけば、発注先を探しやすくなる、打ち合わせがスムーズに進むなどのメリットが得られます。それぞれ詳しく解説します。

アプリの企画・仕様の立案

最初に作りたいアプリの企画を行います。開発の目的をはじめ、ターゲットや具体的な仕様まで決めていきます。

企画で大切なのは、ユーザーファーストを忘れないことです。開発者の願望や好みで開発を進めると需要から乖離し、誰からも使われないアプリになります。

そのためターゲットを明確化したうえでペルソナを作り込み、逆算して仕様や機能、対応デバイスなどを決めていきましょう。また、先入観なく多くのアイデアを出していけば、アプリの品質も向上します。

開発会社探し・見積もり

開発会社ごとに、得意な領域や使用できる言語、費用感が異なります。依頼先次第でアプリの品質が大きく変わるため、慎重に選定する必要があります。開発実績や得意分野、開発後のサポートの有無など、俯瞰して要件に合う会社か見極めることが大切です。

依頼先の候補を絞り込んだら、見積もりを依頼します。この際、費用だけで依頼先を決めるのは御法度です。安く開発できても、要件を満たせなければ意味がありません。のちに追加費用がかかり、結果的に高くつくケースもあります。必ず内訳を確認し、内容と費用のバランスを見て発注先を決めましょう。

契約・発注

依頼先を決めたら、契約書を取り交わします。契約を締結する前に、下記のポイントを確認しましょう。

• 金額
• 納品方式
• 納期
• 特記事項の有無
• 修正回数
• 不具合時の対応方針
• 著作権・所有権

納品後に修正があった場合に、無料で対応してもらえる回数や範囲が明確になっていないと、追加料金が発生するおそれがあります。アプリ開発では予期せぬバグが見つかることも多いため、対応方針も確認してください。

また、開発後にアプリの著作権と所有権を自社に渡してもらえるかも重要なポイントです。開発会社の所有物となる場合、自社サービスとしてリリースする際にトラブルが起こりやすくなります。

細部まで確認し、懸念点をなくしてから契約書にサインしましょう。

アプリ開発

契約を交わしたあと、再度打ち合わせや要件定義を行います。ディレクターはもちろん、エンジニアとも顔を合わせ、最終的な仕様を決定したら、作業の完了を待つだけです。

開発会社によっては開発工程を細分化し、細かくテストを行うケースもあるため、途中でチェックの要請がくることもあります。可能な限り細かく確認し、アプリの品質を向上させましょう。

テスト・ストア申請

アプリが完成したら、公開前にテストを行います。おもなテストは下記の3つです。

テストの確認を怠ると、公開後にトラブルが起こりやすくなります。必ず自社でも確認し、問題点があれば開発会社に報告しましょう。

また、アプリを一般ユーザー向けにリリースする場合、下記のストアへの申請が必要です。

いずれも審査があり、通過しないとアプリをリリースできません。早めに対応して、懸念点をなくしておきましょう。

公開・リリース

すべての検証を終え、準備が整ったらアプリをリリースします。公開に合わせて、マーケティングを行うと効率的にアプリを広められます。

新規顧客向けにプレスリリースを打ったり、広告を出稿したり、既存顧客向けにメールマガジンを配信するなどが効果的です。

アプリ開発の費用

アプリ開発の費用は、外注の場合と内製の場合で異なります。また、依頼先や開発方法、アプリの種類によっても大きく変わります。そのため、各概要をよく理解して予算を確保することが大切です。それぞれ詳しく解説します。

外注の場合

一般的な仕様のアプリの開発相場は、一般的に1,000,000〜2,000,000円程度です。しかし、要件によっては10,000,000円以上になることもあるなど、費用は青天井です。そのため、外注費用の仕組みや高くなるポイントを理解したうえで、開発に臨む必要があります。

アプリ開発の費用の大部分は、人件費です。一般的に「（1日あたりの単価×作業人数）×作業日数」で算出し、エンジニアのスキルに応じて1日あたりの単価は高くなります。

大規模な開発になるほど作業期間も長くなるため、高額になります。作業期間は、対応するOSや実装する機能などによってさまざまです。

たとえばiOSとAndroid OSでは、プログラムの仕様や言語が違います。異なるプログラムを作る必要があるため、開発期間も長くなります。実装する機能の数が多いと、さらに多くの時間が必要です。

また、開発方法も費用を左右するポイントです。同じ条件でも、フルスクラッチとパッケージ開発では、1,000,000円以上の差が出ることもあります。必要な項目を洗い出し、予算に合う方法で発注しましょう。

内製の場合

内製の場合、開発方法によって費用が変わりますが、いずれも数万〜1,000,000円程度でアプリを開発可能です。おもな開発方法は下記の3つです。

• パッケージを購入する
• ノーコードツールを使う
• フルスクラッチで構築する

システム開発会社が提供している開発パッケージには、開発に必要な機能があらかじめ揃っています。価格はパッケージによって異なりますが、200,000〜1,000,000円程度が一般的です。条件に合うものが見つかれば、高品質なアプリを簡単に制作できます。

また、ノーコードツールを使う場合も同様です。パッケージよりも制限がありますが、利用料の年間数万円程度でアプリが作れます。

自社でフルスクラッチを行う方法がもっとも費用を抑えられ、必要な費用はサーバー・ドメイン代の年間数万円程度のみです。ただし、開発にあたる人材の人件費がかかるため、高額になる場合は外注がおすすめです。

