複合機とは?プリンターとの違いや選び方のポイントを解説
公開日:2024.03.25 最終更新日:2024.05.15
会社や家庭で使っている複合機とプリンターには、どのような違いがあるかわからない方もいるでしょう。
今回は、複合機とプリンターの違いや選ぶポイントについて紹介します。オフィス向けと家庭向け複合機の違いもわかりますので、ぜひ最後までご覧ください。
複合機(デジタル複合機)とは
複合機(デジタル複合機)とは、コピー・プリンター・FAX・スキャナーなどの機能が集まって一つになっている機器のことです。
最近は以下のような機能を持つ複合機もあります。
- 紙に印刷せず、PCから直接FAX送信する
- 受信したFAXの内容をデータに変換して、複合機からPCに転送する
- ハードディスクを搭載して、複合機に直接データを保存する
- 合成印刷、取り扱うデータの暗号化、製本機能
- 独自のアプリケーションを使った機能の付加
複合機とプリンターの違い
プリンターはパソコンやスマートフォンで作成したファイルや画像の出力を専門にした機器で、他の機能はありません。
一方、複合機はプリンター以外にコピー・FAX・スキャナーなど複数の機能を持っています。
プリンターは家庭用、複合機は業務用というイメージがありますが、家庭での利用も一般的になっています。
プリンターにも複合機にもインクジェットとレーザーの2種類があり、それぞれの特徴は以下のとおりです。
インクジェット | レーザー | |
インク | インクカートリッジ | トナーカートリッジ |
出力スピード | 遅い | 速い |
画質(解像度) | 高い | 低い |
本体価格・消耗品 | 安い | 高い |
複合機のメリット
複合機のメリットは複数の機能が備わっていることです。
設置場所を最小限に抑えられるため、オフィスの賃料が高い地域ではメリットが大きいです。他にも導入費用やランニングコスト(電気代・消耗品など)の削減や業務効率の向上も期待できます。
関連記事:複合機の消費電力とは?平均値や実際にかかる電気代を解説
プリンターのメリット
プリンターのメリットは以下のとおりです。
- 複合機に比べる導入費用が安い
- 待機電力や消費電力が少ない
- コンパクトで軽い
機能がひとつに絞られているため、導入費用やランニングコストが少ない特徴があります。
複合機と複写機の違い
複写機(コピー機)は、文章や画像の複写や印刷物の出力が主な機能です。一方、複合機はコピー、プリント以外にもスキャナーやFAXなど複数の機能が搭載されています。
オフィス向けと家庭向け複合機の違い
オフィス向けと家庭向け複合機の違いは以下のとおりです。
- 価格・スペック・大きさ
- 印刷方式
- 保守・メンテナンス
それぞれ解説します。
価格・スペック・大きさ
オフィス向けの複合機は多くの機能を兼ね備えており、大量に紙をストックできる床置きタイプが多いです。価格は数百万円する製品もあり、購入よりレンタルやリースでの使用が主流になっています。
一方、家庭向け複合機はプリンター・スキャナー・コピー機能がメインで、大きさも机における小型の複合機がほとんどです。価格は1万円以内で購入できる製品もあります。
関連記事:業務用複合機は購入・リース・レンタルどれがよい?特徴と仕組みを比較
印刷方式
オフィス向け複合機に多いのがレーザー印刷です。レーザー印刷は、トナーと呼ばれるプラスティック性の粉を用紙にのせ、圧力や熱を加えることで定着させて印刷します。印刷スピードが速いメリットがあるため、多くのオフィスで使われています。
一方、家庭向け複合機はインクジェット印刷です。インクジェット印刷は、細かい粒上のインクを直接紙に吹き付け定着させる顔料印刷と、インクを紙に染み込ませて印刷する染料印刷があります。
保守・メンテナンス
オフィス向けの複合機は、レンタルやリース料金に保守・メンテナンス費用が含まれている場合がほとんどのため、故障時の対応や消耗品の補充をしてもらえます。
家庭向け複合機は、製品の保証期間のみ故障内容によってメーカーが対応します。また、消耗品の追加購入や補充は自分でしなければいけません。
家庭向け複合機は用途に合ったものを選ぶ
家庭向け複合機はさまざまな用途に使われるため、用途にあった製品を選ぶ必要があります。具体的には以下の用途に分かれます。
- 写真や年賀状に使う
- テレワーク(在宅ワーク)で使う
- 紙をデータ化し部屋を片付ける
- 写真・画像・書類をシェアする
- 受験生や就活生がいる
それぞれ解説します。
用途①写真や年賀状に使う/スキャン・Bluetooth
家族がいる家庭で多い写真や年賀状での利用にはスキャン・Bluetooth機能がおすすめです。
