複合機を廃棄する4つの方法と、それぞれにかかる費用の相場
公開日:2019.08.16 最終更新日:2024.05.15
「新しい複合機を購入したが、古い方の処分について考えていなかった!」
とお困りの事業者様もいらっしゃるでしょう。
そこで今回は、複合機を廃棄する費用について、廃棄方法ごとの相場をご紹介します。
買い替えや故障などで複合機の廃棄をお考えの事業者様は、ぜひ予算立てのご参考になさってください。
複合機の廃棄にかかる費用相場はいくら?
複合機は、“小型家電リサイクル法”により「産業廃棄物」として処分するよう義務付けられています。
処分する複合機の状態によって選べる廃棄方法が複数あり、かかる費用も変わります。
今回は、以下の4種類の廃棄方法ごとの費用をご紹介します。
- 産業廃棄物の専門業者に依頼して廃棄する
- メーカーに依頼して廃棄する
- リサイクルショップを利用して廃棄する
- ネットオークションを利用して廃棄する
以下からは、それぞれの廃棄方法ごとの費用相場を見ていきましょう。
廃棄方法と費用①産業廃棄物の専門業者に依頼する場合
1つめにご紹介する廃棄方法は、産業廃棄物の専門業者に回収を依頼する方法です。
産業廃棄物の専門業者に依頼する場合は5,000~1万円程度で複合機を廃棄処分できます。
回収にかかる費用は業者によって異なりますが、地域の専門業者に依頼すると回収に来てもらうコストが下がります。
廃棄専門業者に回収を依頼するメリットは、複合機のメーカーに依頼するより費用が安い傾向にあることと、どのメーカーの機種でも対応してもらえること。
また、オフィス移転などでパソコン本体など複数のOA機器を廃棄したい場合には、まとめて回収を依頼することで手間とコストを削減することも可能です。
廃棄方法と費用②メーカーに依頼する場合
多くの複合機のメーカーでは不要になった複合機の引き取りも行っています。
回収費用の目安として、大手2社の価格の一例をみてみましょう。
まずシャープに複合機の廃棄を依頼した場合にかかる費用は以下の通りです。
【70kg未満の場合】
- 回収費用:20,000円
- 再資源化費用:2,100円
※引用:シャープ使用済み複写機回収および再資源化処理について
また、キヤノンに複合機の廃棄を依頼した場合にかかる費用は以下の通りです。
【30kg~100kg未満の場合】
- 回収費用:20,000円
- 再資源化費用:5,000円
※引用:キヤノン グリーンリサイクル サービス概要
※上記の金額の他、離島や遠隔地の場合は追加料金が発生します。
メーカーに依頼するメリットとしては、メーカーではそれぞれの機種について熟知しているため、万が一データの消し忘れがあっても適切な方法で処分してもらえるので安心な点があげられます。
また、同一のメーカーのものであればトナーなどの関連機器も全て一緒に回収してもらえることも利点です。
メーカーに依頼するデメリットとしては、本来、メーカーは複合機の処分をする義務はないので専門の回収業者と比べると費用が割高にある場合が多いこと。
追加料金など、詳細についてはメーカーに直接確認する必要があります。
なお、複合機を入れ替える場合はこちらの複合機のリース導入にかかる費用の相場もご確認ください。
廃棄方法と費用③リサイクルショップに依頼する場合
リサイクルショップや不用品買取業者を利用することで、複合機を廃棄することもできます。
複合機には一定の需要があるので、基本的にまだ使える状態であれば費用がかかるどころか買い取りしてもらえるケースも少なくありません。
使える状態でない場合でも、部分取り目的のジャンク品として無料で引き取ってもらえることもあります。
通常であれば有料で廃棄しなければいけないところを、たとえ少額でも買い取ってもらえたり、無料で引き取ってもらえるなら、とても助かりますよね。
デメリットは、多くの店舗では直接持ち込みが必要なことです。
事前に引き取り可能かどうかも確認しておくと良いでしょう。
廃棄方法と費用④ネットオークションを利用する場合
廃棄を急いでいない場合は、ネットオークションを利用するのも有効な複合機の処分手段です。
ネットオークションを使う場合に必要なのは主に輸送費。
距離などにもよりますが、2~3万円程度で輸送可能です。
その一方で、機種にもよりますが5万円~10万円程度で廃棄するつもりの複合機を販売することが出来ます。
差し引きすると、費用がかかるどころか儲けが出る可能性もあります。
なぜかというと、業務用複合機は高価なため中古でも安定した人気があるからです。
故障していたとしても、修理して活用したいとか、部品が欲しいとかのニーズもあります。
複合機の状態によってはメリットの高い処分方法のひとつといえるでしょう。
廃棄方法と費用⑤粗大ごみとして処分する場合
家庭用複合機は、自治体の回収サービスで粗大ごみとして処分できます。ただし、業務用の複合機は産業廃棄物扱いとなります。
廃棄方法と費用⑥不用品回収業者に依頼する場合
不用品回収業者は、業務用の大きな複合機でも、搬出から回収まで対応してくれます。中にはトラックで巡回している業者もあり、連絡すればその日のうちに回収してもらうことも可能です。
手間はかかりませんが、数千円~数万円と、費用は高くなりがちです。急ぎの場合や、まとめて回収してほしい場合におすすめです。
廃棄方法と費用⑦家電量販店を利用する場合
複合機を購入した家電量販店への持ち込みや、回収サービスを依頼できる場合もあります。その場合も、無料ではなく手数料がかかります。
