ISOとは?初心者向けにISOの基礎知識をわかりやすく解説
公開日:2019.09.18 最終更新日:2021.08.11
ISO認証の取得に向け調べ物や準備をしている中で、ISO・ISO規格・ISO認証の表記が混在してそれぞれが何を指しているのか分からなくなる事業者様は多いのではないでしょうか?
3つの表記はほぼ同じ意味で使われることが多いですが、厳密には違いがあります。
そこで本記事では、ISO、ISO規格、ISO認証の違いとはなにか、また代表的なISO認証や取得の手順などを解説していきます。
3つの違いに疑問をお持ちの事業者様やご担当者様は、ぜひご一読ください。
ISO、ISO規格、ISO認証とはなにか、違いとは
一口にISO認証といっても、ISO、ISO規格、ISO認証と厳密にはそれぞれ指すものが異なります。
ISOに関する資料を読むときなどは、これらの違いをはっきりさせておくことで理解を深めることができるでしょう。
ISOとは
ISOとは、国際間の取引をスムーズにするための基準を作っている機関のことで、International Organization for Standardization(国際標準化機構)の略称です。
スイス民法による非営利法人でスイス・ジュネーブに本部をおき、国際連合経済社会理事会にも所属しています。
ISOには各国1機関のみ加盟することが許されており、日本では1952年に日本工業標準調査会(JISC)の加盟が認められました。
2020年現在、世界各国から162の機関が加盟しています。
ISO規格とは
ISO規格とは、ISOが定めた世界で通用するマネジメントシステムの基準を指します。
マネジメントシステムとは組織を適切に運用するための仕組みのことで、認証ごとに適切なシステムが異なります。
ISO規格はマネジメントシステムの世界的な基準であるため、どの国でも通用する高水準なマネジメントシステムを構築が可能です。
国際間の考えの違いをなくし取引をスムーズにする効果があるため、ISOは基準としてISO規格を用意したというわけです。
ISO認証とは
ISO認証とは、各ISO規格を満たしていると認められた企業に付与される認証です。
ISO認証を取得するためには、ISO規格を満たしたマネジメントシステムを構築し第三者認証機関の審査を受けて基準を満たしていることを認められる必要があります。
世界的に信頼性の高い認証でもあるため、認証を取得すれば取引時のステータスの1種として活用ができます。
ただし認証取得後も維持し続けるために、維持審査や更新審査を定期的に受ける必要があります。
ISO規格の種類
ISOの規格にはさまざまな種類があり、その数は5万種以上にものぼります。
今回は、多くの企業が取得を目指す代表的な3種類の規格をご紹介します。
ISO9001
ISO9001は、サービスや製品の品質に関するマネジメントシステムの規定です。
製品やサービスの質を高めることで、顧客満足度の向上を目指します。
また、ISO9001のマネジメントシステムは、高い品質のものを安定して提供できることを目的とするため、社内のマニュアル強化や工程・作業の見直しにも大きく役立ちます。
ISO9001の取得を目指すことで、誰でも同じ品質のサービス・製品を提供できるように社内の体制を整えることが可能です。
ISO14001
ISO14001とは、企業が事業を行ううえで環境活動に配慮した取り組みするマネジメントシステムの規定です。
具体的には、工場から出る汚水をきちんと排水処理を行う取り組みであったり、排気ガスの汚染物質を除去するといった会社規模で行う環境保全活動を指します。
環境問題が世界的な問題となっている昨今では、企業にも環境に配慮するように要請されておりISO14001をその取り組みを客観的に証明する認証となります。
業種によっては、ISO14001の取得をしていないことで取引が不利に働いてしまうこともあります。
ISO27001
ISO27001とは、情報セキュリティに関するマネジメントシステムの規定です。
ISMSとも呼ばれ、企業が取り扱う情報全般のセキュリティ・機密体制を指します。
よく似た認証にPマークがありますが、Pマークとは異なり個人情報を含む企業で取り扱う情報全般の管理体制が審査対象となっています。
そのため適用範囲が非常に広くなりますが、国際的に信頼性の高い認証なので主に海外の企業との取引で役立つでしょう。
ISO27001とPマークの具体的な違いについては、こちらのISO27001とPマークの違いを比較した解説をご参照ください。
ISO認証を取得するまでの手順
ISO認証の取得はすぐにできるものではなく、一定の手順を半年から1年以上かけて行う必要があります。
おおまかな取得の手順は、以下のようになります。
ISO認証取得までの流れ
- 取得に向けて社内の体制を整える
- マネジメントシステムの構築
- マネジメントシステムの運用
- 審査・認証取得
一番重要なことは、規格に沿ったマネジメントシステムを構築しきちんと運用できるかということです。
マネジメントシステムの運用が安定したときに、第三者認証機関からの審査をうけて認められれば認証取得となります。
しかし、マネジメントシステムの構築は企業によって最適な施策が異なるため、コンサル会社にサポートを依頼することをおすすめします。
ISO認証取得支援コンサル会社は、自社の状況や運営体制をよく理解したうえで専門的なアドバイスを行ってくれ、申請に必要な書類の代行なども行ってくれるので認証取得までがスムーズに進みます。
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ISO認証を取得するメリット
ISO認証を取得することで得られる大きなメリットは、企業の価値を上げることができることでしょう。
第三者機関に品質や安全性を認めらることにより、企業の社会的な信頼性を高め取引をスムーズにしたり顧客の獲得率が向上するといった効果が見込めます。
また、サービスや製品の品質の向上を目指してシステムを構築・アップデートを繰り返すため、すべてのサービス・製品の品質がどんどん高まるでしょう。
さらに社内のシステムをマニュアル化するため、人材育成やノウハウの伝達といったことにも役立ちます。
ISO認証を取得するメリットについての詳細は、以下の記事をご参照ください。
ISOとは、世界に通用するマネジメントシステムの基準であるISO規格を定めている組織
ISO、ISO規格、そしてISO認証とはなにか、その違いについてお分かりいただけたでしょうか?
ISOは国際的に通用するマネジメントシステムの基準を定める組織、ISO規格はISOが定めた基準、ISO認証は第三者機関がISO規格を満たしたと認める企業に付与する証のことを意味します。
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この記事を書いた人
編集部員 河田
編集部員の河田です。編集プロダクションでの書籍編集の経験を経て、現在はEMEAO!のWebコンテンツ編集・執筆とお客様へのインタビューを担当させていただいています。日々、コツコツと皆さんのお役に立つ情報を発信していきます!よろしくお願いします。