SDカードのデータを読み込んでくれる機能やWi-Fiが搭載された複合機なら、スマートフォンや一眼レフカメラから直接、撮影したデータを複合機に送って写真を印刷できます。
印刷方式やインクによって、写真の色彩などクオリティが変わります。最も写真のクオリティを高められるのはインクジェット方式の染料インクを使う方法です。
用途②テレワーク(在宅ワーク)で使う/スキャン・FAX
テレワーク(在宅ワーク)で使うには、スキャンとFAX機能がついた複合機がおすすめです。資料をデータ化すれば、ペーパーレス化により保管場所にスペースをとられません。
また、紙の資料データを送らなければいけない場合も、メールなどで簡単に共有できます。経費精算が必要なときにもレシートのコピーなどに利用可能です。
企画書や提案書、ビジネス文書などのチェックでも、印刷とスキャン機能があれば便利です。
用途③紙をデータ化し部屋を片付ける/スキャン・A3対応
スキャン機能を使って紙をデータ化すれば部屋の片付けにも利用可能です。
懐かしい写真や画像などの思い出はなかなか捨てられません。
また、重要書類も必要かどうかの判別が難しいです。
しかしデータ化して残しておけば、保管場所を気にせず内容をいつでも確認できます。
用途④写真・画像・書類をシェアする/スキャン・クラウド連携
離れた家族と写真・画像をシェアしたり、テレワークで大人数と書類データを共有する場合には、スキャン機能がおすすめです。
たくさんの写真や書類もデータ化すればすぐ送れます。
さらに、クラウド連携にも対応した複合機であれば、データ管理やシェアがしやすくなり効率的です。
用途⑤受験生や就活生がいる/スキャン・A3対応
受験生や就活生がいる家庭にはスキャン機能とA3対応した複合機がおすすめです。
スキャン機能があれば赤本や過去問、テキストやノートをコピーできるだけでなく、予備校や塾でもらったプリント類をデータ化し管理できます。
中には大きいサイズの書類もあるため、A3サイズへの対応もあるといいでしょう。
大量のプリントをコピーしたり、紙のサイズを頻繁に変えて印刷するようであれば、自動原稿送り機能や給紙トレイの数を考慮しましょう。
オフィス向け複合機の選び方
オフィス向けの複合機は重要視する機能と月間の印刷枚数を考えて選びましょう。それぞれ詳しく解説します。
重要視する機能を考える
複合機の種類は、印刷速度や画質・価格・操作性の違いがあります。
例えば、文書などのモノクロ印刷だけでなくグラフや写真、画像などのカラー印刷を多く利用するかどうか。カラー印刷で利用する場合、写真のクオリティにどのくらいこだわるのかなどで選ぶべき複合機が変わります。
月間印刷枚数から考える
月間印刷枚数から考えると自社に適した複合機が選べます。
月間印刷枚数は、自社にすでに複合機があれば設定画面から確認できます。リースを利用している場合には、請求書での確認も可能です。
新しく導入する場合には以下の計算式でおおよその月間印刷枚数が求められます。
「月間営業日数×1人あたりの印刷する枚数×従業員数」。
月によって印刷枚数が増えることも想定されるため、計算式で求めた枚数より多く印刷できる製品が望ましいです。
自社に必要な印刷速度を把握する
おおよその月間印刷枚数が把握できたら、自社に適した印刷速度を考えましょう。
印刷速度とは、1分間に印刷できる枚数を示したもので、同じメーカーの複合機でも製品によって速度が変わります。
印刷速度は以下のように月間印刷枚数から判断可能です。
月間印刷枚数 | 印刷速度 |
3,000枚以下 | 20枚~25枚/分 |
3,000枚~5,000枚 | 25枚~35枚/分 |
5,000枚~8,000枚 | 35枚~45枚/分 |
8,000枚以上 | 45枚以上/分 |
業種によっても適した印刷速度が変わります。
学習塾やセミナー業、パンフレットやチラシ印刷する企業では印刷速度の速い複合機が適しています。
印刷速度で料金が変わる
印刷速度は料金の差に最も大きな影響を与える要素です。
複合機をレンタルやリース、購入する場合、印刷速度で値段が変わります。
例えば、シャープのデジタルフルカラー複合機を購入する場合、1分間に26枚印刷できる製品の価格は165万円ですが、1分間に45枚印刷できる製品の価格は210万円です。
印刷速度の他には、カラー複合機かモノクロ複合機かでも値段が変わります。
参考:オフィスソリューション(複合機・コピー機・プリンター関連商品)
まとめ:使い方に合った複合機を選ぼう
複合機は性能や印刷速度によって料金が変わります。
家庭ではどのような用途で使うのか、オフィスなら印刷物の種類や必要な印刷速度から考えましょう。
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この記事を書いた人
hata