アプリ開発に必要なものは?iPhoneとAndroidに分けて解説
公開日:2024.01.20 最終更新日:2024.08.23
自社アプリを開発するにあたって、具体的に何を揃えればよいのか疑問を抱えている方も少なくありません。
そこで今回は、iPhone(iOS)とAndroidのアプリ開発に必要なものを解説します。必要なツール・プログラミング言語・開発の流れを理解するためにも、ぜひご覧ください。
スマートフォンアプリ開発の種類は2つ
スマートフォンアプリ開発の種類は、大きく分けてiOSアプリとAndroidアプリの2種類があります。それぞれについて、詳しく解説します。
iOSアプリ(iPhone)
iOSアプリとは、AppleのiOSオペレーティングシステムで動作するアプリケーションのことです。AppleのApp Storeからダウンロードとインストールをして、iPhoneやiPadなどのAppleデバイスで使用できます。
Androidアプリ
Androidアプリは、GoogleのAndroidオペレーティングシステムで動作するアプリケーションのことです。Androidは、スマートフォンやタブレットなど、さまざまなデバイスで使用できます。Google Playストアからダウンロードし、インストールして使用するアプリで、ゲーム・教育・ビジネスツールなど、多種多様のものがあります。
iOSアプリ(iPhone)開発に必要なもの
iOSアプリ開発に必要なものを、パソコン・開発環境・プログラミング言語・その他の4つに分けて解説していきます。
パソコン
iOSアプリの開発にはMacのパソコンが必要です。iOSの開発環境であるXcodeが、MacOSでのみ動作するためです。MacBook・MacBook Pro・iMacなど、どの種類のMacでも構いません。iOSアプリ開発に使用するパソコンのスペックの目安は、下表のとおりです。
OS | macOS 10.15.2以降 |
CPU | Core i5(1.5GHz/2コア 以上) |
メモリ | 4GB以上 |
ストレージ | HDDまたはSSDで64GB以上 |
開発環境:Xcode
Xcodeは、Appleが提供する統合開発環境(IDE)です。ストーリーボードで直感的に操作でき、コード編集のアシスト機能がついています。
また、開発したアプリのテストを行う機能も豊富に備えられているのも特筆すべき点です。
App Storeから無料でダウンロード可能です。
プログラミング言語:Swiftなど
iOSアプリ開発をするときには、Appleが開発したプログラミング言語、Swiftを使用するのが一般的です。
使いやすく、安全性が高いという特徴があります。
なお、Objective-CもiOS開発に使用される言語ですが、スピードや安定性を重視して、Swiftを選ぶ開発者が多くみられます。
その他
App Storeにアプリを公開するためには、Apple Developer Programに登録する必要があります。
また、実際のデバイスでアプリの動作テストをするために、iPhoneなどの端末は欠かせません。
Androidアプリ開発に必要なもの
Androidアプリ開発に必要なものを、パソコン・開発環境・プログラミング言語・その他の4つに分けて解説していきます。
パソコン
Androidアプリ開発には、Windows、Mac、またはLinux OSを搭載したパソコンが使用できます。Android Studioとエミュレータをスムーズに動かすためには、比較的新しいハードウェアがあると良いでしょう。Androidアプリ開発に使用するパソコンのスペックの目安は、下表のとおりです。
Windowsの場合 | Macの場合 | |
OS | 64 ビット、Windows 8 / 10 / 11 | Mac OS 10.14以降 |
CPU | x86_64 CPU アーキテクチャ、第2世代の Intel Core 以降 | Core i5 以上 |
メモリ | 8GB 以上 | 8GB以上 |
ストレージ | HDDまたはSSDで256GB以上 | HDDまたはSSDで256GB以上 |
開発環境:Android Studio
Android Studioは、Googleが提供する公式のAndroidアプリの開発向け統合開発環境(IDE)です。コードの補完機能や、アプリ開発に便利な機能が備わっており、テストもAndroid Studio上で行えます。無料でダウンロードでき、定期的にアップデートも行われています。
プログラミング言語:Javaなど
Androidアプリ開発では、Javaというプログラミング言語が広く利用されています。
Javaはオブジェクト指向の言語で、アプリ以外にもWebアプリなどにも使われています。
また、Kotlinも、近年使用されている言語で、Javaとの互換性があります。Javaよりもコードが簡単で、安全な設計ができるのが特徴です。
関連記事:Javaで開発できるアプリとは?種類と開発環境を解説
その他
Androidをリリースするには、Google Play Consoleのデベロッパーアカウントに登録する必要があります。
また、iOSアプリと同様、テスト用のデバイスは欠かせません。Androidのスマートフォンなど実機を準備しましょう。
関連記事:Androidのアプリ開発を始めるために必要なことを紹介!
