Androidアプリの作り方4つの手順!必要な環境や言語も解説
公開日:2023.12.15 最終更新日:2024.04.19
スマートフォンが日常の一部となる中、Androidアプリを作りたいと考えている企業は多いでしょう。Androidアプリを作成するには、開発環境や使用される言語を押さえておくことが大切です。
本記事では、Androidアプリを作るときに必要な開発環境とプログラミング言語を解説します。作り方の主要ステップも詳しく紹介しますので、ぜひご一読ください。
Androidアプリを作るときに必要なもの
Androidアプリを作るには、以下の2つが必要です。
- 開発用のPC
- 開発環境
それぞれ解説していきます。
開発用のPC
Androidアプリ制作には、Windows PCやMacが欠かせません。特に、メモリサイズには注意が必要です。Android StudioはMacでも動作するため、iOSアプリ制作も検討している場合は、Macを選びましょう。アプリ制作に適したコンピュータの最低限の要件は以下の通りです。
Windowsの場合 | Macの場合 | |
OS | 64ビット版のWindows 8/10/11 | Mac OS 10.14以降 |
CPU | x86_64 CPU アーキテクチャ、第 2 世代の Intel Core 以降 | Apple M1 チップ以降 |
RAM | 8GB以上 | 8GB以上 |
画面解像度 | 1,280 x 800 | 1,280 x 800 |
開発環境
Android Studioは、Google社に公式認定されているAndroidアプリ制作用の統合開発環境です。Androidアプリを設計・開発するときに欠かせない機能が搭載されており、Android TVやAndroid Autoのアプリ制作にも対応しています。
LinuxやChrome OS上など多様な環境で動作し、開発者専用のWebサイトAndroid Developersから無料で入手可能です。コード自動補完など生産性を向上させる機能が備わっているため、初心者のエンジニアでも扱いやすい開発環境と言えます。
Androidアプリを作るときの言語
Androidアプリを作成するときには、主に4つの言語が用いられます。
- Java
- kotlin
- Python
- Ruby
それぞれ解説していきます。
Java
Javaは汎用性が高く、長年人気のあるプログラミング言語の1つです。ほぼ全てのOSで動作するため、多くの開発プロジェクトで活用されています。システム構築からWeb開発、アプリ制作に至るまで、幅広く使われています。
とりわけAndroidアプリ制作や大型システムの開発を得意としており、「Androidアプリの開発にはJava」と言われるほど、領域における地位を確立している言語です。
関連記事:Javaで開発できるアプリとは?種類と開発環境を解説
kotlin
Kotlinは、2011年頃に発表された比較的新しいプログラミング言語です。Javaと同じくコンパイル速度が早く、Google社がAndroidの主要な開発言語として公式認定されていることでも知られています。
Javaと完全な互換性があり文法が似ているため、Java経験者ならば比較的容易に習得可能です。
Python
Pythonは、インタプリタ方式のプログラミング言語です。汎用性が高く、ソースコードがシンプルで読みやすいという特長があります。Googleにおいても正式なプログラミング言語として採用されています。
また、プログラムのバイナリ変換が不要で、記述したコードを直ちに実行できるのも魅力です。コード量を削減できるため記述に個人差が出づらく、初心者にも学びやすい言語と言えます。
関連記事:Pythonとはどんな言語?アプリ開発に利用する際の手順も解説
Ruby
Rubyは、日本のプログラマーまつもとゆきひろ氏によって開発されたオブジェクト指向のプログラミング言語です。シンプルで直感的に記述でき、プログラムの構造が理解しやすいと高く評価されています。
Androidアプリ制作ではJavaやKotlinを用いるのが一般的ですが、Rubyのフレームワーク、Rubotoを使うことでRubyでも開発可能です。
Androidアプリの作り方4つの手順
Androidアプリを作るときには、以下4つの手順で進めます。
- 企画する
- 設計する
- スマホやタブレットで動作テストを行う
- アプリをリリースする
それぞれ解説していきます。
企画する
