アプリ開発にかかる期間はどのくらい?手法別の目安も解説
公開日:2023.12.15 最終更新日:2024.08.23
アプリケーション開発の際、開発にかかる期間も懸念点の一つでしょう。
すでに公開予定日や使用開始時期が決定している場合は、延長すると予定が狂うことになるかもしれません。
アプリ開発の期間を把握しておくことは、計画的に開発を進めるために大切なポイントです。
今回は、アプリ開発の各工程や開発方法ごとの目安期間の違い、スムーズに開発を進めるためのポイントなどを紹介します。
アプリ開発にかかる期間と工程ごとの割合
アプリ開発の工程にかかる期間は、一般的に4〜6ヶ月とされることが多いです。それぞれの工程に分けて目安の期間を解説します。
- 企画:約1週間
- 要件定義:2週間~1ヶ月
- 設計:基本設計と詳細設計でそれぞれ2週間~1ヶ月
- 開発:1~2ヶ月
- テスト:2週間
- リリース:数日~数週間
ここからは工程について説明します。
関連記事:アプリ開発の流れとは?制作会社に依頼するときのポイントも解説
企画
アプリ開発にあたり、企画が必要な場合は約1週間ほど必要と考えていいでしょう。
課題の洗い出しやターゲットの分析、競合他社の調査などを実施します。
企画を固めておくと要件定義もスムーズになりますが、時間をかけすぎないよう注意しましょう。
要件定義
アプリ開発の要件定義では、2週間〜1ヶ月程度必要とされます。
制作会社に依頼する場合、担当者と複数回の打ち合わせをするためです。
1度の打ち合わせでスムーズに話が進むとも限らないため、予定より時間がかかることも想定しておきましょう。
要件定義が明確にることで、後の工程がスムーズになり、期間も目安がつけやすくなります。
設計
設計のプロセスでは、デザインや操作性を決める「基本設計」とシステム部分の「詳細設計」が含まれます。
それぞれの工程に2週間~1ヶ月程度かかりますが、小規模の場合は数日で終わることもあるでしょう。
設計図をもとに開発が進められ、そのままアプリとして出来上がるため、詳細に設計することが必要です。
関連記事:アプリ開発の設計手順とは?重要性と押さえておきたい基礎知識
開発
設計で決めた内容をもとに、プログラマーやエンジニアが開発を行う工程は、1~2ヶ月が目安です。大規模なアプリでは、数年かかる場合もあります。
ただ、開発に携わる人数や対応者のレベル、アプリを構成する機能の数などによっても期間は変わります。
テスト
開発したアプリに不具合がないか確認するテストは、2週間ほど要します。
問題が発覚した場合には開発担当者が再度修正をし、再度テストを実施するという過程が発生します。
テスト工程では画面表示やモジュールの確認、ページ推移のスピード、操作感などさまざまな観点で確認します。
修正箇所が多く発生すると期間も伸びるため、状況によっては予定より大幅な期間を要することもあります。
リリース
開発したアプリをマーケットに公開するリリースは、数日から数週間ほどの期間が必要です。
App StoreやGoogle Playストアで公開する場合は、審査が必要です。
審査結果は申請から約1週間でわかります。アプリの種類やストアによって期間が前後することもあるため、数週間を見積もっておくと安心です。
開発手法別の期間
アプリ開発の手法別で分けると、以下の期間が目安になります。
- ウォーターフォール開発:4~6ヶ月
- アジャイル開発:1~4週間を完成まで複数回
開発規模や機能の追加・修正医によっても変動します。それぞれの開発手法の特徴と期間を説明します。
ウォーターフォール開発
工程を手順通りに行う開発手法で4〜6ヶ月、規模によっては数年かかる可能性があります。
要件定義の時点で細部まで決めた上で開発に取りかかるため、見積もった期間通りに進めやすいです。
しかし、テスト時に不具合が発覚した場合は修正に手間がかかり、結果的に完成まで時間がかかることもありえます。
アジャイル開発
機能単位で開発とテストのサイクルを繰り返すアジャイル開発は、1つのサイクルで1〜4週間ほどかかるとされています。
