ISO14001とは?初心者にもわかりやすく解説
公開日:2019.10.17 最終更新日:2021.08.13
近年、環境に配慮した活動が企業に求められるようになっています。
そのため、環境対策の1つとして“ISO14001”の認証取得をする会社が増えてきました。
「他の企業にならってうちもISO14001の認証取得するべきだろうか」
そうお悩みの事業者様も多いことでしょう。
そこで今回は、ISO14001について、概要から認証取得のメリット、取得準備を進める際のポイントまで解説していきます。
ISO14001の認証取得を検討中の事業者様はぜひ最後までご覧ください。
そもそもISO14001とは?
ISO14001の説明の前に、ISOについて簡単に説明しましょう。
ISOとは、国際間の取引をスムーズにするための基準を作っている機関のことで、International Organization for Standardization(国際標準化機構)の略称です。
ISOが定めた世界で通用するマネジメントシステムの基準を、ISO規格といいます。
ISOについてさらに詳しく知りたい方は、以下のページをご覧ください。
ISO14001は、自社の活動が環境に与える影響を把握して最小限におさえる環境マネジメントシステムを構築・運用するために定められた規格です。
この規格を満たしていると審査機関に認められた企業には、ISO14001の認証が付与されます。
ISOがISO14001を制定した経緯
ではなぜ、ISOはISO14001を制定することにしたのでしょうか?
そのきっかけは、1992年の国連環境開発会議(地球サミット)の前後、世界各地で持続可能な開発への関心が高まる中で、企業の環境マネジメントへの関心も高まるようになったからです。
ISOはこういった世の中の流れを受けて、環境の保全や環境汚染の防止を目的とした環境マネジメントを構築・運用していくための規格制定の検討を始め、結果として1996年にISO14001が制定されました。
その後、2004年と2015年に改訂されています。
ISO14001の要求事項
ISOには、ISO認証を取得した事業者がしなくてはならない“要求事項”が存在します。
要求事項は常に時代に即したルールであるために、数年に一度ほど改定されます。
では、ISO14001における要求事項では、ざっくりというとどのようなことが求められているのでしょうか?
一般社団法人日本品質保証機構によると、「環境パフォーマンスの向上」「順守義務を満たすこと」「環境目標の達成」の3点を実現できる環境マネジメントシステムの構築・運用が求められているそうです。
ISO14001認証取得のメリットとは?
次に、ISO14001の認証を取得するメリットをご紹介します。
一般財団法人日本品質保証機構のHPでは、以下のようなメリットがあげられています。
環境リスクの低減・回避
省エネルギー省資源によるコスト削減
法令順守(コンプライアンス)の推進
KPI(キーパフォーマンス指標)の管理
継続的な改善による企業価値の向上
海外企業を含む取引要件の達成
以上から分かるように、企業はISO14001の認証を取得することによって環境に与える影響を抑えられるようになるだけではなく、組織のムダに気づくことで業務効率の改善にもつながります。
また、世界基準の環境対策を行っている社会貢献度の高い企業だとアピールすることができ、企業の社会的な信頼度を高めることもできます。
ISO14001の認証取得の3つのポイント
以上ご紹介してきたように、ISO14001の認証を取得すれば大きなメリットを得ることができます。
しかし、ISO14001の認証取得には手間も時間もかかりますし、必ずしも審査を通るとは限りません。
そこでここでは認証取得のためのポイントを3つご紹介します。
ポイント①ISO14001認証取得のための専門チームを作る
ISO14001の認証取得をめざすためには、認証取得のための専門チームを作ることをおすすめします。
なぜなら、ISO14001の取得には数ヶ月~数年ほどかかるといわれており、作業の多さから他の業務との並行が難しい場合が多いからです。
専門チームが中心となって準備を進めていけば、認証取得のための体制をスムーズに構築することができ、取得までの期間を短縮することができるでしょう。
ポイント②業種特性に合ったマネジメントシステムを構築・運用する
ISO14001の審査は、マニュアル的に実施されるのではなく、各業種の特性に配慮して行われます。
認証取得を目指す企業もマニュアル的になりすぎず、自社の業種に適した環境マネジメントシステムを構築・運用するよう注意が必要です。
業種に合ったマネジメントシステムを構築するためには、自社の業界についての知識があるコンサルタントが所属しているコンサルタント会社に取得サポートを依頼しましょう。
どういった業界の企業をサポートした実績があるかを聞けば、得意な業界を確認することができます。
ポイント③所属地域の条例も忘れずチェックする
ISO14001を取得するためには、環境に関する法令を守る必要があります。
つまり、環境に関する法令を洗い出して、自社が全て守れるかを確認しなければなりません。
この守るべき法令には、地域の条例も入っているという点に注意が必要です。
条例は地域によって異なる箇所もあるため、必ず所属している地域の条例を順守できているかも確認するようにしましょう。
ISO14001の規格は、環境管理マネジメントのための国際的な基準!
今回はISO14001とは何かを、制定された経緯や認証取得のメリットを併せてざっくり紹介しました。
ISO14001の規格は、環境管理マネジメントのための国際的な基準です。
ISO14001認証取得に取り組み、地球環境を守りつつ業務効率の改善もしていきましょう!
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この記事を書いた人
編集部員 河田
編集部員の河田です。編集プロダクションでの書籍編集の経験を経て、現在はEMEAO!のWebコンテンツ編集・執筆とお客様へのインタビューを担当させていただいています。日々、コツコツと皆さんのお役に立つ情報を発信していきます!よろしくお願いします。