アプリ開発の流れと手順
アプリ開発は、以下6つの手順で進めます。
- アプリの仕様書と設計図を作成する
- 開発環境を構築する
- 画像・音声データを準備する
- 開発する
- 実機で動作テストを行う
- アプリをリリースする
それぞれ、詳しく解説していきます。
アプリの仕様書と設計図を作成する
アプリ開発における最初のステップは、アプリの仕様と設計を考えることです。以下の要素を考慮に入れましょう。
- アプリのジャンル
- ターゲットとなるユーザー層
- 使用を想定しているデバイス
- 搭載する機能
- 画面のサイズ
- 画像やボタンの配置
チームで共有する場合は、誰が見ても理解できるよう要件を整理しましょう。
仕様書はアプリの基盤となる重要な部分です。時間をかけて綿密に企画を練り、作り上げていきます。
関連記事:アプリ開発の設計手順とは?重要性と押さえておきたい基礎知識
開発環境を構築する
アプリ開発には、開発環境の構築も欠かせません。
開発に必要なソフトウェアツールやIDE(統合開発環境)のインストールなどの準備をしていきます。
前述した通り、AndroidアプリならAndroid Studio、iOSアプリならXcodeをセットアップしていきます。
画像・音声データを準備する
アプリ開発では、画像や音声などの素材の準備が大切です。特に画像は、アプリ内での配置に座標を合わせる必要があり、開発の初期段階で必要になります。
もし必要な画像をすぐに入手できない場合は、同じサイズの仮素材を使用しましょう。
音声素材は開発が進む中で徐々に集めることも可能ですが、できれば開発の早い段階で準備しておきます。
開発する
仕様書と必要な素材が揃ったら、プログラミングの作業に取り掛かります。
開発は、計画に沿って進めることが大切です。もし途中で設計が不十分だと感じた場合は、開発を一時停止し、設計フェーズに戻って修正を加えていきます。
関連記事:アプリ開発にかかる期間はどのくらい?手法別の目安も解説
実機で動作テストを行う
アプリ開発が完了したあとは、実機で動作テストを行います。
アプリが正常に機能するかを確認し、エラーやバグが発見された場合は都度修正をしていきます。
バグが特定のユーザーにのみ発生する可能性もあるため、テストは1台だけではなく複数のデバイスで行いましょう。
動作テストはアプリ開発の成功に不可欠なステップであり、品質保証のためには欠かせない作業です。
アプリをリリースする
動作テストが無事に終わり確認できたら、アプリのリリース準備に移ります。
iOSアプリの場合はApp Store、AndroidアプリであればGoogle Playのダウンロードサイトに申請し、審査を受けます。
リリース後の修正は手間がかかるため、リリース前にしっかりと動作テストを行うことが重要です。
まとめ:必要なものを準備してアプリ開発をはじめよう
iOSアプリ・Androidアプリのどちらを開発するかによって、必要なものは異なります。
また、開発環境やプログラミング言語も変わります。どちらの開発でも、仕様書と設計図を作成し、テスト用のデバイスを準備しましょう。
この記事を書いた人
hata