機能の追加や修正が発生することを考えると、トータル的な期間を見積もることが難しいです。
アジャイル開発は柔軟性が高い開発方法で、要件定義にはそれほど時間がかかりません。
しかし、開発段階ごとに機能の追加や修正があると、予想外に開発期間が長くなることもあります。
開発のタイプ別の期間
アプリ開発のタイプ別では、以下の期間が目安です。
- フルスクラッチ型:半年以上
- クラウド型:最短1ヶ月~3ヶ月
それぞれのタイプの特徴と期間について解説します。
フルスクラッチ型
フルスクラッチ型はアプリの機能を1から開発するため、半年以上の期間が見込まれます。
オーダーメイドのため、企画や要件定義にもじっくりと時間をかけておきたいタイプです。おおよその内訳として設計に約1ヶ月半、開発に約3ヶ月、テストに約1ヶ月半必要です。
大規模な開発になる場合は、2〜3年かかることもあります。
クラウド型
ある程度開発されている機能を組み合わせるクラウド型は、3ヶ月程度という比較的短い期間が目安とされています。最短ではリリースまで1ヶ月で完了できるものもあります。
カスタマイズ性はあまり必要とせず、短期間で開発したい場合にはおすすめのタイプです。
関連記事:アプリのスクラッチ開発とクラウド開発それぞれの特徴を比較
アプリ開発の期間を予定通り進めるためのポイント
アプリ開発を予定通りの期間で進めるためには、以下のポイントに留意しましょう。
- 開発期間に余裕を持つ
- 自社に合ったアプリの開発方法を選ぶ
- アプリ開発の理想像を明確にしておく
- 信頼できるアプリ開発会社に依頼する
それぞれのポイントについて詳しく説明します。
開発期間に余裕を持つ
ある程度の修正に対応できるよう、余裕を持った開発期間を計画しましょう。
リリース予定日や使用開始日が既に決まっている場合は、それぞれの工程にどれだけの日数がかかりそうか逆算します。万が一のトラブルを想定した上で、余裕を持った期間を設定しましょう。
自社に合ったアプリの開発方法を選ぶ
期間内にアプリ開発を進めるためには、自社の開発方針に合った開発方法を選びましょう。
アプリの開発方法が不適切だと、進行後のやり直しで思わぬタイムロスが発生することがあります。
例えば、開発の状況に応じて機能を追加したいのにウォーターフォール開発で進めると、希望と別のものが完成することが懸念されます。
自社の開発方針や実現したい目的を明確にし、それに合った開発方法を把握することが大切です。
アプリ開発の理想像を明確にしておく
予定通りにアプリ開発を進めるためには、アプリの理想像を明確にしておきましょう。途中で変更点が生じたり、やり直しが生じたりすることで時間がかかることもあります。
たとえ機能単位で開発・修正できるアジャイル開発でも、工程を進めるうちに開発済みの機能を修正したいという希望が出てくるかもしれません、
そのような事態を避けるために、ブレない理想像を持っておく必要があります。
信頼できるアプリ開発会社に依頼する
スムーズなアプリの開発のためには、信頼できる開発会社に依頼しましょう。
特に、自社が開発したいアプリの実績がある会社とそうでない会社とでは、開発期間にも差が出る可能性が高いです。
また、認識の違いによる完成後のギャップやトラブルによる開発の遅延を未然に防ぐため、コミュニケーションがとれる会社が安心できます。
関連記事:アプリ開発会社の選び方で失敗しないための5つのポイント
まとめ:アプリ開発の期間を知ってスムーズに導入しよう
アプリ開発にかかる期間は一般的に4〜6ヶ月とされていますが、規模によっては数年かかる場合もあります。
また、開発の方法やタイプによっても期間は変動します。
アプリ開発を予定通りに進めるためには、それぞれの工程に必要な日数を理解し、余裕を持ってスケジュールを組むことが不可欠です。
開発したいアプリを明確にした上で信頼できる開発会社に依頼し、スムーズなアプリの導入につなげましょう。
この記事を書いた人
hata