おすすめのアプリ開発会社10選

おすすめのアプリ開発会社10社を、表にまとめました。

それぞれ詳しく解説します。

株式会社アプリクッキング

引用：株式会社アプリクッキング

スマホアプリ開発を専門に行う会社です。コストダウンと開発スピードに重きをおいており、独自の開発ノウハウを用いて、高品質なアプリを安価で開発しています。1,100件以上の制作実績があることから、確かな実力がうかがえます。

また、アプリはリリースしてからが重要という考えから、運営サポートも提供。長期的に良好な関係を築ける開発会社です。

株式会社アプリクッキングの詳細はこちら

ブライテクノ株式会社

引用：ブライテクノ株式会社

スマホアプリやWebアプリの開発を行う会社です。コンサルティングも提供しており、既存サーバーとの連携や、業務支援、運用環境の構築など、多様なニーズに応えられます。

また、同社の代表は世界的なセキュリティソフト企業で研究・開発を行った経験を持っています。堅牢性が高く、安心して使えるアプリを開発できるでしょう。

ブライテクノ株式会社の詳細はこちら

アイユー株式会社

引用：アイユー株式会社

店舗の販促向上アプリ「アプリメンバーズ」を開発・販売する企業です。クーポンや会員証の発行・管理、ポイント付与、アンケート機能など、店舗の集客に必要な機能が網羅されています。

導入事例には、飲食店をはじめ、美容サロンやアパレルショップ、ホテル、フィットネスジムなど、幅広い業界が掲載されています。店舗アプリの開発を考えている企業に、ぴったりな会社です。

アイユー株式会社の詳細はこちら

株式会社モンスターラボホールディングス

引用：株式会社モンスターラボホールディングス

世界20ヶ国・33都市に拠点を持つ、システム開発の大手グループ会社です。世界基準で高いレベルを持つ技術者が多く在籍しているため、あらゆるアプリを高水準で開発できます。

開発の際は事業戦略の策定やUX設計から対応し、もっとも成果が出る方法でアプリを開発します。オフショア開発で費用を抑えることもできるなど、多様なニーズに柔軟に応えられる会社です。

株式会社モンスターラボホールディングスの詳細はこちら

株式会社クリエイテラ

引用：株式会社クリエイテラ

スマホやタブレットなど、モバイル端末向けのアプリ開発が得意な会社です。各種ストアへの申請代行も行っているため、開発からリリースまでをスムーズに行えます。

さまざまなアプリをApp StoreやGoogle Play Storeの審査に通過させた経験から、豊富なノウハウを有しています。完成後の差し戻しのリスクを極端に抑えられるため、一般ユーザー向けのスマホアプリを開発したい企業におすすめの会社です。

株式会社クリエイテラの詳細はこちら

GMOデジタルラボ株式会社

引用：GMOデジタルラボ株式会社

店舗向けアプリ作成ツール「GMOおみせアプリ」の開発・販売を行う会社です。制作代行も請け負っており、導入社3,100社／10,200店舗以上と、信頼されているアプリであることがうかがえます。

飲食店や宿泊施設、スポーツジムなど、店舗ビジネスであれば業界を選ばず使える点も特徴です。データ分析機能や運用サポートも付いているため、アプリの導入に懐疑的な方でも安心して開発できるでしょう。

GMOデジタルラボ株式会社の詳細はこちら

株式会社GeNEE

引用：株式会社GeNEE

スマホアプリからWebアプリまで、幅広いソフトウェアを開発できる会社です。業務システムや基幹システムなど、高度なシステム開発も行っており、他領域から得た知見を活かして高品質なアプリを制作しています。

設計の際は、改修のしやすさと保守性を意識していることから、仕様変更や万が一の不具合が起きた際も安心です。質が高く、長く使えるアプリを作りたい企業におすすめの会社です。

株式会社GeNEEの詳細はこちら

株式会社クロスゲームズ

引用：株式会社クロスゲームズ

ゲームアプリの開発が得意な会社です。ゲームのジャンルや動作環境を選ばずに開発可能で、幅広いニーズに対応できます。

独自のノウハウを用いたデバッグサービスも提供しており、バグのリスクを最大限抑えて開発可能です。また、テスト管理ツールも提供しているため、社内の運用環境の構築にも力になってくれるでしょう。

株式会社クロスゲームズの詳細はこちら

株式会社ジークス

引用：株式会社ジークス

幅広い領域のアプリを開発する会社です。一般的なスマホアプリやWebアプリはもちろん、ウェアラブルデバイス対応のアプリなど、高度な技術が必要なニーズにも対応できます。

クリエイティブのデザインやマーケティングに精通している点も特徴です。ユーザーファーストなUI／UX設計はもちろん、リリース後の集客やブランディングも任せられます。アプリに関する包括的な業務を依頼したい企業におすすめな会社です。

株式会社ジークスの詳細はこちら

株式会社Funseek

引用：株式会社Funseek

SNSやゲーム、チャットソフトなど、多様なアプリを開発できる会社です。キャッチコピーに「目標を達成するための開発」を掲げており、求める成果から逆算して要件を提案してくれます。

また、クライアントとのコミュニケーションや開発スピードを重視している点も魅力的です。高品質なアプリをスピーディーに開発したい方と相性がよい会社です。

株式会社Funseekの詳細はこちら

まとめ：アプリは外注して効率的に開発しよう！

アプリ開発は作成ツールなどを使えば、内製も可能です。しかし、要件が複雑な場合は高度な知識や技術が必要になり、膨大なリソースを消費します。

そのため、アプリ開発は外注がおすすめです。この記事を参考にアプリ開発の流れや費用を理解し、優良な発注先を見つけてください。