なお、新品の購入予定はなく処分のみ依頼する場合、対応してもらえないこともあります。
また、家電量販店によって料金やサービス内容は異なり、機器のサイズや搬出の条件が定められています。
複合機を処分する前にやること
複合機を処分する前には、いくつか作業が必要です。
- 内部のデータを初期化する
- インク・トナーのカートリッジを処分する
- 処分の費用を確認する
以下で、それぞれ詳しく解説します。
内部のデータを初期化する
複合機は自社や取引先、顧客情報など個人情報が印刷データとして残っている場合があるため、内部のデータの初期化は必ず行いましょう。情報漏洩により、悪用されることを防ぐためです。
データの消去は、複合機に搭載されているデータの初期化機能や、データ消去専門のソフトを使うことで処理できることが多いです。
インク・トナーのカートリッジを処分する
インクやトナーのカートリッジは、複合機と一緒に処分できません。複合機とは別で、自治体や家電量販店の回収ボックスや、回収サービスを利用して処分しましょう。
処分の費用を確認する
処分方法や該当する複合機に合わせて、費用を計算しておきましょう。例えば、メーカーの回収サービスを利用する場合、キャノンであれば重量に応じて14,500~96,000円ほどの費用が必要となります。
複合機を処分する際の注意点
複合機を確実に処分できるよう以下の点も最終的にチェックが必要です。
- 抜き忘れのメモリーカードがないか
- ガラス版に書類を置いてないか
- 回収業者は信頼できるか
抜き忘れのメモリーカードがないか
複合機内部の印刷データと同じく、情報漏洩のリスクとなり得るSDカードなどメモリーカードを通して抜き忘れがないか確認が必要です。カードを挿入できる箇所は厳重に確認しましょう。
ガラス版に書類を置いてないか
コピーを取るために資料をガラス面に置いた場合、忘れていることもあります。特に重要書類や機密情報の場合は取り返しのつかないことになる可能性もあるため、念入りに確認しておくことが必要です。
回収業者は信頼できるか
メーカー以外に回収を依頼する場合は、回収業者について調べ、信頼できることを明確にしておくことが大切です。認証による認証を得ている業者や、見積もりを明確に出してもらえる業者が1つの指標になります。
複合機を無料回収している企業もある
オフィス機器の専門店やメーカーによっては、複合機を無料で回収している場合もあります。ただし、引き取りが無料とされていても自分での持ち込みが必要条件とされるという悪質な場合もあるため、入念に確認しなければいけません。
おすすめの複合機回収業者3選
EMEAO!では、お問い合わせいただいたお客様に対し、複合機の導入サポートをはじめとするさまざまなジャンルの専門業者を無料で紹介しています。
しかしながら、複合機の回収・破棄を依頼できる業者の紹介は2020年8月現在、EMEAO!では行っておりません。
そこで今回は、EMEAO!運営事務局が調査した複合機の回収業者の中からおすすめの3社をまとめました。
業者探しのご参考になれば幸いです。
複合機の回収業者①すぐ回収どっとコム
すぐ回収どっとコムは、東京都と川崎市に対応している不用品回収業者です。
一般家庭やオフィスの不用品回収を行っており、複合機や金庫、デスク、パーテーションなどのオフィス用品を1つからでも依頼できます。
料金は出張費3,000円~+複合機処分費4,000円~の計7,000円からです。エリアとタイミングによっては出張費無料キャンペーンが適用される場合もあります。
複合機の回収業者②関西プロスタッフ
関西プロスタッフは、大阪・兵庫・奈良を対応エリアとしている不用品回収業者です。
他の業者が引き取りできないものでも回収することができ、買取と有料の回収どちらでも依頼可能です。
不用品回収と買取を併せて依頼することで、買取金額分を回収料金から引いてリーズナブルな価格で処分できます。
複合機の処分費用はモノクロ・カラーともに5,000円~です。
複合機の回収業者③エコロ計画
エコロ計画は、愛知・岐阜・三重の案件に対応している不用品回収業者です。
重量物の搬出や機密情報の処理まで対応しているため、大量の社内文書を登録した複合機も安心して破棄を依頼できます。
休日や夜間の作業も対応可能なので、業務形態と合わせて無理のないスケジュールで進めることが可能です。
複合機の処分は1台5,000円~です。
複合機の廃棄にかかる費用は廃棄方法によって異なる!状況に適した手段を選ぼう
以上、複合機の廃棄にかかる費用相場について、廃棄方法別に紹介しました。
複合機を廃棄する場合、機種や状態によっては高額な費用がかかってしまう場合もあります。
しかし、複合機の状態が良ければリサイクル業者や買取業者を利用して販売できる可能性もありますし、多少の手間がかかっても良いならオークションを利用するのも一つの方法です。
費用や時間など、状況に適した手段を選びましょう。
「複合機を廃棄する目途もついたし、新しい複合機を設置する準備を進めよう!」
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この記事を書いた人
編集部員 河田
編集部員の河田です。編集プロダクションでの書籍編集の経験を経て、現在はEMEAO!のWebコンテンツ編集・執筆とお客様へのインタビューを担当させていただいています。日々、コツコツと皆さんのお役に立つ情報を発信していきます!よろしくお願いします。