まず、Androidアプリ開発に取り組む動機や目標を明確にしましょう。そして、デザイン・機能・ターゲットユーザーなどを定め、制作するアプリの具体的な要件を決めていきます。
このとき市場調査を行い、競合他社のアプリとの差別化を考えるのも重要です。また、広告やアプリ内課金など、アプリの収益化の計画も検討していきます。
設計する
Androidアプリを複数人で開発していく場合は、情報共有のための設計書が欠かせません。設計書とは、アプリが完成するまでの工程を整理し、構造・機能・形状などを詳細に定義したものを指します。
設計書には、「どのような機能を追加するか」「画面構成はどうするか」など、機能や画面設計に関する情報を盛り込んでいきます。製品の完成図を示す仕様書とは異なり、完成に至るまでの各工程を記載したもので、アプリ制作にとって重要な資料の1つです。
開発する
開発の工程では、アプリの設計書に基づき、プログラミング言語を使ってアプリを構築していきます。前述したAndroid Studioという開発環境を使うのが一般的です。
複数人でコーディングを行う場合には定期的にミーティングを開催し、進捗状況の共有を継続していくことが大切です。ミーティングは、品質の低下やスケジュールの遅れを未然に防ぐためにも効果的です。
スマホやタブレットで動作テストを行う
開発が完了した後は、制作したAndroidアプリが設計書通りに機能するか検証するためのテストを行います。バグやエラーが発見された場合はその都度、修正していきます。
スマホやタブレットなど異なる画面サイズや端末、オフライン状態など、さまざまな環境下でアプリの動作やレイアウトを確認していくことが大切です。
Android端末を持っていると作業がスムーズに進みますが、実機を持っている必要はありません。仮想のAndroid端末であるエミュレーターを利用すれば、開発作業を進められます。
アプリをリリースする
アプリの機能テストが完了したら、アプリをリリースします。配信先はGoogle Playを選ぶのが一般的ですが、Amazonアプリストアなど他のプラットフォームも利用できます。
Google Playへアプリを配信するには、Googleアカウントとデベロッパーアカウントの登録が必要で、登録料として25ドルがかかります。アプリの内容や機能によっても異なりますが、ストアでのアプリ審査には1週間程度かかると見込んでおきましょう。
Androidアプリの作り方2つの選択肢
Androidアプリを作るときには、以下2つの選択肢があります。
- 社内で体制を整えて開発する
- 専門業者に外注する
それぞれ解説していきます。
社内で体制を整えて開発する
社内にアプリ開発が可能な社員がいる場合、内製することでコストを抑えられます。また、要件の変更やリソースの管理がしやすいのも内製の強みです。
また、ノウハウを社内に蓄積できるため、継続的に自社アプリ開発するときは有利です。
しかし、社内リソースを使用するため、社員の他の業務との兼ね合いを考慮する必要があります。また、社員の技術レベルによっては開発が困難を極めることも少なくありません。社内に開発担当者がいない場合、新たにエンジニアを採用する必要があるため、体制を整えるのに長期的な計画を立てなければいけないでしょう。
専門業者に外注する
アプリの外注では、企画・設計・コーディングなどの全工程を委託することもあれば、プログラミングのみなど一部を任せる方法もあります。
外注は、アプリ開発の専門家に業務を依頼できるのが強みです。専門のエンジニアに作業を任せられるため、アプリの品質と希望の納期での完成が期待できます。外注先は、Androidアプリの実績のある開発会社を選ぶことが重要です。
一方、外注のデメリットとしては、内製した場合よりも開発費が高くなり、仕様の調整などの自由度が低くなることも考えられます。さらに、リリース後のバグ修正や運用保守のサポートも依頼できるか、開発会社と事前に取り決めておく必要があるでしょう。
まとめ:Androidアプリの作り方を押さえて制作を進めましょう
Androidアプリを作るには、Android Studioを使用し、JavaやKotlinなどのプログラミング言語を用いるのが一般的です。アプリの作り方は、企画・設計・開発を経て、テストを重ね、最終的にアプリをリリースします。
社内のエンジニアが開発する方法であればアプリ開発にかかる費用を抑えられますが、アプリの要件によっては開発が難しいことも少なくありません。高品質のアプリを制作したい場合は、専門の開発会社への外注も視野に入れてみてください。
この記事を書いた人
hata